鉄仮面少女の航海記   作:葉瀬ミナミ

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よろしくお願います。


航海記 3ページ目

○月◎日 晴れのち曇り

今日、ルフィに渡すクッキーを作った。作ったのはロッククッキーだ。型抜きのクッキーより形を整えなくてもいいから楽。クッキーの上にマキノさんから貰った苺のシロップ漬けを乗せたし手抜きとは言わせない。美味しいんだよね、マキノさんの苺のシロップ漬け。例えるなら、ジャムに入ってる果肉に似てる。大きさは全然違うけど。私はヨーグルトに入れるのが好き。あの大きさなのに食べると口の中に入れるとトロトロと溶けて、口一杯に果肉の甘味が広がる。とっても幸せな気分になる。話が逸れた。個人的に温かいクッキーの方が好きだから形が崩れない様、箱に入れルフィの家に向かった。

 

ドカッ、バキ、ドコッ

 

とついた家の中からおおよそ聞こえるはずかない音が聞こえる。よく聞けば微かに悲鳴も混じっている。周りを見ても村の人達はまたやってるよと言いたげに苦笑いを浮かべていた。取り込み中の様だから、また後で来るかと思い帰ろうとしたその時、

 

「待たんかルフィ。いつまで、海賊になるなんぞ言っておる。お前は立派な海兵になるんだ」

「いやだ‼︎俺は『シャンクス』みたいな海賊になって海賊王になるんだ‼︎」

「この‼︎まだ言うか‼︎」

「ギャー‼︎ごめんなさい‼︎」

 

と大声で争う声が聞こえた。周りの反応からきっといつものことなんだろ。周りの人達と同じ様にしてここから立ち去ればいい。ガープさんの怒鳴り声は初めて聞いたけど本当に怖い。ここで関わって目の前であんな風に怒られたらと思うと逃げ出したくなる。だけど…。

自分でも厄介な性分だと思う。でも、怖い・面倒臭いって思うよりも好奇心の方が勝ってしまった。

だから、呼び鈴を鳴らし家の中に入った。

急に人が入ってきたからだろう。さっきまでの喧騒が嘘だった様に家の中が静まり返る。取り敢えず、

 

「この前、彼に失礼な態度をとったお詫びです」

 

と言いクッキーの箱をガープさんに渡した。それから二言・三言、二人と話し挨拶をして家を出た。二人が驚いた顔はとっても似ていて、とっても面白かった。

 

 

○月☆日 曇り

あれ以来、ルフィに懐かれた。酒場に行けば隣に座る、走っていれば隣で走る、家に居ても遊びに来る。正直、面倒臭い。けど、ついつい面倒を見てしまう。まぁ、ルフィの面倒を見ているうちに体力も大分付いてきたから良しとしようと半ば諦めの境地に達している。そんなルフィを見てもガープさんは何も言ってこない。時折、

 

「アスターもルフィと一緒にあそこに預ければ…」

 

とか言っていたが、その度にそこから逃げた。

 

そして、ガープさんとの鬼ごっこが始まった。ルールは簡単。村を一周し家に逃げ込めれば私の勝ち。その前に捕まれば負け。勝てばそのまま。負けたらコルボ山にいる『ダダン』の家に移る。一度も了承した事は無いのにガープさんの中では決定事項らしい。人の話を聞かない所とか本当にそっくりだ。私は今の所なんとか逃げ延びている。ルフィは初日に捕まり連れていかれた。ガープさんも本気でやってはいないのだろう。本気だったらルフィと同じく初日に捕まっていただろう。まぁ、逃げている時、後ろから追って来るガープさんが本気になれない様にわざと人が多い場所を走ったりしているが。捕まらない為に毎回走るルートも変えてるし。後、能力の新しい使い方も覚えた。足から衝撃波を出してスピードを上げる。力加減を間違えるとそのまま地面に叩きつけられるが正直これが無かったらこんなに持たなかっただろう。

さて、そろそろ鬼ごっこの時間になる。ガープさんもいい加減諦めてくれないかなぁ。

 

 

 

 




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