ウチとフランスと知らない言葉   作:mam

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『モナミー』
 また誰か私を呼んでいるの?
 私の名前は“モナミ”じゃなくて“ミナミ”よ。
 そして振り返ると……屈託の無い笑顔の男の子が居た。
 たしか名前は……

 --ウチが小さい頃によく見ていた夢--





ウチとフランスと知らない言葉

 今、私はお父さんとお母さんの三人で家族旅行中。

 普段はお父さんもお母さんも家にあまり居なくて

 ほとんど話も出来ないけど、この旅行中は思いっきり甘えさせてもらってる。

 

 お父さんとお母さんに両手を繋いでもらって街の中を歩く。

 時々二人が私の腕を引っ張り上げてくれて

 普段見れない高さから見る景色は、いつもより輝いて見える。

 きっと初めて見る景色のせいじゃないと思う。

 今居る所は私が住んでいるドイツではなく、フランスの観光地。

 

「美波、大丈夫?」

「疲れてるなら少しベンチで休んでいこうか」

 少し歩き疲れたところで公園のベンチで座っていると……

 一人の男の子がニコニコと笑いながら近寄ってきて

 

『君は何処から来たの?』

 私の知らない言葉で話しかけられた。

「美波が何処から来たのか聞いているんだよ」

 お父さんが教えてくれた。

 

「私はドイツよ。貴方は?」

 私が聞き返すと、その男の子は頭に“?”を浮かべているようだった。

『私たちはドイツから来たんだよ。君は何処から来たんだい?』

『僕は日本から来たの』

 何よ!私が聞いたのになんでお父さんに答えてるのよ、コイツは!?

 

「日本から来たんだそうだ。美波もお父さんとお母さんが日本から来たのは知ってるだろう?」

「うん……」

 お父さんとお母さんが生まれて育った国と言うのは聞いたことがあるけど……

 正直、私は今住んでいるドイツの方が好き。

 友達も居るし、言葉も知らない国の事には全く興味が無い。

 何より、今はお父さんとお母さんを独り占めしてるのに……なんで邪魔するのよっ!

 

『僕の名前は明久。君の名前は?』

 その男の子はニコニコと笑いながら手を出してきた。

 私は鬱陶しくなってきたから、その手をパチンと(はた)いてしまった。

 男の子はちょっとビックリしたみたいだった。

 

「美波っ!いきなりそんな事をしちゃダメでしょ?」

 お母さんが私の目を見て怒る。

 でも、せっかくお父さんとお母さんと一緒に居るのに……

 私がそんな事を考えていると

 

『手、痛くない?』

 やはり私が知らない言葉で話しかけてきて……

 心配そうに私の手をそっと撫でてくれた。

 

「美波の手の事を心配してくれているんだよ」

「えっ?」

 叩いたのは私の方なのに……なんで私の手を心配するの?

 でも私のそんな思いとは裏腹に、すごく心配そうに手を撫でてくれている。

 

『美波の手は大丈夫だよ』

『良かった。僕の手もちょっと痛かったからすごく痛かったんじゃないかと心配だったんだ』

 お父さんが話しかけると屈託の無い笑顔を見せる男の子。

 

『アキくん』

 今度は少し大きい女の子が私たちのところへやってきた。

『あ、お姉ちゃん』

 男の子が、その女の子の方へ走り出した。

 私に先に話しかけてきたくせに、その女の子の方が良いって言うのっ!?

 

『お姉ちゃん?そうすると君は……』

『はい。アキくんの姉で玲と言います。弟がご迷惑をお掛けしました』

 何を言ってるのか判らないけど、男の子の頭を後ろから押して一緒にお辞儀をしている。

 

『いや、いきなり手を上げたりして悪いのはこちらの方なのでアキくんが謝る必要はないよ』

 お父さんは何か言って慌てているように見える……お父さんのそんな姿を見るのは初めてかも?

