仲良し遠月第90期生(更新停止)   作:(TADA)

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みなさん……肌色多めのお風呂回ですよ!!


Doki! 肌色多めのOFURO回!!

 「ふ〜ろ、ふ〜ろっと」

合宿夜の課題を速攻で終わらせた創真は仲間の寮生達が課題を終えるまでに風呂に入ってしまおうと大浴場へと向かう。

『曲がり角で曲がったら金髪スタイルグンバツ美少女とぶつかってしまってから始まるラブストーリー』みたいな漫画みたいなイベントが起こることもなく創真は大浴場へと辿り着く。そしてさっさと着ていた服を脱ぐと大浴場の扉を開く。

 「一番風呂いた……」

創真は最後まで言い切ることができずに言葉を飲み込んでしまう。当然であろう何せ大浴場では

 「「ヌォォォォォォォォォォ!!!!!!」」

遠月リゾート総料理長と十傑の第三席が全裸で筋肉を震わせながらアームレスリングをやっていた。

 「フゥゥゥぅぅぅ!! 流石は堂島さんだぜ!!」

 「うむ、拙者との勝負の直後に冬輔と互角に戦えるとか人類かどうか怪しいところであるな」

十傑の第五席と創真と同じ寮に住む榊涼子が物凄く嫌そうに兄と言っていた男子生徒が勝負をしている2人を囃し立てている。

 「………ふぅ」

とりあえず創真は見なかったことにして一度大浴場の扉を閉める。いくら寮で二年の先輩の裸エプロン(しかし、男子生徒である)を見慣れていると言っても、創真も年頃の男の子である。野郎の裸を見ても嬉しくない。

そして一度大きく深呼吸をして、筋肉の祭典を記憶から消去する。そして再び大浴場の扉を開く。

 「一番……」

今度は扉を開けた瞬間に絶句した。

 「ハハハハハハ!! 我が世の春が来た!!!」

何せ堂島の堂島さんを直視してしまったからだ。

勝鬨を上げる遠月リゾート総料理長と「俺は……弱い!!」と悔しがる第三席。

 「御大将は流石だな」

 「完全平和主義を唱えた王国の王子として恥ずかしくないのかね」

 「斎藤と榊は黙ろうな!! 中の人ネタの連発は良くないぞ!!」

創真には理解できない会話を繰り広げる遠月リゾート総料理長とフリーダム三年生’s。

とりあえず榊涼子から聞いていた三年生’sに対する対処法である『見つかる前に逃亡する』を行おうとした瞬間に肩に手を置かれる。

驚いて振り向くと大浴場内にいる筋肉達(超筋肉・遠月リゾート総料理長、マッスル・十傑第三席、戦士のような筋肉・十傑第五席、細マッチョ・涼子兄)とは違って線の細い男子生徒だった。

 「やぁ、なかなか速いじゃないか」

 「え、と……司先輩っすよね」

創真の言葉に十傑第一席はニコリと微笑む。その微笑みに何故か創真の尻の穴がキュっとしまった。

そして十傑第一席は創真の全身を見てから口を開いた。

 「サウナに興味はあるかい?」

その瞬間に創真の全身の血の気が引いた。何せ自分の身の危険を感じたからだ。

 (誰か……助けてくれ!!)

料理に関しては色々な閃きを思いつく創真だが、この危機を切り抜ける閃きは思いつかない。だから誰かに助けを求めた(しかし、恐怖で声は出ない)

 「ノンケを襲うホモの気配!! 冬輔! 綜明!! ジェットストリームアタックをかけるぞ!!」

 「「おう!!」」

創真を助けてくれたのは第一席と仲間のはずの筋肉達だった。

 「ちょ!? ま!! アァァァァァァァッッ!!!!!」

第一席は断末魔をあげながら大浴場に沈められる。親指を立てながら沈んでいく第一席の小さな芸に創真は気づくことはなかった。

 「もう一人目が来たのか。悪いな。入浴中の肉体のメンテナンスは日課でな」

 (え!? あのガチの腕相撲が肉体のメンテナンスなのか!?)

