ログ・ホライズン “円卓の従者たち”   作:よなみん/こなみん

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お久しぶりです。夜南 黒姫です。
久しぶりに投稿します。何だかんだ言って小説読むの楽しくて書きたくなっちゃいましたええ。

それではお読みください。
駄文注意です!


第七話 対決!竜と奏者!

・・・さて・・・そろそろ街から出る頃だ。

話をおさらいすると。俺たちはセララの救出に来ている。

そこには〈茶会〉のにゃん太さんが居て、彼の助太刀のもと、俺たちはススキノの街から出ることに

外には〈ブリガンティア〉の群れが・・・全くどうしたことか。

俺は・・・

 

「そろそろ外に出るけど・・・準備は?」

「おっけよ。」

「おっけー。全然平気よ」

「大丈夫ですにゃ~問題ないですにゃ~」

 

と、・・・気づけば街のゾーンの外に出る。

外には既に、ロンダークとデミクァスが陣取っていた

 

「・・・デミクァスさんですね。俺が代表であなたをボコしに来たんですがよろしいですか?」

「はっ。いいぜ?」

 

と、デミクァスさんは部隊をさげ、手甲を構える

先に言っておくが彼のメイン職業は〈武闘家(モンク)〉だ。

武闘家(モンク)〉は戦士職の一つで、防御は高くないものの攻撃力は戦士職最大であり、また特技の〈再使用規制時間(リキャスト・タイム)〉が短い特攻職である。

また、その攻撃にはヘイトの管理や能力低下などもついていることが多いので特に相手したい職では無いんだよなぁ。

さて、そうこう言ううちに俺も武器を構える

武器は“風舞う疾風の双剣”タクトのような細い剣である。

これの追加効果として同時詠唱や、詠唱時間の短縮、さらには移動上昇などがついている〈秘宝級〉アイテムである

 

「行くぜっ!」

 

と、デミクァスの叫びを合図に馬鹿が突撃してくる。

デミクァスの初手は〈ワイヴァーン・キック〉

激しい蹴りは、俺の身体スレスレに当たる

 

「ちっ!ちょこまか避けるなぁ!」

「ええっ?めんどくせぇ」

 

俺は双剣で反撃する。

〈レイザーエッジ〉を中心に、〈吟遊詩人(バード)〉特有の歌でデミクァスとの戦力を埋めていく

 

「てめぇ!いい加減にしろよ!」

「・・・もういいだろ?お前は俺には勝てないよ」

 

 

 

 

「玲音っちは強いですにゃあ」

「ええ。自慢の友人ですよ」

 

シロエさんとにゃん太さんが納得する・・・そんなに強いの?あの人は

見た感じでは年上に見えるが、言動、喋り方からして私と同じかそれぐらいの歳の子なのに・・・

 

「ぴ、ピンキーさん・・・」

「ん?」

「玲音さんって強いんですか?」

「・・・うーん・・・」

 

と、私が尋ねるとピンキーさんは頭を抱える・・・え?難しいこと?

 

「なんて言うか・・・掴みどころがないんだよね。あいつが何考えてるかわかんないし・・・やりたいことはないって言うし・・・」

「・・・」

「やりたいことがないってのは多分・・・ほんとにこのゲームに飽きたんだろうけど・・・まったくわかんないわね。」

「わからない・・・ですか」

「あの馬鹿はクソよクソゲーマー。」

 

そんなピンキーさんの言葉に納得しつつも玲音さんの方を見る

そこには・・・

 

「クソっ!どうして攻撃が当たんねぇんだよっ!」

「・・・お前が馬鹿だからだよ。」

 

ほぼ無傷の旅人と、傷だらけの武闘家が相見えていた

デミクァスの攻撃は当たるものの、玲音さんの体力は一向に減る気配がない。

と、玲音さんは再び剣を打ち鳴らし詠唱する。

玲音さんの剣、“風舞う疾風の双剣”は打ち鳴らすだけでスロット内の歌を自動詠唱する効果がある

また、頭の帽子、“奏者の指揮帽”も自動詠唱を促す効果があり・・・また、歌系の特技の〈再使用規制時間(リキャスト・タイム)〉が短縮される効果がある。

それのおかげなのか・・・玲音さんの詠唱は止まることを知らない。

避けながら曲を・・・避けながら・・・

いつの間にか戦場には緊張感などなく。まるで舞を踊ってるかのように踊っている。

 

「・・・玲音の圧勝ね。」

 

ピンキーさんが感心する・・・それもそうだ。

ピンキーさんのレベルもカンスト近くまで行ってるのに玲音さんはそれ以上。さらに攻撃力、防御力が倍近くある敵に圧勝しているのだから・・・凄いと思う。

 

「・・・二人さん。そろそろ準備をお願いします」

「準備・・・?」

 

突然のシロエさんの言葉に私は思わず聞き返してしまう。

 

「ええ。戦闘の準備です。おそらく向こうはわざわざ見逃してはくれないでしょう。」

「・・・私でも役に立つんでしょうか・・・」

「大丈夫。僕達を信じて」

 

そう言うと突然・・・デミクァスから叫び声が聞こえる

 

「ええい!お前らっ!こいつを!こいつらをやっちまえ!」

 

その声と共ににゃん太さんと小柄な女の人は駆けていき戦いが始まった

 