 

『そうなのですか?アキくん』

『ううん、そんなこと無いよ。たぶんいきなり僕が手を出したからビックリしたんだよ』

 

 ぺしっ

 

 いきなり女の子は男の子の頭を叩いた。

 

『アキくん。いきなり叩かれたら痛いでしょう?あの子もきっと痛かったと思いますよ』

『ああ、違うんだ。手を出したって言うのは多分握手しようと思って差し出したんだよね?』

 お父さんが男の子の頭を撫でながら女の子に話しかけている。

 何よっ、アイツ!私でさえ、お父さんにあまり頭を撫でてもらった事ないのにっ!

 

『そうなのですか?アキくん』

『うん……でも、あの子がビックリしたのはごめんなさい』

 相変わらず言葉がさっぱり判らないけど男の子が私の方を向いて頭を下げている。

 私のお父さんと仲良くしたのを謝っているのなら許してあげても良いかな。

 でも男の子って頭を叩かれると嬉しいの?

 さっき女の子に頭を叩かれていたのに、なんかニコニコしているし……

 これからは気になる男の子が居たら叩いてみようかな?

 

『そんなに謝らないで……ところで君達のご両親は?』

『そうでした。あっちの方に居ます。私は弟を迎えに来たんです』

 女の子が少し離れた道路の向こう側を指指している。

 少し遠くて良く判らないけど人が居るみたい。

 

『では弟のアキくんが大変失礼しました』

 また男の子の頭の後ろを押さえて一緒にお辞儀をする女の子。

 

『おじさんは、あの女の子のお父さんなの?』

『ああ、そうだよ。あの子は美波って言うんだ』

 お父さんと男の子が何を話しているのか判らないけど、私の名前を言ってるのは判る。

 お父さん、私の名前を勝手に教えないでよっ!?

 

『美波ちゃん、バイバイ』

 男の子は私の名前を言って手を振って

 女の子と手を繋いで一緒に道路の向こう側へ歩いていった。

 

「なんか面白い男の子だったわね」

「ああ。ちょっと頼り無さそうだけど礼儀正しいし、お姉さんはしっかりしてるし」

 お父さんとお母さんがさっきの男の子の事を話しているみたい。

 何を考えているのか判らないし、叩かれて喜んでいるみたいだったし……

 私には良く判らない子だったわ……すごく楽しそうに笑っている笑顔は少し気になるけど。

 まぁ会う事も無いでしょうけど、次に会ったら、もうちょっとお話してみようかな?

 

 

 

 

--道路の向こう側--

 

『明久っ!勝手に歩いていったら危ないでしょ』

『お母さん、ごめんなさい』

『明久。いきなり居なくなったら、みんな心配するだろう?』

『お父さんもごめんなさい。でも僕、あっちに居た女の子が寂しそうだったから友達になってあげたくて……』

 明久は頭を下げてお父さんとお母さんに謝っている。

 

『アキくん。誰かの為に行動するのは良い事だと思いますが、それで他の人に心配を掛けるのは良くないと思います』

『お姉ちゃんもごめんなさい』

 玲にも頭を下げている明久……すると玲が、その頭を優しく抱きかかえて

 

『アキくん。姉さんもこんなに心配しているんですよ?……私以外の他の女の子と仲良くしないかと』

 玲がぎゅっと明久の頭を抱き締める。

 

『わぁっ!お姉ちゃん、ちょっと苦しいよっ!?』

『あら、ごめんなさい』

 ぷはぁっと、深呼吸をする明久。

 

『そう言えば、お父さん。ちょっと聞きたいんだけど?』

『なんだい、明久?』

『うん。この国の言葉で“僕の友達”って何て言うの?』

『この国だとフランス語だね。“mon amie”って言うんだよ』

 明久の頭を撫でながら答えてくれるお父さん。

 

『も…あみー?』

『モナミだよ』

『そっか。モナミか。ありがとう、お父さん』

 明久は、すごく嬉しそうな笑顔だった。

 

 

 

 

 

 私たちは今度は噴水のある公園の中にいる。

 さっきまで私は公園の中に居るリスやウサギなどと遊んでいて

 今はちょっと疲れたのでお父さんにチョコのアイスクリームを買ってもらって

 お母さんに食べさせてもらっている。

 

「ほら、美波。たれちゃうわよ?」

 お母さんが私の頬に付いたアイスクリームをハンカチで拭いてくれる。

 いつもお父さんとお母さんがこうやって遊んでくれたら良いのにな。

 

『モナミー』

 誰か私を呼んでいるの?

