劇場版とある魔術の禁書目録 プロジェクトエンデュミオン~その奇跡は誰がために~   作:桐生 乱桐(アジフライ)

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連投
相変わらずな出来ですができました

※先行以下略
???(???)

今回もあとがきにて

ではどうぞ


チャプター11

「ぐはっ!!」

G3は吹き飛ばされ、ゴロゴロと地面を転がった

 

すかさず体制を立て直し、視線を見やる

その視線の先には黒い人影が歩いてきていた

名前は仮面ライダーG4

 

人をパーツとしてか認識しない、呪われた兵器

 

G3は叫んだ

 

「水城さんッ! G4ユニットは呪われたシステムです! それに、こんな戦いに意味なんてありません! 離脱してください!」

「貴方に意味はなくっても…私にはあるんです。貴方は生を背負い、生きるために抗い、私は死を背負い死に場所を求める…戦う理由なんて、これだけで十分です」

 

そう言ってG4は右太ももにセットしてあるスコーピオンと同型のハンドガンでG3を狙い撃った

反応に遅れたG3は数発その射撃を貰ってしまうがなんとか身を転がすことでその攻撃を回避し、立ち上がってG4に接近した

しかし接近に成功したものの、躊躇が原因となって見え見えの分かり易い攻撃しか打つことが出来なかった

当然、そんな見え透いた攻撃が通用する筈もなく拳はいなされがら空きの腹に蹴りを貰ってしまう

 

蹴りの直撃を受けてまたG3は地面をゴロゴロと転がっていく

げほげほと息を吐きながら何とか地面に手をついて立ち上がろうとする

そんな中、頭の中でふと彼は考えた

 

このまま彼女と挑んでも恐らく自分は勝てないのではないだろうか

彼女は自分が生を背負って戦っているなんて言っているがそんな気はさらさらない

自分はただ職務を全うしたいだけなのだ

子供を守るのが、警備員(アンチスキル)である自分の成すべきことだからと信じているから

 

そう強く決意したとき、立花眞人は行動を起こしていた

 

 

G3がゆらりと立ち上がる

ようやく戦う決意を固めたのか、足取りはしっかりしていた

警戒心を消すことなくG4は目の前の男に構えを取り―――

 

「…!?」

 

次の瞬間、恐ろしい事を目の前の男はしでかした

なんと顔に当たる部分のパーツだけをパージしたのだ

仮面をだらりと手に持っておろし、鋭い眼光がG4を射抜く

その視線にどことなく―――ゾクリとした

 

「…何をしているんですか」

「僕は…人間として戦います。…立花眞人として、貴女と戦います」

 

眼光から漂ってくる眞人(かれ)の本気

 

ここからは第2ラウンドのスタートだ―――

 

 

息を切らせて紅葉ワタルは大きく息を吐いた

ここはどこだろうか、長い地下を走り抜けてようやくどこか見晴らしの広い場所についた

 

「キバット」

 

ワタルは傍らを飛ぶキバットに声をかけた

 

「んあ? どうしたワタル」

「キバットは外の様子を見て来て。僕は少し中を調べてみる。…何にもないかもしれないけどね」

 

ワタルの声を聞いて頷いたように羽をばたつかせるとキバットは

 

「オッケー! 俺様に任せときなワタル! そいじゃちょっと行ってくるぜ!」

 

元気よく返事をして飛び立つキバットを見届けてワタルは改めて自分のいる部屋を見回し、探索を始めた

 

 

 

「ふふふ…。地上(した)は大騒ぎみたいねぇ。…だけど…もう手遅れよ」

 

「―――それはどうかな」

 

宇宙

そのとある通路にて

地上にいる人形の視界をジャックしてその様子を見たレディリーは勝ち誇ったように言葉を発した

そんな時一人の女の声を聞いた

その声は自分もよく知っている声色だ

 

―――シャットアウラ・セクウェンツィア

彼女は一丁のハンドガンを構え、その銃口の狙いをレディリーに定めていた

 

「…あら。来てしまったの? 馬鹿な子―――」

 

その言葉が最後まで発せられることはなかった

何故ならシャットアウラが引き金を引いて彼女を撃ち抜いたから

 

ごぶ!? と声を洩らしながらドサリ、と彼女は床に倒れ伏す

しかしそれだけで死ぬような奴だとは思っていない

案の定、レディリーはゆっくりと身体を起こしちらりとこちらに視線を寄越した

―――キヒ、と苛立つような笑みが網膜に焼き付いてくる

 

「―――絶対に許さないと、そう言ったはずだ!」

 

さらに引き金を引く

ダン! ダン! ダン! ダン! ダン!