遠月リゾート総料理長の言葉に創真は軽くドン引きする。

だが、良くも悪くも神経が図太い創真はすぐに慣れてしまい、総料理長だけでなく三年生’s(女子陣と第一席を除く)とも一緒に風呂に入ってしまうほどになった

 「いやぁ、一番風呂だと思って勇んできたのにガッカリっすわ」

 「ははは、悪いな。学生の中では一番なんだからそれで手を打ってくれ」

 「おい、このおっさん俺たちのことをナチュラルに学生外扱いしたぞ」

 「失礼な話だな。少なくとも俺と綜明はノッブと違って真人間だというのに」

 「冬輔のいう通りだな。拙者達はノッブやあそこで沈んでいる男と違って真人間だ」

 「冬輔、綜明……ちょっと表に出ろよ……久々にキレちまったぜ……」

 「……放っておいていいんすか?」

 「構わない。あの3人だけだったら一昨年のような建物1棟全焼の事件は起こさないだろう。全員揃っていたら別だが」

遠月リゾート総料理長の言葉に創真は三年生達の時の宿泊研修がどのようなものだったか気になった。

 「しかし去年といい、今年といいなかなかいい学生が育っているな」

 「去年すか?」

創真の言葉に遠月リゾート総料理長は50食作りの試練は例年のことであり、去年も遠月リゾート総料理長が上がる前に創真も良く知る十傑の第七席がやって来たらしい。

そこで創真は1つの疑問に気づく。三年生達の一人と血縁者なばかりに中等部時代から第90期マフィアに振り回されていた榊涼子が『あの人達は料理の天才よ。それ以外は果てしなくクソだけど。料理の腕だけは確かよ。料理の腕だけわ』と言っていた。

 「そういえば先輩達はどれくらいの速さでこの試験をクリアしたんすか?」

創真の疑問に遠月リゾート総料理長(めんどくさいから以降は銀さんと呼称)は思い出すかのように顎に手を当てながら口を開く。

 「ふむ……一番遅かった榊が今日の幸平より1分遅かったくらいだったか」

銀さんの言葉に創真は驚く。寮生達(主に涼子)から三年生’sの情報を聞いていた創真は三年生達とはあまり関わり合いになりたい人種ではなかった。だが、1番遅かった涼子の兄が自分と対して変わらないタイムであり、他の先輩達はそれより確実に速かったという事実は創真の食戟魂に火を灯すのに充分だった。何せ創真はただ料理が上手くなりたくて遠月に来たのだ。その手っ取り早い方法が強い料理人と勝負をすることだ。しかも相手は遠月の(色々な意味で)トップクラスの三年生達。全員とは言えなくても誰か一人とでもやれれば恩の字だ。

