HANMER×HANMER   作:としを

35 / 43
HANMAR×HANMAR♯35

ヒソカ「あぁ、握力✖︎体重✖︎スピードね……♥」

 

キルア「アイツも知ってんのかよッ!!」

 

砂埃の奥で重傷を負ったヒソカがゴンから視線を外さずに自分の肩口を舌で舐めながら投げかけた。

 

ゴンは無言でヒソカを見つめている。

 

ヒソカ「拳が当たる瞬間に嫌な予感がしたんだ♠なんだかこれは受けちゃダメだって、そしたら期待通りだよ♦ほら、腕飛ばされちゃった♥」

 

ヒソカがいつの間にか伸縮自在の愛(バンジーガム)で手繰り寄せていたのか吹き飛んで行った右腕を左手で掴み、手を振るように振り、笑いかける

 

ヒソカ「体重……かな?♥」

 

体重(ウェイト)

 

動物の個体の質量を表すその言葉。

こと格闘技においても重要な要因を示す。

 

最も厳しく分けられているのはボクシングであろう、たったの1ポンド(450g)の上下さえも厳しく管理され、軽量級に至っては3ポンド毎に階級が変わるような規定がなされている。

なぜそれほど細かな分類が必要なのか?それは体重が勝敗に大きく関わってくるからに他ならない。

 

格闘経験者と一般人、それを比べるとなるとリングの上で戦うとなれば運動能力や筋力、体力、技術、など含め、ある程度の体重差などがあっても経験者が勝つことになるのは間違いないであろう、しかし、大人と子供。それほどの差があればどうであろうか?全力で向かってくる赤子を本気で迎え討つ父親が居るであろうか?

 

ボクシング      90.719kg 以上

キックボクシング 86.1kg以上

総合格闘技 93.0~120.2kg

プロレス       100kg以上

 

上記のリストは各格闘技においてのヘビー級の基準である。

恵まれた体格を持つ人間が運動能力を損なわずに活動できる限界がおおよそこの辺りとなるのではないだろうか。

刃牙の兄であるジャックハンマーはスーパードクター鎬紅葉の元、骨延長という裏技を使い、元々193㎝/116kgという恵まれた体格であったが現在は243cm/201kgという規格外の巨躯になっている。

 

なぜそこまでしたかを考えると答えが見える。彼の場合はウェイトの方ではなく高さの方に着目していたが、高さに伴い重さも増える。全ての敵を上から見下ろす。単純に考えて質量を携えたものが強い、大きく重いものが強い、それを地で行なっている。

 

時速40km程で飛んでくる鉄球、その重さが1gと1kgであれば前者は払いのけられても後者はその衝撃で重傷を負うのは不可避であろう。

そして今現在のゴンの体重、それは3トンを軽く超えている。

 

渋川剛気の合気の極み(ミステリアスギミック)により体重を大幅に増やしている為である。

この1週間、渋川は自身の能力の強化、ゴンは耐えることができる限界の体重で技を繰り出す訓練をしていた。最もそれほどの体重で素早い動きなどができるはずもなく、最初にヒソカから掛かって来いと言われた時は敗北を認める他なかったが運良くヒソカの野生がゴンに近づいてきてくれた。

だが、この1発でヒソカの戦意を喪失できなかったのはとても痛い。

 

ちなみにであるがハンターハンターの世界での巨漢といえば、この二人。

 

ウボォーギン 身長258cm 体重189kg

フランクリン 身長219cm 体重225kg

 

この二人のデタラメな体格を理解して尚、ゴンの3トンを超える体重の異常さが理解できるであろう。

 

キルア「ゴンのやつスゲェ破壊力だったけどこのあとはどうするんだ?」

 

渋川 「ないよ。」

 

キルア「は!?」

 

渋川 「あるわけないわ、カッカッカ!」

 

渋川がゴンにかけた合気の極み(ミステリアスギミック)を解除し、元の体重に戻した。

 

渋川 「ゴンやーー!後は気の済むまでやったらええッ!」

 

口元に両手を添え、遠くに声が届くように渋川剛気は笑顔でエールを贈る、それを冷や汗を垂らしたままゴンはヒソカから視線を逸らさずに渋川へ後ろ手で親指を立てた。

 

ゴン 「よし!ヒソカこっからが本番だよ!」

 

ヒソカ「その前に受け取るものがあったと思うけどいいのかい?♥」

 

ゴン 「うん!ポッケに入ってる、けどまだまだ!後で返す!」

 

ヒソカ「いい瞳だ♦さぁ楽しませてくれよ♥」

 

ゴンと渋川の奇策はヒソカの天才的な格闘センスにより躱されてしまったがそれでも右腕を吹き飛ばすほどの奇襲となった、今の実力差から言って大金星と言えただろうがヒソカが戦意を喪失するどころか戦いが始まる前より漲ってしまっている、そしてゴンもやっと体が軽くなり、少し固さも取れたように見えた。

 

渋川が秘策をゴンに授けたその日、ゴンはそれを反対をした。

だが渋川とビスケの説得により、この1週間は渋々その意見に従っていたのだ、ただゴン自身は自分の力だけでこのヒソカと戦いたいと思っていた為、表情が冴えてきたのは事実だろう。渋川の能力を利用させて貰ったとしてもあのヒソカに一撃を食らわせたのだ。そしてダメージも見て取れる。それが自信にも繋がったのかもしれない。

再び息を大きく吐き、今度は高い高い頂へ向かいその歩を進めた。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。