繰り返す度に五度、銃声が鳴りレディリーの身体に風穴を開けていく

床に血だまりを作り、口から血反吐を吐きながら脳裏にはかつての記憶を思い出していた

 

それは己が不死となった時の事―――

介抱した兵士から頂いた〝モノ〟を口にしたことにより呪いに近い身体になった時の事

 

逆流した血をまた吐き出して、レディリーはゴフ、と息を吐いた

やはりまだ息があるか…しぶとい奴め

 

内心そんな事を考えながらシャットアウラはイクサナックルを取り出した

 

「ふふ、ふふふ」

 

ふとシャットアウラが口を開く

 

「もう千年は生きたかしら。オリオン号の実験は失敗に終わったけど…代わりに、思わぬ副産物が手に入った…」

 

仰向けに寝ながら、彼女は言葉を紡いでいく

 

「―――それがアリサよ」

 

常人なら死んでいる傷を見に受けながら彼女はシャットアウラの顔を見た

 

「彼女の奇跡の力で…ようやく私は死ぬことが出来るの…! さぁっ!!」

 

唐突に彼女はがバッと上半身を起こした

そして右手を突き出して

 

「一緒に終わりましょうッ!!」

 

彼女の手に付けてあるブレスレットが光り輝いた

光が強くなるたび、彼女が何かをやらかそうとしているのだと理解した

 

「させるか―――ッ!?」

 

背後から走ってくる足音

それはかつて自分と名護を牢屋に入れた片割れの男だ

 

「貴様―――」

 

言葉を発せず殴り掛かってくる男の攻撃に耐えながら、攻撃を捌いていく

しかし先に相手の蹴りが自分の腹部を捉える

だが一瞬の隙をつき、シャットアウラはナックルから相手の顔面にエネルギー弾を撃ち出した

しかし破壊したのはバイザーだけのようだった

すかさず男はバック転で距離を取るが追い打つようにハンドガンで撃っていく

多少の距離が開いたことを皮切りに彼女は己のスーツにセットされてある小さ目なパレットを投げつけて爆発を起こした

 

しかしその爆発は想像以上に大きなものとなっていたようだ

 

その爆発の余波からか、壁に大きな穴が開き、そこから空気が漏れ出していく

漏れ出していくその壁の穴に、レディリーと随伴していた男が排出されていったが、シャットアウラにそんな事を気にしている余裕はなかった

必死に出されまいと地面に喰らいつき、一本の鉄パイプに向かって彼女はワイヤーを撃ち出す

そのワイヤーを巻きつかせ、排出されぬように彼女は抗った

 

 

ズズゥン、と大きな音を聞いた気がする

 

「とうま…!」

 

先ほどついたバリスティックスライダーの通路は完全に無重力

それを危惧した当麻は傍らのインデックスを抱えて、そのまま前に進んだ

 

同様にアラタも自分の後ろにいる美琴に向かって振り向きつつ手を差し伸べた

一瞬美琴は顔を赤くしたがやがて彼の手を握り、先に進む

 

 

外―――

エンデュミオン外部

 

「初春! なんだ今のは!」

 

一旦相手をディケイドCFに任せてダブルCJXは初春の近くに歩み寄った

彼女はノートパソコンを操作しながら先ほどの揺れの原因を洗い出す

 

「エレベーターの中継ステーション付近…そこの所で爆発があったみたいなんです。…そのせいで、応力バランスが崩れてしまってます!!」

 

「え!? ちょ、それってまマズくない!?」

 

恐らく何がマズイのかは佐天もわかっていないだろう

そんな彼女に付け足すように、ダブルCJXの右の複眼が点滅しフィリップが付け足した

 

「このままではエレベーターは倒壊…、最悪、地上に倒れてしまう―――!」

 

 

―――明滅する意識の中、鳴護アリサは目を覚ました

 

何がおこったのだっけ

確か大きな揺れが起こって…それで

視界がはっきりしていく最中、彼女の前に広がったのは―――地獄だった

 

セットは完全に崩れ、周囲にはホコリが充満し観客の不安な声が聞こえてくる

 

―――怖い―――

事故―――?

