男子も戦車道に参加できる世界   作:カット

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23、超重量戦車マウスを乗り越えろ!

「なんとか距離は取れたね」

 

「でも黒森峰の戦車は俺らより強力だ。ここからはどうする?」

 

「できれば1vs1の状況に持ち込みたいかな」

 

「みぽりん!前方にIII号がいるよ!Jかな?Hかな?ってか一目で型がわかるのって…」

 

「III号なら突破できます!主力が来る前に倒しましょう!」

 

 

黒森峰の主力部隊より先に市街地に到着した大洗。走っていると前方にIII号がいることに気が付いた。突破しようと追いかけて路地に入ると……

 

 

「ん?なに?壁?……戦車!?」

 

「来ちゃった…マウス」

 

「史上最大の……超重量戦車……」

 

「すごい…動いているところ初めてみました」

 

 

III号を狙える……そう思った時、黒森峰の重戦車のマウスが現れた。優花里は動いているところを見て感動しているが、そんな場合ではない。

 

 

「全車後退!」

 

「な、なによ!でかいからいい気になって!こうしてやるんだから!」

 

「バカ下がれ!」

 

 

ダーンッ!

 

…………シュパッ

 

 

 

マウスを見て慌てて後退の指示を出したみほ。だがカモさんチームだけは動けずにいて、単独でマウスに攻撃した。しかし装甲を抜くことはできず、あっさりやられてしまった。

 

 

「カモチームけが人は!?」

 

「大丈夫です!」

 

「それはよかった…けど何も考えなしでマウスを抜けるわけないだろ!」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

「まぁ怪我がないのはよかった、後は俺たちに任せろ」

 

「あとはお願いね。冷泉さん頼んだわよ!約束は守るから!」

 

「おお!」

 

「くっ、カモチームのかたき!」

 

 

ダーンッ!

 

カーン

 

ダーンッ!

 

……シュパッ

 

 

「えっと……カバチーム……今の通信聞いてなかった?」

 

「す、すまんぜよ…」

 

「一度全車両後退してください!お兄ちゃんの言う通り無策で勝てる相手ではありません!」

 

 

カモチームに続いてカバチームもやられてしまった。これで大洗の残り車両は5両となってしまった。

 

ちなみに……マウスの後ろにいたIII号に砲撃が当たり撃破している。

 

 

「マウスすごいですよね、あれなら戦車の上に戦車が乗っかりそうですよ」

 

「戦車の上に……っ!?ありがとう優花里さん!!」

 

「……え?」

 

「みなさん聞いてください!マウスを倒す作戦を思いつきました!」

 

「マジかみほ!?」

 

「うん、カメさんチームにはかなり無理をしてもらうことになりますけど大丈夫ですか!」

 

「なんでもいい!言ってくれ!」

 

 

優花里の戦車の上に戦車が乗っかりそうという言葉で、みほはマウスを倒す方法を思いついた。思いついたがどうやらカメチームには負担をかけてしまうみたいだ。

 

 

「では説明します。まずカメさんチームはマウスの下に出来る限り潜り込んでください」

 

「…………え?」

 

「そのあとにウサギさんチーム、機銃でいいので横から当ててマウスの砲塔を回転させてください」

 

「はい!」

 

「そしてアヒルさんチーム、砲塔が旋回して空いたスペースに乗ってマウスの砲塔を旋回できないようにしてください」

 

「根性でやります!」

 

「最後にIV号でマウスを撃破します。お願いできますか?」

 

「………ぷっ、あははははは」

 

「ちょっとりく君!?」

 

「西住ちゃん!りくりくが壊れて笑い出した」

 

「えぇ!?」

 

 

みほが作戦を話し終えた少しあと、突然りくが笑いだした。それをみて会長も小山も壊れたのではと心配している。

 

 

「いや〜すまんすまん、戦車の上に戦車で乗っかるとか普通そんな発想でないって!でも面白そうだ、ノった!」

 

「面白いというか……他に思いつかなくて」

 

「ただマウスの砲撃を撃ち落とすのは難しいから、俺はマウスの砲撃タイミングだけに集中する。だから他の警戒は頼んでいいか?」

 

「それはもちろん」

 

「よし、じゃあ主力部隊が来る前にやっちまうか!」

 

「うん!」

 

 

マウスを倒す作戦が決まった。そして作戦を実行するための場所に移動した。

 

 

「柚子さん、大丈夫ですか?」

 

「大丈夫って何が?」

 

