無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 目的地である城の真下までやってくると二人を地面をも凍らせる冷気が襲う。

 真は一輝を投げて助けると、攻撃をしてきた銀髪男と戦う事になる。

 銀髪男は常に真の一歩先に行き、クレア、クレア装、クレア王を使用しても銀髪男には敵わず、真は銀髪男に敗北してしまう。

 そして再度刀が突き刺されそうになったその時、女性の声が聞こえてきた。

 果たしてこの声の正体とは?



 それではどうぞ!


記念第9話 新たな仲間

side真

 

「ちょっと、落ち着きなさい裕太君!」

 

 どうなっているのか気になって再度目を開けるとそこには、俺に刀を突き刺そうとしている手を必死に抑えている黒髪の女性の姿があった。

 何がどうなっているんだ。

 

「忍冬、止めないでくれ。こいつを殺して妖夢を助ける」

「だから、一回落ち着きなさいって言ってるでしょ! 頭冷やしなさい!」

 

 そしてやっとの思いで女性は銀髪男の事を突き飛ばした。

 あぁ、助かったのか? この女性に助けられてしまった。結局俺は自分の力だけでは今の攻撃にも抵抗できなかった。

 

「全く……裕太君はすぐ妖夢ちゃんの事になると頭に血が上って周りが見えなくなるんだから……君、大丈夫?」

「あぁ、助けてくれたから、な。首飛ばされたり、体粉々にされたり、心臓貫かれたけど、問題ない」

「問題しかないじゃん!」

 

 確かに問題しかない。今、俺は出血多量でかなり意識が朦朧としている。

 やっぱり太い動脈がある場所を斬られるとその分ダメージはデカいな。だけど、半妖の俺の血は黙っていても超スピードで補充されていくからやっぱり問題はない。

 強いて言えば体中痛くて動くのが辛いということか。

 

「あれ? 大きい傷はない」

「なぜかこいつ、再生速度が異常に速いんだ」

 

 俺の体は致命傷を受けないようになっている。だから致命傷になる傷に関してはすぐに再生する。ただ、小さい傷に関しては治すことができないから妖怪の治癒力で回復するしかないんだけどな。

 

「君はなんでここにいるの?」

「……大切な人を取り戻しに来た。力をこの城の中から感じる」

「なるほどねぇ。裕太君……」

「え、あーっと……すまない。早とちりだった」

 

 俺が理由を言うと女性は銀髪男の事をにらみつけ、銀髪男が謝ってきた。

 まぁ、でも銀髪男の気持ちはわからないでもない。大切な人が攫われて無事でいられる人がいるはずがないんだから。そして俺だって今まで見たこと無いような人がこんな異変の主犯がいる場所の近くに居たらそりゃそいつの仲間なんじゃないかと思って攻撃してしまうかもしれない。

 ただ、一つ言うとしたら俺じゃなかったらまず間違いなく死んでいた、ということだ。

 

「いいよ。その人の気持ちもわからないでもないし、突然この世界にあらわれた怪しいやつだっていうことも自覚してる」

「そういや、ついさっき何者かに博麗大結界をこじ開けられたって紫が言ってたな。それも二回も」

「あぁ、その片方は俺たちだ。主犯を追っていたら主犯が開けたらしい歪んだ痕跡が残ってたからそこを再びこじ開けてもらったって感じだ」

「こじ開けてもらった?」

「あぁ、優しい神様に、な」

 

 俺のその言葉に首をかしげる二人。多分こっちの世界の神は地上の人たちとは関わっていないんだろうな。

 むしろおそらくシャロや彼方が異常なだけなのかもしれない。シャドウだって傍観を決め込んでいるわけだからな。

 

「いてて……おーい、大丈夫か海と––って大ピンチ!? いや、そうでもなさそうだな」

 

 俺が投げ飛ばしたダメージが残っているのだろうか。ぼろぼろの一輝がゆっくりとこっちに歩いてきた。

 どうやらあの氷から逃れることはできたみたいだ。よかった。

 間違いなくこの銀髪男は幻想入りしてまもなく戦う敵の強さではないから今の戦いに一輝が巻き込まれなくてほっとした。

 

「あの男は連れだよな」

「あぁ、外の世界で出会って俺たちと同じく大切な人を取り戻しに来たすごいやつだ」

 

 一輝の強さはさっき見た。並みの妖怪相手だったらまず間違いなく負けることはないだろう。

 

「そうなんだ。それじゃ、みんな同じ目的を持った者同士ということね」

「まぁ、そういうことになるか」

「そんじゃ、みんなで一緒に敵地に乗り込むんだから自己紹介をしよう。私の名前は忍冬彩、能力は【肉体を鋭くさせる程度の能力】」

 

 体全体が刃物ということか。

 何も武器を持っていないから大丈夫と油断していたら突然体を斬られる可能性があるというのは怖いが、言ってしまえば体が武器になるから荷物が多くならなくていいっていうのがあるな。

 

「俺は空頼裕太、能力は【思いが力になる程度の能力】、【乗り越える程度の能力】、【空間を把握し、空間を操る程度の能力】、【凍らせる程度の能力】。この四つだ」

 

 なんなんだよこのチートキャラは! 主人公補正が強すぎるにもほどがあるだろ!

 おそらくさっきの戦いで使っていた能力は【空間を把握し、空間を操る程度の能力】と【凍らせる程度の能力】の二つだろう。そして俺たちを凍らせてきたのが【凍らせる程度の能力】、瞬間移動やあの謎の弾幕はおそらく【空間を把握し、空間を操る程度の能力】なんだろう。

 能力がチート過ぎる。そしてさらにはあの戦闘センス。どうやら俺はとんでもない化け物と戦いを繰り広げていたらしい。

 

「それじゃ、次は俺だな。俺はみんなと違って現代日本から今幻想郷に来たばかりだ。輝山一輝という。能力っていうのかは分からないが、相手の考えを読んだり、触れたものの一日以内の念じた記憶を見ることができる」

 

 一輝の能力も中々に強いな。というか、さっきのルーミアの考えを読んでいたのは能力だったのか?

