たっくんがルイズに召喚されたようです   作:カレー9610

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ベルトの力/使い魔の力

「……まあ、大体分かったわ」

 

 ベッドに腰掛けたルイズは、できるだけ静かに言った。不本意そのものの顔で、巧は床にあぐらをかいている。

 

「あんたはメイジがいなくて、月が一つで、なんて言ったかしら、トーキョー? とかいうところから来たってわけね」

「あぁ」

「そんな世界、どこにあるのよ」

「俺のいたのはそういうところなんだよ!」

「サモン・サーヴァントで異世界の生き物が呼び出されるなんて聞いたことないわ!」

「じゃあ、あれはどう説明すんだよ」

 

 巧はベッドの上のアタッシュケースを指差した。ルイズが彼の出自の証拠を要求したときに、巧が開いて見せたものだ。

 

「確かに、すごい錬金の技術だけど……ゲルマニアのメイジなら、できるかも知れないわ。癪だけど」

「こんなもん、こっちの世界にはないだろ」

「ないけど……まあ、百歩譲ってあんたが異世界から来たとして、返す方法はないわよ。使い魔の契約は、もう済ませちゃったしね」

 

 ルイズが見るに、巧はここに残ることに異存はないようだった。この男には、見かけの年齢以上に達観した雰囲気がある。

 

「その使い魔ってのは、なにすんだ」

「まあ、色々ね。主人の目となり耳となり……秘薬の材料探しとか……まあ無理そうね。主人の身の安全を守るとか……無理か。あんたにできそうなのは、そうね……掃除、洗濯。その他雑用」

「ふざけんな。勝手に呼びつけといて、雑用やらせんのかよ」

「好きであんたを呼んだわけじゃないわよ!」

 

 ルイズはそっぽを向いて、布団をかぶった。

 

「もういい。寝る」

「おい」

「何? 今日は使えない使い魔を呼び出して、疲れたんだけど」

「俺の寝床は?」

 

 ルイズは心底めんどくさそうに、扉の向こうを指差した。

 

「外」

 

 

 

 朝。ルイズは巧を伴って食堂を訪れた。

 

「感謝してよね。あんたみたいな平民がこの『アルヴィーズの食堂』に入れるなんて、ほんとは一生ありえないんだから!」

 

 確かに大した食堂だった。だが――。

 

「なんだよ、これは」

 

 巧は口を尖らせて、床に置かれた皿を指した。薄いスープに、パンがふた切れ、添えられている。

 

「それはあんたの。ほんとは使い魔は外。あんたは私の厚意で中で、床。わかったら、椅子を引きなさい」

「ふざけんな。こんなとこで食えるかよ」

「じゃ、外で食べなさいよ」

「あぁ、そうさせてもらうぜ。お前の面を見ながら食うより、よっぽどましだ」

 

 真理を怒らせたときに、カチンコチンに凍らせた料理が出てきたときのことを思い出す。巧は捨て台詞を吐くと、怒っているルイズを置いて外に出た。

 塩味のスープをあっという間に飲み干して、食堂の脇の芝生に寝転がりながら硬いパンをかじる。

 

「くそったれ」

 

 思わず悪態が口をついて出た。自分の意思でここに残ることを決めたことは決めたが、ここまで雑に扱われるのは想定外……。

 

「いや、違うか」

 

 そもそもの前提が間違っているのかもしれない。巧はここに残ることを決めた、というよりも、帰る場所を諦めたのだ。帰ったところで、あの世界には巧の居場所はない。彼がそうなることを望んだのだから。

 

 いつしか、まどろんでいた。もう一度、良き終わりを迎えられるかと思って――。

 

「!」

「わあ!」

 

 爆発音に、意識を呼び覚まされた。やっぱり巧は、生きていた。

 石造りの塔から、煙が上がっている。それからもう一つ、彼の耳に届いたのは、一緒に驚いた女の子の声だ。

 