そう思って創真が三年生達の方を振り向くが、創真の思考は再び停止する。

そこには水死体のように湯船に浮かぶ涼子の兄と、自分達の息子を隠すこともなく腕を組み、不適な笑みを浮かべながら立ち上がっている第三席と第五席がいた。

 「……え? どういう状況っすか?」

創真の思わず溢れた本音も三年生’sは華麗にスルーして口を開く。

 「ノッブがやられたようだな」

 「フフフ……だがノッブなぞ拙者達の中では一番の小者……」

 「一年生如きにやられるなんて第90期マフィアの面汚しよ」

上から順番に第三席、第五席、いつの間にか復活した第一席である。

流石の創真も状態異常・混乱にかかった。なにせ倒した覚えがないのに先輩の一人を倒したことになっていた。そして何故か三人纏めて倒せるような状況になっている。

 「ム!! 援護するぞ幸平!!」

そして当然のように銀さんも乗っかって来た。この時点で創真はどうしていいかわからなくなった。

 「無駄なことはよせ遠月の雇われシェフ。俺たちはそれぞれ10回食戟で倒さないと倒せないぞ」

 「うォォォォ、俺は高校生時代に才波と一緒に食戟の嵐を起こした気もしたがそんなことはなかったぞ!!」

 「「「いいぜ堂島さん。あんたが俺たち第90期マフィアに勝てると思い上がっているのなら、まずはその幻想をぶち殺す!!」」」

そして大浴場でぶつかり合いになる瞬間に銀さんは大きく叫ぶ

 「月光蝶である!!」

 「「「それはあかんやつだ!!!!」」」

銀さんの叫びと同時に銀さんの背中に蝶の羽のようなものが出て第一席、第三席、第五席が吹き飛ばされて行った。遠月に入学して色々な不思議体験をした創真だったが、この状況は特に未知との遭遇だった。

 「で? 幸平は何か頼みでもあったのか?」

土左衛門状態だった涼子の兄がいつの間にか復活して創真の隣に座っていた。銀さんのテンションが上がって何を言っているかわからない言葉をできる限り無視しながら創真は会話ができそうな涼子の兄に頼みごとをする。

 「あ〜、先輩達の誰か俺と食戟してくれないっすかね」

創真の言葉に涼子の兄は手をヒラヒラと振る。

 「無理無理。冬輔とももは食戟をめんどくさがるし、竜胆は楽しめなきゃダメ。綜明も何か食戟をする決定的な理由がないとやらない。瑛士がやると俺たちが煽りまくって食戟自体がぶち壊されるから不可能」

全員が酷い理由でダメだった。

 「それだったら榊先輩はどうっすか?」

 「俺は自分にメリットがないとやらない。お前さんは俺にメリットになるものを提示できるか?」

涼子の兄の言葉に創真は考える。しかし、元来考えることが苦手な創真はある意味で一番危険な発言をしてしまう。

 「あ〜、俺にできることだったらなんでもしますよ」

 「今何でもするって言ったか!!」

創真の言葉に超反応した十傑の第一席は即座に第三席と第五席に意識を落とされた。

 「ふむ、このゴミはどうする?」

 「敷地内にいい感じの滝があったからそこに放置しようぜ」

第五席の言葉に涼子の兄が答えながら、気絶した第一席を第三席が担ぎ上げながら風呂場から出て行くのを創真は唖然として見送ったのだった。

ちなみにこの後にやって来たタクミ・アルディーニによって銀さんも風呂場から出ていくのであった。

 

 

 

 

その夜、無事に初日をクリアした極星メンバー全員で丸井の部屋で騒ごうとしたが、創真、伊武崎、涼子、田所以外のメンバーは数分で撃沈した。そこで田所の思いを聞き終わった時に創真は風呂場で会った三年生達のことを思い出した

 「そういや、榊。さっき風呂入った時に榊先輩とかの三年生の先輩達に会ったわ」

創真の言葉に涼子の普段の大人っぽい雰囲気と温厚で冷静沈着な性格のために仲間達のストッパーになることの多い涼子の雰囲気が変わった。

 「幸平くん大丈夫? 常識は失ってない?」

 「そこまで言うのか? いや、若干危なかったけどさ」

涼子のあんまりの言葉に幸平も思わず返してしまう。しかし、事実として常識は失いかけたので強く否定はできない。

 「俺は詳しくは知らねぇから聞くけどさ。あの先輩達ってどれくらいやばいの?」

創真の言葉に田所がワタワタとしながら説明をしてくれる。

『全盛期の第90期マフィア伝説!!

