それでは前回のあらすじ
こいしと真の決闘を見に来た音恩たち。
二人の決闘は白熱する。
距離を取らせないこいしと距離を取りたい真の戦い。
果たしてどちらが勝つのか!?
それではどうぞ!
side真
何とか距離を取る事ができた。しかし、この足場のせいで動きにくい。その中で走ったものだから急激に体力が削られてしまった。
一度深呼吸をしてからその場にある石を手にして投げつけようとした、だがそこにはもうこいしはいなかった。
この地形は岩山。かなり高さのある岩などもあるので敵を見失うのはあまり驚きの状況ではない。これが自然だ。
さっきまでのラッシュが少しおかしかっただけだ。
それにしても、こいしは俺の弱点を理解している。
剣を持たない状態の俺は近接戦闘になるとかなり厳しくなってしまう。そこを突かれたのだろう。
これが戦いでなければさすがこいしというところだが、俺の事を知り尽くしている相手との戦いほど厄介なものはない。
果たして、どう戦うべきか。
だが、俺は妖力を探知できる。直ぐにこいしの居場所を突き止めてみせる――なんだこれは
至る所からこいしの妖力を感じる。
という事はこいしは俺を錯乱するために至る所に弾幕を張り巡らせ、妖力のある場所を増やしている。
なるほど、そこら辺に抜かりはないってことか……。
でも、こいしは一つ忘れている。昔、俺は弾幕で戦っていたという事を。
確かに少し苦手だが、やれないことはないっ!
俺は手を左右に広げる。それと同時に俺の周りから弾幕が出現した。
それも、俺がいつも使っているような単体の弾幕ではなくて、複数個出現した。
位置が分からないならば
しかし、俺の弾幕は単体が強いのであって、こんなに数を作ると威力が下がるのはもちろん、スピードも大分落ちてしまう。
そう考えた俺は腕を広げた状態で回転し始める。
しばらく回転すると、狙いが定まってきた。これで行けるっ!
俺は回転している状態からジャンプして弾幕を全て叩いた。それも、ただ叩いたんじゃない。少しだけ狙撃『スナイパー』の力を込めて叩いたのだ。
すると、俺の周囲に出現した弾幕はこいしの妖力のある方向全てに飛んでいく。
先程の懸念であるスピードは申し分ないくらいに出ている。それに、威力だって周囲の岩山を破壊するほどの威力。
これなら行けるっ!
そう思ったのだが、俺は一つ大事なことを見落としていた。
それはこいしの能力だ。
こいしの能力を使えば妖力を探れないようにすることもできる。そして、今俺に感じさせている妖力はダミーだったのだ。
全ての場所に当てたのだが、そのどこにもいなかった。
嫌な予感がした俺は前方にジャンプして体を捻り、背後を向くと受け身の体制を取った。
すると、俺の予感通りにこいしは背後から跳び膝蹴りをかましてきた。
こいしは妖怪なのでかなりの力がある。そんなこいしの一撃をもろに腕でくらってしまったのだ。腕が痺れて、破壊されそうなくらいの衝撃が走った。
まさかここで自分の能力を巧みに使ってくるとは思いもしなかった。
だが、その【無意識を操る程度の能力】を使えるのはこいしだけではない。俺も一応、無意識を操れるのだ。
つまり、こいしの手の内がわかってしまえばもうこいしの能力は効かない。
「真、もう降参したら? 私はまだまだ力を残しているよ。この状態で戦ってまだ勝つ気?」
正直、こいしとの戦いでこの手は使いたくなかった。だが、こうなってしまっては仕方がない。あれをやるしかない。
こいしは強かった。だけど……
「クレア発動……」
「ついに使ってきたね。クレア」
このクレアを使うことによって観察眼が鋭くなり、動体視力も強化される。つまるところ超集中モードだ。
そして、感情をコントロールして霊力内に込めることができる。なので、俺は少し威圧してみることにした。
だが、この威圧の効果は何となく予想が着いていた。なにせ、今のこいしは無意識だ。そんなこいしに意識の攻撃が通じるとも思えない。
そして、予想通りこいしは全く物怖じしていない態度でそこにいる。やっぱり厄介な相手らしい。
相性的に悪すぎるのだ。
「じゃあ、真。私にそのクレアの力を見せて!」
そうして走ってくるこいし。しかし、クレアを発動した今の俺は今までとは全く違う。
こいしの動きを事細かに観察して次にどういう動きをするのかを予測する。
こいしは俺の前まで来ると何発もパンチを放ってくるが、俺はその全てを捌く。クレアを発動した俺にとっては朝飯前とも言えるだろう。
そして、蹴りを放ってきた瞬間に俺は横に回避。こいしの背後を取った。
そこで俺は回し蹴りを放つ。すると、こいしはあまりの速さに反応できなかったのか脇腹にもろに俺の回し蹴りを食らう。
その反動で吹っ飛び、運良くも岩山に激突して場外は免れる。
しかし、今の一撃はかなり効いたようでフラフラしながらその場に立つ。
だが、こいしの目はまだ諦めていない。このクレアの力を見ても、まだこいしは勝つ方法があると考えている。もしかしたらそれは何が最後の秘策のようなものなのかもしれない。
だが、この状態から勝つなんてそうそう出来ないはずだ。
そう思って一歩踏み出したその瞬間だった。一瞬、こいしがニヤリと笑ったのが見えた。
すると、急に俺の足元が光り始めた。しかもかなりの広範囲。これは避けることが出来そうにない。
俺は避けることを諦め、足元から放出されたレーザーに飲み込まれた。
はい!第95話終了
真とこいしの決闘、結構長いですね。ですが、恐らく次回、決着が着きます。
それでは!
さようなら
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