劇場版とある魔術の禁書目録 プロジェクトエンデュミオン~その奇跡は誰がために~ 作:桐生 乱桐(アジフライ)
何体かオーバーキルされてます
誤字脱字等ありましたら報告を
今回は地上でのライダーたち(G3、1号はもう少し待っててください…)
ではどうぞ
~DEEP BREATH~
「はっ!」
アギトは目の前の戦闘員らしき男…ライオトルーパーに拳を叩きつける
叩きつけられたその拳で吹き飛び、一直線に他のトル―パーをなぎ倒していく
そのライオトルーパーの中から、一つの人影が真っ直ぐアギトに向かっているのを確認した
パッと見の外見が女性にも見える
しかし纏う空気と雰囲気は女性と言えるほどやさしくはなくむしろ与えてくるのは殺意だ
その怪人の名は、水のエルという事をアギトは―――立神翔一は知らない
しかしこの水のエルと呼ばれる怪人を含め、ほとんどの怪人はレディリーが作り出した再生怪人のようなものだ
恐らく原典ほどの力は持ち合わせていないだろう
それでも強敵なことに変わりはない
それを本能で感じたのか、アギトはゆっくりと身構えながら水のエル(複製体)と距離を取る
痺れを切らしたのか、先に攻撃を仕掛けてきたのは水のエルだ
手に持った長斧を両手に持ち、それで刺し貫こうと一直線に走って突き出してきた
その一撃を身体を動かして回避しつつ、その長斧を蹴り上げる
しかしその反撃に水のエルはすかさず振り下ろす事で対応し、思わずアギトは後ろへ下がってしまった
多少の距離を取ってはみたが丸腰では分が悪いか
そう感じたアギトは己のベルト〝オルタリング〟の左側のスイッチを押した
一瞬のうちに彼の身体を輝きがつつんだあと、その場に現れたのは〝超越精神〟の青と呼ばれるストームフォームだ
同時に彼はストームハルバードと呼ばれる両刃の薙刀状の武器を展開させて、水のエルの長斧に挑みかかる
ガキン、と斧とハルバードがぶつかり合い火花を散らす
しかし武器の扱いは相手のほうが一枚上手で、次第にアギトは劣性へと追い込まれていく
一瞬の隙を突かれ、アギトが持っていたストームハルバートが弾き落とされアギトは一撃をもらってしまった
地面を転がりながら今度は反対側のスイッチを押す
再びアギトの身体が輝き、収まった時には一振りの剣を携えた
超越肉体の赤、フレイムフォームである
フレイムセイバーを振り抜き周囲に群がってくる雑魚を切り捨てながら再び水のエルに接近しようと試みた
しかし今度は己の素性―――そこから何か―――文字みたいな何かが現れた
アギトは敵を斬りつけつつその宙に現れた文字を睨む
次の瞬間、その文字が自分たちを押し潰すように迫ってきた
「おわっ!?」
刹那、先ほど自分が立っていた場所が爆発した
味方などお構いもなく、ライオトルーパーもろともためらいもなく爆発したのだ
もくもくと灰色の煙をかぎ分け、再び水のエルがこちらの命を刈り取ろうと接近しその長斧を振りかざした
しかしその長斧がアギトに下ろされることはなかった
何故ならば
「―――バイオアタックッ!!」
突如として現れた青いゲル状の何かが水のエルに体当たりしたからだ
吹き飛ばされて地面を転がる水のエルを視界に捉えつつアギトは態勢を立て直す
そして自分の隣に立つ仲間へと言葉を述べた
「ありがとうございます、光太郎さん」
「気にするな。仲間を助けるのは当然だ」
お互いに頷き合ってアギトはフレイムセイバーを戻し、グランドフォームへと姿を戻す
その隣で青い戦士―――バイオライダーも天に手を掲げその姿をRXへと戻し、水のエルへと対峙した
そして―――アギトとRXの連携が水のエルへと炸裂する
アギトが拳打で翻弄し、隙をついてRXの一撃が水のエルへと直撃する
仰け反った隙をつき、アギトの拳とRXの蹴りが同時に水のエルを捉えた
よろよろと立ち上がる水のエルに対し―――二人は必殺の構えを取る
シャキン、とアギトは頭のクロスホーンを展開し、RXはスッと左手をサンライザーに持っていき
