変わらぬ空で、貴方に愛を   作:毒蛇

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「第十一話 笑顔の花、桜が舞う」

 変な夢を見てから数日が経った。

 

 この数日で体調と生活基盤を整え、どうにか一人暮らしを始めた。

 暮らしに余裕が見え始めたのは数日前。寝て、起きて、飯は外食でうどんを食べた。

 時々チャイムが煩かったが、どうせ新聞勧誘とかだろうし居留守をする。

 

 最近はソファでテレビと戯れる。楽しくはないが。

 精神的にはまだ微妙だが、まあ大丈夫だろう。

 

「さて、……」

 

 体を動かし、よっこらせ……とすっかり独り言が癖になってしまった。

 どうしようもなく俺は思わず苦笑する。

 

「……ああ」

 

 今は午後1時を回った頃。

 昼時に訪れた客たちが店から減り始める頃合いだ。

 俺は最近、うどん屋にはまっていた。

 

 肉体は香川人だが、別に中の人的にはうどんを愛してはいない。

 とはいえ肉体は正直で、少しずつ舌が『うどん』の味を覚え始めていた。

 

「……うどん、何食べようかな……」

 

 昨日の昼は何食ったっけと思い出す。

 そうだった。テレビでうどん特集されていた店に行ってみたんだった。

 店名なんだっけと考えて止めた。うどん屋が多すぎて覚える気にもならない。

 

「今日から、自炊するかぁ……」

 

 結局それが一番だ。

 外食の生活はやっぱ駄目だ。あんな栄養の一切を考えないものを食べ続ければメタボになる。

 体調管理を徹底することは綾香にしっかり躾けられたのだ。

 料理、家事をしている間はこの沈んだ気分もマシになるだろう。

 

「…………」

 

 ふぅ、と何もしてないのに溜息が出る。

 学校に行きたくないという思いが過った。

 前世のことが嫌でも思い出される。神樹館小学校はそういう面では何一つ問題はなかった。

 

 確かに友達はできなかった。だがいじめられた訳じゃない。遠巻きに見られただけだ。

 そういう意味で教育はしっかりしている。300年の道徳には感謝だ。

 

 この世界は、随分と優しい。

 

「……、は――」

 

 昔、誰だかが言っていた。

 苦しいときこそ不敵に笑うのだと。脳のドーパミンがどうとか言っていたのを俺は思い出す。

 

「…………」

 

 鏡に向かって口端を釣り上げてみる。

 あまりにも不自然過ぎた為、明日から練習することを決めた。

 

「あ」

 

「こんにちは!」

 

 家を出ると、赤い人に遭遇した。

 コミュ力お化けだ。

 

「こんにちは、お向かいさん。4日ぶりですね」

 

 俺が挨拶に応じると彼女はにっこり笑う。

 笑顔が眩しいとはこのことを言うのだろう。

 

「うん! 最近顔を見てなくて気になっていたんだ!」

 

「…………」

 

 彼女がふと俺に問いかけてきた。

 

「そう言えば、加賀くんって昨日どうしてたの?」

 

「え? どうとは?」

 

「昨日家の方に行ってみたけど、居なかったみたいだから」

 

「……あぁ」

 

 おまえだったのかと俺は少し脱力感に襲われた。

 だが俺も「居留守でーす」とは流石に言えない。

 言えないことにちょっと罪悪感を感じる。

 

「買い物に行っていたんですよ。引越しでバタバタしてたので」

 

「そうなんだ! 良かったー、病気になったんじゃないかと思って! ……えへへ」

 

 やめて、そんな目で見ないで! 

