少女は自らの血の海に倒れながら、突如頭に渡来した無数の知識に己の生を受けてからの扱いに納得がいった。
少女は宇宙を支配するコルド大王の末妹として生まれた。
コルド大王は一族でも異端な億を超える圧倒的な戦闘力を有しており、瞬く間に宇宙を支配した。
しかし、支配域が大きくなった結果、支配が難しくなってきた。
その為、自身の異端性を受け継いだ2人の息子にいくつかの星域の支配を任せていた。
だが、それでもなお宇宙は広い。
故にコルド大王はさらに子供を1人儲けた。
しかし、その結果生まれた少女は全くコルド大王の異端性を受け継いでいなかった。
第一形態で戦闘力200程度。
最終形態でも4万程度の戦闘力しか持っていなかった。
いや、4万は本来ならば凄まじい戦闘力だ。
1000を超えれば惑星で最強を名乗れ、4万は少女の兄フリーザの直属の部下であるギニュー特戦隊に匹敵しうる。
だが、コルド大王は戦闘力2億。長兄のクウラは4億を超え、次男のフリーザでも1億2000万。
1%にも満たない戦闘力しか持たず生まれた少女に3人は深く失望した。
残忍な性格を持つ3人は家族の情など持ち合わせておらず、少女に関心を失い、雑用係のように扱った。
その少女はコルド大王の娘でありながら、普通の少女のような性格をしていた。
それ故に、家族からの無関心に嘆き悲しみ、愛を求め、家族の為に身を粉にして働いた。
しかし、決して家族が少女に目を向けることは無かった。
そんなある時だ。
少女は家族が何をしているか知ってしまった。
宇宙の地上げ屋。
罪のない人々を殺し、その星を売りさばく。
心優しい性格に生まれてしまった少女は家族の行動に異を唱えた。
——罪のない人々を傷つけるのはやめて、と。
その結果——巨大な悪にプチリと踏み潰された。
それがこのザマだ、と。
少女は血を吐きながら自嘲気味に笑う。
家族にサンドバックにされた結果少女はとある知識を得た。
この世界とは違う世界の自分とは違う少女の人生を。
それにより、この世界が『ドラゴンボール』と呼ばれた世界であると理解した。
そして、家族からの無関心と嫌悪に納得がいった。
あの性格のキャラ達が自分のような弱者で甘ちゃんを彼らが好くはず無いと。
さらに、彼らが辿るだろう道筋も。
知識を得た少女は、だがやはり優しい心根のままだった。
故に、このまま家族を放置など出来なかった。
いずれ、辺境の星のサイヤ人が彼らを倒すだろう。
だが、それまでにどれだけの命が失われる?
このまま、死んでしまいたいという欲求を振り払うように拳を固く握る。
強くなろう。
少女はようやく力の入ってくれた身体を起こし、天を仰ぎ見て決意した。
強くなる、と。家族である己が彼らを倒さねばならない、と。
4万と億。圧倒的な差を埋める。
絶望的なことではある。
しかし、やるのだ、と。
少女は歩き出した……。
少女少女言ってますが主人公はフリーザの紫色の部分をピンクにしたような外見です。
可愛くない()