「リボルケインッ!」
そこから一振りの杖を取り出した
〝光子剣リボルケイン〟と呼ばれる必殺の杖を
「ハッ!」
そこから先に動いたのはアギトだ
その場から大きく跳躍し、渾身を込めたライダーキックを水のエルへと直撃する
大きく吹き飛ばし、アギトはその場に着地して―――その背中から黒い人影が飛び出した
RXだ
バッと一息に彼はリボルケインを水のエルへと突き出した
突き出されたリボルケインをその身に突き立て太陽エネルギーをそのまま水のエルへと送り込む
そして一気に引き抜き、彼はRを描くように振り回しつつ、Xにクロスさせ、最後に左手をベルトに、リボルケインを右真横に構え、背を向ける
それに倣いアギトも水のエルに背を向けた
ゆっくりと水のエルはうつ伏せに倒れ伏し―――そのまま爆散した
◇
~ELEMENT~
「ウェアァァッ!!」
叫びと共に振われたブレイラウザーは目の前にいるライオトルーパーを切り裂いていく
払うようにブン、と一度ラウザーを払って、再びその刀身の背を滑らすように手を添えた
他の所でも同様に戦っているのだろう
何体か斬りつけていると、ふと置いてきた陸姫の事を思いだした
あの子はドジな面もあるにはあるが実力は確かだ
しかしあの場所では結構な数もいたのだが―――
(いや、考えるのは後だ、まずは目の前の奴らを一気に殲滅する―――!!)
ブレイラウザーを構えて
風を斬り裂き、自分に群がろうとしていたライオトルーパーを両断する
その光景を見届けて、
取り出したカードを左手にあるラウズアブソーバーと呼ばれるデバイスにまず一枚をセットし
<アブゾーブクイーン>
そしてもう一枚のカードをスラッシュする
<エボリューションキング>
その電子音声が鳴り響いた直後、彼の周囲にはナニカが飛び交った
その何かは
光が収まり、彼の手に現れたのは一振りの大剣―――
憮然と、武骨に金色の彼は歩く
黄金の装甲「ディアマンテゴールド」を纏い、各部に融合したスペードスーとのアンデットの紋章が刻印された「アンデッドクレスト」
グォォッ!! と一直線にライオトルーパーは吹き飛びその余波で周囲にの奴らも巻き込み波のように突き進んだ
そこでふと、自分に向かって一直線に向かってくる青い存在が見えた
一振りの刀を振り上げ、その存在―――ナスカ・ドーパントはキングフォームに斬りつける
―――しかし全く持って傷の一つが付くことはなかった
それどころかかすり傷すら付かなかった
その事実に驚愕したのか、ナスカは息を呑んだようにキングフォームの顔を見て―――キングフォームは一撃蹴りを放った
その蹴りを腹部にダイレクトにもらい、ナスカは地面を転がる
そんなナスカに、チャキリとキングフォームは持っている剣―――キングラウザーを構えた
そして取り出された五枚のカードをキングラウザーは読み込んでいく
<スペード ジャック>
<スペード クイーン>
<スペード キング>
<スペード エース>
<スペード テン>
<ロイヤル ストレート フラッシュ>
キングフォームの前に五枚の金色のゲートが現れる
それを前にして退かなかったナスカは勇敢と言えるだろう
再びキングフォームはラウザーを構えて―――
「ウェェェェェェイッ!!」
真横に振り抜いた
振り抜かれたラウザーから横一線に斬撃が飛び、ゲートを潜る度に威力が増していき―――
ナスカの身体を両断した
爆発を起こしつつ、キングフォームはそれを背にし、大きく息を吐く
そして徐にキングフォームを解除しつつ、通常形態へと戻って
「よし!」
ブレイラウザーを構えて走り出した
◇
チンピラみたいな我武者羅な動きではあったが、それでもファイズは群がるライオトル―パーを蹴散らしていく
時折、右手をスナップさせ調子を確かめながら徐にファイズはベルトのファイズフォンを取り外し〝103〟と入力してそれを横方向に展開させ、フォンブラスターへと変形させた
