ほんと悩みました。頑張ったのでよければ読んでいって下さい。
最初のとこは、深い意味はないです。書いたし、消すのも
勿体ないと思っただけですので
国立雄英高等学校の入学試験より時は流れ、日本の季節は出会いと別れの”春”へ。
桜並木こそないものの、春を感じさせる陽気な風が吹く中、街をある程度見渡すことが可能な小高い丘の上にそびえ立つ雄英高校へ“我愛羅”は徒歩で向かっていた。
指定された制服に身を包み、近年の若者にしては珍しく音楽を聴きながら、あるいはスマホをいじりながら歩くといったことはせず黙々と校舎に向かって歩く姿はある種の生真面目な空間を作り出しているように感じられ、すれ違う人物はそれぞれ「感心、感心。」などと好意的な言葉をこぼしているが・・・
『時間に超余裕を持って行動する俺ってばパーペキ!だが早すぎるのもイカン!どこぞのマッカン好きな腐り目ように事故っちまうからな!』
『ふざけたこと言ってないでさっさと歩かんかこのバカモン。雄英は教職員がプロヒーローだと聞く、対人戦闘の経験くらいにはなるかもしれん。まあ、どの程度のものかはワシも知らぬが・・退屈せんとよいのだがな・・』
『む、知っているのか雷電!?』
『誰が雷電だ、誰が』
行われていた会話は誰が聞いても真面目ではなかった…
『誠に遺憾である。場合によっては訴訟も辞さない構えである!!』
『急に訳の分からんことを叫ぶな。』
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「ちなみに除籍は嘘な。君らの最大限を引き出す…合理的虚偽」
は―――――!!??
担任教諭と名乗る男の独断で急遽行われたのであろう”個性把握テスト”と総合成績最下位者除籍処分の宣告は、蓋を開けてしまえば何のことはない、ただの妄言だと宣言した本人がぶっちゃけた。
完全に予想外、と思はず叫んでしまった者。
嘘で良かった、と安堵し一息つく者。
嘘に決まっているだろう、と高を括り驚く者たちに呆れる者。
「ダウト!ですわ」
そんな各々の形で緩んだ緊張の糸を再び張りつめる声がグラウンドにいる全員の耳に届いた。
「・・・・一体何の、どこら辺がダウトだと言いたいんだ?出席番号20番、八百万 百」
先程まで浮かべていた薄ら笑いは鳴りを潜め、声のトーンも下げ、先の発言の真意を問う、
国立雄英高等学校1年A組担任、
周囲の人間からの視線を一身に浴びつつも、全く物怖じせず、八百万 百は堂々と返答した。
「わたくし、雄英高校に入学するにあったって、これまでに在籍していた先輩方を参考にと考え、
色々と調べましたの。その中で気になったのが、昨年の”雄英体育祭”1年生部門」
”温故知新” 故ふるきを温たずねて新あたらしきを知しる 彼女がより上を目指すために掲げている心構え。現在のネット社会、先達の勇姿を鮮明に見られる現状を活用しない手はなく、推薦入学によって作られた時間を、彼女は無駄になどしていなかった。
相澤は、何が言いたいのか理解したようで、再び笑みを浮かべながら無言で続きを催促する。
「昨年の体育祭のみ、明らかに参加人数が例年より少なかった・・。そう、ちょうど1クラス分、20人ほど。相澤先生、先生は昨年も1年生の担任をされたようですがその点に関して間違いはありませんか?」
「よく調べているじゃないか。あぁ、確かに俺は去年も1年の担任をしていた」
「さらに調べてみると昨年は1クラス全員除籍処分になったそうですが、先生がそのクラスの担任で除籍処分を下されたのではありませんか?」
他の生徒の表情が凍りつき、ある生徒はハンドボール投げの時とは別の意味で涙目であった。
「まぁ君らは、去年の奴らに比べれば見込みがあるということだ。今後も、せいぜい除籍処分にされないよう頑張ってくれ」
質問への明確な回答がされることはなかった。
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「しっかしスゲーな。そんだけ頭良い上に個性把握テストもトップとか。才能の塊みてぇだな。ほんと羨ましいぜ」
