比企谷、P辞めるってよ   作:緑茶P

5 / 16
くる、きっと来る~


その4

●REC

 

皆さん、こんばんわー。まゆですよー。

 

 今日は少し恥ずかしいんですけど、私と旦那様の愛の巣(キャッ/// 改め、おうちをちょっとだけ大公開していきたいと思いまーす!!

 詳しい場所は秘密なんですけど、都内まで15分くらいで行き来できるし、商店街も盛んで昔ながらの町並みが守られてるとってもいい所なんですよ?

まゆ「あ、こんにちわー。いつも彼がお世話になってますー」

 

ご近所A「あら、まゆちゃん!もう、最近みないからオバちゃん心配したわ!!所で、この前もらったウンヌンカンヌン……あらまあ、もうこんな時間!!子供たちが帰ってきちゃうわ!!それじゃあね!!」

 

まゆ「はーい。また今度ゆっくり―」

 

 あ、さっきの方は町内会長の奥様ですね。彼ったら人見知りなせいか引っ越しの挨拶にもいかないものだから代わりにご挨拶に行ってから随分良くしてくれています笑。でも、ちょっとお話が長いのとたまに彼の事を悪くいっちゃう時があるのが玉に瑕ですけど、ホントにいい人なんです。うふふ。

 

 さあ、そんな事をお話しているウチに愛しの我が家に着きましたよー。

 

 築45年ではあるんですけど、いい職人さんが作ってくれたおかげで頑丈な基礎はまだまだ現役のお家で全然痛んでいないんですよ!そのうえー(カチャカチャキィィ・・・ガッチョン、なんと外見の年季に反して中はリフォームされているのでピッカピカなんです!!

 1DKなのでちょっと手狭にも感じますけど、このどこに居ても、、、、、、お互いを感じ合える距離感が心地よくもあります(キャッ。

 

 あ、もー。私がちょっと目を離すとすぐ散らかしちゃうのが彼の悪い癖ですね。ぷんぷん!!

 使った食器を浸けてくれているのはともかく、脱いだ服を脱ぎっぱなしで床に放置なんて。もう、私が居ないとホントにダメなんですから!!………スンスンクン…スゥゥゥゥゥゥ…アッ、…フウ。まったく!!コレは私がちゃんと、ちゃんと処理しておきます!!(バック回収。

 

 早速、恥ずかしい所を見られちゃいましたね、お恥ずかしいです笑。

 

 さあ、気を取り直してお部屋を見てきましょう!次は寝室の方です。こっちは旦那様の趣味が前面に出ていて、本やアニメ、映画のDVDが所狭しと並んでいますよー!!お仕事や講義が終わった後にはこの部屋でビールを呑みながらいっつものんびりしているのを眺めているとなんだかこっちまで和んできちゃいます!!

 さあて、旦那様の気になる最近の新刊はだいたいココに積んでいるのでチェックしてきましょう!!

 えーっと、N○Kの最新作の偉人物に…あ、コレは最近ベストセラーになった奴ですね。ム、可愛い女の子の漫画ですね!?没収したいところですけど二次元なのでコスプレで再利用させてもらいましょうかね。後は…就職関係と?建設業の関係の過去問。ああ、就職関係で悩んでたようなので彼の苦悩が自分の事のように苦しいですね。こんな時に支えて上げられなかった自分が悔しくてしょうがありません。

 

 んん?一番下に何か…”忍び寄る危機!!粘着質なストーカー徹底解説及び撃退法~完全版~!!”…!?

 あぁ、分かります。私の旦那様は困った事に非常にモテルのです。

 

 まあ彼がどうしたって多くの女性の目に留まってしまうのはしょうがないと思うのですが、優しい彼はどうしてもその好意をきっぱりと断れないせいで勘違いしてしまう娘が出てきてしまうのです。その中にはこうして道を誤ってしまう子が出てきてしまうのは彼を独占している私としても心苦しいですが、譲るわけにもいかないので妻としてしっかりと対処していきたいですね。

 

 むしろ、こんな本を買ってまで悩んでいる彼に気づいて上げられなかった事こそ私の不徳です。今日だって彼に付きまとう悪女達が私たちの仲を引き裂こうとして来たのを撒くのに時間を取られたというのに…もっと精進しなければなりませんね。

 

 あら、すみません。せっかくのお部屋紹介なのに湿っぽくなっちゃいましたね笑。

 

 丁度良い時間ですし、彼に食べて貰う愛情、、たっぷりのご飯づくりで気分転換しましょう!!疲れて帰って来た彼が思わず夜まで元気になっちゃう特製レシピ大公開です(キャッ!!

 

 

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

 

 

 最後にマカの粉末を大匙3杯入れたら~”旦那様大好き鍋”のできあがりです!これで疲れた彼だってイチコロ!!

 

 

 ……皆さん、動物って好きですか?まゆは、とってもだ~いすきでっす!!

 

 

 さあさあ、ご飯も掃除もお洗濯も済みました。後は愛しい彼の帰ってくるのを待つばか「せーんーぱーい。ご飯買って帰って来てるならメール返信してくださいよー。私まで夜ごはんの材料買ってきちゃったじゃ…ない……で…部屋、まちがえ”ドッッッ”ッッっひ!!?」

 

 

まゆ「はじめまして~?随分と手慣れた様子で入って来られた様子と?ココの二階は二部屋しかないって考えると?もしかしてもしかして、もしかして?よくここに来られてらっしゃるんじゃないですか~?」

 

 あらあらあらあらあらあらあら?亜麻色のきれーな髪に男の庇護欲をそそりそーな幼い顔立ち。もしかしたら事務所の仲間たちにだって引けを取らなさそうなこの女性は一体どなたでしょうか?お名前と、彼…先輩とは、誰の事で、どんな関係かお聞きしても?

