東方十能力   作:nite

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リアルが色々と立て込んでまして、なんとか体に鞭打ち書いている次第です。間隔は空きますが、更新を続けたいと思ってますのでよろしくお願いします。
短いですがどうぞ


八十六話 地底の端

「着いたよー!」

 

なんやらかんやらありつつも無事に地底の出入り口に辿り着いた。

多少明るくされているが足元は心許なく、仕方ないので俺が使える魔術の内の数少ない補助魔法で足元を照らしながら進む。

 

「見上げてみてー」

 

こいしにそう言われ上を見上げる。

そこには大きな穴とその先にある全てを飲み込んでしまいそうなほどの暗闇があった。

 

「この上は地上なんだよな?」

「うん。そうだよー」

「じゃあなんでこんなに暗いんだ?」

 

地上と繋がっている穴にしては暗すぎる。

確かに俺が地底に来たときもそれなりの距離を降下したが、それにしたって真上が真っ暗なのはよく分からない。

 

「この穴はね、微妙に曲がってるんだよ。それに横穴も沢山あるし、私達のような妖怪が住んでいることもあるからね」

 

なるほど…って誰だよ。

振り返るとそこには茶色い服を着た少女が立っていた。

 

「やあ、私はヤマメ。この大穴の途中に住んでいるんだ」

「俺は堀内定晴だ。よろしくな」

「私は古明地こいし」

 

こいしも挨拶をする。ということはこの二人の間には面識がないということか。さとりの名は知られていても妹の方はあまり地底でも知られていないようだし、直接会話した相手としか面識がないのかもしれない。

となると何故パルスィと会話したことあるのかが気になるところではあるのだが…

 

「よかったら家にでも寄っていく?」

「わーい」

 

こいしが喜んでついていく。

ヤマメが悪意を持って関わってきたという可能性もあるというのにこいしのなんと無邪気なことか。

幻想郷では凶暴な妖怪といっても知能があれば大抵は即死なんてことにはならない。しかし確実に思考し罠にはめ、その上で狩る利己的で知能的な妖怪だっているのだ。幻想郷において俺が出会った妖怪で初っ端から襲ってきたのは俺の家付近にいた妖怪のみ。一部は残っているがその大半は俺に恐れをなしたか別の場所に移動してしまった。あいつらは知能がなく本能的に動いている妖怪だ。

では知能がある妖怪はどうだろう。明確に俺を食料だと認識したのはルーミアのみ。しかもその後普通に人里で食事を摂るという。正直そこまで敵意を剥き出しにしてくるものではなかった。

幻想郷は基本的に妖怪も優しいのだ。そのせいで忘れてしまうが、幻想郷にも知能的な他の生物を食料として見ている妖怪がいる。

妖怪であるこいしとて例外ではなく、妖怪同士の戦いや捕食なども当然ありうる。だからこいしもそんな不用心に進むのもどうかとは思う。

俺はさとりからもこいしのことを見ておけと言われてるため常に周囲の注意をしておかないといけないのだが…

 

「ここだよーゆっくりしていってね」

 

まあこいしは実は強いらしいから問題ないか。俺も紫レベルのやつが出てこない限り大丈夫だろう。慢心はいけないがヤマメの様子を見る限り大丈夫そうだな。

俺とこいしはヤマメの家にお邪魔してみることにした。

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