「あ、ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」

「いや、それよりでかい音がしたから」

 

 黒い髪を肩のところで切りそろえた、素朴な雰囲気の少女だ。メイド服を着て、銀のお盆を携えている。

 

「あの、ミス・ヴァリエールの使い魔さん、ですよね。召喚の魔法で呼ばれたっていう……厨房でも、噂になってて」

「あぁ。乾巧だ。その使い魔さんってのはやめてくれ」

「私はシエスタっていいます。あなたと同じ、平民なんですけど。貴族の方々をお世話するために、ここで働いてて――その、ずっとここで眠ってらしたので、大丈夫かな、と思って……」

 

 ほんの数分うとうとしただけだと思っていたが、かなり時間が経っていたらしい。言われてみれば、日が高い。

 

「寝てただけだ。なんでもない」

 

 そういう巧の腹が鳴る。

 

「……もしかして、お腹が空いているんですか?」

 

 

 

「ちょっとだけ、待っていてくださいね」

 

 シエスタが巧を案内したのは、食堂の裏の厨房だった。その片隅にある椅子に彼を座らせてシエスタは厨房の奥に消える。程なくして、お皿を抱えて戻ってきた。

 

「貴族の方たちにお出しする料理の余りで作ったシチューです。まかない食ですけど……よかったら、どうぞ」

「いいのか?」

「ええ。たくさんありますから」

「そうか」

 

 いただきます、と手を合わせると、巧はシチューをフーフーし始めた。シエスタが少し笑う。

 

「猫舌なんですね」

「あぁ。まあな」

 

 十分さめた一口目を、口に運ぶ。

 

「うまい」

「良かった。お代わりもありますからね」

 

 巧はシチューを冷ましながら、ゆっくりゆっくり食べた。

 

「うまかった」

「よかった。お腹が空いたら、いつでも来てくださいね」

「あぁ。本当に助かった。マジでな」

「そんな、大げさですよ」

 

 巧は立ち上がった。無償の善意は、彼の最も、いや、二番目に苦手とするところである。

 

「大げさじゃない。朝飯はもっと……とにかく、借りは返す。俺に手伝えることがあったら、何でも言ってくれ」

「借りだなんて、そんな」

 

 シエスタは巧の申し出におろおろして……やがて、手を打った。

 

「なら、お昼ご飯を運ぶのを手伝ってもらえますか?」

 

 

 

 最初はたかが配膳、と思ったが、これがなかなか重労働だった。席に着いたメイジ達は、わざわざ立ち上がったりしない。こちらから出向いて、ひとつひとつ料理を配ってやらなくてはならないのである。

 それこそ魔法を使えば楽になりそうなものだが、どうやら気位の高いメイジ様どもは、そんなことに一々杖を振ったりはしないらしかった。

 

「さ、デザートを配ったらおしまいですよ! 頑張りましょう!」

「どうすんだ、これ」

「タクミさんがお盆を持ってください。私が配っちゃいますから!」

 

 配膳中のシエスタは、なかなか決まった顔をしている。自分の仕事にプライドを持っている、プロの表情だ。アイロンを握ったときの啓太郎を、少しだけ思い出す。

 

「ギーシュ! 誰と付き合ってるんだ?」

「なあ、教えてくれてもいいだろう? ギーシュ!」

 

 金色の巻髪にフリルのついたシャツをきた、キザなメイジが冷やかされている。

 

「僕には特定の女性はいないのだよ。バラは多くの人を楽しませるために咲くのだからね」

 

 巧は顔をしかめた。歯が浮いて耳が腐り落ちそうな台詞だ。表情一つ変えないシエスタに、もう一つ尊敬の念を覚える。

 そのテーブルを離れる時、巧の耳はことりという音を聞きつけた。見ると、ガラスの小瓶が転がっている。ギーシュとやらのポケットから転がり落ちたらしい。

 

「悪い、ちょっと持っててくれ」

「はい? どうしました?」

 