「はっ!」
ブラスターを突きつけて数人のライオトルーパ―を射抜いていき、近寄る輩には無造作に蹴りを叩きこんでいく
いくつかライオトルーパ―を倒していると何人かを掻き分けてファイズの前に一人の人影が歩いてきた
サーベルのような武器を構え、どこかエビのような外見をした―――ロブスターオルフェノクだ
びし、とサーベルを突きつけてきたロブスターに対し、ファイズも構えを取り―――一気に向かっていく
リーチではこちらが負けている、だが先手必勝だ
ヒュン、と突き出されたサーベルの突きを紙一重で回避しがら空きな腹部に拳を叩きこもうと―――
「あぐ!?」
しかしそれより先に相手の拳がファイズの胸部にぶち当たった
サーベルを持っていない方の手で殴られたのだ
…てっきりサーベルでしか戦えないものだと思って侮ってしまった
ごろり、と地面を転がりながら体制を立て直し、ロブスターに向かってフォンブラスターを数発撃ちこんだ
その直後、フォンブラスターから放たれた弾丸を追うように別の弾丸が放たれた
咄嗟にファイズは己の背後を向く
そこにはクナイガンを構えたカブトがこちらに向かって歩いてきていた
歩きながら、カブトはゼクターホーンを起こし反対側に倒した
「キャストオフ」
<Cast off>
<Change Beetle>
マスクドアーマーが吹き飛び、角が顎のローテートを基点に顔面の定位置に収まり、水色の複眼が発光する
「お前は―――」
「俺は天の道を往き、総てを司る男…天道総司だ」
短く自己紹介をして、カブトはファイズの隣に並び、彼はこう言った
「俺の速さに、ついてこれるか?」
一瞬、何を言っているか分からなかった
しかし、彼は答える
己の、本能で
「―――当たり前だろうが」
ファイズはミッションメモリーをデジタルウォッチ型のデバイスに差し込む
<COMPLETE>
電子音声が鳴り、ファイズの身体を変えていく
胸部装甲・フルメタルラングが左右に跳ね上がるように展開して肩アーマーとなり、内部が露わになった
また目は赤色になり、全身に流れるフォトンストリームは銀へと変化した
その姿は、アクセルフォーム
「―――行くぞ」
「あぁ―――」
カブトとアクセルフォームは頷き合い
<clock up>
<START UP>
ロブスターの視界から二人が消えた
その瞬間、ロブスターに衝撃が襲いかかった
見えない所からの、攻撃
高速移動している空間の中、アクセルフォームは蹴りを穿ち、カブトはクナイガンで斬り裂く
そして目の前に現れたカブトはロブスターへアッパーを叩きこみ、大きくロブスターを打ち上げた
その打ち上げたロブスターを見て、アクセルフォームは跳んだ
直後―――ロブスターに赤い円錐状の光がいくつもロブスターをロックする
そしてそのロブスター目掛けてアクセルフォームはクリムゾンスマッシュを放った
「でやぁぁぁぁぁッ!!」
見えない閃光が駆けぬけ、多重的に赤い光がロブスターを貫いていく
ガガガッ! とロブスターをえぐり、やがてその光が消えて落下していく
そしてその下に―――
<one two three>
「ライダー、キック」
地面にはすでに構えているカブトの姿があった
ただ重力の流れに落ちていくロブスターにそれを避ける術などなく―――
「はっ!」
美しく弧を描き、落ちてくるロブスターにライダーキックがさく裂した
<TIME OUT>
<clock over>
大きく爆発する
その煙の中、いつの間にかカブトの隣に来ていたアクセルフォームが通常のファイズへと戻る
そしてその隣でいつものようにカブトは天に指を指しているのだった
◇
「はぁ!」
風を纏った蹴りが自分に群がるライオトルーパーを蹴散らしていく
時折拳を織り交ぜながら攻め立ててくる攻撃を躱しつつ、また蹴りを放つ
<それにしても、数は多いね、レディリーはこう言ったのを量産していたのかな>
