それでは前回のあらすじ
ついに距離を取る事ができた真だが、こいしは直ぐに姿をくらましてしまった。
妖力を探ってみると沢山の所にこいしの妖力を感じた真は、その打開策として苦手な弾幕をオリジナルの方法で欠点を克服して使用し、何とか見つけ出そうと図る。
しかし、それは罠だった。どこにもこいしはいなかったのである。
そこでこいしに不意打ちをくらってしまった真は何とかこらえるも、特大のレーザーに直撃してしまったのであった。
果たして真はどうなってしまったのか?
それではどうぞ!
side音恩
真さんがレーザーに飲み込まれた。
まさかこんな奥の手をこいしさんが用意しているとは誰も思っていなかったようで、会場全体が騒然としている。
多分、あのこいしさんのことだから、死ぬほどの威力は無いとは思うが、さすがの真さんもこの威力で無事では居られないはずだ。
空を突き抜け、どこまでも伸びていくレーザー。しかも極太ときた。
恐らくあれを避けることが出来るのは、幻想郷最速と言われている文さんだけだろう
あれにはかなりの妖力が込められており、恐らくこいしさんはあの技に全妖力を使ったのだ。しかし、そんなことをすれば避けられたり耐えられた時に対処のしようがない。だからこの機会を伺っていたのだろう。
真さんが直ぐに行動出来ない、尚且つ耐えられるほどの体力のないこのタイミング。大技を放つとしては絶好のタイミングだ。
やっぱりこいしさんは真さんの事をよく知っている。バトル開始直後にこんな大技を放ったら、確実に真さんの能力である【致命傷を受けない程度の能力】に引っかかってしまって確実に耐えられる。
こいしさんは妖怪としての戦闘能力だけでなく、今まで見てきた真さんの戦いの中から、戦略というものを盗んだのか。
このレーザーを見た瞬間、会場の誰もが勝負は決した。この勝負はこいしさんの勝利だと確信した。
しかし、いつの間にか近くに来て観戦していたライトさんは、そう話している観客の事を鼻で笑っていた。その様子はまるで「お前らは何も分かっていない」とでも言いたげな様子だった。
だが、あの様子ではどう考えても助かることは出来ないだろう。
引っかかるのは真さんの【都合の良い状況を作り出す程度の能力】ってところだが、この状況からどんな好都合なことが起きても助かる気がしない。
なら、ライトさんはどういう結果を予想しているんだ? もしかしてあの状況を打開することが出来るっていうのか?
その時、急に地震が発生した。
この幻想郷、滅多に地震が発生することは無いというのに急に大地が揺れ始め、突風が吹き荒れ始めた。
しかし、妙だ。この風、若干だが霊力が混ざっているような気がする。しかも、今までに感じたことの無いほどに強烈な霊力だ。
何が起こっていると言うんだ?
そこで、レーザーの放出が止まった。その中から出てきたものを見て俺は信じられない光景を目撃したような気がした。
「うそ……だろ?」
その中から出てきたのは、何やらオーラの出ている真だった。
髪の毛はそのオーラによって若干浮き上がっているような形になっている。どう見てもさっきまでとは違う雰囲気だ。
クレアとも、《
「真……なんでいつもいつも……私の言うことを聞いてくれないの!? いつも無茶するし、いつもいつも心配かけてっ!」
すると、こいしさんは大量の弾幕を生成した。しかし、もう残りの妖力が少ないせいか、小さい弾幕しか作れていない。だが、こいしさんの弾幕ならそれでも充分にダメージを与えることが出来るだろう。
そして、こいしさんは真さんにその弾幕を一斉に飛ばした。
小さいものの、数で言ったら先程まで撃ち合っていた弾幕よりもずっと多い。これは避けきれない。
すると、真さんはその弾幕に右掌を向けたと思ったら、その次の瞬間、その弾幕たちは消滅した。
あれは真さんの《上書き》? いや《上書き》は《
それ程までに力が強化されているのか?
確かあれもかなり神の存在に近づくことができるスペルカードだったはずだ。そうなれば、今の真は《
「なんで……」
こいしさんが絶望の表情を浮かべている。そして、ふと隣を見てみると、そこには神出鬼没の彼方さんが居た。
その表情は険しいもので、どこか悲しそうな表情をしていた。
「また、ダメなの」
その言葉に僕は引っかかった。またと言った。
それがなんのことなのかは今の僕には分からないけど、一つ確実に言えることは今の真さんの身には物凄いことが起こっているということだ。
「なんで……いつもいつもっ!」
言いながらどんどんと弾幕を作っては放つを繰り返すこいしさん。しかし、その弾幕は全部《上書き》によって消し去られてしまう。
こいしさんの行為は半分やけくそだろう。
「いつもいつも……」
「確かに、俺はこいしの願いも大事だ。だが、それと同じくらいに幻想郷は大切なんだ……分かってくれ」
真さんは深々と頭を下げた。
今まで一度も真さんは無茶するなという願いを聞いてきたことが無い。もちろんこれからもそうなのだろう。
こいしさんもそう考えたらしく、深々とため息を着いた。
このまま行ってもこいしさんの負け、言うことは聞かせることは出来ない。そう感じたのだろうか、突然としてこいしさんは部舞台から飛び降りた。
つまり、こいしさんは降参したのだ。
そして、こいしさんは真さんの方を見て一言、呟いた。
「絶対に死なないでね」
『この決闘、勝者は海藤 真!』
文さんのその言葉とともにオーラを消した真さんはその場に力尽きるように倒れた。
はい!第96話終了
このこいしとの決闘編はどうでしたかね。正直、あまり上手く書けた気はしませんが、個人的には大満足です。
少し前からここら辺の構想はしていたので、ずっとこの話を描きたくてうずうずしていました。
それでは!
さようなら
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