 シエスタにお盆を持ってもらうと、巧はちょっとかがんで小瓶を拾い上げた。

 

「おい色男。落とし物だぜ」

 

 瓶をテーブルの上に置いた。苦々しげに、ギーシュが巧を見上げる。

 

「これは僕のじゃない。君は何を言っているんだね?」

 

 言い切るより前に、彼の友人たちが騒ぎ出す。

 

「おお? そいつはモンモランシーの香水じゃないか?」

「そうだ! 間違いないぜこれは! ってことはだぜ、ギーシュが今付き合ってるのは――」

「モンモランシーだ!!」

 

「違う! いいかい、彼女の名誉のために――」

 

 ギーシュは何か言いかけて、口をつぐんだ。栗色の髪の少女が歩み寄ってくるのに、気づいたのだ。

 

「さようなら!」

 

 しりもちをついたギーシュに、ワインがぶちまけられる。いつの間に来ていたのか、金色の髪をクルクル巻いた少女が、鬼の形相で立っていた。

 

「……うそつき!」

 

 巧は何も言わずにきびすを返した。修羅場を目の当たりにした食堂は、静まり返っている。

 

「待ちたまえ」

 

 背中に、じっとりとした声が浴びせられた。ギーシュである。

 

「君の軽率な行動のせいで、二人の女性が傷ついた。どうしてくれるんだね?」

 

 巧は無視した。聞くに堪えない。

 

「タクミさん……」

 

 ずんずん歩いていく巧に、シエスタが消え入りそうな声で言う。巧はしぶしぶ振り返った。だが、その口から飛び出した言葉は、シエスタの顔色を真っ青に変えた。

 

「ゴチャゴチャうるせぇな。俺に文句を言う前に、二人に謝りに行った方がいいぜ」

「なッ――いいかな、給仕君! 君が香水をテーブルに置いた時、僕は知らないふりをしたろう! 話を合わせる機転があってもいいんじゃないかね?」

「二股してるヤツが悪い」

 

 巧が切って捨てると、食堂のあちこちから笑い声が漏れた。

 

「そーだそーだ!」

「いいぞー平民!」

 

 ギーシュはギリッと歯をかみ締め……小馬鹿にしたように鼻を鳴らした。

 

「そうか、君はゼロのルイズが呼び出した平民だったな。半人前の呼び出した平民に、貴族の礼儀を期待した僕が馬鹿だった。……もう行きたまえ」

「あぁ、そうするぜ。次は、飯の最中に香水落っことさないようにな」

 

 巧は今度こそきびすを返して、立ち去ろうとした。そこで初めて、シエスタの顔が青を通り越して白くなっているのに気がついたのだ。

 

「タクミさん、後ろ……」

「なに?」

 

 ギーシュが立ち上がっていた。その瞳に、激烈な怒りが燃えている。

 

「どうやら本当に、躾が必要なようだな! よかろう、君に礼儀を教えてやる。……決闘だ」

「馬鹿丁寧な喧嘩の売り方だな。ここじゃ駄目なのか」

「貴族の食卓を平民の血で穢すわけにはいかないからね。ヴェストリの広場で待っている。給仕が終わったら、来たまえ」

 

 ギーシュはマントを翻して、食堂を立ち去った。ギーシュの友人たちがワクワク顔で追っていく。

 巧は傍らのメイドに尋ねた。

 

「ヴェストリの広場って何処だ?」

「行ったら駄目です! 貴族の人を本気で怒らせたら、怒らせたら……! あなた、殺されちゃうわ!」

 

 シエスタは半泣きになって、逃げ出した。

殺される気はない。シエスタの代わりに、そばで一部始終を聞いていたメイジにたずねる。

 

「あっちだ、平民。せいぜい粘れよ」

 

 メイジはそう言って鼻で笑う。その態度に、一瞬、銀色のアタッシュケースのことがよぎり――やっぱり、もっていくのはやめた。素手の喧嘩にあんなものを持って行けば、どんなに加減しても大怪我させてしまう。