 

『モナミー』

 声は、だんだん近付いてきて……

 

『モナミ』

 さっきの男の子だった。

 

『えっと、君はさっきの……アキくんだったっけ』

『はい。さっきは失礼しました』

 お父さんにぺこりとお辞儀をしている。

 コイツ、また私のお父さんを取ろうって言うのっ!?

 

 そして私の方にやってきて

 

『あ、チョコのアイス美味しそうだね』

 男の子は白いアイスクリームを持っている。多分バニラ味かな。

 

『良かったら一口ずつ交換しない?』

 男の子は笑顔で私の方にアイスクリームを差し出してくる。

 

「美波のアイスと一口交換しないかって言ってるんだよ」

 お父さんが買ってくれたアイスだけど、一口くらいなら良いかな?

 先に男の子のアイスを一口もらう。結構美味しいじゃない。

 今度は私のアイスを男の子の方へ差し出す。

 

『ありがとう』

 男の子は、ぱぁっと花が咲いたように笑うと私のアイスにかぶりついた。

 

『すごく美味しいね』

 男の子は笑いながら、私が知らない言葉で話しかけてくれる。

 

「貴方のも美味しかったから、もう少し交換しない?」

 私が、またアイスを差し出すと男の子は嬉しそうにかぶりつく。

 そして私にアイスを差し出してくれて私がそれにかぶりつく。

 

 そうやって自分のを食べたり相手のを食べたりで

 アイスが無くなるまで二人で食べ続けた。

 

『アキくん。そろそろ行きますよ』

 また、さっきの大きい女の子が男の子を呼びに来た。

『お姉ちゃん。ちょっと待ってー。すぐ行くから』

 男の子は女の子の方に向かって何かを叫ぶと、私の方を向いて

 

『モナミー』

 と、大きく叫んだ。私の名前は“ミナミ”なのにっ!

 コイツは私の名前も覚えてないのっ!?

 私は思わず男の子の頭を叩いてしまった。

 

「美波っ!手を上げちゃダメでしょっ!」

 お母さんが私に強く言ってきた。

 だってコイツ、きっと私の名前をわざと間違えているのよ?

 

 男の子は、きょとんとしていたけど、すぐに笑顔になって

 また私の手を優しく撫でてくれた。

 

『手、痛くない?』

 私の手がそんなに気になるのかしら?

 

『アキくん。美波の手は大丈夫だよ。それより君の頭は痛くないのかい?』

『うん、大丈夫。僕、少しくらい叩かれてもそんなに痛くないよ』

 えへへーと笑いながらお父さんと私の知らない言葉で話す男の子。

 何よっ!また私のお父さんと楽しそうに話してっ!

 

『アキくん?この子は“ミナミ”って言うんだよ』

『はい。さっき聞きました。僕、美波ちゃんと友達になりたくて……この国の言葉で友達って“モナミ”って言うんでしょ?』

 男の子はお父さんと楽しそうに話をしている。一体、何を話しているのかな?

 

『この国?……ああ、フランス語でモナミか』

 お父さんは何か判ったのだろうか。うんうんと頷いている。

 

『アキくん。早く来ないとお母さんが怒るって言ってますよ?』

 大きい女の子が、また男の子を呼んでいる。

 

『ああっ。僕、急いで戻らないとっ!じゃあ、美波ちゃん、またねっ!』

 男の子は私の知らない言葉を早口で言うと慌てた感じで走っていった。

 

「ふふっ、いつも楽しそうで元気な男の子ね」

「そうだね。きっと美波の良い友達になってくれると思うよ」

 友達って……私の名前もちゃんと覚えられない奴が友達になれるの?

