転生完了~って、えっ⁉転生先ってインフィニットストラトスじゃなかったっけ?! 作:如月 霊
あの海戦の数週間後、連合艦隊司令長官山本五十六大将の執務室に呼び出しをくらい、駆逐艦夕暮で休息をとっていた雫は横須賀鎮守府の執務室に向かっていると、鎮守府の港に未完成の戦艦が一隻停泊しているのを見つけ、執務室に案内してもらっていた花和木曹長に質問した。
「なぁ、あの戦艦はなんなんだ?」
「はっ、あの戦艦は加賀型戦艦二番艦の土佐ですね」
「土佐、か」
「戦艦はもう時代遅れらしく、未完成で放棄されることが決まって置いてるだけみたいです」
「さっ!そんなことより、早く行きますよ!」
「ん、わかったよ」
そう言われた雫は曹長に案内されて執務室に向かった。
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そして執務室前に付いた雫は扉を叩き、入室の許可を取った。
トントン
『入れ』
雫は司令長官の返事を聞いてから執務室に入ると自分の所属と名前、階級を大声で言った。
「第ニ十八駆逐隊艦隊司令!夜月雫少佐!只今出頭いたしました!」
執務室に入ると山本五十六連合艦隊司令長官が椅子に座るように勧めてきた。しかしそれを雫は拒み、立ったままで居ることを選んだ。
「まぁ少佐、座ってわどうかね」
「いえ、自分はこのままで結構です」
山本長官は少しため息をつきつつも話し出した。
「実はだね、天皇陛下から君に大勲位菊花章頸飾の授与と大佐に昇格するように通達が入った。君の行動を評価した結果らしい」
「は、はぁ」
「それから天皇陛下から君の願いを何でも一つ聞くように言われている。どうするかね」
そう山本長官に言われた雫は、執務室に来るまでに見つけていた未完成で放棄されていた戦艦土佐を思い出した。
「…なら、未完成で放棄されている戦艦土佐をいただけませんか?」
「土佐を?」
山本長官は雫が何故土佐を要求したかが分からずに聞き返した。
「自分が前に戦艦加賀を見たときに思い浮かんだ改修を施したいためです」
「しかし資金や資材は回せないからな」
「大丈夫であります。自分には資金の宛がありますから」
そう雫が言い切ったのを聞いた山本長官は、ついに許可を下ろしてくれた。
「…わかった。ならいい」
「それと長官、土佐を改修した後は自分の乗艦としたいと考えています。故に改修が完了したら人員を回してくれませんか?」
それを聞いた山本長官は、少し悩んだような顔をしたが、直ぐに雫の方を向き、返事をした。
「うむ、わかった」
「ありがとうございます」
そう言うと雫は山本長官に一礼を済まし、執務室を退出した。
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あの後、雫は知り合いの造船所に土佐を搬入し、改修工事を開始した。そして改修の資材は雫の創造能力、≪物を作る程度の能力≫を使い、出された物を使うことで賄うことに決まったのだった。