どうなるの…―――

 

そんな不安な声が彼女の耳に入ってくる

そんな時、さらにその不安を煽るようにさらに瓦礫が倒壊した

 

「ぁあ!?」

 

ズゥン!! と大きな音と共に、観客の恐怖が一斉にあふれ出した

逃げ場のない宇宙、動きようのない自分の場所、いつ、どこでなには起きるのかも分からない、そんな閉鎖空間

 

「係員!! 何してんだよ!!」

「早く開けてくれよぉ!!」

 

そんな―――光景を―――

私は

鳴護アリサはどこかで見た覚えがあった

 

(―――あぁ、そうだ)

 

その時、彼女は取り戻した

自分の昔を

あの時も―――こんな感じだった

 

静かに、彼女は歌いだす

皆を励ますために

 

 

 

―――私の歌を、聴いてくれる人のために

 

 

 

~明日晴れるかな~

 

自分勝手な争いをしている観客たちの耳に、彼女の歌声が響く

透き通った歌声に、いつしか心を奪われていた

彼女が紡ぎだす歌声に魅了され、落ち着いた人々は

 

「―――あの」

 

「え?」

 

「―――こちらからどうぞ」

 

互いに手を取り始めた―――

 

 

「爆発は三十八回目ねぇ…真空に晒されてなのは流石に初めてだけど…」

 

地面を這いつくばって何とかん戻ってきたレディリーはある魔法陣が書かれた部屋へとなんとかやってきていた

その部屋の中心には赤い結晶のような塊があった

 

彼女が動いているのはほとんど執念に近いものだろう

凄まじき死への執念―――それが彼女を動かしていた

 

「今度こそ…! 終わりよ…! 絶対に…私は死ぬの…!!」

 

その塊を掴むように―――彼女は右手を動かした

途端に、その赤い塊が輝きだした―――

 

 

「ふっ!」

 

グリドンと戦うのはバーストモードとなったイクサである

何度か切り結んで分かったが、このライダーはその鎧による防御力で受け止め、手に持ったハンマーで迎え撃つスタイルのようだ

だが、そんな猪口才な戦い方では―――

 

「俺の敵ではない!!」

 

ガキン! と相手の持ったハンマーを叩き落とし、そこからイクサはカリバーで一気に斬撃のラッシュを叩きこんでいく

一度相手は距離を取ろうとバックステップをしたが―――

 

「逃がさん!」

 

カリバーを即座にガンモードにし、そのがら空きの胴体に数発撃ちこんだ

弾丸を直撃したグリドンは大きく膝を付き、隙を見せた

その隙をイクサは見逃さなかった

 

イクサは一つのフエッスルをナックルに差し込み操作する

 

<イ・ク・サ・カ・リ・バ・ア ラ・イ・ズ・アッ・プ>

 

チャキリ、とカリバーを構えた時彼の背後から太陽のごとき輝きが見えた

思わずグリドンは光を見まいと手で視界を隠す

しかしそれは、していけない行為だった

 

「ハァァァァァァッ!!」

 

そのまま袈裟切り一閃、カリバーを振り抜いた

ザンッ! と身体を両断されイクサの背後では爆発が起きる

憮然とした態度ではあったが、流石に疲労が溜まったのか、イクサはその場で膝を付いた

 

「あとは…頼んだぞ、ワタルくん―――」

 

 

「エンデュミオンが、崩壊する!?」

 

土御門の連絡から聞こえてきたのは無情なる報告

当麻は土御門に返答する

 

<あぁ、どうやら避けられない状況らしい。こっちでもやれるだけの事は試してみるぜよ―――>

 

その時、不意にノイズが奔ったように土御門の声が途切れた

ザザ、―――ザザz___としか聞こえなくなってしまった

 

「!? おい、土御門!?」

 

声をあげるが、もう手遅れだった

携帯からはノイズしか聞こえず、もう土御門の声は聞こえなかった

何やら通信妨害の電波が発せられているのか、それとも単純に電波が悪いのか

 

「―――アラタ」

 

携帯を畳み、当麻はアラタに向かって声をかけた

 

「なんだ、当麻」

「二手に分かれよう。オレとアラタは、アリサのとこに。インデックスは魔術の起動を、御坂はインデックスを守ってくれ」

 

唐突な提案だった

しかし通話の内容は聞いてはいないが少なくともエンデュミオンの崩壊という単語だけは聞いている

突然の提案だが、三人はそれに頷いた

 

「ねぇ、とうま、あらた、みこと」

 

不意にインデックスは口を開く

彼女は一人ずつ視線を合わせ

 

「絶対にありさを助けようね! 約束したんだもん、あの歌が出来たら…一緒に歌おうって!」

「ちょ、いつの間にそんな約束してたのよ」

「大丈夫! みことも一緒だから!」

 

