GS美神の世界でサバイバル   作:京太郎

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5.退院とアルバイト探しと初除霊

5.退院とアルバイト探しと初除霊

 

 

 

 

 

百合子さんに名前を付けてもらって、世界にその存在が固定されたからなのか、

はたまた忠夫君の回復能力なのかどれかは分からないが、翌日には怪我は回復した。

 

退院前の検査でカエル顔の医師は驚いた顔で驚異の回復力だとそう呟いていたのが印象的だ。

その医師から回復能力の解明の為に、血液の採取を依頼された。

僕も原因が分かれば知りたかったので、血液の採取に同意をした。

献血程度の血が抜かれたが、どうせ今日はもうアパートに帰って寝るだけだ。問題は無いだろう。

 

そうこうしている内に、百合子さんが退院の付き添いに病院まで来てくれた。

忠夫君のアパートの場所がわからないので表示に助かる。

 

病院から出ると、スルリと百合子さんが腕を絡めてきた。

胸が当たっている。百合子さん胸が当たっていますよ。これは当ててんのよってやつですか

顔が赤面してくる。

「百合子さん、その、胸が当たっています。」

 

「まぁ優ったら、私みたいなおばさんなのに、それに百合子さんって私は貴方のお母さんなのよ。」

 

「そんな百合子さんはとても綺麗で魅力的です。」

そうにっこり笑って百合子さんに告げる。

 

 

やだ優は息子なのに、一瞬ドキっとしてしまう。頬も赤くなる。

夫は好きだったのだ、それが似た顔の優に言われれば若い頃を思い出し心がときめく。

「私の目の黒いうちは、優は他の女になんてあげないわ」

 

 

忠夫君が住んでいたアパートに行くと思っていたが、そこは新築のマンションだった。

理由を聞くと、離婚したので僕と一緒に暮らしてくれるそうだ。

隣に住んでいた花戸さんやおキヌちゃんのことを考え、戸惑っていると百合子さんが

「私と一緒に住むのは嫌なのかい?」

 

と聞いてくる、そんなことは無い。

「百合子さんみたいな、綺麗な方と一緒に暮らすなんて、緊張してしまいます。」

 

「さっきも言ったけど、私はお母さんなのよ。百合子さんじゃなくてお母さんと呼びなさい。」

「・・・百合子さんと呼ばれると私が間違いを起こしそうだわ」

「引越しの時に隣の花戸さんにはご挨拶をしておいたわ、それに新しい住所も連絡しておいたから安心しなさい。」

 

 

まぁいいか、綺麗なお姉さんと住めるんだし

まずは、部屋の荷物を片付けようかな、忠夫君の部屋だからエロ本がわんさかデル来るかもしれないが・・・

とりあえず頑張って片付けよう。

百合子さんが、家賃や生活費を出してくれるかもしれないけど、自分の小遣いくらいは稼げるように何かアルバイトを探さないと

明日から学校に登校だし、出席日数もあぶないかもしれない。

 

 

 

 

 

翌朝、学生服に着替え百合子さんにお弁当をもらって登校の準備をしている時に気がついたが

学校の場所がわからない。

百合子さんに聞きに行くと、笑われた。

「優、あなた変なところで抜けているね。双子の弟が転入するんだから私も一緒にいってご挨拶と説明するわ」

 

「そうなんですか、母さんありがとう。」

 

「いいのよ。優、さぁ遅れる前に行きましょう」

 

 

 

 

 

何事もなく学校にし、到着転校の手続きをする。

そして僕の担任に挨拶をした。なんと忠夫君が在籍していたクラスに僕も転入するそうだ。

「初めまして、横島 優です。双子の兄がこの学校で大変ご迷惑をかけていたと聞いています。」

 

「・・・・君は本当に横島の弟なのか?」

 

「はい、兄がご迷惑をおかけしてすみませんでした。僕は今までナルニアに両親についていったのですが現地の政情が不安定になり

危険を伴うようになってきたので、日本に戻ってきました。慣れるまでの間ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。」

 

「うぉおおぉ 横島の弟がこんなにまともだなんて!」

「いや、君が悪いわけじゃないのはわかっているんだが、どうしても横島と聞くとな」

 

「なんとなくわかるから大丈夫です。」

 

「そう言ってくれと助かるよ。では教室に行こうか」

 

「じゃぁ優、母さんは帰るから頑張りなさい。今晩はカレーよ。」

 

 

 

 

 

教室の前に到着し、担任の先生が「合図をしたら入ってくるように」と言われたので待っている。

 