 罪悪感で溶けてしまいそうで、そっと目を逸らした。 

 

「これからうどん食べに行くんですが、一緒にどうですか?」

 

 戦略的撤退を行うべく俺は前世スキルを稼動する。

 前世スキルである社交辞令は、それとなく断りやすいお誘いをして、お互い後腐れなくさよならできる前世で鍛えたスキルだ。

 いかにも良い子そうな彼女は空気を感じ取って引いてくれるだろう。

 

「本当っ!? どこのお店!? 私も行く!」

 

 だが、目の前の少女にはスキルが効かなかった。

 なぜだと考えて俺はあることを思い出した。

 

 香川県民はうどんを愛している。どうしようもなく。

 それは遺伝子にでも書き込まれたのか、うどんは世界を救うを体現したような人種だ。

 俺が生まれた場所は、そういう魔境とも呼べる場所なのだ。

 

 大抵うどんの為とか言えば、『致し方なし!!』という連中である。

 正直頭がおかしいと思う。そんなにうどんがいいなら3食ずっと食っていればいいのに。

 うどんキチしかいない場所に転生を果たしたことを俺はすっかり忘れてしまったらしい。

 加賀家ではうどん以外もバランスよく食べていたからだろう。

 

 ミスをしたと俺は思った。

 だが誘った手前で、やっぱり……なんて言えないし、言わない。

 

「じゃあ……一緒に行きますか?」

 

「うん! 行く!」

 

 お向かいさんを引き連れて、俺はうどん屋に向かうことにした。

 

 

 

 ---

 

 

 

 お向いさんとなぜかうどんを食べることになって十数分後。

 俺は一軒の店に入った。

 なぜこの店に入ったのか。特に意味は……ないのだが、強いて言うならばギャンブル感覚だ。

 

 この世界の香川県は、うどん屋が多い。無駄に多い。

 当然有名店なども多いが人気なため、人が殺到する。

 ラーメンならともかく、うどんのために並ぼうという気概は俺にはない。

 

 そんな訳で他愛もない世間話をしながら、俺たちは一軒のお店に入った。

 『かめや』と書かれた個人経営のお店のようだが、まだできたばかりのようだ。

 俺の直感が告げた。

 

 ――ここにしよう、もう歩きたくない、と。

 

 己の直感という名の妥協をして、俺は店の引き戸を開く。

 店の内装は、よく見る普通の内装だった。

 カウンター席にはメニューと調味料のお盆が数席ごとに配置されている。

 少し視線を左に移すとテーブル席がある。あまり客がいないのかスカスカだ。

 

「お向いさん、テーブル席でどうですか?」

 

「うん、いいよ!」

 

 明るい返事がいただけたので、適当なテーブル席に移動をする。

 席に座ると店員さんがお水を持ってきてくれる。

 そっと喉を潤す。氷の入った冷たい水が気分を良くする。

 

 チラッと目の前の席に座るお向かいの少女を窺い見る。

 メニューを見ながら、何を食べようかうんうんと頭を悩ます少女。

 せっかくなので俺もメニューを一緒に見てみる。

 

「ねぇお向かいさん。なんでここのうどんってこんなに安いと思いますか?」

 

 俺の質問に頭を上げて此方を見る少女。

 その薄紅の瞳に疑問が浮かぶ。

 

「……わかんない」

 

 そのメニューには、一杯の掛けうどんが200円と驚きの価格が掲載されていた。

 最近うどんを通ぶっていた俺だが、大体は350円台で安いなと思っていたのだが。

 

「変なモノでも入っているんですかね」

 

「ちょ……そ、そんな訳ないよ! うどんはいつだって安くて美味しいんだよ!」

 

「冗談です、それで注文は決まりましたか?」

 

 あわわわ……とこの店のフォローに回るお向かいさんに対して、そっと微笑む。

 冗談であると分かったからか、再び相好を崩し和らいだ笑みを少女は浮かべる。

 

「うーん。この肉ぶっかけうどんにしようかな」

 

「え?」

 

「だからこの、お肉ぶっかけうどんにしようと思うんだけど。あなたは?」

 

「この天ぷらうどんにしようかなと」

 

「おお……! 豪華ですなぁ」

 

