無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 食べ歩きをしていると男たちに襲われている女性二人を発見した真たちは幻想郷で培った身体能力を駆使して攻撃を回避して二人を助け出す。

 助けた後、お礼を言われているときに圧倒的強者の風格がある男が二人を引き取りにきた。

 果たしてこの男の実力は如何に!?



 それではどうぞ!


記念第4話 お手柄 相談屋、犯人逮捕に大きく貢献

side真

 

「ちょっと本来の目的忘れちゃってたけど、私たちの目的は旅館だったね」

「まぁ、いろいろあったからな」

 

 時は昼下がり、俺たちはようやく本来の目的を思い出し、ついに宿泊券に書いてある旅館まで来ていた。

 とても立派な和風の旅館で、木製の建物がいい味を出している。年甲斐もなく少しわくわくしてきていた。しかし、それは俺だけではなく、隣にいるこいしも同様のようだった。

 特にこいしは外の世界に来るのは初めてなため、こういう街並みや建物を見たことが無いから新発見の連続だろう。さっきからずっと目をキラキラさせて街並みを見ていた。

 この宿泊券を譲ってくれた霖之助さんに感謝をしなければいけないな。

 

「それにしても立派だなぁ。こんな旅館にただで泊まれるのか」

「しん! しん!」

「落ち着け」

 

 俺の顔に顔を近づけて興奮した様子で行こうと促してくるこいしに少しドキドキさせられながらも俺たちは意を決して旅館へと足を踏み入れた。

 

「す、すみません」

「ん? お! お客さんかい? いらっしゃい。二名かな」

「はい。これで宿泊したいんですけど」

 

 俺はおずおずと霖之助さんから譲ってもらえた宿泊券を取り出して受付に手渡した。

 事前に俺は有効期限なんかも調べておいたけど特には問題なさそうだ。どうしてこんな宿泊券が幻想入りしていたのかは分からないけど、俺たちはかなりラッキーだったようだ。

 

「大丈夫だよ。それじゃ、これ部屋の鍵ね。ごゆっくり」

「ありがとうございます」

 

 この旅館はかなり立派なもので、部屋は広く、部屋には備え付けの露天風呂があるらしい。そのほかにも大浴場ではいろいろな温泉を楽しめるのだとか。

 温泉郷にもいろんな温泉があったりして、清掃の時にたまに入らせてもらっているけど、完全に客として温泉に入るのは久しぶりだから少し楽しみでもある。

 

 部屋は二人部屋の和室だ。

 畳に関しては幻想郷では主流の床だったんだが、俺たちの家と地霊殿には和室なんてなかったから畳を見るのがすごく久しぶりのような気分だ。

 

「ねぇねぇ、真! 真!」

「ん、なんだ?」

 

 こいしが興奮した様子で扉を開いた状態で俺を呼んできた。

 腰を落ち着かせようと思って座ろうとしていたが、こいしに呼ばれたため、すぐに立ち上がって俺も扉の奥を見てみると、そこには木々に囲まれた幻想的な露天風呂が存在していた。

 さすがに海の近くとかではないので、よく外の世界のテレビとかで見るような海を一望できる露天風呂とかではないが、木々が取り囲んでいるため、空気が美味しい。マイナスイオンがこの空間を包み込んでいる。

 

「あとで一緒に入ろう!」

「お、おぉ」

 

 こいしが顔を寄せて目をキラキラさせながら言ってきたため、剣幕に押されてしまった。どうしよう、こいしと一緒に入って自分の欲望を抑えることができるか少し心配だ。

 それに、大浴場のほうの風呂も行ってみたい。まぁ、風呂は一日に何回入ってもいいわけだから今回は存分に堪能するとするか。

 

「ねぇ、真! これって外の世界の新聞だよね」

「あぁ、そうだな。文々。(ぶんぶんまる)新聞よりかは正確なことが書いてあると思うぞ」

 

 そういえば俺はずっと幻想郷に居たから最近の日本で起こったこととか全く知らないんだよな。

 この際だ、何があったのかくらいは確認しておいた方がいいだろう。そう考えて俺は近くにあった新聞を手に取り、テーブルの前に胡坐をかいて座って新聞を開いた。

 この記事にはプロ野球のことや芸能人のスキャンダル、漫画の事について載っている。特に漫画に関してはかなり前で俺は止まってしまっているので、そのあとかなりの巻数が出ているようで少しびっくりしている。プロ野球に関しても知らない選手が結構いるものだ。

 

 そうして新聞を読んでいると俺の隣ぴったりにこいしが女の子座りをして俺の肩に肩を寄せて来た。

 突然のこいしの行動に俺は少しびっくりしてしまったが、これに関しては家にいるときもよくあることなので、特に気にはしない。おそらくいつもの癖で無意識に俺に密着してきているのだろう。

 

「あぁ……真とこうして旅行出来て、幸せだなぁ」

「俺だって幸せだ」

 

 こてんと俺の肩に頭を預けてくるこいし。そして俺はそんなこいしの腰に手を回して抱き寄せた。

 今だけは時間が永遠にも感じられる。この時間が永遠に続けばいいと、そう思ってしまうほどに充実して幸せだ。

 

 そんな甘々な時間を堪能していたが、俺の視界に驚くべき記事が飛び込んできた。

 こいしの持っている新聞の端の方に小さくだが、その記事が載っていた。

 

 ––お手柄、相談屋。犯人逮捕に大きく貢献。

 

 小さい記事なので大したスクープにはならないと判断されたのだろうが、俺にとっては驚くべき記事だった。

 なにせ、この記事の写真に写っている人物はっ!

