無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 真は修行をするために太陽の畑にやってきた。

 そこで幽香と組手をすることになったのだが、真は幽香に瞬殺されてしまう。





 それではどうぞ!


第116話 料理

side真

 

 ベッドから起き上がると同時に部屋の扉が開いた。

 そこから出てきたのはシャロだった。

 

「起きたんだ」

 

 その手には水の入った桶とタオル。恐らく倒れている間、俺の事を見てくれていたのだろう。

 そんなシャロは俺の隣の椅子まで来ると、その椅子に座って俺の頭を撫でてきた。

 

「なんだよ」

「焦る必要は無い。焦って無茶をするのが一番だめだからね。今日ダメでも明日。明日ダメでも明後日頑張ればいい」

「…………」

 

 優しく声をかけてくれるシャロだが、そんなシャロの言葉に何も返すことが出来なかった。

 俺としては今すぐにでもみんなの敵を討ちに行きたいし、力を手に入れる為ならば何でもするつもりだ。だが、何故かシャロに言われると何も言い返せなくなってしまう。

 そしてなぜだかこいしの顔が頭に浮かぶのだ。

 

「それじゃ、私はいくから何かあった呼んでね。後それからあと少しでご飯ができるみたいだよ」

 

 それだけ言い残して部屋を後にするシャロ。

 確かに一瞬だけ扉を開けた瞬間に食べ物の臭いがした。とても美味しそうな臭いに混ざってかなり変な臭いがする。この臭いにトラウマが呼び起こされる。

 

「そういえばこいしは料理が壊滅的だったっけか」

 

 なんどかこいしの料理には殺されかけている。しかもあの料理たちは永琳先生に調べてもらったところ猛毒の塊だったらしいからそれを食べたと思うとゾッとする。

 

 それにしても今一瞬だけ引っかかったことがある。

 シャロが自分のことを私と呼んだことだ。あいつの自分の呼び方は僕だったはずだ。

 なんで急に一人称を変えたんだ。

 

「まぁ、考えても仕方が無いか」

 

 俺は立ち上がる。

 体の痛みは全くなく、このまま動いても全く支障が無い。こういう傷の治りが早いところは妖怪の血は便利だと感じる。

 

 扉を開けるとやはり腐ったような臭いと美味しそうな匂いが混ざって複雑な感じがする。

 

「あら、起きたのね」

 

 すると俺が扉を開けた音に気がついたのか幽香さんが顔を出した。

 見てみると台所に幽香さんと彼方が並んで立っている。どうやら二人で料理をしているようだ。

 あの犬猿の仲のような二人が一緒に並んで料理をしているのは少し変な感じがするが、あの様子を見てみたらお互いのことを嫌っているという訳では無いようだ。むしろ、あの手つきとコンビネーションを見て見たら昔馴染みで心を許せる仲だという感じがする。

 

 恐らく俺にとっての龍生のような存在なんだろう。心を許せるからこそ、悪態をつける的な感じだ。

 

「シャロは?」

「ぎくっ」

 

 シャロは台所に立っていないのでどこに居るんだと思ったら近くのテーブルについて大人しくしていた。

 よく見てみると真っ黒なスープが入った鍋が端に避けられているのが見える。状況から考えてあれは――

 

「シャロ?」

「できると思ったんだけど」

 

 あんなのを作るやつのどこに出来ると思う自信があるのかが俺にはよく理解できない。

 それからしばらくすると料理が完成したようで、彼方と幽香さんが料理を持ってきた。

 

「寝ている間にもお腹はすくものよ。これを食べて体力つけなさい」

「え、ご馳走になってもいいんですか?」

「まぁ、弟子だし、これくらいはしてやるさ。それに今、どうにかなられても困るしね」

「困る?」

「そうね、紫から聞いただけなのだけども、今回の異変は少々特殊らしいわ」

「異変……」

 

 俺が思いつく異変と言うとやっぱりこいしたちが襲撃されたあのことだろう。

 そして恐らくタイミング的にこれと関係していることで間違いない。

 紫が動いているのだとしたらこれは相当な異変だ。紫は基本的に異変のことに関しては俺たちに任せているものの、時々解決に動き出すことがある。それは幻想郷を揺るがす一大事の時だ。

 

「まぁ、そんなわけだから遠慮せずに食いな」

「ありがとうございます」

 

 俺は一言礼を言ってから食卓に着く。

 テーブルの上にある料理はどれも美味しそうなものばかりだった。

 彼方も料理をしていたけども彼方も料理できたんだな。

 

「このクソガキ、どこで料理ができるようになったんだか」

「なにをーっ! 私だって料理くらいできるようになるさ」

「自他ともに認めるダークマターを作っていたお前が何を言う」

 

 彼方もダークマターを作ってしまう人だったのか。

 だが、今見てみると彼方の料理はかなり完成度が高く、ダークマター所かとても美味しそうに見える。

 

「い、いただきます」

 

 俺は手を合わせてから唐揚げを一口食べる。

 

「美味い」

 

 とても美味しかった。

 口の中に入った瞬間に旨みが口いっぱいに広がる。

 

 そして他のものはどうなのかと見てみると、そこには俺の大好物であるシチューがあった。

 しかし、このラインナップの中にあったらかなり違和感がすごいので目に止まった。

 俺はシチューが好きなので迷わず手に取って一口。

 

「美味いっ!」

 

 さとりや咲夜には申し訳がないが、今まで食べてきたどのシチューよりも美味かった。俺の好みにどストレート。まるでボディーブローでもくらったかのような衝撃だった。

 

「本来はシチューなんて作る予定じゃなかったんだけどね。このクソガキが急に作るって言い出して聞かなくてね」

「じゃあこのシチューは」

「うん、私が作った」

 

 俺はその言葉を聞いた瞬間、彼方の両手をとっていた。

 そしてその手に向かって拝み続ける。

 

「そ、そんなに喜んでもらえたなら良かったよ」

「でも、なんで急に作り出そうと言ったんだ?」

「だって、シンは好きでしょ?」

「好きだけども……あれ? 言ったっけ?」

 

 その瞬間、彼方が固まってしまったような気がした。

 俺的には言っていないような気がするんだけども、俺の記憶違いという可能性も無きにしも非ずか。

 

「言っていたかもしれないな。俺の記憶違いかも」

「そうだよ! この前言ってたじゃん」

 

 とにかく今はこの美味いシチューを堪能させてもらおう。

 

「ふう、危なかった……でも、前よりも喜んでもらえているようで良かった」

 

 そんな彼方の呟きは俺には全く聞こえていなかった。




 はい!第116話終了

 果たして彼方の最後の言葉の意味とは?

 それでは!

 さようなら

好きな神は?

  • シャロ
  • 紅蓮
  • 彼方
  • シャドウ
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