「ありがとうございます上鳴さん。しかし私などまだまだ研鑽がたりていませんわ。現に、個性把握テストは2位でしたし・・・・・・ッ!?」
「そう謙虚にならなくても良いだろう。十分に優れた成績だと思うが」
記憶の食い違い、突然現れたようにしか思えない生徒と思われる男、急激によみがえる記憶。それらに誰もが驚愕し、混乱した。
億劫そうに連絡事項を伝え終わり、校舎に戻ろうとした相澤も態度を一変させ、端末で順位を確認する。
個性把握テスト総合順位1位・・・・・”沙瀑 我愛羅”
個性把握テスト総合順位2位・・・・・”八百万 百”
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相澤は動揺を表情に出さないよう努めながら、突然現れた彼を視界におさめ、個性使用を阻止しつつ一挙一動を観察する。
彼は警戒していたはずなのだ。一癖も二癖もあるクラスの生徒の中でも、明らかに飛び抜けた力を持った生徒として、特に反社会的な思想に染めさせてはならない生徒だと判断して。
それなのに、今の今まで完全に思い出せなかった。というよりも意図的に思い出せないようにさせられていたと判断。事前の”個性届け出”では届け出なかった、隠蔽していた”個性”と当たりを付け、問い質す。虚偽は一切認めないとの意思を込めて。
「何をした。出席番号10番、沙瀑 我愛羅」
周囲にいた生徒はみな距離を取り、彼の周りにだけ人はいない。当然といえば当然だ。誰であれ、自分の傍に突然音もなく人が出現すれば警戒するのが普通だ。そして他の生徒はいまだ突然の出来事に混乱している様子。
「・・・・ただのちょっとした特技です。これでも、小さい頃は本気で忍者になろうと色々とやっていましたから」
特に周りの様子を気にせず、相澤の瞬きの合間を縫うタイミングでもなく、事も無げに全員の視界から再び消えてみせた我愛羅。
本人的には茶目っ気あるらしいジョークもむなしく、生徒たちの頭に新たな人種カテゴリとして『NINJA』が定義されようとしている中、相澤は動揺を顔に出さないようにしつつ思考を回転させるが全く理解できなかった。
自分の個性を無効化した?視覚を遮断されていないため可能性は低い
嘘をついている?少なくともそんな様子はない
異形型の常時発動個性?ON-OFF制御が含まれているため不適当
結局のところ、本人の言うように(個人的には極めて合理性に欠けるが)常軌を逸した特技と判断するしかなかった。
事の真実としては、とある人柱力が『アサシン先生、マジアサシン先生』と尊敬する人物が使う、ある世界の月で、特異点で、ありとあらゆる戦場で、敵対者を苦しめ窮地に追い込んだ”圏境”を自己流で体得し、使用していた。
気を使い、周囲の気を感知し、自己の気配を自己の存在ごと消すという隠蔽・隠密系の個性保持者が聞けば発狂待ったなしの技の極致をこの男は『第一印象は大事、変に悪目立ちしたくない』という理由で使っていたのだ。
理解しろという方が無理である。
しかし”圏境”に他者の記憶まで消す力はない。独学で到達した技術は本来の領域を超え、イギリスで最も有名なシリアルキラーが保有する対戦終了の瞬間に目撃者と対戦相手の記憶から情報が消失する特殊スキル”情報抹消”の域にまで到達しかけている。
だがこの男、自分でやっておいて完全に理解していないのだ。
結局、後に授業等も控えていることもあって騒動は収束、本人の思惑とは真逆の、クラスメイトにとんでもない第一印象を与えて個性把握テストは幕を閉じた。
『・・・・なんでさ。』
『当然だヴァカめ』
未来の副委員長なら空いた時間でこれくらいしてそうだなと考えました。
でもなんかキャラ的にパソコンとか使えなさそうだけど、恋の力で克服したということでお願いします。
ヒロインズと人柱力の会合は次です。現在他の作品で勉強中。