長きに渡る研修期間を乗り越え自堕落の極みを貪っていたら水着復刻、
流石に書いておかないとまずいな、と言うことでリハビリを兼ねて
「ぼくがかんがえたさーゔぁんと」を形に表してみることにしました。
私はただ強いのも好きですが、明確な弱点やデメリットを併せ持つ
タイプの強さが大好物なので、私が考えるサーヴァントにはそうした性質が
過分に含まれます。
「こんなのもとめてない」「なんかちがう」と思われそうだという方々は
ブラウザバックを推奨いたします。
それでは皆様、頭空っぽにして、どうぞ!
既に人もまばらになる頃の人理継続保障機関カルデアの一室にて、慟哭が響き渡る。
感情ある生命体が放つことができる最大限の嘆き、と表現出来うるほど痛ましく感じられる声は、
カルデアの生命線の一つである『英霊召喚システム』が鎮座する部屋から、カルデア中に響いた。
このシステムを使い、過去の偉人や英雄が召し上げられた最上位の使い魔たる【
できるのは、このカルデアに唯一生存しているマスター、藤丸立夏という少年だけだ。
つまるところ、先程の聞くに堪えない残響はこのマスターたる藤丸立夏によるものだった。
「嘘だ、こんなの嘘だ……俺の聖晶石、あんなにあった石が」
彼は嗚咽交じりに耳下に届く情けないセリフを吐く。こんなことになったのには勿論理由がある。
「今日ならいける気がしたんだよ! 八頭身のバインバインおっぱい魔王信長公‼」
その口から語り紡がれるのは、後悔の理由。
数多くの英霊と契約を結ぶマスターは、召喚の為の縁を何らかの理由によって得る事があった。
それは任務として赴いた特異点にて出逢い共闘した英霊や、逆に敵対し討ち取った英霊などが
該当する。おまけにカルデアが採用している召喚システムは、召喚する英霊の候補を絞り難い
代わりに、どうやら窓口が広くなっているらしい。本来ならば召喚されるはずの無い異端的な
存在が、通常とは異なるクラスに押し込められて召喚されるケースは、幾つか存在している。
例えば、第一の特異点にてカルデアと敵対した【
例えば、電子深海楽土にてマスターと共闘した【
例えば、断片の特異点にてその存在が露見した【
上記のような異端なるクラスに該当する英霊を召喚可能なカルデアの召喚システムではあるが、
この召喚が常時可能というわけではない。
召喚には魔力の結晶体である聖晶石が必須であり、さらに出逢った事で結ばれたはずの縁も、
何らかの理由で薄れてしまったりする場合も少なくは無い。この為、一定期間を過ぎてしまうと
召喚自体が困難、あるいは不可能になってしまう英霊も存在するのだ。
涙をぼろぼろと流し続けるマスターが口から漏らした「魔王信長」という英霊も、縁の定着が
うまくいかない影響で一定期間中でなければ召喚ができない、期間限定タイプの英霊だった。
此処まで言えば、彼が涙を流し続ける理由も察せるだろう。
「う~ん、まぁこんな事もあるだろうさ。日本の諺にもあるだろ、『勝負は時の運』ってさ」
「何の慰めにもなってないんだよダヴィンチちゃん!」
「大丈夫です先輩! 先輩の事は、このマシュ・キリエライトがお守りしますので!」
「ありがとうマシュ! でも何の慰めにもなってないんだ!」
召喚システムの起動や調整にも、少なからずカルデアのスタッフの手を借りる必要があり、
今回は数名のスタッフと、藤丸立夏が契約する中で特に信の篤く頼れる仲間の二人がついていた。
美しさを追求するあまり己を
藤丸立夏が一番最初に契約を結んだ、英霊と人間が融合した唯一無二の
どちらも違うベクトルの美女と美少女であり、年頃の男子たる彼が常に目と心を奪われるような
女性であるのだが、目当ての英霊を引き当てられずに轟沈した今のマスターには何の意味も無い。
「ほらほら元気だしなって。そ・れ・に、まだ聖晶石隠し持ってるんだろ?」
「ン゛ッ⁉」
「万能の天才舐めないでほしーなー。そ~ら、ここまできたらいっそ出し尽くしてしまえよ。
下手に持ち越しすると逆効果だぜ? やる時は豪快に、素寒貧になる勢いで! れっつごー!」
「くっそ覚えてろよダヴィンチちゃん! これで目当てが出なかったらなんでも一つ言う事