「だろう?」

 

 店員さんを呼んで注文をする。

 少し時間がかかるので目の前の少女とそろそろ真面目に話をしようと思う。

 

「そういえば、お向かいさんは……」

 

 俺が話しかけようとするのをお向かいさんが遮って、唐突な自己紹介を彼女はした。

 

「結城友奈です。友奈でいいよ!」

 

 正直に言おう。ちょっと俺は彼女の名前を忘れていた。

 この出会いは2回目になるのだが、何度も会わないと俺は人の名前が覚えられないらしい。

 もう一度聞き返すのも失礼なのでお向かいさんを連呼していたのだが。

 それを察したのか、彼女はちょっとだけ苦笑しながら名乗り直してくれたようだ。

 

「あー……。じゃあ、俺のことは亮ちゃんでいいですよ」

 

「うん! 改めてよろしくね、亮ちゃん!」

 

「……よろしく、友奈」

 

 冗談と受け取らない彼女から呼ばれる愛称。

 嫌味ではなく、純粋な彼女だからこそ、僅かに嬉しさを覚えた。

 

 その後、運ばれたうどんを前に、しばらくの間麺を啜る音だけが流れる。

 うどん自体はそれほど太くないがコシは強く歯ごたえもある。つゆや薬味も相性がいい。

 正直食べながら話すのは好きではないので、うどんの方に注意を払う。

 

 ふと視線を感じて目の前の少女を見てみる。

 彼女はうどんを食べるのが早いのか、鬼気迫る感じで食べているが、

 

「ねえ、亮ちゃん。その天ぷら……美味しそうだね」

 

「……その肉と交換だ」

 

「にゃす!」

 

 クククッ、物欲しそうな顔をしやがって。仕方ないなぁ……。

 なんて言ったかよく分からないが肯定だろうと、彼女とトレードが成立する。

 

 彼女の赤色の箸から渡された牛肉。程よく脂が乗り、牛肉の良い香りだ。

 そっと食べてみる。煮込んだ牛肉はホロホロと舌に優しい。

 友奈の方を見てみると、本当に美味しいです! みたいな顔をして天ぷらを頬張っている。

 

 磯の香りがするつゆを飲み干し、一息つく。

 久しぶりに美味しいものを食べた気がする。

 うどん因子はやはり俺の肉体にも宿っていたからか。

 

 それとも、目の前の彼女と食べたからだろうか。なんにせよ、誰かと食べる御飯は良いものだ。

 ほぼ同着で食べ終わったらしい彼女に片頬を吊り上げて紙ナプキンを渡す。

 

「おいしかったね」

 

「だね!」

 

 それなりに早く食べるのだが、友奈に食べるペースを合わせる。

 うどんにより頭が回り、食欲も収まりつつある中で、俺と友奈は話をした。

 

「そういえば、亮ちゃんって何年生なの?」

 

「4月から5年生だよ」

 

「じゃあ同級生だね! 同じクラスだといいね」

 

「そうだね」

 

 どうも俺と友奈はタメだったらしい。

 

「ここら辺はもう慣れたの?」

 

「いや、まだ全然……」

 

 流石に引きこもって吐いてましたとは言い難いものがある。

 実際、家以外ではスーパーやホームセンターぐらいしか行っていない。

 余裕ができたら行こうと思ってはいたのだが、重い腰が上がらないのだ。

 俺がそう言うと、友奈は薄紅の瞳を輝かせてガイド役を申し出た。

 

「じゃあ、私が案内してあげる!」

 

「いいの? 迷惑なんじゃ……」

 

「そんなことないよ。私の地元を知ってもらいたいし。

 それに困っている人に手を差し伸べるのは当たり前だよ!」

 

「――――」

 

