無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 真はこいしに結婚を申し込んだ。
 このタイミングでのプロポーズはもう言えなくなるかもしれないという焦燥感、という訳では無かった。

 必ず帰ってくるという意思表示だった。



 それではどうぞ!


第101話 死を乗り越えた先

side真

 

 霊夢の音頭で開始した宴会は夜遅くまで続いた。

 俺は次の日、直ぐに出発しようと考えていたので、そんなに遅くまで参加出来ないので途中で俺は抜けてもう睡眠を開始した。

 

 霊夢が泊めてくれると言っていたので、俺は別室を借りて睡眠を開始した。

 横目でちらっとこいしの方を見ると、俺との結婚の件でみんなにおもちゃにされていた。

 こちらに助けを求めるような視線を向けてきたけど、俺もどうしようもなかったので、気が付かなかったフリをしてこの別室に来た。

 

 そして、今日。ついに出発の時だ。

 

 まだ朝早いので、昨日ずっと飲んでいた人達は今頃ぐっすりの時間だ。

 なので、俺は一人でこの博麗神社を出る予定だった。

 

 まぁ、地霊殿組には一応俺の出発時間を伝えてあったので、起きている可能性があるなとは思っていたが――

 

「もういくんですね」

「あぁ」

 

 みんなが起きてきてやってきた。

 さとり、お燐、お空、龍生、優……。

 だが、その中にはこいしの姿が無かった。

 

 やはり、俺はこいしの言うことを聞かないで行くことにしたから、多分こいしは来てくれないのだろう。

 少し悲しいが、仕方がないことだろう。

 

「こいしとの約束、今度ばかりは破るんじゃねぇぞ」

「当たり前だ」

 

 今回の約束はやぶるイコール死だ。そのため絶対に破る訳には行かない。

 

「お兄ちゃん、頑張ってね」

「おう」

 

 そして、一通り応援の言葉を貰ったあと、俺たちはあの時戦った草原にきていた。

 そこは未だに戦いの後遺症が残っているようで、地面がかなり抉れてしまっていたり、草が焦げている部分もある。

 俺はそこで待ち合わせ(・・・・・)をしていた。

 

 俺は自分一人では地獄に行くことが出来ない。なので、迎えが必要だ。

 そして、今迎えに待っている人物。それは――

 

「お待たせしました」

「お願いします」

 

 ライトによるとロリっ子のように見えるけど実はすごく偉い人。四季 映姫・ヤマザナドゥと言うのだとか。

 閻魔様らしい。

 

 今回、俺を地獄に案内してくれる人物なのだとか。

 そんな人なので、かなりの緊張感が走る。

 

「海藤 真さん。今回あなたを地獄に案内します」

「はいっ」

「ですが、真さんをそのまま地獄に連れていくことはできません」

「え?」

 

 閻魔様のその言葉に俺は驚いてしまった。

 俺は直ぐに地獄に向かえるものだとばかり思っていたので、その展開は予想外だった。

 そして、その条件とやらを閻魔様は話し出したのだが、その内容を聞いて俺はさらに驚愕することになった。

 

「ライトさんは一回死んで、生き返らせているような状態です。つまり、死と生の狭間に立っているような状態なので、そのまま地獄に連れて行っても問題はありません。しかし、真さんは生きている人。そのため、そのまま地獄に連れていくとそれこそ世界の崩壊を招きかねません。なにせ、地獄は死者の世界なのですから」

 

 まぁ、確かに生きている人が地獄に行くのは問題があるというのは分からないでもない。

 でも、そしたらどうするというのだろうか。

 恐らく、閻魔様がここにいるということは俺を地獄に連れていくために来ているのだから、何か行く方法があるのだろう。

 だが、その方法が俺の想像を絶するものだった。

 

「一度死んでいただきます」

『え』

 

