もしもベルがエラバレシモノだったら 作:冬空星屑
「忘れとった。気づいとる子は気づいとると思うけど、この前新しい団員が入った。みんな疲れとる思うし、明日は打ち上げやるさかい。そん時に紹介するから、楽しみにな~」
ロキの「飯はいるもん全員でとる」という方針のもと、集まったほぼ全ての団員の前でロキはベルのことを言っといた。
「そうや、また忘れとった。今日中に【ステータス】更新したい子おったら、うちの部屋まで来てなー。明日とかまとめていっぺんにやるのも疲れるし。そうやなー、今晩は先着十人で!」
気まぐれな神らしい、無計画でいい加減なその連絡に、今更文句が上がることもない。
「行ってええよ。お休みぃ」
ロキがそう言うと「お休みなさい」とだけ言い、アイズは部屋へと戻った。
少しして。トントントン。
「入ってええよ」
「お、お邪魔します、神様!」
「おっ、ベルか。ベルは二番乗りやな」
ロキはアイズのことを心配しながらそう答える。
「そうなんですか? えっと、最初は誰が?」
「うん? 一番はいつもアイズたんって決まっとるねん。みんな遠慮しとるのか必ずな」
「あ、あの!」
「うぉっ? なんや?」
「アイズ・ヴァレンシュタインさんについて教えてください!!」
「ん? そういや自分、帰ってきた時もそんなこと言っとったな。なんかあったんか?」
「えっと、実はですね……」
ベルはミノタウロスに襲われている所を助けて貰って、盛大に恋心を抱いてしまった、と説明した。
もちろん、ロキが「そんで恋しちまったんか?」という質問の答えとして、「は、はい……」と答えただけだが。
「いやぁ、おもろいわ、ホンマ。ダンジョンで女の子助けてハーレム作る~言うてたのに、逆に助けられて、絶賛片想いかいな! いや、マジでおもろいわ、アハハハハハッ」
「わ、笑わないでくださいよぅ……」
「まあ、ええわ。ほな、服脱いで横になりや~」
「はい」
その後、色々話しながらステータスを更新したロキは戦慄した。
【
・早熟する
・
・
アイズが喉から手が出るほど欲しそうな、成長速度に影響を及ぼす未確認のレア、いや、『激レアスキル』
だが、何より驚嘆すべきは……。
(なっ!? スキルが発現するほど、アイズに恋した言うんかいな!? アホか!? アホなんとちゃうか!?)
そう、悪戯心で"アイズに恋した"という【
前代未聞のレアスキルを発現するほど、つまり世界一と言っても過言でないほどに"誰かに恋し"、そして"追いつきたい"と思ったという、証明。
それがこのスキルだ、と。
(あ、呆れてもうたわ。
「ほい、終わったで」
ベルはステータスの写しを受け取り、喜んだ。
「うわぁ、敏捷がすごく上がりましたね。やっぱりミノタウロスに追われたからかなぁ」
そんなことを言うベルに微笑みながらロキは返答し、その後ベルを部屋から出した。
ベルはなんとも思わず、「お休みなさい」と言って部屋へと帰って行った。
「これは、またベルを
そう呟きながら、ロキは本当のベルのステータスを思い出した。
ベル・クラネル
Lv.1
力:I92→H108 耐久:I8 器用:H112→H129 敏捷:H169→G203 魔力:I0
≪魔法≫
【 】
≪スキル≫
【
・英雄のみが放つ、格下は浴びただけで威圧され動けなくなり、命令に従うようになる覇気の放射。
・超幸運による全攻撃の
・超幸運による
・
・
・
【
・早熟する
・
・
どうでしたか?
≪神≫が戦慄するシーン!!
なんかこう、スカッとしませんか?
主人公はつええんだぞ!?
みたいな?
ちなみに【ステータス】が原作より耐久が低く、その他が高い理由は、【英雄覇道】がクリティカルヒットを出さすからです。
次話もお楽しみに!
※感想で指摘された箇所等を直しました。