それでは前回のあらすじ
海を割って登場したライト。
とうとうクラーケンとの最終決戦が始まる。
side真
ライトが海を割ったお陰で霊力を使えるようになったので霊力を使ってその場に浮き上がる。
これによって霊力を使えるようになったので、 ライトと同じく俺も霊力刀を作り出して構えた。
クラーケンは海が斬れた事に困惑している様子。それによって海の外で戸惑っている。
俺にとっても少し不安要素は残るが、この状況は俺にとっても好都合な事だ。霊力を勢いよく噴出してクラーケンに向かって行く。
それと同時にライトも俺と同じ速度で飛び出していく。多分俺と同じく戸惑っている間に倒そうって考えなのだろう。
「真、あの触手だけが厄介だ。あれに捕まったら対処の仕様が出来ないから捕まるんじゃねぇぞ」
「分かった」
その言葉を聞きながら俺は海が無くなって少し弱くなった様子の触手を躱しながら本体にスピードを上げながら距離を詰めていく。
その最中にチラッとライトを見てみると無駄のない完璧な動きで躱し続けながら距離を詰めていた。流石と言ったところか。
もう少しで攻撃出来る範囲に入る。
するとクラーケンは水がなくて苦しいだろうにせめてもの抵抗として俺に墨を吐いてきた。
それによって俺の視界は奪われてしまって、自由に動くことが出来なくなってしまった。
しかし、俺は妖力を感じてクラーケンの行動を察知。クラーケンが伸ばしてきた触手を躱した。
視界が奪われている俺が触手を回避出来るとは思わなかったのだろう。一瞬、クラーケンの動きが止まったように感じた。
それはライトも同じだったようで、この時を待っていたとばかりにライトは一気にスピードを上げて本体へ距離をつめていく。
「くらいやがれ。神海斬!」
ライトは剣に霊力を纏わせて振り下ろそうとする。しかし、クラーケンはその攻撃を受けてはいけないと判断したようで、腕を触手で搦めとって振り下ろすのを阻止した。
しかし、ライトはその事は予想していた。
ライトはニヤリと笑うとクレアを発動して触手を蹴り飛ばした。
触手は蹴り飛ばされたことによってちぎれてしまって宙を舞う。そんな光景を横目に掌をクラーケンに向けて霊力を増幅させていく。
「暗黒砲!」
ライトの霊力はドス黒いくらいに真っ暗になった。その霊力を放つと、真っ黒のレーザービームが放出された。
その霊力量は感じると頭が痛くなるほど大きく、そして底が見えないくらいまでに闇を感じるものだった。
あのビームは近付くだけで死んでしまいそうなくらいに強力なものを感じる。
そんなビームに直撃して耐えられるわけがない。クラーケンもそう感じたのであろう。
しかし、残念ながらここは一時的に陸地となっている。水中での行動はどうなのか分からないが、陸地でそんなに速く動けるわけがない。
そんなクラーケンがこの陸地でビームを回避出来るわけがない。なので、クラーケンは触手の一本を犠牲にしてレーザービームを受け止めた。
その光景を見てライトは素直に驚いた表情をした。
「やっぱりてめぇはパラレル真の分身なんだな。この攻撃を受け止めて見せたのはお前で二人目だ」
確かに受け止めたには受け止めた。しかし、それを犠牲に触手は破壊されてしまった。
それを見て少し驚いていた様子だったライトは口元をニヘラと曲げて笑って見せた。
「確かにてめぇはパラレル真の分身体の様だが、お前はあいつよりは弱い。いくらなんでもパラレル真に近い実力を持っているとしても所詮は劣化版。あいつだったら今のビームくらい、片手で簡単に受け止めるだろうよ」
まさかそこまであいつが強いなんて……。
強くなってパラレルワールドの俺にだいぶ近づいていたと思っていたのに、今の俺でも止められる気がしないライトの攻撃を簡単に受け止めるのかよ……。
それはねぇよ……。
さすがに力神には勝てないようだが、それも時間の問題のように感じる。
しかし、いくら劣化版といえども警戒を怠る訳にはいかない。
力は強いから一度捕まったら最後と言えるだろう。
すると、触手が一瞬で生え変わり、ライトに襲いかかった。しかし、ライトがそんなもので捕まるわけがない。
ライトは身をひらひらと翻しながら踊るように触手を回避していく。
そんな光景を横目に見ていると俺が油断していると見えたらしく、驕った触手の一撃が俺の方向に伸びてきた。
しかし、俺は全く油断なんかしていない。
そんな俺にとってその一撃はカウンターを下さいと言っているようなものだ。
「クラーケンさんよ。確かに真は弱いさ。特筆した特技も無けりゃ対して強い能力を持っている訳でもないさ。しかし、俺は評価している。あいつは努力の天才さ」
なんでライトがあんなに俺を評価しているのかは知らないけど、その評価には応えなけりゃいけない。
俺はクレアを発動する。限界を超えて霊力を高めて足下で爆発させる。
その爆風を利用して視認速度を超えた飛行速度で向けて距離をつめていく。
俺は今の今まで修行してきた。
海の中でなければ本気を出すことができる。
掌に霊力を集める。その霊力を球体状に変形させて、それを維持した状態で運んでいく。――霊縛波だ。
その瞬間だった。左右に割れた海がぐらついたのだ。これは海がもとに戻る予兆。こうなることは当然だった。
液体が長時間そのままってことはありえないのだ。
海が元に戻れば俺は霊力が使えなくなってしまう。これは時間の戦いだ。
すると、クラーケンはいち早く海に戻ろうと動き始めた。しかし、そんな事は俺が許すわけがない。
俺は霊縛波を作り出した手とは違う手で弾幕を作り出して投げ飛ばした。――狙撃《スナイパー》だ。
そんな牽制によってクラーケンの動きは一瞬止まってしまった。
その一瞬を俺は見逃さない。
クラーケンはそう簡単にやられるかとばかりに触手を伸ばしてきた。
確かにこの攻撃は俺には痛かった。
俺の今の速度じゃ簡単に躱せるはずがなかった一直線で止まれない今の俺はとても触手で搦めとりやすい。正直いってカモだろう。
それによって俺は搦めとられてしまった。
しかし、そんな事は俺も分かっていたことだ。もう既に対策は考えてある。
クラーケンは一気に締め付け握り潰そうと言った魂胆なんだろう。
確かに力が強い……だが、触手は柔い!
俺は霊縛波を触手に叩きつけると、霊縛波の威力によって一瞬で俺を掴んでいた触手が弾け飛んだ。
この霊縛波は
「やれ、真っ!」
「おうっ!」
俺は剣をしっかりと握って突っ込む。
「牙突!」
霊力刀を突き出して頭に突っ込んだ。俺の刀はクラーケンの外皮を切り破って体内に侵入。
そのまま斬り進んでついに貫通。クラーケンの頭にドデカい風穴を開けることにした。
その瞬間、海は崩れ落ちてきてもとに戻った。俺はクラーケンと同じ高さに居るので巻き込まれてしまった。
「何とかなった……」
しかし、俺の体は物凄い水圧に耐えきれなくなってしまったのか、意識は闇の底に沈んで行ってしまった。
はい!第90話終了
イマイチ戦闘シーンの盛り上がりにかけますね……これからも精進していきます。
それでは!
さようなら
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