The HERO 〜ロード・オブ・ガロウ〜 (仮題)   作:十五夜の月

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はーい!
今回から職場体験の章に入りマース!
取り敢えず、本編どうぞ




職場体験編
邂逅


 

 

 

 

 

 日が傾き空が赤く染め上げられる頃、ガロウの姿は東京郊外にあった。

 訪れていたのはプロヒーロー、クロの事務所兼道場。体育祭準決勝終了時にスカウトしに来たヒーローである。

 その道場の中央で二人は相対していた。

 

「んで?一発ぶち込めばいいのか?一発と言わずに二発三発でもいいけど」

「ふふふ・・・冗談はよしてくれ。流石の私も君の攻撃はそうは流せない」

「じゃあ、遠慮なく・・・」

 

 ガロウは重心を下げて拳を引く。

 対するクロは構えない。

 無防備なクロに向かって、ガロウは遠慮なく拳を突き出した。

 

 

 

 ◎

 

 

 

 

 

「いやぁ、はっはっはっ!大したものだよ君は本当に」

「知ってるよ。まだ強くなるけどな」

「頼もしい。どこまで強くなるつもりだ?」

「さぁな。俺にも分からないさそんなこと」

 

 日はとっくに沈み、辺りは街灯と住宅からの光で不気味に照らされている。

 時間の事を気にしなくなる程度の事を経験出来たと言うことなのか。少なくとも、無駄足に終わらなかったことは確かである。

 

「インターンの件、考えておいてくれ」

「分かってるよ。強くなるための階段だ、確実に上がってやる」

「そうか・・・。もう暗い、駅まで送ろうか?」

「線路沿いを走って帰るから、必要ねぇよ」

「なら気を付けて帰れ。保須を経由することになるだろうが、そこは危ないからな」

「ご忠告、どーも」

 

 適当な返事をして走り出す。

 夜になり人通りも少なくなった分、あっという間に最寄り駅にまでたどり着き線路沿いに走る。

 走りながら思い返した。

 ガロウが去り際に聞いたクロの言っていた言葉。

 

『保須を経由することに成るだろうが、そこは危ないからな』

 

 どうしても気になり、走りながら携帯を取り出して調べる。保須と言う単語で検索をかければ目を引く項目が目に飛び込んできた。

 

【ヒーロー殺し・ステイン】

 

「ヒーロー殺しねぇ・・・」

 

 非常に興味が湧く。

 ステインという男が何人ものヒーローを殺しているからなのか、ヒーロー狩りをしていた頃の己と被るのか。

 恐らくその両方だろう。

 気付けば足は、保須市の中心街に向いていた。体育祭の試合で少し感じた興奮、その残り火がガロウの足を動かす原動力になっているのだ。

 

「さてと、どこに居るのかねぇ」

 

 高いビルの屋上に上り、見渡す。保須市は予想よりも広い街だ。

 殺人鬼一人を探すには骨が折れる。そう思っていたのだが、結果は予想を外れる事になったた。

 

「・・・臭うな」

 

 排気ガス、土埃、飲食店からの匂い。

 様々な匂いが風に乗りガロウの元にも流れてくる中、嗅ぎ覚えのある鉄臭さが混じっていることに気付く。

 そこからの行動は早い。

 屋上から飛び降り、電柱に着地。電線を伝い走れば障害もなく、上を見上げる者も少ない為に目にも付きにくい。

 

「あそこだな。暗い路地裏とは典型的な」

 

 強い血の匂いが漂う建物に飛び移り、路地裏を見下ろせば何かが居る。

 プロヒーローだろうか。血に染まり、壁にもたれかかって居る者が一人、それを立ちながら見下ろして居る者が一人。

 

「誰だ?」

 

 此方を見上げる。

 ボサボサ髪で顔に布を巻いた、頬に返り血を付けた男だ。写真で確認したヒーロー殺し・ステインに間違いない。

 躊躇うこと無く、ガロウは路地裏に降りる。

 

「ガキ・・・・・・ハァ・・・ここから去れ。ガキの立ち入っていい領域で・・・・・・お前ーーーっ!?」

「ヒーロー殺し・ステイン、だな」

 

 降り立った瞬間に近くのドラム缶を蹴り飛ばし、ヒーローを回収。

 ドラム缶はステインに躱され、派手な音を立てながら転がって行った。これで誰かしらが来る筈だが、一応警察にも連絡。

 

「っと、危ない危ない」

 

 連絡しようとして、ヒーローを抱えたまま飛び退く。目の前を幅広のナイフが掠めた。

 

「ハァ・・・よく避けた・・・。体育祭の優勝したガキ・・・拳獣ガロウ・・・だったか?」

「まさか殺人鬼に知られてるとは・・・」

「ハァ・・・お前とは、一度話して見たかった」

 

