男子も戦車道に参加できる世界   作:カット

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やっとできた…

文章変な部分あるかもしれませんがどうぞお読みください。


1、必修選択科目

 

 

「必修選択科目だけどさ〜戦車道取ってね」

 

「………は?」

「………え?」

 

食堂で昼飯を食ってきた俺とみほに用があるらしく、生徒会の人たちに廊下に連れ出された。そこでまさか選択必修で戦車道を取るように言われた。

 

いやいや、大洗に戦車道ないはずじゃ……

 

「大洗には戦車道はないんじゃ…」

 

先にみほに言われたか…

 

「今年からまた復活させることになったんだよ。だから2人とも選んでね」

 

「そんな!?私たち大洗には戦車道ないからこっちに来ました。それなのに……」

 

「生徒会長、いきなり戦車道取れって言われて"はい"って言うと思ってるんですか?」

 

「普通は言わないよね〜でも取ってね。それじゃあそういうことで」

 

「おいっ!?」

 

予鈴のチャイムが鳴ったからか、自分たちの言いたいことだけ言って去っていった。ふざけてる…

 

「みほ、無理に取る必要はない。とりあえず教室に……みほ?」

 

「………」

 

ちっ、やっぱこうなるか。俺はともかくみほは戦車道をやりたくないから大洗に来たんだ。それを今更……

 

「みほしっかりしろ!」

 

「ぁっ、お、お兄ちゃん……」

 

「とりあえず教室入るぞ、授業始まる」

 

「う、うん…」

 

教室に入って授業受ける準備したけど……ダメだな。この様子じゃまともに授業は受けられそうもない。保健室で休ませた方がいいかと思ったけど授業が始まってしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「みほ……大丈夫か?」

 

「ごめんねお兄ちゃん、迷惑かけちゃって…」

 

今は授業中の時間、だが俺たちは今保健室にいる。みほの様子がおかしかったためか、授業担当の教師が保健室に行くように促し、俺はその付き添いだ。

 

「いいって、こうなった理由も想像つくし」

 

「…………」

 

みほの様子がおかしくなったのは生徒会との話が終わってから……正直今すぐにでも殴りに行きたいくらいだ。

 

「「失礼します…」」

 

ん?この声聞き覚えが……つーか沙織と華!?

 

「どうしたの?」

 

「すみません、私たちも具合が悪くて……」

 

「休ませてください」

 

「今日は具合悪い人多いわね、ベッド空いてるから横になってて。りく君悪いんだけど何かあったら教えてくれる? 職員室行かないといけないから…」

 

「了解です」

 

保健室の先生は何やら用があるみたいで保健室から出て行く。これは都合がいいや。

 

「で?なんで2人まで来たんだ?具合悪いっていうのは嘘だろ?」

 

「みほが心配だったからだよ!」

 

「そうですよ」

 

俺がついてるし大丈夫……って言いたいけど心配して来てくれたんだ。そんなこと言えないな。

 

「りくはみほさんがこうなった理由わかりますか?」

 

「って言っても多分生徒会との会話が関係してるんじゃないかって華とは話したよ」

 

「やっぱそう思うよな。実はさ、俺たちに戦車道を取るように言ってきたんだよ」

 

「戦車道はたしか乙女の嗜みとして行われていること…」

 

「最近では制限付きで男子も参加できるっていうあれのこと?」

 

「そうだ。2人が言ってることで間違いない」

 

戦車道のことはやっぱりやってない人でもどういうものか知ってるんだな。

 

「なんで2人にやるように言ってきたの?」

 

「それは……」

 

これは言うべきか言わないべきか。でもこの状況じゃ言った方がいいのかもな。

 

「私たちの家ってね、代々戦車道が受け継がれてる家系なの。それでっていうわけでもないけど私たち前の学校で戦車道やってたの」

 

「生徒会の人はそれを知ってたんだろうな。だから俺たちに言ってきたんだろ。俺たちの……いや、みほの気持ちを考えずにさ」

 

「お兄ちゃんは違うけど私は戦車道をするの嫌になったから戦車道のない大洗に来たの……」

 

「りくは違うの?」

 

