無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 力が封印されたとはいえ、幽香に全く歯が立たなかった。



 まず本編行く前に感謝を。
 前回の話での誤字報告ありがとうございました。彼方とカナタって今僕は間違えやすい状況にあるんですよね。
 彼方はこの話で使ってますが、カナタは別の小説のキャラとして出ているので変換に出てくるようになってるんですよね。
 なので今後もこういう事があるかもしれないので誤字報告お願いします!

 それではどうぞ!


第78話 抗議

side真

 

「ふぅ……しっかし疲れるな……」

「これだけ広い花畑だからね」

「うんうん」

「……ってちがーう!」

 俺が叫んだことに驚いたのだろう。二人は驚いて仰け反る。

「真どうしたの?」

「俺達は修行しに来たってのになんで花畑の手入れなんてやってるんだよ!」

「まぁ、仕方が無いよ。それが条件なんだから」

 そう。ここに来てもうすぐ一週間経つが、やったことと言えばこのだだっ広い花畑のみ。

 修行なんて一ミリもやっていない。

「理想の修行と違う……」

「まぁ、多分何か考えがあるんだよ」

 俺だってそれも頭に無いわけじゃない。だが、これだけしかさせて貰えないと本当に不安になってくるのだ。あの人は本当に鍛えてくれるのかと。

 

 ──直談判だ

 

「……真、それだけはやめた方がいいよ」

「うん、それは私も思う」

 二人して俺の考えを否定する。

「何故だ?」

「……だってあの人は……」

 


 

 パチィィィン

 床を叩く甲高い音が部屋中に響き渡る。

「げっ」

 俺は後悔した。

「んで、私に言いたい事って……何かしら?」

 パチィィィン

 鞭だった。

 鞭がしなり、床を叩き付きけ、とても大きな音を作り出していた。

 床には数多(あまた)の鞭の傷が刻まれており、どれだけの力で叩きつけているかが分かった。

 時折バキバキと床が悲鳴を上げている。

 綺麗にワックスでコーティングされた床は元の木の色を無残にも晒している。

 

 今の俺は生身の人間だ。

 あれを食らったら──死ぬ

「え、えーっと」

「何かしら?」

 笑顔だ。笑顔の奥に黒い感情が見え隠れしている。

 俺はこの世界に来て久しぶりに感じた。それは何か? ──恐怖だ。

「まぁ、気持ちは分からないでもないわ。ここの所ずっと花畑の手入れ。修行らしきことは何一つしていない。それに不満を感じているのでしょう?」

 バレてた!?

 

「……まぁ、そんなところです」

「……それじゃあ模擬戦をするわよ」

「え?」

 模擬戦? 一切修行してなかったんだから成長しているわけが無い。

 だから変わってるはずがないんだが、この人は何を言ってるんだ?

 

「ほら、剣を構える」

「は、はぁ」

 とりあえず言われたのでその場で霊力刀を作り出し、構える。

 すると今感があった。

 何故かいつも以上に霊力刀が手にフィットし、扱いやすい。

 更には刀を振ってみると非常に力を入れやすいことに気がついた。

 これは一体?

 

「さぁ、私はここから一歩も動かないからいらっしゃい?」

 鞭を持ちながらその人、幽香さんは椅子に座ってティーカップ片手にそう行ってきた。

 完全にナメられている。

「行きますよ!」

 そう言いながら少し助走を付けて走り出す。

 その瞬間だった。

 

 自分でも分からないくらいの速度で、一瞬にして俺は幽香さんの目の前に居た。

 ここだ! そう思って剣を振り下ろすと鞭によって防がれてしまった。

 この鞭硬すぎるだろう。

「……っ!? ふぁぁ~~……眠くなってきたわ」

 この人、強すぎる。

 もしかしたら力を封印されていない状態で戦ったとしても勝てるか分からない。

 立ってすらいない。

 せめて立たせたい。

 

 俺は飛び退き霊力斬を放った。

 その霊力斬はいつもよりも手応えがあった。が、その霊力斬は幽香さんに握りつぶされてしまった。

「……え?」

「何かしたかしら?」

 幽香さんが手を開くと肉体を斬るどころか、その皮膚にすら切れ込み一つ入れれなかったという事実がそこにあった。

「飽きてきたわ」

「え? どわぁぁっ!」

 俺は急な突風にあおられ、建物の外に吹っ飛ばされてしまった。

 

 ……強かった。

 まさか立たせることすら出来ないなんて。

 

 だが、俺は今まで花畑の手入れ位しかしてなかったのにいつもより調子が良かった。

 何故だ?

 だが、それなら好都合だ。

 

「んじゃ言われた仕事に戻りますかね」

 


 

side三人称

 

 幽香は真を吹っ飛ばした後、優雅にティータイムを満喫していた。

「幽香さーん」

 そこに一人、女の子が現れた。

 幽香がそちらに目を向けるとそこには破壊神『彼方』がそこに居た。

 

「何よ」

「そんなにツンツンしなくたって良いじゃないですか。それでシンの様子はどうですか?」

 幽香は一口紅茶を飲む。そして喉を潤してから言った。

「ずっと花畑の手入れをさせてるわ」

 その言葉に彼方は「やっぱりな」と苦笑いを浮かべた。

 彼方はこの結果を予想していたのだ。彼女なら恐らくこうするだろうなと。

 

「それじゃあシンは不満が溜まるでしょうね」

「そうね。今さっき抗議に来たわ」

 淡々と語りながら紅茶を飲む幽香。それに対して彼方はヤレヤレと首を振る。

「どうせいつもの様に適当にあしらったんですよね」

「ええ、そうね」

 淡々とした口ぶり。だが、手が震えていた。それは明らかな動揺を表していた。

 幽香が動揺。そんなのは初めて見たため彼方は今までに無いくらいに驚いた。

「ど、どうしたんですか? 幽香さんが動揺するなんて珍しい」

 

「……一発」

「……一発?」

 彼方は首を傾げる。

「一発だけ、……まさかこの短時間であそこまでなるとは思わなかったわ。花畑の手入れをすれば足腰が強くなって型が安定する。それは筋力アップにも繋がるわ。あの真とか言う奴も足腰が安定してなくて本来のパワーを出し切れていなかった。だから手入れをさせたんだけど」

 静かに紅茶を一口飲んでからこう告げた。

「一発、一週間しかまだ経ってないのに一発だけ鞭で剣を防いでしまったわ。防がないといけない。そう感じてしまう一撃だったわ」

「えぇっ!?」

 彼方は物凄く驚いた。

 

 彼女は今までに何人か弟子を取ったことがある。

 そして共通して花畑の手入れをさせていたんだが、一週間で彼女に鞭を使わせた人は初めてだった。

 最短でも一ヶ月で漸く使わせる事が出来るレベルだった。

「あの子、もしかしたらあれが出来るかもしれないわね」

「でもシンはクレアと限界突破も使えるからあれは別に要らないんじゃ?」

「いえ、いずれはあのスピードとパワーが必ず必要になってくるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「海藤 真ね……あれはとんでもない奴よ」




 はい!第78話終了

 真は今までずっと戦い続けてきたとはいえ能力を封じられたただの人間ですからね。
 最初に戦った時にあれだけ実力差があったのにすぐにそこまで成長するのはすごいと言う意味です。

 それでは!

 さようなら

好きな神は?

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