 

「なぁ、この三人、さっき会った奴らに似てないか?」

「ん~? あ、ほんとだ~」

 

 俺はもう完全に我に返ったが、こいしはまだふにゃふにゃしている様子で、活舌がふにゃふにゃな状態で返してきた。

 左右の女の子二人は完全に俺とこいしがナンパから助けた二人だ。そして真ん中の男もさっきとんでもない力を感じた学ランキャップの男だ。

 なるほど、あれほどの力があれば確かにどんな犯人でも逮捕に導くことはできそうだな。

 

 しかし、相談屋ってサークルなのか……外の世界には長年居たけどこんなサークルがあることは知らなかったな。もしかしてこの大学にしかない特殊なサークルなのか?

 この外の世界にいる間に少しこのサークルについて調べてみてもいいかもしれないな。

 

 ちょっと携帯でこの相談屋の事について検索をしてみると、いろいろと出て来た。

 どうやらあのサークルはとある大学のみにある伝統のサークルで、活動内容としては何でも屋ということらしい。そして依頼を受けて依頼を遂行するために力を尽くす。

 時には危ないこともあるけども、報酬が支払われる。

 そしてこのサークルに入会できるのは学校で推薦されたもののみ。

 

 半分探偵業のようなものをやっているようだ。

 しかし、あの柄が悪そうな男がこのサークルでいいのか? いや、こういう人だからこそこのサークルで活動していけるのかもしれない。活動内容を見てみたが、これは常人の精神では長く続けていくのは不可能だ。

 だが、あの男は長い期間相談屋として活動をしているようだし、むしろあの男にこそあっているサークルなのかもしれない。

 

 まぁ、俺はもう外の世界の住人じゃないから関係ないけどな。あいつらと関わることもないだろう。

 

「ねぇねぇ、ちょっとこっちでの遊びをしようよ!」

「あ、そうだな。せっかく外の世界に来たわけだしな」

 

 この部屋に来るまでの間に卓球台などが置いてある部屋を見かけていた。

 蹴鞠などの昔の日本からあるようなものだったら幻想郷にもあるが、現代スポーツのようなものは幻想郷にはないから何をするにしてもこいしにとっては新鮮なものであるに違いない。

 

「そんじゃ、卓球台があったし、卓球をするか」

「卓球?」

「そう。ルールはやりながら教えるよ」

 

 そういって俺たちは部屋を出て鍵を閉めると卓球台があった部屋へとやってきていた。

 ここは宿泊者が自由に利用できる卓球施設のようだ。ここにいると修学旅行の時を思い出す。

 修学旅行の夜、俺と龍生は旅館の卓球台を貸してもらって一緒に卓球勝負をした記憶がある。その時の結果は俺が惨敗してしまったのだが、あれはかなりいい思い出となっている。

 

 部屋に到着すると早速ラケットとボールを手に取ってルールを説明していく。

 まぁ、こいしは妖怪としての身体能力があるから。すぐに卓球が上達していった。こいしは俺より反射神経があるから俺が打った球は大体打ち返してくる。だが、こいしの球は打ち返せないことが多い。俺たち二人の力だと球が剛速球になる。

 俺が下手なせいであまりラリーが続くことはないのだが、それでもこいしはとても楽しそうににこにこしながら卓球をしていた。

 

 その後も、外の世界でしか見かけない遊びを次々としていった。

 型抜きやパズルなどもしてみたが、こいしは指先が器用だし、頭の回転も速いため、何をやってもすぐに俺よりも上達していく。そんなこいしに夫として誇らしいやら悔しいやら正直複雑な気持ちだった。

 

「はぁ……楽しかった! また機会があったら遊びに来たいなぁ」

「そうだな」

 

 俺も結構外の世界での遊びを満喫していた。これから先はずっと幻想郷で暮らしていくと決めたからこそこいしと結婚したわけだが、こっちの生活が結構俺のDNA的には合っているようだ。




 はい!第4話終了

 実はこの日も相談屋は任務に当たっていて、その道中で蓮子たちが絡まれていた感じなんですよね。

 そして一輝が一人で任務を解決して来ました。

 おそらくこの話ではあまり相談屋要素はないと思います。

 それでは!

 さようなら
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