それでは前回のあらすじ
こいしと永遠にイチャつく真であった
それではどうぞ
side真
「あんたもよく飽きずに来るよねぇ」
「だって俺、まだやりのこきたこともありますから」
俺は今日もいつものように太陽の畑に来ていた。
ただ、少し前とは違うのはこいしも俺の真横で俺の修行を見ている事だ。
この日常も取り戻すことが出来て思わず笑みがこぼれてしまう。
「今日はあのクソガキは居ないんだな」
「彼方は探したんですが、見つからなかったんですよ」
「ふーん。あいつがお前と一緒にいないなんて珍しい」
確かに、少し前まではずっとと言ってもいいほど一緒にいたのに、俺とこいしが結婚してからは一度も姿を見ていないのだ。
彼方の神力も感じない。このことから、この幻想郷内に居ない可能性が高い。本当にどこへ行ってしまったんだろうか。
「まぁ、私はあいつの事なんかどうでもいいけどね」
ぶっきらぼうな言い方だが、実は彼方のことを心配している幽香。
二人はいつも憎まれ口を叩く中だが、その実、凄く信頼し合っている仲でもある。
そしていつものように修行を終えると、俺とこいしは地霊殿へと向かう。
温泉郷の手伝いだ。
建物を建て直したことによって温泉郷が再開した。
最近は色々とバタバタしていたからあまり手伝えていなかったので、どうなっているかは知らない状況だ。
「あ、真。いらっしゃい」
「紗綾?」
なんと、そこでは紗綾がカウンターに立っていた。
その光景を目にして少し脳がフリーズしてしまった。
「なんでお前がここで働いてんだ?」
「だって私、ここには色々と迷惑を掛けたから、そのお詫びって感じ」
「いや、お前のやった事はそれだけで償えるものじゃないと思うんだが」
「……てへっ」
「おい……」
まぁ、もうあのことは怒ってもいないし、気にしてもいないけど、紗綾がやりたいならやらせておこう。
しかし、紗綾がカウンターをやっている姿はかなり新鮮だ。普段の紗綾からは想像もつかないけど、紗綾は社交的ではあるので、カウンターなどの人に接する仕事は向いているのかもしれない。
「なぁに真、私のことをじっと見て。もしかして私の姿に見惚れちゃった?」
「……真」
「ちょっと待て、俺は別に珍しいなって思っただけだ! こいし、ジト目は止めてくれ! その目は俺に刺さる!」
紗綾の一言によってこいしに疑いの目を向けられてしまった。
だが、俺は浮気する気は一切ない。こいし一筋だ。
ただ、確かに紗綾の制服姿はかなり似合っているが、それを言うとまた拗れてしまいそうなので、心の中だけに留めておくことにする。
いつものようにこいしは接客、俺は厨房を担当する。
俺も結構接客が多いのだが、この時間帯は厨房担当者の人手が足りていないことが多いらしいので、俺は厨房に入る。
ちなみに俺は露店もやっていたくらいなので、そこそこ料理はできる自信がある。
「すみません、新生活で忙しいところを」
「いやいや、さとりは俺の義姉なんだから、もっと義弟をこき使ってくれ」
「ありがとうございます。それで、こいしは迷惑を掛けていませんか?」
「迷惑どころか、かなり助かってるぞ。家事は率先してやってくれるし、料理はまだ危なっかしくて失敗するところもあるけど、だいぶ上達して。本当に自慢の妻だ」
「自分の妹の惚気話を聞かされて私はどう反応したらいいのかしら」
俺の話を聞いて複雑そうな表情をするさとり。
そんな表情をするような話をしていたかな? しっかりとこいしのことを褒めたつもりなのだが、自分の妹のことだからそれでも心配なのかもしれない。
それに、料理に関しても一度さとりはこいしのシチューを食って死にかけている。姉としては心配が尽きないんだろうな。
「まぁ、安心してくれ。こいしの悪い点なんて無いから」
「それならいいですが、これからもよろしくお願いします」
「あぁ、しっかりとこいしのことを守ってみせるよ。例えこの世界を敵にしたとしても」
「大きく出ましたね」
「実際にこの世界を敵に回すつもりは毛頭ないけど、それくらいの気持ちっていうことで安心してくれ」
「最初からその点に関しては心配していません。真が強いって言うことは知っていますから。それに、今回も助けられてしまいましたし」
良かった。安心してくれたようだ。
続けて俺とさとりは隣り合わせでどんどんと料理を作っていく。
俺とさとりの息はピッタリで、欲しいタイミングで欲しい行動をお互いにやって行く。他の料理と並行しているならば、手が離せなさそうだと判断すると、少しだけ手伝ったりなど、お互いに補助しながら料理をしていく。
暫く働くとようやく一段落した。
ようやく晩飯の時間が終了し、俺たちは休憩に入ることができるようになった。
さとりは今日の収益の計算、そして俺たちも飯の時間に入ることにする。
そして休憩室に入ると、なんと俺の席にシチューが置いてあった。
久しぶりに見るシチュー。誰が置いたのかがものすごく気になるものの、物凄く腹が減っていた。
まぁ、かなり痛いって言うだけで死ぬわけじゃないんだから少し食べてみてもいいかもしれない。
そう思ってシチューの前に置いてあったスプーンを手に取る。
もう既に置いてあったというのに、まだホカホカのシチューだ。
スプーンに少し救って飲んでみる。
「美味い」
物凄く美味いシチューだった。
この世界に来て、最後に食べたシチューが悲惨なものだったので、少し覚悟していたのだが、これはものすごく美味い。
すると、脇の方に手紙が置いてあるのが見えた。
その手紙を手に取り、読んでみると俺は自然と笑みがこぼれるような気がした。
『妹をお願いします』
「任せておけ」
誰も聞いていないということを分かっていながら俺は決意を口にしてシチューを食べるのだった。
はい!第138話終了
特に何も無い一日でした。
僕が満足するまでこの日常編をやってから最終章に行きたいと思います。
それでは!
さようなら
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