 

「でも私のこと“モナミ”って……ちゃんと名前も覚えてくれないのに」

 

 するとお父さんが笑いながら

 

「あれは“ミナミ”じゃなくて“mon amie”って言ってるんだよ」

「も…なみー?」

 

 すると今度はお母さんが笑いながら

 

「きっと美波と友達になりたくて言ってるのよ。今度は美波の方から手を出してみたら?」

「そうなの?」

 また会うことがあったら今度はお母さんの言うとおりにしてみようかな。

 

 

 

 

 

 私たちは今度は街の中で色々な物が売っている所に居る。

 ここはちょっと人が多くてお母さんと手を繋いでいないとすぐ迷子になりそう。

 お母さんとしっかり手を繋ぐ。温かくて優しい手だな。

 

『あ、美波ちゃん。モナミー』

 またモナミって……でも今度はちゃんと私の名前呼んでくれたから許してあげるかな。

 そう思って振り向くと……

 

 男の子と大きい女の子が手を繋いで私たちの後ろに居た。

 

『おや。アキくんとお姉さんか。君達二人だけなのかい?』

 お父さんが心配そうに二人に話しかけている。

 そう言えば、私より大きいとは言え、見るからに子供が二人でここに居て危なくないのかな?

 

『はい。私とアキくんがお花を見ていたら両親と(はぐ)れてしまいまして……』

『お姉ちゃんが僕の頭に花を刺して可愛いって言ってたら、お母さん達と(はぐ)れちゃったの』

『それは大変じゃないか。すぐ警察に連絡しないと』

『大丈夫です。これがありますから』

 と言って大きい女の子が何か小さい物を手にしてお父さんに見せている。

 

『これは?……ひょっとして発信機かい?』

『はい。良くお判りになりましたね。これがあるので後はお父さんとお母さんが私たちを見つけてくれると思います』

『すごく用意が良いわね』

 お母さんが驚いた表情をしている。こんなお母さんを見るのは初めてかも?

 

『ただ、お父さんとお母さんが私たちを見つけてくれるまでアキくんと二人だけだと心細いので一緒に居て頂いてもよろしいですか?』

『もちろん、私たちは構わないよ』

 お父さんは私の方を向いて

 

「美波もアキくんたちと一緒に居ても良いよね?」

 笑いながら私の頭を撫でてくれた。

 お父さんが喜んでいるなら私も嬉しいし……

 

「うん」

「そうか、ありがとう」

 そう言うと、お父さんは

 

『美波も良いって言ってるし、せっかくだからアキくん、美波と手を繋いでもらっても良いかい?』

『うん』

 お父さんが何か言うと男の子は嬉しそうに返事をしている。

 相変わらず何を言ってるのか私には判らないけど……

 そうだ。さっきお母さんがコイツが来たら手を出してみなさいって言ってたよね?

 

 私が恐る恐る手を差し出すと……

 男の子は嬉しそうに私の手を握ってきた。

 

『ありがとう、美波ちゃん』

 ちゃんと私の名前覚えてきてくれたのね。

 さっきまでの事は忘れて許してあげようかな。

 

「貴方の名前は?」

 さっきからお父さんや大きい女の子が何度か呼んでいたけど良く聞き取れなかったわ。

 

 すると男の子は笑顔のまま首を(かたむ)けて頭に“?”を浮かべているようだった。

 さっきの公園で遊んでいたリスやウサギに雰囲気が似ていて、ちょっと可愛いかも?