 巧は文字通り丸腰で、単身ヴェストリの広場に向かった。

 

 

 

「諸君! 決闘だ!」

 

 薄暗くて湿った広場は、今、ギャラリーの熱気でむんむんしていた。思ったよりも、ここには暇人が多いらしい。

 ギーシュは広場の反対側に立つ巧をびしりと指差し、高らかに宣言する。

 

「相手はルイズの平民! このギーシュが礼儀知らずを躾けてあげよう。まずは、逃げずに来たことを褒めてやる」

「そりゃどうも」

「ま、もう言うこともあるまい。さっさと始めよう」

 

 ギーシュの手にしたバラから、花びらが一枚落ちた。

 

「何?」

 

 とたんに花弁は青銅の人形に変わる。

 

「名乗り遅れたな。僕は『青銅』のギーシュ。もちろんメイジだ。であれば、魔法で戦うのは当然だろう? 君の相手はこの『ワルキューレ』がお勤めするよ」

 

 ワルキューレが殺到して、野次馬が声を上げた。巧はすんでのところで青銅製の拳をかわし、この決闘の本質が処刑だったと悟る。

 

「やっちまえ、ギーシュ!」

「避けろ平民、避けろ! 食らったら死んじまうぞ!」

 

 攻撃を避けることは難しくない。ワルキューレの拳は重いが、動きは所詮、素人だ。巧の戦ったうち、弱い部類のオルフェノクと大差はない。ないが――。

 巧はかろうじて拳を受け止め、転がった。

 

「なかなかやるじゃないか。では、これはどうかな?」

 

 再びワルキューレが突進する。巧は再び拳を避け、転がった。ワルキューレの動きは大したものではないが、ただ、巧には攻め手がなかった。

 反撃できぬまま巧は何度目かに拳を受けとめ、吹き飛ばされて転がった。

 

「あんた! 何してんの! ギーシュも!」

 

 その時、野次馬の中を突っ切って、桃色の髪の少女が駆け寄ってくるのが見えた。

 

「おお、ルイズ! すまないね、君の使い魔を少し借りてるよ」

「借りてるですって! いい加減にしなさい! だいたい、決闘は校則で禁じられてるじゃないの!」

「それは貴族同士の話だ。平民と決闘してはいけない、なんて法はないよ。わかったらそこをどきたまえ」

「……そうだ」

 

 巧はルイズの肩に手を置いた。その体が震えているのが、わかった。

 

「あんたは黙ってなさい! 自分の使い魔がみすみす怪我するのを黙ってみてられるわけ、ないでしょ!」

「こんなの怪我のうちに入るかよ」

 

 どこかの誰かみたいだな、と思った。巧は立ち上がりながら、ルイズにだけ聞こえるように言った。

 

「部屋から俺のカバンを取ってきてくれ。中身だけでもいい」

「使い魔が、ご主人様に命令する気?」

「いいから行け。頼む」

「――ッ!」

 

 ルイズは駆け出した。それを見送るギーシュが、酷薄に笑う。

 

「主人にも見捨てられたか。不憫な使い魔だ。いや、あの『ゼロ』の使い魔なら、当然の結末というべきかな」

 

 バラを振るう。今度は青銅人形の代わりに、剣が一本現れ、巧の前に突き刺さる。

 

「君のことが、いささか哀れになったよ。今、謝るならそれで手打ちにしてもいい。そうでなければ、その剣を取りたまえ。それは『武器』だ。平民どもがメイジに一矢報いんと磨いた牙……楯突く気があるなら、かかってきたまえ」

「寛大だな」

「貴族はいつでもそうあるものだ。どうするかね? もちろん、それを握れば容赦はしない――」

 

 ギーシュのそばに、新たに六体のゴーレムが現れる。

 

「僕も、全力で君を叩き潰そう」

「そうだな」

 