「いくら特殊カーボンで守られてるって言っても戦車の下に…しかもマウスだから無事かわからない。怖くないんですか?」

 

「1人なら怖いけど3人が一緒だから大丈夫」

 

「小山言うね〜」

 

「ほ、ほんとに大丈夫なのか?」

 

「大丈夫だよ桃ちゃん」

 

「強いな柚子さん。今回の桃さんの反応はおかしくないのにさ、つーか面白い作戦だけど俺は怖いぞ」

 

「ふふ、大丈夫だよ」

 

「マウスも来たみたいだしやろっか。りくり指示よろしく〜」

 

「ふふっ、任せろ!」

 

 

マウスほどの重量戦車の下に潜り込む作戦など聞いたことがない。特殊カーボンに守られていても無事で済むかわからない。りくは小山が怖くならないか心配になったが、大丈夫そうだった。

 

マウスが現れついに大洗vsマウスの勝負が始まる。

 

 

「行きます!パンツァー・フォー!」

 

 

全車一斉に前進した。マウスの砲塔はフラッグ車であるIV号に向いている。

 

 

「今だ!右!真ん中IV号もだ!」

 

「「了解」」

 

 

ダーンッ!

 

 

マウスが撃ってきたが、りくの指示でIV号もヘッツァーも躱すことに成功した。

 

 

「柚子さん行け!」

 

「はい!」

 

 

マウスの攻撃をかわした後は全速力でマウスに突っ込んでいき、作戦通りマウスに潜り込むように入ることに成功した。

 

当然これを見てるケイやダージリンは

 

 

「ワーオ!」

 

「まぁ」

 

 

と驚いている。りくも笑ってしまうくらいの作戦だから当然といえば当然だ。

 

 

「よし!梓頼む!」

 

「はい!機銃撃て!」

 

「……よし、砲塔が旋回した。典子!」

 

「行くぞ!そーれ!」

 

 

みほの作戦は上手く進行していき、M3の機銃攻撃で砲塔を旋回していき、八九式はマウスの上に乗り旋回できなくした。

 

 

「おい!そこの軽戦車どけ!」

 

「嫌です。それに八九式は軽戦車じゃないです」

 

「中戦車だし〜」

 

「この〜振り落としてやる!」

 

「させるかー!」

 

「根性で押せー!」

 

「いや意味ないから」

 

 

マウスの上に乗っている八九式を振り落そうと、マウスは強引に旋回しようとしている。それを落とされないように耐えている。

 

ちなみに……中からも押しているがそれはまったくもって無意味だ。

 

 

「やっぱり特殊カーボンでもきついか、3人ともなるべく頭は守っておいてください」

 

「りく君もね」

 

「わかってますよ、みほ!頼む!」

 

「任せて!華さん!後ろのスリットを狙ってください!」

 

「はい!花を生ける時のように集中して……ここです!」

 

 

ダーンッ!

 

 

……シュパッ

 

 

華の砲撃は見事一撃でマウスを撃破することに成功した。観客も大盛り上がりだ。

撃破した後八九式は慎重に降り、ヘッツァーも後ろに下がった。

 

 

「この音……どうやら俺たちはここまでっぽいな」

 

「「「えっ」」」

 

「みほ、後頼んだ」

 

「えっ?どういう……」

 

 

……シュパッ

 

 

マウスを倒したすぐ後、ヘッツァーからも白旗が上がってしまった。やはりこの戦法は無理があった。でもこの代償に見合う活躍はできた。

 

 

「すみません」

 

「謝るな西住隊長」

 

「そうだよ西住さん。西住さんがいなかったらここまで来れなかったんだから」

 

「そうそう。だからあとは頼んだよ」

 

「……はい!」

 

「みほ!」

 

「お兄ちゃん?」

 

「姉ちゃんや母さんにももちろんだけど、黒森峰にも見せてやれ!今のみほの戦車道をな!」

 

「お兄ちゃん……うん!」

 

 

みほは自分の無茶な作戦のせいでヘッツァーが行動不能になったと思い謝った。実際にこの作戦の影響ではあるが謝る必要はない。カメチームも全員怒っていない、むしろ感謝しているからだ。

 

強力なマウスを倒すことはできた。勝利のため残っている車両は動きだした。

 

 

「マウスが!?」

 

 

黒森峰の方ではマウスを撃破されたことに驚いている。

一方大洗の方では、勝利のため最後の作戦が開始されようとしていた。

 




今回はここで終わりです。
次回アニメ編最終話となります。お楽しみに
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