 全員、その言葉に対して困惑の声を漏らしてしまった。

 そして、固まってしまう。なにせ、死ねと言われたのだ。そりゃ困惑してしまう。

 確かに、死んだら地獄に行きやすくなるのだろう。だが、それをしてしまったらこいしとの約束を果たせない。俺は生きて帰ってきて結婚しなきゃ行けないんだ。

 

「死ぬなんて……出来るわけないだろ」

「人の話は最後まで聞くものですよ」

 

 どうやらまだ続きがあるようだ。

 

「真さんには仮死状態になって幽体離脱をしてもらいます」

「幽体離脱か……」

 

 確か、魂と肉体が分離する現象だったよな。

 言葉自体は聞いたことがあるが、まさか自分が体験することになろうとは夢にも思ってなかった。

 でも、仮死状態か……少し不安が残るな。

 

「大丈夫です。こっちにあるあなたの肉体は守り抜きますので」

 

 まぁ、守ると言ってもな……約半数が妖怪だしな。普通の感覚だったら、不安すぎて戦いどころでは無いところだ。

 でもこのメンバーは信用しているので、恐らく大丈夫だろうと考えて俺は覚悟を決める。

 

「分かりました」

「では、始めますよ」

 

 閻魔様は何もない空間の方へ手を向けると、何やらゲートのようなものが発生した。

 何やらそのゲートの内側では電気が放電されていて、中々威圧感を放っていた。何より、中が真っ暗だ。中にルーミアでも居るのかと思うほど真っ暗。

 

「この中を通りなさい」

「マジですか?」

「マジです」

 

 この中を通るのはかなりの勇気が必要だ。かなりの恐怖を煽るデザインのゲートを通り抜けろと言われても、中々足が動かない。

 でも、この先に行かないといけないんだよな。

 

 生唾をごくりと飲むと意を決してゲートの中に足を踏み入れようとしたその時、

 

「真っ!」

 

 遠くから俺を呼ぶ声が聞こえてきた。

 その声のする方向を見て俺はびっくりした。

 

 なにせ、その方向からは俺の今一番会いたかった人が飛んできているのだから。

 

「こい……し?」

 

 そう、こいしが飛んできていたのだった。

 その姿に呆気を取られていると、俺にタックルする気なんじゃないかと思うほどに勢いをつけて俺目掛けて飛んできていた。

 さすがにその光景に焦るが、それを束の間。その次の瞬間には別の意味で焦ることとなった。

 

 こいしは俺にタックルするかと思ったら、なんと俺の目の前で急停止。そして、顔だけ俺の方に近づけてきたのだ。

 そして、俺の頬に一瞬だけ何か柔らかいものが当たった感触。その感触を理解すると、俺の顔が熱くなってきてしまった。恐らく今の俺の顔は真っ赤になっていることだろう。

 

「頑張ってね」

 

 そう言うこいしの顔は真っ赤になっていた。

 そして、モジモジしたかと思ったら今度は俺の顔を真っ直ぐ見てこう言ってきた。

 

「行ってらっしゃい……あなた」

 

 言い終わってまたもやモジモジとし出すこいし。

 しかし、何か幸せそうに微笑んでいた。

 

 そうだ。俺はこの笑顔を守りたくて強さを求めていたんだ。

 この笑顔を守りたくて戦っているんだ。

 

 そんなこいしを見ていると勇気が湧いてくる。今の俺だったら臆することなくゲートの中に飛び込むことが出来るだろう。

 

「あぁ、行ってくる」

 

 そう言ってから俺は勢いよくゲートの中に飛び込んだ。

 その瞬間、俺の視界は暗転した。

 

 最後に聞こえた言葉は

 

「必ず生きて帰ってきてね」




 はい!第101話終了

 ついに、次回から地獄編ですよ。
 まぁ、そんなに地獄編はかからないと思います。

 さて、真はパラレルワールドの自分に勝つことは出来るのでしょうか。

 それでは!

 さようなら

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