「い、一色いろはと、もも申しましゅ!?セ、せんぱい、というか、比企谷さんとは大学でお世話になってて、ととっと隣に住んでる住民でしゅ!!?」

 

 ほーん、お隣さんで、大学の…後輩です、か。なるほど、なるほど。な、る、ほ、ど。

 

まゆ「あぁ、そーだったんですか!!ごめんなさい!私ったらうっかりしてるからとんだ失敗をしちゃいました!!」

 

いろは「あ、あははははははは、そ、そういう事ってありますよね!!ありますありますありますよね!!!だ、だから、その手に持ってる包丁を.....なんで振り上げるんです?」

 

まゆ「最初の一撃で仕留めるべきでした」

 

いろは「ちょおおおおおおおおおおおお!!!!!!??????」

 

 あぁ、そうでした。てっきり事務所関係のことばっかりだと思っていましたが、彼ぐらいの男性になると何処で阿婆擦れをひっかけてくるかなんて分からない事くらい想像出来るじゃないですか。私が至らないばかりに、彼は隣に住む悪夢にうなされ続けていたなんて!!ひっそりベットの下で彼と共に多くの時間を過ごしていたというのに、今になってそれに気がつくなんて!!

 でも、でもでもでもでも!!安心して!!貴方を苦しませる諸悪の根源はきっちりココで仕留めるから!!

 これで貴方に振り向いて欲しいだなんて怠慢だったまゆは今日でこの女と共に死ぬから!!

まゆ「新しい生活を!!新しい私と!!いざ!!!なむさん!!!」

 

いろは「……あ、死んだわコレ」

 

 

 

 

比企谷「……………人んちで何してんの、マジで?」

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 くったくたに疲れて帰って来た新社会人。

 

 自宅前で揉み合う芸能人レベルの美女二人(片方E;万能包丁)。

 

 玄関に転がってるハンディカム。

 

 …え、もう、八幡ぜんぜん状況がわからない。どういう事なの?

まゆ「お帰りなさい、あなた!!ご飯にします?お風呂にします?それとも、その、わ、わたし…とか///?」

 

比企谷「…憧れであったその一言も包丁片手に殺人未遂犯から掛けられるとは夢にも思わなかったぜ」

 

 なんなら下手なホラーも裸足で逃げ出す狂気を感じるよ、佐久間さん。

 

比企谷「…何この状況?」

 

まゆ「害虫駆除です」

 

比企谷「それ後輩や。害虫やない」

 

まゆ「同義です。浮気です。もうプロポーズしてくれたんですから私だけを見ててください!!」

 

比企谷「…もう、全然分からないけど一応聞いてやる?プロポーズ?」

 

まゆ「”これからはテレビの向こうからずっと見ててやるからいい加減にカメラ目線で撮れ!!”って言ってくれたじゃないですか!!つまり、これはプロポーズです!!」

 

比企谷「お前が撮影中に俺の方ばっか見て撮影になんねぇっつてんだよ!!そのせいで何回スタジオ追い出されたと思ってんだ!!」

 

まゆ「え…それってつまり、プロポーズじゃないですか。改めて言われると照れちゃいます///」

 

比企谷「え、何それもう…日本語で交信してもらっていい?」

 

 もうこいつは駄目だ。捨ててこう。

 

比企谷「あー、一色。生きてるか?」

 

いろは「……とりあえず、現在進行形で私に包丁ぶっさそうとしているこのキ○ガイどかして貰って良いですか?…あと、オマエアトデオボエテロヨ」

 

 前門の重度ストーカー、後門の怒れる後輩。

 

 選ぶとしたら、どっちが勝率が高いだろう?いや、どっちかっていうと…生存率か?

 そんな意味のない現実逃避を思い浮かべながら俺は輝く夕日を眺める。きっと、こんな異常な日常も懐かしいと思える日が来るのだろうか?

 多分、絶対ない。

 

 コレを一旦解決したら、もう二度と思いだすものかと固く決意して俺は事態の解決に着手を始めた。

 

 

 

 

 

~蛇足~

 

 

雪乃「もしもし?こんな時間にいったいどうした――ウチの寮のセキュリティ?それは、まあ、厳重な方だと思うわよ?仮にも大手だし、事件なんかあったら直接評判にも響くもの。厳重にもなるわ。

 

 は?いまから引っ越し手続きしたい?何を馬鹿な事いってるのよ。今が何月で、最初に寮なんか絶対に入りたくない言ってたのが何処の誰かだったのか覚えてない訳じゃないでしょうね?

 ああぁもう、分かった!分かったからそんな情けない声を上げないでちょうだい!!ちょっと寮母さんに掛けあって見るから待ってなさい!!

 でも最初に言っておきますけどね、新入生用の空き部屋なんてもう女子寮の境になってる私の隣室ぐらいしか空いてなかったはずよ?騒がしくしたら即刻出て言って貰うから肝に銘じておきなさい?

 そう、分かったならいいわ。とりあえず、事情を聴いてもらわないと何とも言えないからこちらに向かって頂戴。ホテル?――――今日ぐらいなら泊めてあげるからさっさと来なさい。馬鹿ね」

 

 

 

―――――

 

 

 一色 いろは  女  21歳

 

 本作での出番終了。報われない...。

 

 一色のいちゃラブが欲しい人は 渋 別作 いろはすデート へどうぞ。

 

 彼女は犠牲になったのだ。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。