スマホ片手に生き抜こう(凍結)   作:麻婆被験者01

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どうも、久方ぶりの更新です。
主人公のヒロインを誰にするか・・・それが問題だ。
このキャラがいい!こんなキャラを出して!というような意見があれば、どしどしください。是非ともお待ちしてます。
では、どうぞ!


八重樫流道場

俺が生まれ変わって、早くも5年が過ぎた。

どうやら俺は、現堂という苗字の家に生まれたらしい。両親もとてもいい人で、何度心の中で感謝したか分からない。

ただ問題だったのは、食事の時だ。まぁ、元が高校生だったのだ。まぁ、俺は赤ん坊、そして目の前には母親。・・・正直なところ、どんな拷問かと何度も思った。

そんなこんなで今日まで過ごして来たが、内面がとっくに大人だからか、幼稚園では友人の一人すら出来なかった。お陰で、一人で体を鍛えたりするぐらいしか出来なかったため、中々に強くなって来たと思う。

そして、そんな俺を見ていたからか父---現堂智治から、とある提案が出てきた。

「ケイ。最近体を動かしているみたいだけど、何でだ?」

「んと、つよくなりたいから」

「そっか、ケイは強くなりたいんだね」

というような会話を先週したばかりなのに今日の朝、唐突に父は俺にこう言った。

「今日は、八重樫流道場に行くからな」

「やえがしりゅう、どうじょう?」

「うん?言っていなかったか?」

「うん」

俺が父にそういうと、父は顎に手を添えて「伝えていなかったっけ・・・」と呟いていた。

八重樫流道場。未だにこの世界がどの世界なのかは分かっていないが、普通の世界である事は分かっている。しかし、八重樫という名前からは、とある小説が思い浮かぶ。

『ありふれた職業で世界最強』という小説に出てくるヒロインのうちの一人、八重樫雫の家が確か八重樫流道場だったはずだ。

けれど、まだ確信はできない。何にせよ、目の前で硬直しながら何かを呟いている父を元に戻すとしよう。

*******************************

「ここが、やえがしりゅうどうじょう?」

「そうだ。実は父さんとこの八重樫流道場の師範代である虎一くんはね、友人なんだ。それで、うちの子が体を鍛えてるって事を伝えたらいい、うちに来てみないかって言われたんだ」

八重樫虎一。八重樫雫の実の父親で、八重樫流道場の師範代。原作では南雲ハジメに対して、様々な事をしていたが、俺に対して何をしてくるかは分からない。何もしてこない可能性の方が高いぐらいだ。

どちらにせよ、八重樫流は覚えておいて損は無い。上手く体を鍛える方法などを教えてもらえれば、生き残れる可能性は高くなっていく。

「虎一くん、来たよ」

父がこれぞ和風!というような扉を叩くと、中から若い女性が出てきた。

「はい、何方かしら?」

「あ、久し振りです。霧乃さん」

「ああ、智治くん。夫からは話を聞いています。そちらの子がケイ君で良いのかしら?」

「ええ、うちの自慢の息子です」

「あら、そうなの」

父が自分の事を誇らしげに言ってくれるのは嬉しいが、目の前の霧乃さんをどうにかして欲しい。先程から穴が空くほど俺を見てくるのだ。

「・・・この子なら問題はないかしら」

「?どうかしました、霧乃さん」

「いいえ、何でもないわよ?」

さ、入って。霧乃さんの言葉を聞いて、俺と父は入っていく。美人に見られるのは役得だという話だが、これは中々に辛い。それに最後に言っていた、問題はないという言葉はどういう意味なのだろう。

・・・今からでも帰らせてはもらえないだろうか。少々憂鬱になりながら、父に手を引かれて八重樫家の中を歩き、道場に通じている扉の前まで来た。

父は何事も無く、扉を開くとそれと同時に自分に対してよくは分からないが、威圧感の様なものが向けられているのが分かった。

「久し振り、虎一くん。元気だったかい?」

「ああ、それでその子が?」

「そう、うちの自慢の息子だ」

父と虎一さんが話しているが、俺はそれどころじゃない。先程からずっと威圧感があるのだ。冷や汗が出て止まらない。

「すまないが、智治。ちょっと君の息子と話がしたみたい。いいか?」

「ん?いいよ。それじゃあ、僕は別の場所に行ってるよ」

「ああ、助かる」

その会話が終わると、父は初めに入ってきた扉をまた通り、部屋の外に出て行った。

そして道場の中では、俺と虎一さんの二人だけが残っている。威圧感がどんどん増していく中、俺はどうすればこの状態から抜け出せるのかを考える。

そして5分程たったあたりで、ふと威圧感が消えた。

どっと疲れた気分になり、俺は静かに息を整えながら、虎一さんの様子を見る。虎一さんは何故か、笑顔で俺の事を見ていた。

「中々に根性はある様だ」

「あ、ありがとうございます」

「では、何を学びたい?」

何故か認められた上に、何を学びたいかを聞かれた。何を学びたいのか、か。原作では、八重樫流道場は娘の雫は知らなかったが、ある意味忍びの様な事が出来た家だ。と言っても、雫ですら剣術に体術、投擲術を教えられていたのだ。実際、様々な事を教えられるのだろう。とりあえずは、雫と同じものを学んでおこう。

「けんじゅつとたいじゅつ、あと、できればとうてきじゅつもまなびたい、です」

「ほぉ・・・」

俺が学びたい事を言ったら、虎一さんが俺の方をじいっと見てきた。霧乃さんの時は緊張しただけだが、虎一さんの場合は、緊張と恐怖の二つだ。逃げ出したい衝動に襲われながらも、ぐっとその気持ちを抑えて、虎一さんの顔を見る。

じっと俺を映す虎一さんの黒い目。それを見ながら俺は静かに待つ。すると、虎一さんが再び口を開いた。

「何故、強くなりたい?」

「なんでか?」

「ああ。強くなる意味なんてないだろう?」

「それは・・・」

確かに、普通に生まれて強くなる意味なんて、ほとんどないだろう。改めて思うと、俺はまだ確認できていないが、何かしらの力を貰っている、筈だ。それを考えても、俺は強くなる必要はない。なら、なんで俺が強くなりたいのか、その理由は・・・ある。

「まもり、たいんです」

「守りたい?」

「はい。いまのぼくは、ちちたちにたすけてもらっています。けど、いつかこまったときにぼくがちちをまもりたいんです」

正直に、心から思っている事を言う。これに関しては、一切の嘘偽りはない。前世では親に対して、何も返す事は出来なかった。だから、今回は親に対して何かを返したいのだ。

「そうか・・・」

虎一さんはその一言を聞いて、黙ってしまった。何かいけない事を言ってしまったかと思いながら、俺は内心冷や汗をかく。そんな重い空気の中、入ってきた扉が開いた。

「ケイ。今日はもう帰るよ」

「あ、はい」

救世主、父が降臨した。

そして、迎えに来た父に手を引かれ、後ろからの虎一さんの視線を気にしながら帰っていく。

「明日から、道場に来たまえ、ケイくん」

その虎一さんの言葉を聞けて安心できたのか、俺は家に帰ってきたら、自分のベッドに倒れこんで眠ってしまった。




今日も明日も、チョコミントアイスを食べます。
チョコミントアイス美味しいなぁ・・・。
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