屈託ない笑みを交え、インデックスは美琴に向かってそう言った

彼女の真っ直ぐな瞳に思わず美琴は小さく笑みを浮かべて

 

「…ありがと。…そんな訳でインデックスは任せなさい。―――だから」

 

美琴はアラタと、当麻を見て

 

「絶対に助けなさい。そして―――みんなでカラオケにでも行きましょ!」

 

そう言って笑顔を浮かべる彼女にアラタも同じように笑顔を作って

 

「あぁ! 分かってるって!」

 

そう言ってアラタは再び当麻へと視線を動かす

その視線に、当麻はしっかりと頷いた

 

そして―――四人はそれぞれお互いを背にして走り出す

インデックスは魔術の発動を阻止し、そして美琴はそのインデックスを守るため

アラタと当麻は、鳴護アリサを助けるために―――

 

 

「ダメです!! やっぱり崩壊は避けられません!」

 

一度変身を解除して翔太郎はジョーカーとなり再び戦線へと戻っている

そして初春たちの場所にはフィリップが残り彼女を補佐している

 

「あぁもー!! どうすればいいのさー!」

「落ち着け佐天涙子。…ほかに方法はある」

 

テンパる佐天の隣で初春は冷静にノートパソコンを操作する

 

「えっと…!? あった! 緊急用パージシステムです! 本来はリモートで点火できるんですが、今はシステム自体が凍結していて…」

「―――けど、動かせない訳ではない訳だね」

 

フィリップの指摘に初春は頷きながら

 

「この五か所の爆砕ボルトを点火させれば…!」

 

「崩壊は、止められる…!」

 

場に沈黙が訪れる

もし失敗してしまったら? 一瞬ではあるがそんな考えが過ぎってしまったのだ

 

「話は聞かせてもらったぜー!」

 

そんな空気を打ち破るように一匹のコウモリみたいな生き物がパタパタと飛んでいた

ていうか、いつの間に

 

「え!? こ、コウモリ!?」

「過程がそうあれやるっきゃないんだろ!? 一か所は任せな!」

 

そう言ってコウモリはバサバサとまたどこかへと飛んで行った

しかし、そのコウモリのおかげでいくつか踏ん切りがついたのも事実だ

 

「もう一か所はうちらが引き受けるじゃん」

 

二つ目は警備員(アンチスキル)が引き受けてくれるようだ

 

残るは後三つ

 

「それじゃあ! 三つ目はッ!!」

 

そう言って佐天が金属バットを振り抜き―――

 

<もっしもーし!! 匿名希望なペンネーム〝人生とかいていもうとと読む〟さんだぜぇいっ!>

 

そんな時やけにハイテンションな声が無線機をジャックして割り込んできた

 

<話は聞かせてもらったぜぇい。三つ目と四つ目がなんとかなる方法が、あるんだにゃー>

 

「誰だ!?」「わかりません…!?」

 

黄泉川が鉄装に聞くが思い切りぶんぶんと首を振る

しかし、いずれにしてもだ

 

「この際誰でもいい。力を貸してくれるなら遠慮なく借りよう」

 

フィリップの言葉に全員が頷く

そして残るのは最後の一個だが―――

 

「―――私が行こう」

 

再び見知らぬ声が聞こえてきた

振り向くと一人の男性が歩いてきていた

その男性を見て、フィリップが驚いたような顔をする

 

「―――貴方は。いいんですか」

 

どうやらフィリップは男性を知っているらしい

男性は頷き

 

「あぁ。―――少々遅れてしまったしね。そのお詫びみたいなものさ」

 

男性は屈託ない笑みを浮かべる

その笑みにフィリップは小さく微笑み

 

「―――分かりました。お願いします!」

 

思えば基本的にため口な彼がここまで敬語なのも珍しい気がする

フィリップがそう言ったのち、男性は走り出す

彼の背中を見送って、怪訝に思った佐天は聞いてみた

 

「ねぇ、フィリップさん。あの人って…」

「うん? てっきり君なら知っていると思ってたけどな」

 

そうして彼が言った名前は

 

「え? …えぇぇぇぇぇっ!?」

 

佐天が驚愕するほどの名前だった

 

 

ライダー達からだいぶ遅れて、両儀式はバイクを停めた

サイドカーには黒桐鮮花が乗っている

 

「さって。行くぞ鮮花」

「うっさい。命令すんな式の癖に」

「―――一応、オレお前の義姉だぜ?」

 