「さぁな、けどあながち間違ってねぇのかもな!」
ブン、と背後に忍び寄っていたライオトルーパーに裏拳を叩きこみながら振り向きつつ回し蹴りを叩きこむ
そんなダブルの近くに、また一人、別の人影がライオトルーパーを斬りつける
ディケイドだ
「よぉ、お前とこうやって戦うのも久しぶりだな!」
「あぁ? お前と一緒に戦ったことって…あったか?」
ダブルは一瞬体制を崩し
「おい! 戦ったろうが! あの―――」
「冗談だ。覚えてるっての」
言い寄ってきたダブルを制止しつつ再び群がってきたライオトルーパーに視線をやった
<相変わらずだね、門矢>
「お前もなフィリップ。…いや、その時よりは少し丸くなったか?」
<僕もいろいろあったからね>
小さく笑み交じりで呟く翔太郎の相棒にディケイドも思わず笑みを浮かべる
その時、ライドブッカーから一枚のカードが飛び出してきた
半ば驚きながらもディケイドはその一枚のカードを取る
(こいつは―――)
「よっしゃフィリップ! ここは派手に決めようぜ」
<唐突だね。いいよ、付き合う>
訝しむディケイドをスルーしつつ、ダブルはバッと天に手を翳す
そこに、一羽の鳥のようなデバイスが舞い降りた
<Xtreme>
そのままダブルドライバーにセットしてあるサイクロンとジョーカーを取り込み、強く風が吹く
やがてエクストリームメモリがドライバーセットされ―――一気に開く
<Xtreme>
ダブルの身体が輝きだし、その姿を強化させる
ダブルが立っていたところにはダブルではなく、サイクロンジョーカーエクストリームとなったダブルが立っていた
「…それがお前たちの絆、か」
その強化する様を間近で見ていたディケイドは率直にそんな感想を漏らした
彼の呟きに対しダブルCJXはディケイドの方を向き左の複眼が点滅した
「あぁ。俺たちだってあのままじゃないぜ?」
今度は右の複眼が点滅する
「そういう事。成長しているのさ、僕も翔太郎も」
「…そうか。オレも負けてらんねぇな」
そう言いながらディケイドは一つのデバイスを取り出した
ケータッチと呼ばれる、彼の強化デバイス
それに一枚のカードを差し込み、一つずつタッチして起動させていく
そしてディケイドライバーを右腰にセットし、真ん中にケータッチをセットする
<FINAL KAMENRIDE DECEDE>
直後、ディケイドの頭にディケイドクラウンと呼ばれるカードが顕現し、身体にはヒストリーオーナメントと呼ばれる各ライダーのカードが現れている装飾
その名を、コンプリートフォーム
「改めてお前らと交流したら、また新しいカードが出てきた」
そう言ってディケイドCFはす、と先ほど現れたカードをダブルCJXに見せつけた
「…これは」
「…僕たちのカード?」
手に持っていたのはダブルの顔が描かれた一枚のカード
「お前らとの絆があるように、俺たちにも、見えない絆があるみたいだぜ」
「…みたいだな。―――じゃ、行こうぜディケイド」
ダブルCJXはディケイドCFの方を叩く
それに応えるように頷いて―――ドライバーにそのカードをセットした
<FINAL ATTACKRIDE―――>
そしてそのドライバーに振れる
<―――DA DA DA W!>
そんな電子音声が鳴り響いた直後、ディケイドのヒストリーオーナメントが全てダブルへと変わり、二つの大きな風が二人を包み込んだ
その風の補助を受けてゆっくりと二人は浮いていく
そんな光景に戸惑うライオトルーパーは訳も分からず、彼らの前に群がった
しばらく宙に上がって、そして
『たぁぁぁぁぁっ!!』
二人同時にキックを放った
風の力を受けて放たれたそのダブルキックはライオトルーパーの集団に突っ込み、一気に殲滅させる
爆炎の中、二人は立ち上がって、どことなく拳を軽く叩きつけ
「まだ敵はいる。油断しないで行こう、翔太郎、門矢」
「あぁ、分かってるぜフィリップ」
「まぁ、大体わかってる」
二人は再び前を見る