・食戟の審査員全員が第90期マフィアに票を入れるのは当たり前、見ていた観客が表を入れることも

・包丁を振るうと三本に見える

・品質最悪の食材も完璧に調理

・学校に通学しただけで教師達が泣いて謝った。心臓発作を起こす教師も

・食材をひと睨みしただけで食材が勝手に下拵えが終わる

・包丁を使わずに手刀で切っていたことも

・グッっとガッツポーズしただけでライバル店が潰れた

・宿泊研修で建物を全焼させた

・中等部時代に学校側から食戟で建物を奪い取る

・第90期マフィアはいつも店先で包丁を物欲しそうに眺める少年にまな板を買ってあげたことがある

・スタジエールは特例で国外の店舗へ。結果的にその店舗のオーナーシェフの胃に穴が空いたのはあまりにも有名

・料理の腕前はクソ高いので学園側も退学処分にできない』

田所の説明を黙って聞いていた創真はゆっくりと口を開く。

 「どれだけ事実なんだ?」

 「まぁ、誇張はしている部分もあるが、全部事実だよ」

 「……マジかよ」

漫画みたいな先輩達相手に流石の創真も苦笑いしか出ない。伊武崎の言葉が事実なら大浴場で会った先輩達はトンデモない料理の腕前の持ち主ということだ。それを知るとますます創真は先輩達相手に食戟をやってみたくなる。

 (ま、同じ学校なんだし機会はあるだろ)

 「そう言えば幸平くん」

 「うん? なんだよ榊」

創真がどうやって先輩達と食戟をしようか考えていたら、涼子が声をかけて来た。

 「確か、前に幸平くんのお店に地上げ屋が入ったって言ってたわね?」

 「うん? あぁ、まぁな。それがどうかしたか?」

 「その地上げ屋の会社の名前とかわかる?」

涼子の言葉に創真は木っ端地上げ屋を思い出す。

 「確か……アーバンライフプランナーだったかな?」

 「あぁ、やっぱり……」

創真の言葉に涼子は疲れたようにため息を吐く。それに田所が心配そうに声をかける。

 「えっと……涼子ちゃん、その会社が何か会ったの?」

 「その会社は元々兄さんの傘下にいたのよ。それに納得できなかったアーバンライフプランナーの上層部が兄さんの傘下から抜けようとしたの。そこで無理矢理な地上げ屋に走ったのよ。もちろん兄さんが飼い犬の叛逆を許すわけがない。幸平くんのお店の地上げに失敗したのと同時にアーバンライフプランナーは倒産したわ。まるで失敗するのがわかっていたかのように」

 「それって榊先輩がアーバンライフプランナーを潰すためにうちの店を利用したってことか?」

創真の言葉に涼子は肩をすくめながら答える。

 「たぶんね」

 




月の御大将・完全平和主義を唱えた王国の王子
堂島さんの中の人の別作品の外骨格。真面目キャラからコミカルなキャラまでこなせる子安さんテラ子安。

ジェットストリームアタック
トリプラーとトライアングルアタックと迷いましたが、子安さんで御大将ネタを使ったのでジェットストリームアタックになりました。

全盛期の第90期マフィア伝説
全盛期のイチロー伝説のコピペ。できる限り第90期マフィアがやることを考えました。

曲がり角で創真とえりな様の衝突イベント
女風呂に竜胆先輩と幼女先輩が入っていて捕まってしまいイベントが潰れてしまったようです。ラッキースケベなんてなかった。





そんな感じで肌色多めのお風呂回(しかし男湯である)でした。え? 女性キャラの肌色が見たい? 原作かアニメを見ることをお勧めしますよ。
前話を投稿した時からネタはできていたので書くのは楽でした。想定外に堂島先輩が自由なキャラになってしまいましたが。
ちなみに最後の一年生達の会話は榊涼子を出したがったがゆえに放り込みました。なんかオリ主くんが暗躍しているように見えますが、設定上では色々暗躍している設定です。だいたい悪いことは三年生達のせい。そして振り回されたがゆえにその危険性を熟知している涼子ちゃん。涼子ちゃんはきっと苦労人。

次回は未定です。四宮先輩VS創真&田所の食戟に先輩達を放り込もうと思っていますが……さて、どうなることやら。
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