 声が出なかった。こんな天使か何かがいたのか。

 俺は初めて異世界転生を果たしたことに感謝した。ありがとう名も知らぬ誰かよ。

 せっかくなので、ガイド代として友奈の分は奢ることにした。

 少し困った顔をして断ろうとする友奈に、案内の正当報酬だからと店を後にしようとし、

 

「あ、亮ちゃん」

 

「?」

 

「ここのお店、美味しかったからまた来ようね」

 

 と、にへらっとした笑みを浮かべた。

 

 

 

 ---

 

 

 

 うどんは偉大だと俺は初めて思ったかもしれない。

 かめやに入る前に比べて随分仲良くなった気がする。うどんが世界を救うのだろう。

 

 そんなことを思いながら、友奈と二人で街中を歩く。

 食後の散歩ついでに、可愛らしいガイドさんと共にこの町――讃州市内を巡る。

 この時間は車通りも少なく、街路樹も緑の葉を風と共に揺らす。

 枝々を漏れる午後の光が道に網目のような影を落とした。

 

 如何にも街道という古い松並木が続く。

 人通りは少ない中で、俺は友奈と隣合わせで歩きながら尋ねた。

 

「それで、どこへ行くの?」

 

 こう聞くと、友奈はうーんと人差し指を顎にやり考える。

 形の良い眉がキュッと皺を寄せる。

 彼女なりに真剣に考えているんだなと思わせる。

 ムムム……という擬音が背景に出そうな光景だったが、急にパァっと顔を明るくした。

 

「亮ちゃんはここら辺の桜を見たことある?」

 

「いや、まだないけど」

 

 そんな暇はなかった。

 それにもう大体枯れてしまっただろう。

 そう言うと、友奈はフーンとか、ヘーとかちょっと得意げな顔をする。

 

 ちょっとイラッとしたが、脇腹を突く程度で抑える。

 くすぐったそうに笑う彼女で遊んでいると、やがて観念したのか笑顔で告げた。

 

「桜を見に行こう!」

 

 彼女の案を受けて、しばらく歩いた。

 民家を抜け、橋を渡る。

 

 途中、友奈が横断歩道を渡るお婆さんに付き添った。

 そういう何気ない優しさを発揮する彼女に、少しだけ俺は惹かれていった。

 

 無益の優しさ、と言うのだろうか。

 彼女にとってそれが当たり前であっても世界に同じことができる人はそういないだろう。

 まあ世界と言うが四国しかないが。

 

 そんな感じで寄り道していると、目的地についたのは日も大分落ち始めた頃だった。

 もう少しだからと二人で少しほど歩いて路地に向かう。

 そこを抜け、坂を上がった丘にそれはあった。

 

「ここだけ遅咲きなんだ!」

 

 と友奈が俺に話しかけてきたが、俺はそれどころではなかった。

 

「――――」

 

 しだれ桜。

 その幻想の様な優美な光景に思わず俺は目を奪われていた。

 誰もこないような場所で、彼女はたまたま見つけたのだという。

 

 枝が柳のように垂れ下がり、全身の枝から優しい桃色の花という滝を流したような樹木。

 暮れていく空を背景にその桜は輝いていた。

 陽射しを受け花は淡い金色に縁どられ、風が吹くたびに花びらではなく光が零れ散っていた。

 

「どうしてここへ?」

 

 連れてきたのか。

 そう尋ねると、友奈は無垢な笑みを浮かべた。

 

「うーん。亮ちゃんが悲しそうだったからかな? 悲しむより元気になって欲しかったんだ。

 私はお花を見ると楽しい気持ちになれるから」

 

「…………」

 

 彼女は。

 友奈は。

 友奈はたった数回しか会ったことのない俺に。

 お向かいさんという立場でしかない俺に。

 

「えっと、ゴメンね! もしかして迷惑だったかな?」

 

 唐突に申し訳なさそうな顔をする友奈に俺は、

 

「そんなことないよ」

 

