それでは前回のあらすじ
不穏な予感。ライトが地獄に向かった。
それではどうぞ!
第85話 恐怖の再来
side真
今日も今日とて寺子屋で授業をしていた。と言っても最近は体術の授業ばかりで特にこれといった特別なことは何もしていない。
いつも通りルーちゃんは真剣に授業を聞いてくれて、いつも通りに俺に攻撃してくる。最近は結構攻撃にキレがでてきたから躱すのも一苦労だ。
しかし、ルーちゃん以外にも強くなった子も沢山いる。ルーちゃんの親友で、槍使いの女の子である
組手に関しては多分ルーちゃんよりも強い。そのため、この子の相手をする時は少し本気を出さないと体術では負けそうになる。
「さて、ここまででなにか質問はあるか?」
と言ってもここまででかなりの回数体術をやっているので特に質問は無いだろう。
そして安心して授業を進めようとしたその時だった。
がぁぁぁぁぁっ!!
何かの雄叫びが聞こえてきた。その声は明らかに理性のある生物の声ではなかった。おぞましい何かの声だ。
それと同時に里から悲鳴が聞こえてくる。その声を聞いてこいし、紬とアイコンタクトを取る。
「今日の授業はここまでにする。先生方はこれからやることがあるが、くれぐれも寺子屋から出ないでくれ」
寺子屋も里の中にある。
外に出ていったら危険に晒してしまうかもしれない。だからここから出ないように忠告する。
「今の声の件でしょ? 私たちだって強くなってるんだから私たちなら大丈夫よ。私達も戦うわ!」
ルーちゃんがそう言う。しかし、俺はそれに対して――
「ダメだ。君たちにもしもの事があったら困る」
「先生、私たちの事をナメているの?」
「ナメてなどいない。だが、君たちはまだ実践で通用する力を持っていない」
「黙っていたら好き勝手言って! こうなったら先生を倒して私も行くわ!」
ルーちゃんが剣を持って俺に斬りかかってきた。ルーちゃんの力は知っている。だからナメているつもりなど毛頭ない。しかし、今まで色んな敵と戦ってきた俺はこの子達の実力で実践をするのはあまりにも危険すぎる。
「ルーちゃん。悪いけど本気で止めさせてもらうよ」
そういった俺は弾幕を作り出して目の前に浮かせる。それを見たルーちゃんは余裕そうに鼻を鳴らした。
「一個程度に当たるほど馬鹿じゃないわ!」
今、一個程度って言ったよな。だけど俺の弾幕は一個、されど一個だ。俺の弾幕を甘く見ると痛い目を見る。何せこれは一個って事は破壊力は抜群ってことだ。当たったらかなりのダメージを負う。
「狙撃《スナイパー》」
俺は弾幕を手に握るとそのままスペルカードを利用して投げた。
するとルーちゃんはそのスピードの弾幕についていけなかったのか正面から諸にくらってしまった。
「なに……今の……」
「これが外の世界だ。外の世界はお前らが思っている程甘くない」
俺がそんなことをやっているとこいしと紬はそこまでやらなくても良いのに……というような表情をした。だけどこれだけは徹底的にしないとルーちゃんは何を言っても言うことを聞いてくれなくなる。ちゃんと厳しさを教えないといけない。
「ルーちゃんは戦いたいってのはわかる。だけど俺たちに任せてくれないか?」
「……っ!」
ルーちゃんは悔しいのだろう。俺の問いかけに答えずに俯いてしまった。でもそこから更に連れていけという事はなくなった。
声の聞こえた方角に来るとそこにはとてもでかい妖怪が居た。黒く、体から黒いモヤが出ている二足歩行の妖怪だ。
そしてやはりというか自我がなく、暴れたいだけ暴れているという様な印象だ。これ以上里を壊させる訳には行かない。
慧音先生には避難誘導をお願いした。
「二人とも、ここは俺に任せてくれないか?」
「どうしたの?」
「え、剣は? 私も要らないの?」
今回は試してみたいことがある。修行の成果だ。
クレア装もそうだし、霊縛波なども強くなって霊力が強くなったので確かめたい。
「よぉ、化け物。お前のように自我が無い妖怪と戦うのは久しぶりだ。お手柔らかに頼む……って言っても通じる訳ないか」
そう言ってから俺はまずクレアを発動させた。
クレアによって霊力の放出を止めて相手を油断させる。相手の強さはどんな生物でも放出されている霊、妖力で強さを直感で感じ取る。だから自我が無い敵でもこれで油断を誘うことが出来る。
そうすれば相手から勝手に近づいてきてくれる。そこに俺はそこら辺に落ちていた石を掴んで――
「狙撃《スナイパー》」
スペルカードを使って石を妖怪の目に投げ込む。それによって石は大爆発を起こし、妖怪を怯ませた。
今だ! そう思った俺はクレア装を発動。そして俺は掌の上に弾幕を作り出す。
クレア装によって今までよりも威力は倍増している。
「これが俺の修行の成果。《霊縛波》だ!」
飛び上がり、アッパーをするように妖怪の顎に霊爆破を叩きつける。その瞬間、その弾幕からレーザーが飛び出して妖怪に大ダメージを与えていく。
この技はとても威力が高い上にクレア装で威力が傘ましされている。こんなのに耐えられる奴が居るはずが無い。
妖怪は霧の様に消えていってしまった。
「終わりだな」
多分まともに戦ったら少し苦戦していた。そう思うほどの妖力量だった。
こいしと紬の二人が「おつかれ」と労ってくれる。その言葉に「おう」と返事をしてその場に横になる。
霊縛波は結構霊力コントロールが難しいから一回使うだけでも疲れてしまうのだ。しかも、クレア装との複合だ、かなり疲れてしまった。
そうして休んでいたその時だった。何かが空から降ってきたのだ。
その何かは俺の腹に直撃、俺は胃から何かが込み上げてきそうな衝撃を受け、腹を抑えてうずくまる。
「くそ、あいつ……なんで言う強さだよ」
その声に聞き覚えがあった。
驚いて弾かれるようにそちらを見ると、そこにはライトが居た。
はい!第85話終了
今回から新章突入です。どうなるのかお楽しみに!
それでは!
さようなら
好きな神は?
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シャドウ