「俺の場合戦車道が嫌になったわけじゃないな。でも考え方の違いから前の学校でやってくのが嫌になった。それでせっかくだしみほと同じ学校に転校したって感じだ」

 

「「なるほど」」

 

簡単に言うとこんな感じかな。何があったかまでは話す気はない。少なくとも今は……

 

「私の家も華道の家元ですしみほさんの気持ちはわかります。りくのような考え方の違いというのは今はよくわかりませんが…」

 

「華の家も…」

 

「私の家は家元とかじゃないからそういうのよくわからない。でもさ、だったら無理にやらなくてもいいんじゃないかな?本来選択必修は自由に選べるんだから」

 

「そうですよ。やりたくないことをやる必要はありません」

 

「2人の言う通りだ。みほがやりたくないって言うなら別の選べばいい。それで生徒会の人が何か言ってきたら俺がガツンと言ってやる!」

 

「カッコいい!りくみたいな人と付き合える人は幸せになりそう」

 

「は?」

 

「お兄ちゃん…華さん…それに最後よくわからないこと言った沙織さん…ありがとう」

 

「いえいえ」

「よくわからないこと!?」

 

ははっ、さりげなくよくわからないことって言ったな。まぁ俺も"は?"とか言ったし人のこと言えないか。

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

「授業終わりか。それじゃあそろそろ教室戻るか、サボれてラッキーだ」

 

「お兄ちゃん……さっきいいこと言ったのに」

 

「りく…この時間の分のノート誰かに見せてもらわないといけないんですよ?」

 

「………あ」

 

わ、忘れてた…まぁなんとかなる。

 

 

『生徒のみなさんは至急体育館にお集まりください。繰り返します。生徒のみなさんは至急体育館にお集まりください』

 

「なんだ?今日何かあるのか?」

 

「いえ、特に聞いてません」

 

となると急に集まることになったのか…とりあえず移動するか。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「それでは、これから必修選択科目のオリエンテーションを行う」

 

突然集めたと思ったらこれかー!つーか生徒数少なくね?これで全校生徒?

 

って思ってたらスクリーンに戦車道と大きく出てきた。あれ?これ必修選択科目のじゃなくて戦車道の説明になりそうじゃないか?

 

そう思ってると戦車道の紹介PVみたいなものが映された。というかこれ見たことあるし……

 

やっと終わったし次に他の選択科目についての説明か……って思ったんだが

 

「戦車道を取った人で優秀な成績の人にはいくつか特典がある。例えば学食の食券100日分や単位3倍などだ」

 

どんだけ戦車道をやらせたいんだ生徒会は!?

 

あ、でも特典はもらって損がないものだな……

 

「そして最後にもう1つ!会長お願いします」

 

「今見てもらったものでは乙女の嗜み……まぁようするに女子だけって感じだったと思うんだけど…」

 

………たしかにな

 

「男子も一応取れることになってるから希望者は選んで大丈夫だからね〜ただね〜いくつかルールが決められててまず戦車に乗れる男子は学校で1人、隊長や副隊長になれない、隊長と同じ戦車に乗ることはできない……他にも細かい決まりごとはあるけどそれは取った人に教えるから〜」

 

「会長言い方軽……」

 

「ねぇりく、今会長が言ったのは本当?」

 

「まぁな、一応戦車道の中心は女子だからな」

 

言い方は軽い感じだけど伝えるべきことは伝えてるな。まぁ男子1人っていうのは大会の試合の時で普段の練習や練習試合では同乗してもいいことになってるけど……選択する人の人数によるか。

 

「しかし複数男子の希望者がいる場合1人を除いてサポート役……マネージャーみたいなことをしてもらうと言った方がよさそうだな、そういうことをしてもらうことになる」

 

さりげなくえっと……河島先輩……だったか?メガネかけた生徒会の人が補足した。というかこれ俺がやることを前提に言われてないよな?

 

「以上で必修選択科目についてのオリエンテーションを終わりにする!」

 

…………ん?