そう式が意地悪気に言うと鮮花はくわっとしながら

 

「うっさいっ! アンタが義姉なんて認めるかー!」

 

そんな事を叫びながら彼女はライダーたちが戦っているライオトルーパーの軍勢へと突っ込んでいった

そして炎や体術を繰り出す彼女を見ながら式はくすり、と笑みを浮かべて

 

「はぁ。本日も鮮花は平常運転って奴か? アラタみたいに言うと。やれやれ」

 

そう不服でもなさそうに彼女は首を回す

そして式は帯に仕込んでいるナイフを引き抜き、目を欄と輝かせる

 

「―――生きているのなら」

 

呟きながら彼女はナイフを逆手に持ち

 

「神様だって殺してみせる」

 

そして身を低くしながら、彼女は跳んだ

それこそまるで、ウサギのように

 

 

<そんな訳なんだにゃー。…一つ頼むぜぇい>

 

そう土御門から連絡を受けてステイルは一つ息を吐いた

 

「仕方ない。頼まれてやるか」

「言うと思ったぜ少年」

「そうと決まれば、善は急げだ」

 

斎堵とヒビキに言われ、三人は頷き合い、三人娘は笑い合った

 

 

「そんな事が!?」

 

キバットから先ほどの連絡を受けたワタルは驚愕の声をあげる

 

「あぁ! こりゃ割とマジだぜワタル!」

 

「こうしちゃいられない! 行くよキバット!」

「待ってましたぁっ! キバって、行くぜぇいっ!!」

 

キバットの名を呼んでそして彼はキバットを右手に掴み、己の左手に噛ませた

 

「ガブ!!」

 

するとワタルの頬にステンドグラスのような模様が現れ、腰に赤い止まり木のようなものが現れる

そしてバッとキバットを持った手を突き出し

 

「変身ッ!」

 

その赤い止まり木にキバットをかけさせた

瞬間、彼の身体が徐々に透明になっていき、やがてステンドグラスの割れるような音が響き、その姿を現す

 

仮面ライダーキバがそこにいた

そしてすかさず、彼は一つのフエッスルを取り出してキバットの口にセットした

 

「タツロット!」

 

キバットがそう叫び、フエッスルを拭く

すると次元の壁を越え金色の竜が現れた

 

「テンションフォルテッシモ!」

 

そんな事を呟きながらその竜は左腕に現れた止まり木に収まった

収まった時、キバの身体は金色に輝きだし、真のキバへと昇華していく

 

そこにいたのはキバ本来の姿、エンペラーだ

 

「よし、行こう!」

「はいっ! キバって行きますよぉ!」

「ちょ! それ俺の台詞ぅ!」

 

そんなやり取りを交わしながらエンペラーは駆け出した―――

 

 

<ってわけなんだぜ。…急な呼び出しで悪いが…>

「気にすんなって、元春。オレも、ダンスステージがなくなったら困るしな」

 

事前に土御門から地下を通ってある場所にやってきていた葛葉颯大は快く返事をして快諾する

 

「とりあえず任せろ。そのうちの一個を俺がやりゃいいんだな?」

<あぁ、頼んだぜ! 葛葉!>

 

土御門はそう言って電話を切る

颯大はふぅ、と息を吐きながら携帯をポケットに仕舞った

そして大きく深呼吸してあるドライバーを取り出した

 

「―――責任重大! けどやるっきゃない!」

 

そしてドライバーを装着し、また別の…錠前を取り出してそれをビギン、と開く

 

<オレンジ!>

 

そしてそれをドライバーにロックし―――

 

<ロック オン>

 

ほら貝のような音色が響き、颯大はドライバーにあるブレードを下ろした

ある言葉と共に

 

「変身!」

 

<ソイヤ!> <オレンジアームズ 花道 オン ステージ!>

 

周囲に現れた鎧が青年を包み、青年は現れた刀〝大橙丸〟を握りしめる

 

「―――ここからは―――」

 

青年は走る

誰もが笑っているこの都市を守るために

 

「オレのステージだ!」

 

その仮面ライダーの名は―――鎧武

この世界に望まれた、仮面ライダー




葛葉颯大(くずはそうた)
仮面ライダー鎧武

友人たちとストリートダンスを楽しみつつバイトをして生計を立てている青年
戦極ドライバーはすでにシドから貰っている
しかしあくまで自衛の為や他人が巻き込まれた時にしか使わない
因みに原典ではなんか裏がありそうだが、今作ではそんな設定はなく、純粋な変身道具
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