自己紹介だろうが、いつになっても慣れるものではない

担任から呼ばれたので教室に入る。忠夫君と勘違いしているのか教室からどよめきの声があちこちで上がる。

 

教壇の上に立ち、クラスメイトを見渡して自己紹介をする。

 

「初めまして、皆さん、横島 優です。双子の兄が大変お世話になったと聞いています。」

「僕は両親についてナルニアに着いて行きましたが、現地の政情の不安定化にともない、日本に戻ってきました。」

「これからよろしくお願いします。」

 

 

「「横島に双子の弟がいたなんて聞いてないぞ」」

「顔は横島君だけど、落ち着いてちょっといいかもー」

「いや、でも横島の弟だぞ」

「ちょっとみんな、落ち着いて横島君の弟が茫然としているわ」

そういってクラスをまとめてくれたのは机妖怪の愛子さんだった。

 

「私は机妖怪の愛子よ。横島君にお世話になって今ここにいられるわ。ところでお兄さんの横島君はどうしたの?」

 

「兄は除霊中の事故で怪我を負い、今は静かなところで療養中です。なのであまり騒がないであげてください。」

 

そうだ、忠夫君の記憶が戻れば社会復帰することになっていた。復活が難しいことは百合子さんしか知らないが、僕の存在が世界に固定されてしまったいま

復活はむずかしいかもしれない・・・

 

「そうなの、わかったわ、横島君の弟君といつまでも呼ぶわけにいかないから優君と呼んでもいいかしら」

 

「もちろんです。愛子さん こちらこそよろしくお願いします。」

 

 

「さてもういいかな、横島優君、君の席は愛子君の隣だ。彼女にしばらく面倒見てもらえ」

担任の先生に座席を指定されたので、そこに腰掛ける。

まずは今日一日頑張ろう。

 

 

 

 

私は机妖怪の愛子だ。横島君が学校にきたと思ったら、その弟の優君だった。

横島君の弟だけあって、妖怪の私にも優しくしてくれる。

横島君に会えないのは残念だけど、落ち着いた感じのする優君も素敵だ。

こんなに私は惚れっぽかったかしら。

分かりづらいけど優しい横島君と落ち着いた感じ優しそうな優君、あぁ私はどうすればいいのかしら、青春だわー

 

なにか、愛子さんがクネクネしてブツブツ青春と呟いしているが、流石は青春妖怪なんだろうか

現物をみるとちょっと引くが、とりあえず放置でいいのかな?

 

放課後になり、掃除当番の人に掃除仕方を教わりながら、一緒に掃除をする。

 

 

 

 

下校途中に本屋を見つけたので立ち寄る。

オートバイの雑誌を見つけたので百合子さんにもらった小遣いで数冊買う。

元の世界でもオートバイは大好きだったのだ。

高校を卒業してから、大型自動二輪免許を取得して、働き出してもお金が貯まれば好きなオートバイにつぎ込んだ。

20代の頃はまだ暇があってので、最終的にはスズキの隼を購入してあちこちに出かけた。

スズキのバイクは他のメーカーに無い魅力があって好きだった。

友達には鈴菌保菌者といじられていたが、なんだかとても懐かしい感じだ。

この世界でも日本の4大メーカーはあるんだろうか、またスズキのバイクに乗りたいものだ。

 

それに高校2年なので、年齢的には普通自動二輪の免許なら取得できる。400ccまでだがオートバイに乗れるのは

魅力的だ。実際に日本の道路には400~750くらいのミドルクラスのバイクがちょうど良く思っている。

アルバイトを頑張ってまずは免許代を稼ぐことを目標としよう。

 

 

 

帰宅して、今で買ってきたオートバイの雑誌を読んでいると百合子さんが声をかけてくる。

「優、そろそろ晩御飯よ。あら何を読んでいるのかしら、まさかいかがわしい本じゃないだろうね」

 

「ゆ、百合子さん、そんな本じゃなくてオートバイの雑誌です。」

 

「あら、優はオートバイが好きだったの?」

 

「はい、頑張ってアルバイトをして自動二輪の免許をまずは取りたいです。」

 

「ふーんそうなの、じゃぁ知り合いの伝手があるからその教習所を紹介してあげるわ。」

「教習所代も出してあげる。16年分の誕生日のお祝いよ。」

「それに自動二輪をとれば、18歳の時に車の免許も学科無しでとれるからすぐに取れるわよ。」

「ただし、学校にはちゃんと通って。放課後に行くのよ。」

「あと、百合子さんじゃなくて、お母さんよ優」

 