 無垢な優しさに触れ、なぜだか無性に泣きそうになった。

 なんとか俺は泣きそうになるのを抑え、彼女に笑いかけた。

 押し黙っていた俺にあわあわとしていた彼女。

 薄ピンクのかがり火のように咲き誇る桜を背景に映る友奈はとても――、

 

「綺麗だ」

 

「――――」

 

「連れてきてくれてありがとう、友奈」

 

 友奈に感謝を告げる。

 俺の言葉にきょとんとした顔をした友奈はやがて理解したのか、にへらっとした笑みを浮かべる。

 言葉少なではあったが、それでも気持ちは伝わったようだ。

 

 思えば俺は、いつの間にか陰気で動けなくなっていた。

 暗い気持ちで何もしたくないと思う気持ちを、この光景が吹き飛ばした。

 

 気持ちのよい春風が俺の首筋をくすぐる。

 どうも、春の風が俺の暗い気持ちをどこかへ運んでしまったようだ。

 確かに後悔はある。ああすべきだった、こうすべきだったと数え切れない。

 果たせなかった園子との約束は罪悪感という枷となり俺の足を引きずる。

 

 だがそれでも、俺はまた歩いて行けそうだ。

 自分というアイデンティティを思い出す。同時にあの日の出来事も。

 

「…………」

 

 そうさ、止まっている場合ではない。もっと努力すればいい。あきらめない。

 自分を守り、大切だと思う人を守る力を磨く。

 寂しがっている場合じゃない。口角が自然と上がる。

 気分が高揚するのを感じる。

 

「友奈」

 

「なに?」

 

「――ありがとう」

 

「……うん」

 

 彼女の瞳をじっと見つめ微笑みそう告げると、友奈はほんのりと頬を赤らめてコクリと頷いた。

 きっとこの光景を忘れはしないだろう。

 

 月の誓いのように――。

 夜空の下での願いのように――。

 桜と共に輝く友奈の笑顔を。笑顔の花を――。

 

 俺はきっと、忘れはしないだろう。

 

 

 

 ---

 

 

 

 新学期。

 転校生として教室に入る直前。

 俺は廊下に佇んでいた。

 

「ここは何か掛け声をしておくべきか……」

 

 生前見たドラマで、不良の学校にヤクザの女教師が教育していくという熱血ドラマがあった。

 彼女は気合を入れる合図として、授業開始前に廊下で一人手をかざし叫んでいた。

 

 今の状況は若干それと似ている。

 俺は転校生。転校生という立場は非常に諸刃の剣だ。舐められたらいじめられるだろう。

 それなりに挨拶をして、それなりの地位とヒエラルキーを確保しよう。

 安定志向に走る俺に、久しぶりに内なる何かが囁く。

 

 ――それで本当にいいのか、と。

 

 そう言われても。

 ふと俺は自分の手を見る。

 

 この手で俺は何をやってきた? 

 お前は何ができる? 

 戦う以外でできることがあるだろう? 

 人を笑顔にできる術を、お前は磨いてきたはずだ。あるだろう? 

 後悔するなよ、と何かが囁く。

 

「――――」

 

 ふぅ、と息を吐く。

 後悔しないって大変だなと感じる。

 同時に、せっかくだから転校生デビューしてやりますかと考える。

 

 この気持ちはいつ振りだろうか。

 そうだ、あの金髪の幼女に初めてあった日を思い出す。大したことじゃない。

 自然と自分の掛け声が何が相応しいか分かった。

 

「――入ってきてください!」

 

 と先生が俺を呼んだ。

 どうやら出番のようだ。始めるとしましょうか。

 俺は扉に手を掛け不敵に笑い、こう言って扉を開けた。

 

「ショータイムだ」

 

 

 

 ちなみに友奈も同じ教室だった。

 彼女含め、クラスの子供たちを大道芸で沸かすことなど造作もなかったことを告げておく。

 先生にはちょっと怒られたが、後悔はない。

 

 

 




手品師⇒芸達者
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