それでは前回のあらすじ
真とこいしの結婚式を終え、二人はついに夫婦になった。
そして新居を購入し、同棲を始めた。
それではどうぞ!
第137話 新婚っぽくて良くない?
side真
遂に落ち着いた日常が戻ってきた。
地獄に行ったり、皆が消息不明になったり、異空間に行って敵と戦ったり、色々あったが、遂に終わったのだ。
そしてこいしと結婚して同歳を始めた。
ここまでは何一つ問題がないように思える。ただ、俺は一つの不安を抱えていた。
思わず頭を抱えてしまうほどの不安だ。これはみんなにはわかって貰えないことなのかもしれない。
俺の妻が、台所で料理をしている。
本来ならばそんなことで不安を抱くことは無いのだが、俺の妻はこいしだ。ここまで言ったら言いたいことは伝わっただろう。
俺は今日、死ぬかもしれないということだ。
俺は幾度となくこいしの手作り料理を食してきた。
しかし、その全てで俺はいい記憶はない。むしろ死にかけたこと数知らず。
俺は致命傷は受けないけど、毒では死んでしまう可能性がある。ただ、永琳先生によると、これまではこいしの毒が強すぎて致命傷になっていたおかげで死なずに済んでいたけど、もしかしたら今回の毒は普通に効いてしまうかもしれない。
そんなことがあったのにどうして台所にこいしを立たせたのかって?
だってさ、こいしがチャンスをくれって泣きついてきたんだよ。そんな姿を見たらチャンスをあげない訳には行かないだろう。
それに、本人はただの善意だ。それを否定することは俺にはできなかった。
例えこの身が滅びようとも、こいしの料理を食って美味いと言ってやる!
「出来たよー」
遂に完成したようだ。
どんな
俺は唖然とした。
「どう? 料理、頑張ったんだから」
「普通に美味そうだ」
今は朝食なので、軽めにハムエッグ、肉野菜炒め、味噌汁、ご飯だ。
見た目は普通に美味そうに見える。
今までだったらこの料理を作るのもダークマターになっていたものだ。
確かに料理を頑張ったらしい。
「私、いつも真に酷い料理を食べさせてきたから、ちゃんと美味しい料理を食べさせて美味しいって言ってもらいたくて頑張ったんだから」
「俺のためにって言うことか」
「うん、花嫁修業って言うやつなのかな。プロポーズされて嬉しくて……美味しい料理を食べて欲しいって思ったから」
俺の嫁は健気で可愛すぎるだろ。
これはどんなものだとしても絶対に美味いって言ってあげないといけない。
俺は意を決してハムエッグを一口。
「……美味い」
「本当!?」
「あぁ、普通に美味いぞ」
なんということでしょう。
少し前までダークマターを作っていたはずのこいしがちゃんと美味い料理を作り上げたではありませんか。
というか、本当に美味い。
この野菜炒めも朝だから塩分控えめで食べやすい。
「ふふん」
得意げに胸を張るこいし。
俺は思わずこいしの頭を撫でる。すると、少し驚いた様子のこいしだったものの、直ぐに俺に身を委ねる。
「ね、ねぇ、真」
「なんだ?」
「あ、あーん」
こいしは自分の箸を使って俺に野菜炒めを掴んで差し出してきた。
これは流石に予想外すぎて俺の顔も赤くなってしまっていることだろう。だが、よく見てみるとこいしの顔も真っ赤になっていた。
少し恥ずかしいけども、こういうことが出来るのが二人きりのいい所だ。
「あ、あーん」
「〜〜〜〜っ!?」
俺は差し出された野菜炒めを食べた。
すると、こいしも自分からやったのに顔を真っ赤にして悶えていた。かなり恥ずかしかったのだろう。
しかし、俺もめちゃくちゃ恥ずかしかったから今の野菜炒めの味がよく分からなかった。
「お返しだ。あーん」
「え? え?」
こいしはまさか返してくるとは思わなかったのだろう。
目をぐるぐる回して混乱してしまっている。
なるほど、確かにこれは恥ずかしい。でも、こいしの可愛い姿が見えるからかなり楽しんでいる。
「え、と……あ、あーん」
「ほい」
「~~~〜っ!?」
こいしは可愛らしく小さな口で俺の差し出した野菜炒めを口にした。
その直後、再び悶えだしたこいしを見て俺は笑みがこぼれる。
本当に良かった。この日常を守ることが出来て良かったと、今心からそう思っている。
だってこんなに可愛いこいしを見ることが出来たんだからな。
「所でどうして急にあーんを?」
「え、と……だってなんか、新婚さんっぽくて、少し憧れてたから」
「っ」
何ともまぁ、可愛らしい理由だった。
その理由を聞いて今度悶えたのは俺の方だった。
本当にこの同棲を初めてからこいしは俺の事を悶え殺す気なんじゃないかってくらいに可愛い言動を取るのだ。可愛いの過剰摂取は死に至る。
「ねぇ、真」
「なんだ?」
「今日も行くの?」
「そうだな。みすちーに見つからないようにやってくるわ」
「頑張ってね」
こいしにはもう既に屋台のことは伝えてある。
そして生活費を稼ぐためにも屋台をやる必要があるのでこうして屋台を続けているのだ。
家賃は元々こいしがお金持ちということもあって一括払いをしたらしいんだけど、俺たち二人の生活ということで古明地の支援は最低限にすることにした。
だから今は俺が金を稼いでいる。
「あ、そう言えば私もお仕事を始めたんだよ」
「へぇ、なんの?」
「ふふん、喫茶店だよ」
「
なんという恐ろしい店なんだ。
足を運んだらポックリ逝ってしまいそうだ。
「もう……私はもう料理は克服したもんね!」
「まぁ、これは美味いしな。もう心配ないかもな」
「でも、この前、店長が私の作ったパフェを食べて死にかけたんだよね」
「店長、ご愁傷様です」
問題はまだまだ山積みのようです。
はい!第137話終了
今回は真とこいしのラブラブな様子を書いてみました。
普段はあまり砂糖成分が無いので、こういう話は珍しいのではないでしょうか?
書いててなんだか僕も少し恥ずかしくなってきてましたが、二人のラブラブ具合を堪能して頂けたなら幸いです。
それでは!
さようなら
好きな主人公枠キャラは?
-
海藤真
-
刻雨龍生
-
南雲音恩
-
南雲鈴音