 

 

 

・・・デミクァスのバットステータスは大量。

毒、放心、衰弱・・・と、戦士職には致命的な程のステータス低下がついているのだ。

負けると思ったのか、デミクァスは俺に向け部隊を投入してくるが・・・

俺の敵はデミクァスだ。

俺は大地を蹴ると、デミクァスに剣を当てる

 

「はっ!たかが〈吟遊詩人(バード)〉の攻撃なんて!」

「あめぇよ。」

 

俺はデミクァスを切り裂きはじめるとそのまま剣に光が帯びていく・・・

さらにデミクァスが足を踏んだゾーンに茨が発射され、デミクァスへと直撃する

さらに俺の斬撃が加わり、大ダメージを与えていく

 

「っ!テメェ!」

「――っ!がっ!」

 

デミクァスの拳が腹に命中し、俺は吹き飛ばされ後ろに飛ばされる。もちろん。そんなのを見逃すデミクァスではなく。そのまま〈ワイヴァーン・キック〉で距離を詰めてくる。

 

「あっぶねぇ・・・なぁ!」

 

高速で飛んでくる足を剣で受け流すと、そのまま空中に飛び、デミクァスと身体の位置を入れ替える。

 

「ケッ!」

「・・・あー・・・決めたかった」

 

〈ブリガンティア〉の他のメンバーがどうなってるかを見ていると、デミクァスは大地を蹴り、そのまま殴り合いになる。

 

「このまま削ってお星様にしてやるよ餓鬼が!」

「鬼はどっちだよ。まったく」

 

 

 

 

「シロエさん!玲音さんが!」

「玲音くんは回復無用。とりあえずうちの前衛(なおつぐ)とにゃん太さんに回復集中。玲音くんには残念だけど自動回復(オート・ヒーリング)があるから」

「シロさん!〈支援防御〉切れるわ!」

「了解。なら持続して2人に防御強化。よろしくね」

 

シロエさんがそう告げ、私たちの魔法は前衛にいる直継さんとにゃん太さんに集中しますが・・・

ちらっと玲音さんの方を見ると、玲音さんの戦いは佳境に入っていました。恐らくは・・・

 

「・・・敵の後衛(ヒーラー)かな?これは玲音くんもしんどいわけだね」

 

と、シロエさんは苦笑いをしながら観察してますが・・・

 

「ピンキーさん!?これ玲音さん負けちゃうんじゃ!?」

「大丈夫でしょ?アイツは死なないわよ」

 

その直後。私たちの耳には大男の悲鳴が聞こえてきました・・・

 

 

 

 

シロさんの〈ソーンバインド・ホステージ〉があっても。与えられるダメージは5000弱。なら・・・

 

「シロさん?そろそろ決めますよ?」

「うん。お願い」

 

そんな視線での会話を終えると、俺はデミクァスを蹴り飛ばし、横なぎ払いを身体に当てる。

 

「な・・・!何だこれ!」

 

この時にデミクァスに当たったバットステータスは〈麻痺〉戦士職にとって致命的なステータスで・・・

俺は笑みを浮かべると、そのまま双剣をデミクァスの身体に当てる。

光を帯びた剣が、デミクァスの体に吸い込まれ、そのまま体力を奪っていく・・・

体力が尽きる直前。デミクァスが復帰し、〈ライトニング・ストレート〉を俺に向けて放つが・・・

 

「悪いな。今日は俺の勝ちだ」

 

その拳は片手の剣によって遮られ、デミクァスの腹には、1本の細剣が突き刺さっていた。

 

 

 

 

私・・・アカツキは遠目ながら、デミクァスが絶命する瞬間を見ていた。

まず、玲音のことだ。

アイツは何者なんだろう。主君の友とは聞いていたが・・・その能力は遥かに常識を超えていた。

デミクァスの〈ワイヴァーン・キック〉、〈ライトニング・ストレート〉、さらには他の武闘家(モンク)のスキルも全て真っ向で受けながら無傷だったあの男は・・・何者なんだ。

 

「・・・お前は・・・」

「あん時負けたんだ。少しは楽しめただろ?デミグラスソースさん?」

「へへ・・・雑魚がよ」

 

そのままデミクァスは消滅・・・玲音は地面に落ちた羽付き帽子〈奏者の指揮帽〉を拾い上げ、そのまま頭に被る。

 

「・・・ここまでです。勝負は着きました」

 

主君が前に出る。私のところまで来て・・・副将。ロンダークの首に短剣を付ける

 

「・・・僕達は、『パルムの深き場所』を越えて来ました。アキバの街とここは、もはや従来出来ないほどの距離ではありません。僕らがその方法も地図も手に入れ・・・報告しましたから―こんな騒ぎはもうおしまいです」

 

実際。この〈エッゾ帝国〉は〈アキバの街〉からは遠く離れた距離にある。私たちや玲音は〈鷲獅子(グリフォン)〉を使って来たものの、全てのプレイヤーが出来るかといえばそうではない。

しかし、敗北感を相手に味あわせたいがためにああ言っているのだろう。

 

「この場は僕らの勝利です――残りの首は、預けておきます」

 

そのまま短剣を引くと、ロンダークの首から赤いエフェクト―血飛沫が上がる。

だが、その時主君の表情が・・・曇るのを私は見逃さなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





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