 能力的にはさとり妖怪の物に近いけど、サイコメトリーが使えるっていうのが違う点か。

 

「最後は俺だな。俺は海藤真。別の幻想郷で暮らしていた。能力は【都合のいい状況を作り出す程度の能力】と【致命傷を受けない程度の能力】、あとこの二つは条件付きなんだけど【上書きする程度の能力】と【崩壊させる程度の能力】の四つだな」

「なるほど、俺がどれほど攻撃しても死ななかったのは【致命傷を受けない程度の能力】があったからか」

「そうことだな」

 

 そうして軽く自己紹介が済んだので、次に議題に上がったのはどうやってあの城に侵入するかだ。

 もともと幻想郷住みの俺、裕太、彩は空を飛ぶことができるが、一輝はついさっき幻想郷に来たばかりで飛び方もろくに知らない。

 本当ならば俺が軽く飛び方を教えたうえで一緒に飛んでいく予定だったが、裕太の襲撃があったこともあって時間は一刻を争う事態だ。

 そこで裕太があっけらかんとした口調で言った。

 

「俺が瞬間移動させれば解決だ」

「え、他の人を瞬間移動させることもできるのか?」

「あぁ、俺の体に触れていれば一緒に瞬間移動することができる」

「なるほどな、それなら解決するが」

 

 侵入方法ははっきりしたが、正直言ってあの中にどれくらいの戦力がいるかが分からない状態だ。

 どうやって主犯を叩きに行くかが問題になってくる。正直言って一輝をあの城まで運んでいくことよりも難問だと考える。

 

「それも問題はない。俺の操れる空間の範囲は《マイスペース》の範囲内のみなんだが、この範囲内にこの城の中で一番力が強いやつの霊力を感じる。その中近くには知らない霊力二つとこいしと妖夢の霊力もあるな。間違いない。俺の瞬間移動なら直接ここに移動させることができる」

 

 やっぱりチートだった。

 本来ならばあの城の中を徐々に進んでいくことになるのだが、こともあろうにこの男は直でボス部屋に行こうとのたまったのだ。

 確かにすぐに主犯と戦えるのはかなり助かるが、言っていることとしたらダンジョン攻略をすっ飛ばしてバグ技でボス戦に進もうと言っているのと同じことだ。

 正直俺たち居なくてもこのゆート*1だけで今回の主犯は倒せそうな気がする。

 

「よし、問題はオールクリアだね」

「それじゃあ、行くぞ。みんな俺の体に掴まってくれ」

 

 そして彩は裕太の腕に抱き着いて掴まり、裕太にぐいぐいと引き離そうとされている。

 俺も裕太に掴まろうと数歩歩いて裕太に近づこうとすると、一輝が俺だけに耳打ちしてきた。

 

「転移したらまず地面に何でもいいから破壊力のある技を放ってくれ」

「え?」

 

 それだけ言うと一輝も裕太の肩に掴まったため、残るは俺一人のみとなった。

 ちょっと一輝の言っていたことの意味が分からないが、それを考えている暇はない。一輝も何も考えなく意味深な発言なんてしないだろう。

 それに、同じように宇佐見さんとメリーさんを助けなければいけない一輝が俺に変なことを吹き込むメリットがない。ここは信じてもいいだろう。

 

 その決断をしてから俺も一輝とは反対側の肩に手を置いて掴まる。

 

「それじゃあ、行くぞ。《マイスペース》、そして《瞬間移動》!」

「霊縛波!!」

 

 俺は掴まりながらこっそりと手のひらで霊縛波を作り出し、瞬間移動したその瞬間に俺は城内部の床目掛けて手のひらの霊縛波を叩きつけた。

 すると俺たちはその床を見て驚愕した。

 なんと、瞬間移動したその先は魔法陣の上だったからだ。しかも俺たちが乗った瞬間に発動するタイプの魔法陣だったようで、俺たちが床に降り立った瞬間に光始めた。

 だけど、俺が床に霊縛波を発動して極太のレーザーで床を一撃で粉砕したため、その魔法陣は崩壊し、その魔法陣で発動するはずだった罠は不発に終わった。

 

「きゃああああ」

「うわわわわ」

「ぐっ」

 

 彩、裕太、一輝が床が崩れて体が自由落下を始めたことによって悲鳴を上げる。そして下の階の床にたどり着いた俺たちは額に冷や汗を流した。

 あのまま気が付かずに魔法陣を破壊しなかったらどうなっていたことだろうか。考えるだけでも恐ろしいことだ。

 まさか一輝はこれを読んでいて俺に技を放つように言ったのか? だとしたら一輝はものすごく頭が切れる。絶対に敵に回したくないタイプの奴だ。

*1
裕太とチートを合わせた真考案のあだ名




 はい!記念第9話終了

 このメンバーの中でパッとしない能力は真だけですね。

 裕太も一輝も強い能力ですし、【東方魂愛想】を読んだ人は彩特有の力が強いことを知っていると思います。

 真に関しては耐久力が高いだけなんですよね。確かにクレア王を使えるので戦いの才能はあるのですが、クレアも霊縛波も真しか使えないわけではないので、特有の能力というのが耐久力が高いだけという。

 崩壊させる程度の能力に関してもこいしがいない状態で使用したら自分も巻き込んでしまいます。
 それでもここまで強くなった真ってすごくないですか?

 それでは!

 さようなら
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