無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 体術の授業をした。



 それではどうぞ!


第84話 恐怖、復活の兆し

side真

 

 今日は休日、寺子屋も休みなので太陽の畑で修行をしていた。

 俺の近くで見守ってくれているこいしと紬。その二人はやっとの休みだと言うのに俺の修行に付き合ってくれている。

 

「あなた達……そんなに私にしごかれたいのかしら。修行くらい、家でも出来るでしょ?」

 

 確かに紅魔館でもできる。だけど、ここでやっていた方が身に染みる感じがするって言うか……。しかもここでやっていたら幽香さんが何が気がついたら言ってくれる。

 相変わらずちゃんとした修行はつけてくれないが、俺の修行を見てはくれているようだ。

 

 しかし、ここで修行をしていたら色々と言われるのだ。例えば、

 

「ここに居るなら向日葵のお世話をしてくれない?」

 

 だとかだ。その言葉どおり、幽香さんに言われたらお世話をするし、なんなら最近は授業が始まる前に来てお世話をしたりしている。

 前に一度、ずっとお世話をさせられたことがあったが、その時に向日葵に対して情が湧いてきたのだ。

 

 それと、たまにクソガキに伝えてくれない? と俺に伝言を頼んでくることがあるが、俺だってしょっちゅうあっているわけじゃないんだから俺を便利屋みたいに使わないで欲しい。

 でも俺が呼べば喜んで出てくるから良いんだけどな。

 

 呼んだら彼方も俺のクレアの修行に付き合ってくれるから助かっている。

 

「クレア……」

 

 クレアを発動する。この力になれるためにも普段から使っている必要がある。

 そのため、たまにこうやってクレアを使って修行している。クレアの修行も重要だからな。

 

「真はクレアを使うと凛々しくなるよね」

「うん。自慢のパートナーだよ」

 

 どうやら俺はクレアを使うと凛々しくなるらしい。

 俺は力が強くなるだけかと思っていたが、見た目を変化させる場合があるらしい。

 そして戦闘能力が上がるだけじゃない。集中能力も上がる。だから普通に修行するよりも強くなれる。

 だけど、これを使うと体力の消耗が激しいのが難点だ。

 

「しかし、頑張るわねぇ……。どうしてそこまでするのかしら? 今のあなたなら大体の敵になら勝てるわよ」

 

 どうしてか……。そんなのもちろん大切な人を守るためだ。そのために今の今まで頑張ってきたんだ。

 確かに俺は昔と比べたらずっと強くなった。だけど、俺が強くなった分だけみんなも強くなるんだ。

 ライトもしばらく会っていないし、多分あいつのことだからこの期間も山に籠って修行をしているのだろう。

 

 紗綾もきっと強くなっている。なら俺はさらにもっと強くならなくてはならない。

 

「ライトも強いだろうし、修行に付き合ってもらってもいいかもしれないな」

 

 ライトならいい修行相手になるだろう。

 しかし、問題なのはあいつがどこにいるかだ。この幻想郷には沢山の山が存在している。

 そしてライトは結構要心深い性格のせいで一点に留まることはなく、様々な場所を転々としている。だから、ライトを探すのはとても骨が折れる。だからあんまり会いに行けない。

 簡単に会いに行けるのだとしたらもっと早くあいつと稽古をしていただろう。

 あいつは会う度に別人のように強くなる。最後に見たのはパラレルワールドの俺と戦った時だ。あれからかなりの時間が経っている。だからかなり強くなっているはずだ。あいつもあいつで病的な程に修行星人だからずっと修行をしているのだろう。

 

 今は何をしているんだろうか。

 


 

 ライトは今日も山で修行をしていた。

 今日は昼前には腕立て伏せ1000回、腹筋10000回を終わらせ、瞑想をしていた。

 

「この山も潮時か……」

 

 ライトはもう次の山に移る計画を立てていた。

 結構な間この山に滞在していた。そのため、これ以上この山に居るのは危ないと感じたのだ。

 

「さて、そろそろ……」

「ライト!」

 

 その時、空間が割れて一人の少女が出て来た。その光景に少し驚いたライトだったが、その人物が誰なのかに気がついた瞬間、落ち着きを取り戻した。

 なぜならその人物はライトが信頼を寄せる数少ない人物だからだ。

 

「どうした。何か問題でも発生したか閻魔」

「普段ならその口の利き方について小一時間説教をするところだけど、今は緊急事態だから見逃してあげる」

 

 出て来た人物は四季映姫だった。

 映姫がライトの前に出てきた時は必ずと言っていいほど緊急事態なので予測はできた。

 

「地獄で何があったか?」

「そうね……」

 

 映姫のその深刻そうな表情を見てライトは息を飲んだ。

 今までにも緊急事態はあった。その全てが囚人が暴れだしたというものだから、暴れだしたというのはわかった。

 ライトも呼ばれたら行くが、死後の世界に行かなくてはならないから色々と面倒なのだ。

 

「実は……海藤 真が暴れているのです」

「海藤 真と言うとパラレルワールドの方か……確かにそれは地獄が陥落する危険があるな」

 

 パラレルワールドの海藤 真と言えば、以前幻想郷を襲ったパラレルワールドの真だ。

 あの心はとても強く、以前は力神である紅蓮の力を借りてやっと勝てたくらいだ。

 そんな敵ともう一度戦わなくてはいけないと思うと頭が痛くなってくる。

 

「最終確認をしてみるか……神海斬(しんかいざん)!」

 

 ライトが剣に霊力を込めて斬撃を放つと剣先から斬撃が一直線に伸び始めた。

 これがライトの最強の技、神海斬だ。

 その神海斬は森を切り開いていく。圧倒的地形破壊の極みだ。

 

「よし、案内してくれ閻魔」




 はい!第84話終了

 次回から新章突入です!

 それでは!

 さようなら

好きな神は?

  • シャロ
  • 紅蓮
  • 彼方
  • シャドウ

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