 

『美波が君の名前を聞いているんだけど、“アキくん”で良いのかな?』

『うん。アキで良いよ』

 ニコニコと笑顔でお父さんと何か話している。

 

「美波。“アキ”と呼んで欲しいみたいだよ?」

「アキ?」

 私がそう呼ぶと

 

『なに、美波ちゃん?』

 笑顔で返事をしてくれる男の子。

 相変わらず私の知らない言葉だけど、私の名前だけは判る。

 ちょっとだけ仲良くなれた気がして私も嬉しかった。

 

 お母さんと私が手を繋いで、私とアキが手を繋いでいる。

 そして、お父さんと大きい女の子が手を繋いでいる。

 大きい女の子はちょっと残念そうだった。

 何よっ!私のお父さんが気に入らないのっ!

 

 そしてしらばく5人で歩いていると……

 

『明久っ!玲っ!』

 何か大きな声で叫んでいる人達が私たちのそばへ……

 

『お母さんっ!お父さんっ!』

 アキが手を繋いでいるのと反対の手を振って喜んでいる。

 あの二人がアキと大きい女の子のお父さんとお母さんなのかな?

 

『もぅ、この子ったら急に居なくなったら心配するじゃないのっ!』

 私の知らない言葉で話しかけてきて、いきなりアキの頭を叩いた。

 あの叩き方に比べたら、私が叩いたのは気にならないわよね……

 

『痛ぁっ!お母さん、ごめんなさい』

 涙目で頭をペコペコ下げているアキ。

 ちょっと可哀想かも……私は持っているハンカチでアキの頬を拭いてあげた。

 

『ありがとう、美波ちゃん』

 するとアキは嬉しそうに私に笑顔を見せてくれた。

 

 

『本当にご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした』

 アキのお父さんとお母さんが私のお父さんとお母さんに何度も頭を下げている。

 

『いえいえ、何事も無くて良かったです』

『そうね。アキくんは美波と友達になってくれましたし』

 お父さんとお母さんも私の知らない言葉で話をしているけど

 どこか楽しそうな気がする。

 

『では、これで失礼します。本当にありがとうございました』

 アキのお父さんとお母さんは何度も私たちに頭を下げていた。

 そしてアキは……

 

『美波ちゃん、モナミー』

 そう大きく言うと手を振って行ってしまった。

 

 

 

 

--それから12年後--

 

『西村先生、ちょっと質問があるんですが』

『なんだ、吉井?』

『あの……“モナミ”って何処の国の言葉か判りますか?』

『ほう。英語以外の言語にも興味があるのか』

『やっぱり英語じゃなかったんですか』

『うむ。それはフランス語で“私の友達”と言う意味だ』

『へぇ。先生って、やっぱり物知りですね』

『やっぱりとはなんだ。まぁいいか。入学早々だしな』

 さすが見かけは、ごつくても先生だな。

 僕より物は知ってるみたいだ。

 

『俺が何で、この言葉を知っているかと言うとだな。昔からの格闘技の知り合いでフランス人の柔道家が居てだな』

 ヤバい……なんか変な記憶が回想されているようだ。

『そいつが俺の事を良くモナミと言ってたんだ。それから俺とソイツは……』

『先生。僕、急ぎの用事があるので……ありがとうございました』

『あっ、吉井……人の話を途中で逃げ出すとは仕方ない奴だな』

 

 そっか。“モナミ”ってフランス語だったのか。

 友達って、なんか引っかかっていたんだけど……

 早速フランス語を調べて島田さんに伝えよう。

 

 島田さんの事は昔から知ってるような気がして……

 言葉が通じなくて寂しそうにしているのは見ているのが辛くて……

 僕たち、きっと良い友達になれるよね。

 

 

『ちゅうぬぶどれぱどぶにいるもなみ』

 

 

 

 

 

--さらに1年後--

 

『それじゃ、まずは呼び方から変えてもらいましょうか』

『変える!変えさせて頂きます!』

 

 そう言えば、記憶のどこかにずっと引っかかってた……

 昔、ちょっとだけ仲良くなった人の名前が……たしか二文字だった。

 

『じゃ、今後ウチはアンタのことを『アキ』って呼ぶから、アンタはウチのことを『美波様』って呼ぶように』

 

 

     【 完 】




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