そこには戦っている仮面ライダーの姿が見えた
彼らを援護すべく、ダブルとディケイドは駆け出した
◇
唐突に揺れが収まった
シャットアウラはその収まりで宇宙についたのだと感じた
すかさず彼女は扉を開け、外に出る
宇宙服を脱ぎ捨て、普段の黒いボディスーツを着込み、イクサナックルの調子を確かめる
「…よし」
全て問題なし
それを確認したシャットアウラは
◇
「…僕たちも動こうか少年」
「分かっている。…行くぞ、斎堵、メアリエ、ジェーン、マリーベート」
「おっけい」
「了解ですししょー!」
「ししょー!」「ししょー!」
ヒビキの言葉に応え、ステイルは呟く
…それはそうと三人の声がどうも気が抜けているというかなんというか
そんなどうでもいいことを考えながら一行は地下を走って行く
◇
「ふんっ!」
随伴していたライオトルーパーの部隊を蹴散らし、残りは黒い槍のライダーだけとなった
しかし特に動じた様子もなく黒い槍のライダー…黒影は槍を突きつける
「…、」
その余裕な態度に油断をすることなく、レンゲルはレンゲルラウザーを構える
じりじり、と距離を詰め先に動こうとしたその時だ
自分の背中に痛みが疾ったのは
「うあっ!?」
思わず前のめりに倒れそうになるのを堪え、己の背後を見る
そこには同じように黒い槍を携えたライダー…黒影がもう一人立っていた
「な!? もう一体!?」
形勢逆転
増援と共に繰り出せる槍の連携攻撃を捌き斬る事が出来ず胸部にまた一撃を貰ってしまう
背後へと吹き飛ばされ地面をゴロゴロと転がりながら何とか態勢を立て直す…が、状況は最悪だ
じりじりと少しずつ迫ってくる黒影たちにレンゲルも同じように後退していく
しかしやがて背中が壁にぶつかった
―――これ以上は下がれない
(…夜神さんは…いけたかな)
こんな時でも考えるのは一人の男
自分より、誰かの事を優先しがちな男の事だ
(たぶん行けたよね? …はは、我ながらあっけないなぁ)
こんな事になるのなら告白の一つでもしておけばよかった
どうも今一つ―――勇気が足りないようだ
―――黒影たちが迫る
やがて付近まで近寄ったそいつらのうち一人は槍を振りかぶり
(…夜神さん…ごめんなさい)
心の中で謝罪をし振りかぶられるその槍の一撃を―――
ブゥゥゥンッ!!
その槍が降ろされることはなかった
何故なら自分の前を一台のバイクが通り過ぎたからだ
「…へ?」
思わず目が点になった
仮面の下の素顔ではさぞかしおかしい顔をしているだろう
レンゲルはそのバイクをよく見る
それは自分がよく知っている―――レッドランバスと呼ばれるバイクだ
そしてそれを操るのは―――
「間に合ったみたいだな。…あとお前、少し諦めてたろう」
ヘルメットを外してハンドルにかける
その男の名は―――橘朔夜
嬉しくなったレンゲルは思わず名を叫んだ
「―――ダディ!!」
「そのあだ名で呼ぶな! いつになればそのわけの分からんあだ名を忘れるんだお前は!」
怒りながら橘はレンゲルの元へ駆け寄って彼は手を差し伸べる
差し伸べられたその手を、レンゲル―――陸姫は強く握りしめた
「ごめんなさい。…嬉しくなっちゃって」
「…やれやれ。とっとと片づけるぞ」
彼女の手を引いてレンゲルを立ち上がらせると、自分もバックルを腰に装着する
そしてバックルのレバーに手をかけて
「変身!」
<turn Up>
音声が鳴り、バックルからオリハルコンエレメントと呼ばれるフィールドが出現する
橘はゆっくりと歩きながらそのフィールドを通り抜け、その姿を変えた
仮面ライダーギャレンへと
ギャレンは右腰のホルスターからギャレンラウザーと呼ばれる銃を取り出し、それを二対いる黒影のうち一体に突きつける
「陸姫、行くぞ」
ギャレンに言われ、レンゲルももう一度レンゲルラウザーを構えてギャレンの隣に並び立った
「はい、橘さん!」
レンゲルが頷くと同時に、二人は一気に駆け出した―――