 鋭い眼光で睨みつけられる。ガロウも負けじと睨み返すが、それよりも担ぐヒーローの容態が心配だ。

 息は荒く、出血も激しい上、意識がない。

 

「ハァ・・・お前からは似た雰囲気がする」

「それは奇遇だな、あんたからは似た感じがするよ」

 

 時間稼ぎのために話を合わせるが、そこに嘘はなく本心からの言葉だ。

 何故ヒーロー殺しなんて事をしてるか分からないが、以前の自分自身に重なるようだ。かつての自分と違うのは、此奴は殺すと決めた者は殺す。殺さないという甘えがない分、油断もできない。

 何よりも今はヒーローの容態が悪い。激しく動けば命に関わるやもしれない、受けに徹するしかなさそうだ。

 

「見た目は俺の方がいいけどな。てか、早く逃げた方が良くないか?さっきの音聞いてそろそろ、ヒーローか警察が来ると思うけど」

「ハァ・・・賢い。時間が限られてるこの状況では、ソイツの粛清も容易ではないな・・・

 だが・・・ハァ・・・」

 

 増大したステインの殺気に反応し、後ろに大きく下がる。

 

「手負いのそいつを担いで・・・何時まで逃げてられる?」

 

 気付けば、ガロウはステインの接近を許す。担がれたヒーローの吹く風より小さなうめき声により出来た、ほんの僅かな意識の切れ目を潜り抜けたのだ。

 距離にしてあと一歩。

 ガロウが反応し、反撃するには充分な距離。

 突き出された刃物を蹴り落とし、踏み付け折る。体勢の崩れたステインに足を掛けて飛び越えた。

 

「・・・ハァ・・・その動き、正解だな。咄嗟の判断、中々のものだ」

「お前こそやるじゃん。ヒーローになってないのが惜しいな」

「ハァ・・・ヒーローか・・・」

 

 ステインから迫撃がない。しかし、下手に逃げるのは悪手だろう。

 ガロウ自身は大丈夫だとしても、手負いのヒーローが耐えきれるかどうか。

 

「お前が担いでるそいつ・・・そいつは偽物だからそうなった・・・。お前は・・・良い。やるべき事、取るべき選択・・・よく分かっている」

「・・・褒めてくださってどーも」

「だが・・・ハァ・・・不思議だな。俺と同じ匂いがするか・・・・・・少し、試してやろう」

 

 言い終わらないうちにナイフが数本投擲され追従する様にステインが向かってくる。

 ガロウは足でナイフを払い、振り上げた足でそのまま踵落とし、横に躱したステインに向かい払ったナイフを空中で掴み投擲。ステインは二歩下がりナイフを避けた。

 

「っーーー!!」

 

 ステインからの追撃の無さを疑問に思い数歩下がれば、そこに何本ものナイフが降ってきた。

 ナイフを払い、視界から消えた一瞬に仕掛けていたのだろう。

 

「勘がいい、度胸も、何よりも真っ先にソイツを助けた。・・・救出した後も戦うことはしない・・・状況もよく分かっている」

 

 何処からかサイレンが聞こえてくる。その音にステインも気付いたのかため息を吐いたあと、刃を収めた。

 

「ハァ・・・時間切れだな・・・。拳獣ガロウ・・・お前の活躍に免じて、今回は手を引こう」

「最初からそうしろよ?」

「・・・ハァ、喋る時間はもう無いな・・・また、どこかで会うかもな」

 

 それだけ言い残し、ステインは背を向けて暗闇の中に消えていく。完全にステインの気配が遠のいた事を確認してから、ガロウは路地裏を後にした。

 

 この後、雄英から相澤を含めた何人かの教師や、警察の職員にあれこれ聞かれた事は言うまでもないだろう。

 

 






という訳で!
職場体験編の序盤からステインぶつけて見ました!!
すごく悩んだんですけども、今回の二人の出会いはこんな感じになります。二人の出会いに付いては皆さんも色々とイメージしていたかと思いますが、あの状況で私の想像ではあんな感じになりました。
皆さんはどんなイメージをしてたのでしょうか?

オリキャラとガロウの間で行われてるやり取りは、いずれちゃんと書きますので暫しお待ち下さい!

さて次は、お気に入り、評価、感想、ありがとうございます!
お気に入りがもう時期3000を超えそうです!やったネ!!
感想ありがとうございます!しっかりと読んでます!
待っていてくださって、体調の心配して下さってありがとうございます!
結婚は・・・・・・(‥ )ン?・・・・・・・・・

前回のガロウの轟に対する台詞、文だとかなり冷たく感じますね・・・
表現力も足りなかったですし、台詞の選択も今後はよく考えていきます。
日々、勉強あるのみですね。

投稿するか分かりませんが、オリジナルの小説もゆっくりでは有りますが書き始めてます。
良い感じのスパンで進めたいですね。

これからも楽しく書いていこうと思います。
次回も楽しみにしていて下さい!



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