かつて書いてた連載作品のプロローグです。
もう日の目を見ることはないだろうな……。
パンッ!
「いえ〜い。おめでとう貴方は転生することが出来ます!」
クラッカーを鳴らし、そんなことを言う美少女がいた。
「いや、ここどこ?あんた誰?」
俺はいつの間にか白い空間にいた。
「冷めてるねぇ、神様転生だよ?テンション上げなよぉ」
さらさらな腰まで伸びた黒い髪。黒水晶のような大きな瞳。アイドルを鼻で笑えるほど整った顔。スラリと伸びた手足。きめ細やかな白い肌。それ程大きいわけではないがしっかりと確認できる胸。正に美少女と言えるだろう。
しかし、性格がその全てをダメにしている。口開くな。
「ひどい!僕が何したって言うのさ⁉︎そんなひどい性格してないよ‼︎」
「お前みたいな性格の奴嫌いなんだよ。……それで神様転生とかほざいていたがお前が神だって?」
「口が悪いなぁ。そうだよ、僕は絶対神。全ての神で1番偉い神様さ」
そこそこある胸を張り、ドヤ顔でそんなことを言う。うぜぇ。
「性格悪いの君の方じゃないか‼︎」
「はいはい、それで?俺、死んだ覚えないんだけど」
「まぁ、即死だったからねしょうがないよ」
「へぇ、どんなふうに死んだんだ?」
「上からね鉄骨が降ってきたんだよ」
「まじかよ。運なさすぎね、俺?」
「そうだそうだ♪不運野郎♪」
反撃とばかりに元気にそんなことを言ってくる。
「根に持ってんじゃねぇよ。ガキか」
「な、なッ。僕は君より何千倍も年上だぞ‼︎」
「はいはいバァさん。それより説明しろよ」
「くそッ。それで転生させてやるからどこの世界に行きたいか選べバーカバーカ!」
「……子供か!まったく。んじゃモンハンの世界にしてくれ」
「ふん!それで転生特典は?」
「そうだなぁ。まずジンオウガに転生で、あと翼をくれ」
「は?ジンオウガに翼?」
俺は常に思っていた。ジンオウガに翼って絶対似合うと。
「帯電羽毛って感じのさ」
「まぁいいけど。あとは?」
「あと食べた物から能力取得」
「はは、定番だね」
うっせぇ。
「それから無限進化かな」
「これまた、定番だね」
「いいからこれぐらいだな」
「わかったよ。それじゃ君の新しい人生に——いや、竜生かな?まぁいいや、とりあえずがんばってね」
……なんか急に性格変わってないか?
「ああ、まぁ出来るだけのことはするよ」
「それじゃ行ってらっしゃい」
「行ってきます」
そして、絶対神とやらはいい笑顔で——それはもういい笑顔で、指をパッチンと鳴らした。すると俺の立っていた白い床が消え、穴が開いた。
そうなればどうなるかは自明で、俺はその穴に落ちて行った。
「ふざけんなぁぁッ‼︎くそ女神がぁぁぁ‼︎」
絶対神はいい笑顔のまま手を振って俺を送った。