私の恋の行方   作:猫犬

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「ありがとう。ーー」の方のです。


ルート2

「ありがとう。でも、ごめんなさい」

「え?」

 

頭を下げるリリーに私は困惑の声を漏らす。

どういうこと、ごめんなさいって?

 

「よっちゃんの気持ちはうれしい。でもね、よっちゃんは友達としてしか見れない。それに、私は他に好きな人がいるの」

「……そう」

 

もしかしたら、他に好きな人がいるかもとは思ってた。でも、きっと大丈夫だと思ってたから結構堪える。

リリーの好きな人って誰だろ?千歌かな?それとも曜?

 

「もしかして、千歌?」

「ううん。曜ちゃんだよ」

「……そっか」

 

その答えにどこか納得がいく。千歌と曜の二人は特に仲が良かったから、どっちかだと思ったから。曜は確かに私には無いいい所がいっぱいある。

 

「よっちゃん、きっと告白するのにすごく勇気を振り絞ってくれたんだと思う」

「うん」

「私ね。曜ちゃんに告白するのがずっと怖かったの。フラれるんじゃないかって」

「うん」

「でも、それじゃダメなんだよね。勇気を出さないと。だから、私も勇気を出すね。曜ちゃんに告白する。告白されすぐに別の人に告白しに行くのはおかしいかもしれない。でも、きっとこのまま何もしないでいたら、告白してくれたよっちゃんも前に進めないと思う」

 

リリーは私の告白で踏ん切りがついたのかそう言う。リリー自身の為なのか、私のためなのか。

 

「そう。なら、応援するわ。でも、私をフッたからには絶対幸せになりなさいよ!」

「うん、ありがとう。よっちゃん」

 

どっちでも関係ない。リリーの好意が私に向いていないのなら。だから、せめて私はリリーの幸せを願うことにする。

そんな私に、リリーは笑みを浮かべる。

 

でも、今曜は千歌に告白されているはず。もし、曜が千歌の気持ちを受け入れたらリリーはどうなるんだろ?

 

 

~☆~

 

 

あれから数時間が経った。

私は砂浜に寝転がっていた。

 

「何がダメだったんだろ?」

「さぁ?私にもわからないよ」

 

私の問いに、隣に寝転がる千歌がそう返す。千歌の目にも涙が流れた跡が残っている。

千歌の告白に対して、曜も好きな人がいたらしくフラれた。しかも、その好きな人がリリーで、本当にリリーは曜に告白して、二人は付き合いだしてしまった。まさかすぎる。

でも、リリーには幸せになって欲しいから、曜から奪おうなんて気は起きない。千歌もそんな感じで、曜の幸せを願った。

リリーが好きだったという気持ちが無くなった。ううん。無くした今、そこはからっぽで何も無い。恋が実らないと、こんなに空虚な感じになるなんてね。

だから、千歌の問いの答えを返せない。

 

「ねぇ、恋ってなんだったんだろ?」

「うーん、よくわかんない」

「……そう。ねぇ、千歌」

「ん?」

「私たち付き合わない?」

 

付き合えば恋がなんなのかわかるのかもわからず、なんとなしにそう口にした。今はただこのからっぽな気持ちを埋めたかった。

 

「善子ちゃん、チカの事好きなの?」

「そうね。よくわかんない」

「そっかぁ」

 

千歌の事が好きなのかはよくわからない。でも、嫌いではない。まぁ、互いに好きな人がいて、一緒に相談し合ったりと、わりと一緒に居る時間は多かったから、他の人に比べれば好きなんだと思う。

 

「うん、いいよぉ」

「いいんだ」

「うん」

「よっと」

 

身体を起こすと、隣で千歌も身体を起こす。

 

「じゃぁ、新しい恋が見つかるまでってことで」

「うん、新しい恋が見つかるまでよろしくね」

 

私が左手を上げると、千歌は右手を上げ、私たちはそう言ってパンッと手を合わせるのだった。

 

 

~☆~

 

 

数年後。

 

「善子ちゃん、遅れるよ!」

「わかってるわよ!よし、準備完了!」

「大学まで走れー」

「ちょっ!朝から走んの!?」

「そうしないと遅刻しちゃうよー」

「はぁー仕方ない。だから、放すんじゃないわよ!」

「うん、もちろん!ずっと一緒だよ!」

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