 

 

 

百合子さんに教習所の代金を出してもらえて、喜び勇んで早速教習所の門を叩いたが

他の受講生と比べて、僕にだけ何故かやたら厳しい。

いや、入校当初はみんなと一緒にスラロームや一本橋、波状路なんかで練習していた。僕も前の世界の時と比べても

斑鳩君の能力のおかげか結構乗れてるとおもっていたけど、最近は僕だけアクセルターンやウィリーとか映画でやるようなバイクスタントのよう操作技術を習得した。

急制動にしても、水をまかれスリップするような過酷な環境での限界のブレーキング

ある時は、レーシング場に連れて行かれ徹底的に周回を回されて扱かれた。

ある時は、山や岩場に連れて行かれひたすらオフロードバイクやトライアルバイクに乗り不整地の走行練習

山に行った時には明らかに不似合いなオンロードバイクでダウンヒルを走り抜けた。

 

どう考えてもおかしいだろうと思い始めた時、今度は教習所の一室に閉じ込められ座学の勉強が始まった。

応急処置や救命救急ならまだわかる。なんで銃に撃たれたときの対処法や拘束された時の縄抜けまで勉強するのか分からなかったが・・・

教習所の教室では教本が山積みになり、教官が入れ替わり立ち替り入室して授業を進めていく。

免許試験センターで試験を受けた時には緊張感よりも解放感のほうが強かった。

こんな状態でもしっかり試験には合格していたので自分を褒めてあげたい。

 

正気に戻り後で百合子さんに聞いた話だが、あらゆる分野のスペシャリストを集めた国際人材派遣会社、Almighty Support Enterprise 通称ASEが経営している

ドライビングスクールだったらしい。一般人も教えるが、専用の養成コースもあったそうだ。

最初は本当に一般のカリキュラムだったらしいが、マルチドライバーの能力を持つ僕はあっさりその才能を見抜かれいつの間にか

養成コースに転向、教官たちの悪乗りもあって、見る見るうちにオートバイに関する技能を習得したそうだ。

平和に生きるつもりが、まさにどうしてこうなった・・・

 

まぁ運転技術が向上しただけならいいかと胸をなでおろすと、百合子さんが「貴方ASEのアルバイトになってるわよ」と言ってくる。

保護者の百合子さんにASEからこのまま就職しないかとアプローチがあったらしい。

確かにアルバイトを探さないととは確かに言っていたけど、操縦訓練で疲れきっている時に生返事で答えていたので

社員ではなく、アルバイトにしておいたと答えてくれた。

いやでも、悪いことばかりではない、ASEのアルバイトになったおかげで教習所の代金は安くすんだのだ。

それにASEの車両も貸出してもらえそうだ。

危険だけではない、良いこともきっとあるはず、そう思いたい。いやそう思っていないとやってられない。

そういえば、ASEの任務の時は特例で自動車も公道を走行できるそうだ。バックに多国籍企業アーカム財団がいるらしく、非常に強力な権力をもっている。

まぁアルバイトだし、余程大丈夫だろうとおもっていた矢先のことだった。

 

 

 

学校にいる時に、携帯電話が鳴った。ASEからの連絡だった。

半壊したビルに女性1名が取り残され、内部の崩壊も激しく通常の手段では救助に行けない。

そこでトライアルバイクで急行し、女性を救助するプランが立案された。

もちろん危険なので拒否もできるとのことだったが、ビルの倒壊がいつ始まるかわからず、女性も意識を失っているらしく危険な状態らしい。

他のASEドライバーも軒並み海外か日本に居ても遠隔地におり、駆けつけるのに時間がかかる。

現場近くに登録されたばかりだが、オートバイの操作に関しては問題なく、マルチドライバーの片鱗を見せた僕がいた。

人命救助ならと、OKを出したところ、本当に近くにいたようですぐにASEの車が学校に横付けし、エージェントが迎えに来てくれた。

 

 

今ならわかる。後悔先に立たずとはこの事を言うのだと。

ASEが用意したトライアルバイクにのって、人命救助と気合をいれてビルに突入し、要救助者は割とすぐに発見できた。

見つけたのは肩で髪を切り揃えた、少し幼い感じの女性だ。

六道冥子さんだ、発見した瞬間に除霊現場での式神の暴走だと理解した。

式神が暴走しても冥子さんは無事だが、なんらかのアクシデントがあり気絶してしまったのだろう。

 