聞いてもらうかんな! 公共の場では表現できないすんごい事期待しちゃうからな!」
「先輩最低です」
後輩の薄紫色の前髪で半分隠れた瞳がスッと細くなるのをスルーし、藤丸立夏は何かあった時に
隠し持っていた緊急用の聖晶石を使い潰す覚悟を決めた。大量に投じても出なかったものが、
なけなしの数個で出て来ては、嬉しいには嬉しいがそれはそれでやるせない気分になるだろう、と
早くも押し寄せる後悔に押し潰されないよう、英霊召喚に必要な詠唱を口早に唱え聖晶石を砕く。
すると、霊基パターンの観測をモニタリングしていたダヴィンチちゃんの表情が変わった。
「喜び給えマスター! 高濃度エーテル体の集束を観測、これは期待できそうだ!」
「すり抜けは悪い文明すり抜けは悪い文明すり抜けは悪い文明すり抜けは悪い文明すり抜けは悪い文明すり抜けは悪い文明すり抜けは悪い文明すり抜けは悪い文明すり抜けは悪い文明」
「これは相当精神がキてるね! そんな君に朗報だ! クラスパターンの解析が終わった!」
「
「うんにゃ、
「終わったぁぁぁぁああ‼」
彼のお目当てである【魔王信長】は異端クラスの一つ『
少なくは無いのだが、その殆どが縁の定着が難しいので期間限定での召喚を余儀なくされる。
だからこそ血涙を噴出させながら何かへの祈祷をし続けていたマスターだったが、無慈悲な宣告
によって希望は脆く打ち砕かれてしまった。得も言われぬ深い悲しみが、彼の胸に刻まれる。
けれども彼は瞬時に胸の内を切り替える。先のダヴィンチちゃんのアナウンス通りならば、
ほぼ間違いなく高ランクの英霊が召喚されるのだ。それも火力の高い『
召喚ともなれば厭が応にも期待は高まる。高ランクのバーサーカーともなれば、連携や運用こそ
高度な戦略が求められるが、手綱を上手く握りさえすれば絶大な力が約束されたようなものだ。
期待に胸が膨らむマスターは、召喚に応じたのがどのバーサーカーかを想像する。
「フランケンシュタインかな? 茨木童子かな? 大穴でアタランテ・オルタかな?」
「どーして女性英霊の名ばかり挙げられるのかは聞かないでおこう! 私は万能の天才だから!」
「シャラップだリアル絵画!」
「ランスロット卿の禍々しくも雄々しい甲冑姿も良いけど、ベオウルフの益荒男の如き肉体美も
捨てがたいねぇ。それともヴラド三世の荘厳で凛々しい佇まい? 君は誰派なんだい?」
「口を閉じて微笑んでてくれ男モナ・リザ! 強さだけで人を判断するのは良くないだろ!」
「見た目だけで判断するのも良くないって指摘するべきかなマシュ?」
「先輩最低です」
わちゃわちゃと騒ぎ立つ面々を無視して、着々と召喚に応じたサーヴァントが現界を始める。
やがて黄金色の霊子を飛び散らせ、その中心点にて契約によって結ばれし存在が姿を見せた。
「……………え、誰?」
姿を見せた、のだが。そこに現れた英霊に対し、マスターは全く見覚えがなかった。
己の知見外の英雄なのかと思い至った彼は、同じ召喚の場に居合わせていたスタッフたちや
契約を結ぶマシュやダヴィンチへと視線を向ける。しかし予想に反し、誰の目にも驚愕が映って
いるばかりで、彼の望んでいた答えや態度を示す人物は一人もいなかった。
正体不明の狂戦士。字面だけを見れば誰しもが警戒を露わにするだろう異質な存在。
けれどソレを召喚したマスターたる藤丸立夏だけは、警戒の色を見せず、ただ歩み寄っていく。
マシュやダヴィンチが警告を発するよりも早く、マスターは気付いていた。
召喚に応じた英霊である時点で、即座に明確な敵意を見せる事はない。
これまで関わった多くの英霊との経験から導き出した独自の答えを頼りに、召喚に応じたと
思しき存在に近付き、魔力のパスを改めて感じ取る。契約は正常に交わされているようで、
現時点を以て目前の対象はカルデア所属のバーサーカーのサーヴァントと正式に判じられた。
「これからよろしくね、バーサーカー!」
サーヴァント / プロフィール
・クラス『
・真名 【アヴァドーン】
・キャラクター詳細
旧約聖書にまつわる神話にて、人々を飢餓の地獄へと誘う異形の大悪魔として恐れられ
