博麗の兄   作:エンゼ

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原作のセリフを改変しております。ご注意を。


喧嘩十二回目

異変の発生源の可能性が非常に高い紅魔館の門番相手を霊華に任せ、霊夢と魔理沙はその内部へと侵入し、異変の元凶探しをしていた......といっても、魔理沙の方は当初、お宝探しをしていたのだが適当に探し回っている内に霊夢と合流して流れで異変を元凶に対面しようとしているだけなのだが。

霊夢が倒したのは時を操るメイド長、魔理沙が倒したのは本物のちょっと病弱な魔女だ。霊夢はともかく、魔理沙とこの魔女が本気の魔法対決をしたら魔理沙は確実に敗れていただろう...が、この異変は『スペルカードルール』で形成されているため両者とも勝利が出来た。

そして現在───二人は紅魔館の外に出て、紅い月のある空の方へ向かっている。

 

「いるいる、寒気が走るわこの妖気。なんで強力なやつほど隠れるんだろうな?霊夢」

「さぁね、能ある鷹は爪を隠すってやつじゃないの?...ふぅ、そろそろ姿を見せていいんじゃない?───お嬢さん?」

 

霊夢が紅い月のほうにそう問いかけると──辺りの空気が静かなものから、寒気があるものへと変化した。

元々寒気はあったのかも知れない...が、それか増したことは言うまでもない。

 

 

 

「あらあら、人間が二人...この私に何の用かしら?」

 

 

 

どこから飛んできたのか、沢山の蝙蝠達が一ヶ所に集まり一人の少女を形成している。先程の台詞はその少女が述べたものだ。

背の高さは霊夢や魔理沙と大体10~15cm程度小さい。姿だけを見るならば人里の寺子屋に通っている子供たちとあまり違いはないかもしれない...そう、姿だけならば。

しかしその少女からは覇気のようなものがあふれでていた。これを一言で表すなら...そう、『カリスマ』とするのが正しいだろう。顔つきも明らかにそこらの子供がするようなものではなく、凛とした表情を掲げている。背中から生えている黒い蝙蝠のような羽はまるで強さを象徴しているかのよう。まさに、夜の王者そのものだ。

 

「お前、名前は何て言うんだ?」

「あら?ここでは名前を名乗って欲しいときはまず自分から言うと従者から聞いたのだけれど?」

「私は霧雨魔理沙、普通の魔法使いだ」

「博麗霊夢よ...あんたがこの変な霧の元凶ね?」

「名乗られたからには言うしかないわね。レミリア・スカーレットよ。ついでに、質問の答えはイエスだわ」

「やっぱりな...何でこんなことしたんだ?」

「私としては理由なんてどうでもいいからさっさとやめて欲しいんだけど」

「私、病弱なのよ...日光に弱いから。だから中々お外に出して貰えないの」

「へー、それは難儀なことだな」

「それで、何しに来たのかしら?もうお腹はいっぱいなのだけれど...」

「あんたを打ちのめしにきたわ」

「私はそのついでだぜ」

「...フフッ、やっぱり人間は面白いわね。そんな冗談が言えるなんて」

「なら、それが冗談か試してみる?」

「そうねぇ...こんなに月が紅いから──」

 

 

「「「楽しい(涼しい)夜になりそうね(だな)(永い夜になりそうね)」」」

 

 

 

さぁ、この異変の最終決戦が開始されようとしている。お払い棒や札を構える霊夢、八卦炉を持って準備完了の魔理沙、常に余裕そうな笑みを浮かべているレミリア...緊張感が漂い、攻防が始まろうとしたその時───

 

 

 

 

 

 

ドッゴォォォォォォン!!!!

 

 

 

 

 

 

「...え?」

「は?」

「え?」

 

───紅魔館内部の図書館付近で、博麗神社の倒壊を思わせるような...いや、それ以上の爆発音が発生した。

しかも、それは一度や二度ではなく...小規模だったり、先程のレベルの爆発だったりと紅魔館の至るところで発生し始める。

 

「え、ちょ、えっ!?どういうことなの!?」

 

先程までの余裕はどこへ行ってしまったのか。いきなり自身の館が爆発を起こしたためかレミリアは紅魔館を見て、焦りと驚きが混じったような声を出している。今なら倒すのは簡単かもしれないが...そこまで霊夢や魔理沙は非情ではなかった。といっても、二人はまだ混乱から正気に戻っていなかったということもあるが。

 

徐々に爆発で発生した煙が消えていき、発生源の姿が見えるようになってきた。見ると二人の人型生物が戦闘をしてるよう。

 

「...ん?お、おい霊夢...あれってもしかして...」

 

霊夢より一足先に正気に戻った魔理沙が霊夢の肩を叩きながらその方向を指差す。それによって正気に戻った霊夢が魔理沙の指差すところを見つめ始めた。

更に煙が晴れ、詳しい情報が目に写る。片方の人型は金髪のよう、そしてレミリアと同じようなナイトキャップを装備していた。背の高さはもう片方よりも小さく、子供のようだなと感じていた。

そのもう片方は...そう、いつも霊夢と喧嘩をしていて、その際の神社倒壊は当たり前。しかも内容も相当下らなくて霊夢と同じく意地っ張り。だけど霊夢のピンチの時はすかさず駆けつけ助けてくれる...その男、博麗霊華そのものだったのだ。

 

 

「馬鹿兄貴!!?」

「フラン!!?」

 

 

──さて、時を数分遡ろう。




喧嘩の要素が一応一回出てきたからタイトル詐欺じゃないはず(白目)
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