冥子さんを救助し、さて脱出だと思った瞬間、僕の生存本能が警鐘を鳴らした。

十二神将によって、全ての悪霊は殲滅されたと思い込んでいたが、まだ残っていらしい。

よりにもよって、冥子さんを狙っているみたいだ。中途半端に除霊をされ怒りが沸いているみたいだ。

こんなことなら霊能力の使い方をもっと真剣に修行しておくんだった。

世の中、こんなはずじゃなかったことの連続だ。絶対美神さんのところに行って霊能力の使い方を教えてもらおう。

そのためにはまず逃げて生き残ることが優先だ。

 

悪霊の攻撃を避け、冥子さんが目を覚ましてくれることを期待しながら、とにかく逃げ続ける。

しかし、気絶しているのか熟睡しているのか一向に目を覚ます気配は感じられない。

そうこうしているうちに、死角から悪霊が壁を抜けてタイヤに絡みついてきた。

やばいと思った瞬間にはタイヤがロックし、そのまま滑るように転倒してしまう。

 

僕も冥子さんにも怪我が大したことなくてよかった。

くそ、袋小路に追い込まれた。ビルから飛び降りるか、いやダメだ高すぎる。

絶対何がなんでも生き残るんだ。なにか方法がないか考えろ。

 

一重、二重と悪霊に取り囲まれる。

悪霊の一斉攻撃を受けた瞬間から走馬燈なのか時間が遅く感じた。

まさか走馬燈ディレクターのSDさん登場なのか・・・

 

死を意識瞬間に体の奥底で鼓動を感じ、跳ね上がる。声が聞こえる。

「・・・・・・・・・・・・やる」

 

「・・・・・・ければくれてやる」

 

「ちからがほしければくれてやる」

 

「力が欲しければくれてやる!!」

 

眼前には六角形の霊気の盾が隙間なく複数現出した。

悪霊がぶつかってくるが、ヒビ一つ入ることなく、極めて強固なさまが見て取れる。

あの声一体、なんなんだ。

 

今は要救助者がいる。逃げることが第一だ。幸いエンジンもかかる。

盾を眼前に展開したまま一気にビルの外に駆け抜けた。

 

外で待機していたASEのスタッフに冥子さんを引き渡す。

あとはビルの悪霊だが、自縛されているのかビルからは出てこない。しかし倒壊したら悪霊が散らばらないとは限らない。

しかし、僕には悪霊を祓う手段がない。そう思っていたが、何故出来るかわからない、でも出来る、そんな気がした。

 

一体一体悪霊を払うことは出来ない。ビルを土地ごと浄化することにした。注連縄も紙垂も、除霊、祓具そのものが何もない。

そもそもASEの任務は冥子さんの救助だったのだ。

 

無い物は仕方がない神域の境界として霊気の盾を連結し、ビルを円で囲う

 

手に霊気を込めて、柏手を打ち、円の内側を簡易的に場の禊をした。

それだけで雑霊は払われた。

 

「祓い給え、清め給え 祓い給え、清め給え」

 

祝詞を歌い上げ言霊を発する。神道の禊は世界でも希な祓い清める事に特化している。

あらゆる一切の禍事、罪、穢れを祓い清める絶対結界、穢れ(悪霊)が近寄ることさえ許さない。

 

「高天原に坐す 掛けまくも畏き天照皇大神 

 

平に平に伏して願い奉る 

 

諸々の禍事、罪、穢れ、恨み、妬みを

 

祓い給え、潔め給えへと

 

恐れ恐れ申す」

 

一瞬、日の光が円の内側を照らし出し、盾で囲んだ結界内が一切の穢れを許さない神域とかした。

悪霊が存在すること出来なくなり、祓い清められた。

 

 

そこまで確認した後、霊力を使いすぎたのか僕は気絶した。

 

 

 

 

 

六道家メイド隊、冥子お嬢様専属のフミで御座います。

横島様は悪霊を祓い気絶してASEスタッフが運んで行きました。

一二神将の暴走により、半壊になったビルからの救助をASEに依頼したところ

やってきたのは横島様、いつもとは何やらご様子が違いましたが、バイクに乗りビルに突入していきました。

しばらくしてから、確かサイキックソーサーといった盾を展開してお嬢様を救助された横島様が戻ってまいりました。

 

驚愕したのはその後で御座います。

横島様がビルをサイキックソーサーを多重連結して円を囲み、その場で神域を展開し悪霊祓いました。

一部始終を冥奈奥様にご報告せねば。

 

 

 

 

 

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