語り紡がれた「形なき怪物」
また幾つかの古代文明において、「灼熱の悪魔」「風の魔王」として同一視される存在でもある。
多くの文献から悍ましい怪物や悪魔と称されるこの反英霊、果たしてその正体とは………。
・パラメーター
「筋力 / A」 「耐久 / D」 「敏捷 / B」 「魔力 / C」 「幸運 / D」 「宝具 / C+」
・スキル / 保有スキル
『暴食 A+』…穀物をはじめ、人に続き、大地をも喰らい尽くすという逸話からもたらされた
スキル。毎ターンHP回復&NP獲得状態(3ターン)+被ダメージNP獲得量UP(3ターン)
『渇灼の嵐 A』…広大な土地を幾度となく滅ぼし、残された人々に無限の飢餓による苦痛を
刻みこんだ事が後世に伝えられた結果として付与されたスキル。
HP減少(デメリット)+攻撃力アップ(3回)&クリティカル発生率大UP(3回)
『異常発生 A++』…存在の大部分が滅んだとしても、時期を迎える事で再び猛威を振るう
蝗害の性質によって発言したスキル。変化と戦闘続行の複合派生スキルと思われる。
ガッツ付与(3ターン)&防御力UP(1ターン)+スター大量獲得
・スキル / クラススキル
『狂化 B』…バーサーカークラスのサーヴァントが持つクラススキル。理性を無くす事の
対価として力を得るというスキルだが、アヴァドーンの場合はこの狂化スキルに対して
「無辜の怪物」という別種のスキルの影響が及んでいる。
アヴァドーンという反英雄は、蝗害という災害そのものが神格化された存在である為、
そもそも理性自体有していない。「人類によって生態系のサイクルが狂った」という
蝗害の発生原因から、後の時代を生き延びた人々により恐れ歪められた後付けのスキル。
『奈落の王 EX』…出典のヨハネ黙示録に描かれた「死も許さぬ苦痛を、人間に五か月も強いた」
「千年間、悪魔王サタンを奈落に封じた」などの姿。 古代アッシリアでは「熱風の悪魔パズズ」
古代メソポタミアにおける「風の魔王」などの姿が神格化・同一視されて発現した固有スキル
自身に疑似的な神性属性を付与する他、食事による補給魔力量の増大などの恩恵を得る。
しかし絶え間ない飢餓による反動で、受けるダメージが増してしまうデメリットも発動する。
・宝具
【
ドーム・オブ・レギオン
幾億を超える群れとなった蝗は、さながら死を振り撒く暗霧のように空を覆い尽くす。
悍ましきこの災厄を耐え忍んだ太古の人々は、揺らめく黒き塊の正体を正しく認識できず、
それが蝗害であると判明する数世紀後まで、神話上に語られる堕天使や悪魔などと同一視された。
この事から、自身の正体を見破らせない隠匿系の宝具として昇華された。
同じバーサーカーのランスロットの有する宝具【
【
スルゥース・エニシング・ライフ
一度発生すると全ての命が燃え尽きる瞬間まで食物と認識したあらゆる物質を食い荒らす蝗害の
性質が、飢餓に苦しんだ人々と歪んだ神格化により具現化された宝具。
上記の第一宝具を封印し、己の正体を露呈させた状態でなければ使用不可。しかし、発動さえ
してしまえば、触れる事が食べる事と直結している状態となるので、あらゆる物質を触れた傍から
己の魔力へと還元させていく。そうして得た魔力リソースから新たに自己増殖・異常発生を延々と
繰り返すことでさらに強大になり、同時に飢餓の概念の象徴として、生命体に対する攻撃の際には
大幅なプラス補正がかかる凶悪な宝具。
クイックコマンドの全体宝具…敵全体に強力な「生命体」特攻攻撃&最大HP減少(デメリット)+
毎ターン被ダメカット状態付与(5ターン)
いかがだったでしょうか?
イメージ的には黒い靄がかかった全体像に、複眼をもつ感じですね。
誰かイラスト書いてくれたりしないかしら(|д゚)チラッ
こんな感じで思いついた設定をそれっぽく書き込んでいく予定です。
もし読者様の中で「こんなサーヴァント書いてほしい!」「こいつを英霊に
したらどうだろう」といったリクエストなどございましたら、可能な限りでは
ありますが、お応えしようかとも考えています。
ご意見ご感想など、遠慮なくお寄せください。