 ルイズが走ってくるのが見える。巧は剣を引き抜いた。

 

「ほう。なかなかの気概だ」

「あぁ。戦いはまだ終わっちゃいない」

 

 そのまま、ギーシュのほうに放り投げた。ギーシュが怪訝な表情で、巧を見る。

 

「タクミ!」

 

 ルイズが、手にした銀色の機構を投げた。ゆっくりと回転しながら、銀色の環は『主人』の手へ戻ってくる。ファイズギア。

 

「でも――俺の武器は剣じゃない」

 

 巧は銀色のベルトを装着した。ポケットから携帯電話を取り出し、コードを打ち込む。

555。巧は電話を高く掲げた。

 

「変身!」

 

【COMPLETE】

 

 ビープ音が鳴り、赤い光が巧を包んだ。巧が変わる。光が和らぐと、そこには銀に包まれた戦士が立っていた。

 

「錬金……!?」

 

 ギーシュは驚愕を抑えきれないまま、七体のワルキューレを散開、殺到させた。だが、巧を止めるには遅すぎた。すでに彼は、最初の攻撃に移っている。

 ワルキューレを紙一重でかわし、その背中に蹴りを入れる。一体、二体、三体……。ほとんどだるそうに、しかし機敏に銀色の戦士は立ち回る。

 拳と足を器用に使いこなし、戦士はワルキューレのラッシュをしのぎきった。

 

 一連の回避と軽い攻撃の間に、ワルキューレが一列に並ぶよう調整されてしまったことにギーシュは気づかなかった。ワルキューレよりもはるかにすばやく接近する戦士に、圧倒されていたのだ。

 

【READY】

 

 いつの間にか、戦士の手には銀色の円筒が握られている。円筒をくるぶしに設置し、戦士は一瞬、ギーシュを見た。

 

「ヒッ!」

 

 戦士はベルトを操作した。心底だるそうに、腰を落とす。

 

【EXCEED CHARGE】

 

 戦士は背後のワルキューレに向き直り、手首をスナップさせると――猛然と駆け出した。見事な踏み切りで中に舞い上がり、ゆっくりと足を突き出す。

 紅蓮の槍がワルキューレたちに向けられた。

 

 ワルキューレの散開は間に合わない。ギーシュは知る由もないことだったが、すでに彼らはロックされている。

 戦士が、空から戻ってきた。クリムゾンスマッシュ。

 

 一列に並んだ青銅の女神を貫いて、戦士は芝生に着地した。その背後で爆発が起こり、ワルキューレたちは砂と崩れる。

 

「あ、ああ……」

 

 戦士はベルトを操作して、変身を解いた。巧がギーシュに歩み寄るのを、野次馬たちは固唾を呑んで見つめている。

 

「参った。参った!」

「わかったら、もうつまらない真似すんな」

 

 巧はギーシュを見下ろしてそう言うと、ポツンと立っているルイズに向かって、口を開いた。

 

「終わったぜ。ほら、行くぞ」

 

 ルイズはポカンと口を開けている。

 

「あ、あんた――あんな力があるなら、どうして言わなかったのよ!」

「疲れんだよ、ファイズになんの。かったりぃんだ」

「バ――」

「?」

「バカ! バカバカバカ! どんだけ心配したと思ってるのよ! このバカ!」

「勝ったんだからいいだろうが! バカ! ブス!」

「誰がブスよ! このバカ! バカバカバカバカバカ!」

「バカバカバカバカバカ!」

 

 ルイズが巧の足に蹴りを入れた。

 

「あんたが勝手なことしたから怒ってるんでしょ! ちょっとは反省しなさいよ!」 

「だから勝ったんだからいいだろ!」

「何言ってんの! 忘れんじゃないわよ、あんたは私の使い魔なの! 勝手に怪我なんかしたら!」

「したら、どうなんだよ」

 

 ルイズはそっぽを向いた。

 

「絶対、ぜーったいに、許さないんだからね!」

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