 

いやいやいや、戦車道についてしか説明してねぇだろ!?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

コンコンコン

 

 

「どうぞ〜」

 

「失礼します」

 

「おぉ〜西住兄じゃん、どうした〜?」

 

 

必修選択科目のオリエンテーション……と言っても戦車道についてしか説明していなかったが、そのオリエンテーションが終わり放課後になると、りくは生徒会室を訪れていた。

 

 

「どうしても気になることがありまして…」

 

「なんだ」

 

「必修選択科目の選択は自由にできたはずです。なのに生徒会の人たちはみほや俺に戦車道をやるように言いましたし、さっきのオリエンテーションでも戦車道についてしか説明ありませんでした。

何かどうしても俺たちにやって欲しい理由でもあるんですか?」

 

「「っ」」

 

「そんなのないよ〜」

 

「………」

 

 

会長の角谷杏は理由はないと言うがりくは見逃さなかった。他の2人は少し動揺したことに、そして会長の声のトーンがほんの少しだが下がったことに……

 

 

「その割には少し動揺してるみたいですよ?まさかとは思いますけど、学校が無くなるなんてことありませんよね?」

 

「なっ!?貴様どこでそのことを!?」

 

「桃ちゃん!!」

 

「はっ!?」

 

「まさか思った通りとは……」

 

「あはは〜やられたねかーしま〜」

 

 

りくは確信を持って言ったわけではない。ただどうしてもりくやみほに戦車道を取らせたい様子や、先程のオリエンテーションで戦車道の説明しかなかったことからもしかしてと思ってカマをかけただけであった。

 

 

「まっ、そういう理由じゃ俺らに取るように言ってきてもおかしくないな。俺も転校してきた学校が無くなるのも嫌だし…」

 

「じゃあやってもらえるよね〜やるって言ってくれたら干し芋あげるよ〜」

 

「それはいりません。ですが少し質問するので正直に答えてください」

 

「「「質問?」」」

 

「まず1つ目、戦車道やってたことを知ってるから戦車道を取るように言ってきたと思いますけど、去年の大会の決勝で起こったことは知ってますか?」

 

「調べたからね〜」

 

「それじゃあ2つ目、その時どう思ったか正直に言ってください」

 

 

りくが本当に聞きたいことはこの2つ目のこと、りくはこのことについて親と揉め、前の学校…黒森峰で戦車道をやっていくのが嫌になったのだ。

 

 

「そのことについては3人で話し合ってたんだよね、もし大洗でも同じようなことが起こったらどうするべきかって」

 

「じゃあその話し合いの結果を教えてください」

 

「いいよ〜助けに行くことは止めない。というか助けに行くべきだとは思う。でも助けに行く前にその間他の人に指揮権を譲っておく、こんな感じかな。急がないといけなくなるかもしれないけど、指揮する人は決めておかないと去年の二の舞だよ?」

 

「それが話し合った結果で間違いないですよね?後から本当は犠牲にしてでも勝利を目指せとか言いませんか?」

 

「言わない言わない」

 

「………わかりました。それを信じて俺も戦車道やります」

 

「ほんとか!?」

 

「いや〜助かるね〜」

 

「ただみほがやるかは別ですからね、脅したりしないでくださいよ?」

 

「はいは〜い」

 

 

生徒会の言ったことを信じてりくも戦車道をやることに決めた。妹のみほを脅したりして戦車道をやらせないように言って……

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

翌日の朝

 

 

「っ…」

 

「みほ!?」

 

 

必修選択科目オリエンテーションの翌日の朝、みほはベッドに腰掛けて震えている。去年の大会中の出来事を思い出しているのだろう。

 

 

「お兄……ちゃん……私……やっぱり戦車道は……」

 

「いいんだみほ。やりたくないなら無理してやるな!昨日華や沙織は戦車道やりたそうにしてたけどみほがそれに合わせる必要はないんだからさ。みほの代わりにお兄ちゃんがやるから気にするな」

 

「お兄ちゃん……ありがとう……」

 

「気にするな、それと……やっぱりいいや」

 

「お、お兄ちゃん?その言い方気になるんだけど…」

 

「昨日帰る前に俺生徒会室行ったろ?その時に去年の大会みたいなことがあったら、助けに行く前に指揮権他の人に渡しておくようにってことを言おうとしただけ」

 

「そう…なんだ」

 

 

戦車道をやらないなら言う必要はない、そう思って言うのをやめたが、気になるみほに結局言うことになった。

 

その後みほは必修選択科目は香道を選択し、教室について沙織と華に

 

 

「ごめん……朝お兄ちゃんとも話したけどやっぱり戦車道やりたくないの……どうしてもやりたくなくて戦車道のない大洗に来たの……」

 

 

と謝りながら説明した。

 

 

「そっか。みほがそう言うなら私たちは何も言わない」

 

「ええ、それと…」

 

「「えっ」」

 

 

りくとみほが驚いた理由…それは沙織と華が戦車道を選んでいたのを消して、みほと同じ香道にしたからだ。

 

「いいのか?2人とも戦車道やりたかったんじゃ……」

 

「みほと一緒のがやりたいの!だからいいんだよ」

 

「沙織さんの言う通りです。みほさんが自分で戦車道をやらないことを決めたように、私たちも自分でみほさんと同じ科目を選択したのです」

 

「2人とも……ありがとう」

 

「2人ともありがとな」

 

 

みほと沙織と華は香道を、りくが戦車道を選択することで必修選択科目の話は終わり……

 

………となるはずだったが昼休み

 

 

『普通Ⅱ科2年A組 西住みほ!至急生徒会室に来るように!』

 

 

生徒会から呼び出しがかかってしまった。みほと付き添いの沙織、華、りくが生徒会室に入ると

 

 

「なんで戦車道選ばないかな〜」

 

 

とみほは言われた。

 

学校が無くなってしまうという事情を知っているりくは会長がこう言う気持ちもわかる。でも妹がこんな風に言われていい気持ちはしていない。

 

 

「会長昨日言ったじゃないですか!俺はやるとしてもみほがやるか別だって!」

 

「そうだね〜でもやっぱりやってもらわないと困るんだよ」

 

「みほは戦車道をやりません!どの科目を選択するか自由のはずです!」

 

「そうですよ!みほさんがやりたくないことを無理にやらせる必要がどこにあるのですか!」

 

「沙織…華…」

 

「そんなことになったらこの学校にいられなくなるよ?」

 

「「「なっ!?」」」

「っ!?」

 

 

会長の脅迫にも近い発言に4人は驚いている。怒りすらある人もいるくらいだ。

 

 

「脅すつもりですか!」

 

「そんなの横暴です!」

 

「昨日脅したりしないでくださいって言ったじゃないですか!」

 

「約束したわけじゃないからね〜」

 

(「コイツ…」)

 

「はぁ…こんな人信じた俺がバカだったな」

 

「そうだよ!りくは見る目ないね!」

 

「何と言われようとみほさんは戦車道をやりません!」

 

「あの!」

 

 

りく、華、沙織の3人が生徒会の3人に文句を言っていると、突然みほが声を出した。

 

みんなの視線がみほに集まると

 

 

「私…戦車道やります!」

 

 

と答えた。当然

 

 

「「「えぇっ!?」」」

 

 

さっきまで生徒会に文句を言ってた3人は驚いている。

 

 

「いいのかみほ!?お前朝あんなに震えてたのに!?」

 

「正直まだ怖いよ…でも私は1人じゃない、お兄ちゃんがいるし沙織さんや華さんも必死になって私のために言ってくれてる。それなら私もやれるかなって……」

 

「みほ……そっか、みほがそこまで言うなら俺は反対しない。一緒に頑張ろう。沙織と華はどうする?みほのために1回選択科目変更してくれて悪いとは思ってるけど……」

 

「私もやる!華も一緒にやろ!」

 

「えぇ、私もやります」

 

「そっか〜よかったよかった!」

 

 

少し揉めたりしたが、西住兄妹と沙織と華は4人揃って戦車道を取ることになった。

 

生徒会は安心とまでは言わないが、少しホッとしてる様子である。

 

あとは戦車が戦車道希望者の人数分あるかどうかだ。

 

 




次回はアニメ1話の終わり〜2話に入っていくつもりです。

登場人物の口調はちゃんと把握できてない部分もあって違和感があるかもしれません。感想欄などで指摘してもらえたら助かります。オリキャラはこのままの口調です。


次回もお楽しみに。
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