それでは前回のあらすじ
慧音先生とお茶をすることになった真は茶屋に入るものの、そこで慧音先生も豹変。異変の犠牲となってしまったのだ。
その時、真は自分のことを助けてくれたのかもしれない揚力を発見して確認しに向かう。
そこに居たのは天邪鬼だった。
それではどうぞ!
side真
「天邪鬼?」
「ただの捻くれ者の妖怪だ。能力もその通りに【なんでも引っくり返す程度の能力】だ。いかにも天邪鬼らしい能力だろ?」
なんでも引っくり返す?
その言葉である違和感を覚えた。
その事象が似合いそうなことが最近起こったような気がする。
「一つ聞いていいか?」
「なんだ?」
「射命丸文のスピードをひっくり返したのって、お前なのか?」
「面白そうなことが起こっていたからな。それに、あの幻想郷最速を謳っている文屋が幻想郷最遅になったら最高じゃねぇか。だが、勘違いするな。助けて貰ったとか思うんじゃねぇぞ」
さすが天邪鬼だな。ひねくれたことを言ってきた。
こいつは俺の事を助けたわけじゃないと言ってきているが、俺が助けられたのは事実なわけだ。
助けてくれなかったら、あの場面で俺は詰んでいた。
「……ありがとうな」
「ばっ、やめろお前。礼を言うな! 言っただろ! 私はお前を助けたわけじゃないんだよ!」
顔を真っ赤に染めて照れている少女。
ひねくれたことを言っているが、どうやら可愛いところはあるようだ。
ひねくれているのは照れ屋だからなのかもしれないな。
「まぁ、私があんたをつけていた理由は上に言われたからだな。で、今のこの異変を解決するにはどうしても私たちが協力することが必要だって言うのが考えだそうだ」
「その考えには俺も賛成だな。この幻想郷の住民全てが敵になったと考えて一人で解決することを考えると鬱になりそうだ」
「まぁ、それはあながち間違えではないんだけどな」
「ん? どういう事だ?」
「詳しいことは上が説明してくれるだろうよ。とりあえず、お前を案内する」
こいつの言っていることが理解できないところが所々ある。
だけど、恐らくその謎は全てこいつについて行ったら判明するのだろうと、俺の勘が言っている。
それに、この異変を解決するには確実にこの人たちの協力が必要だ。俺について行かないという選択肢は存在していなかった。
「案内してくれ。それにしても、どこに行くんだ?」
「私たちの活動拠点。まぁ、あんたは来たことないだろうね。だって、この世界に来てから一度も身近な人が死んでないだろ」
「身近な人が死んだら行くところ? 寺、とか?」
「正解。これから案内するのは命蓮寺。私たちの活動拠点だ。そしてこれからはそこがあんたの活動拠点になる」
命蓮寺。名前だけは聞いたことはある。
だけど、用事がなかったから今まで行ったことがなかった。
「さぁ、早く行くぞ。私は忙しいんだ」
「あぁ、本当にありがとうな」
「だから、礼を言うな!!」
俺のお礼で再び顔をりんごのように真っ赤に染めて怒ってくる。
ツンケンしているような態度をとっているものの、その実、物凄く優しい子なんだろうなって言うのが伝わってくる。
「何度も言うが、あんたの為じゃねぇんだからな!」
「はいはい」
「てめぇ……」
あんまり弄りすぎても良くなさそうなので、それからは静かにそのメッシュ少女の後を付いて行った。
しばらく歩くと寺が見えてきた。あそこがさっき言っていた命蓮寺という寺なのだろう。
俺はこれまで寺に縁のない暮らしをしていたから、俺がここにいるというのが少し不思議な気分だ。
「だが、どうして俺に面識のないここの人達が俺に協力してくれるんだ?」
「それは過去一で幻想郷が危機だって言うのがあるが、面識がない奴らじゃなきゃダメだったってことだ」
「どういう事だ?」
「次期にわかる」
遂に俺は寺に足を踏み入れた。
その瞬間、物凄い霊力を肌身に浴びることとなった。
この霊力はかなり強い人がいる証拠。それも、かなりやばいレベルの奴らが集まっているようだ。どれだけ霊力が強いやつでも、これほどの圧は感じたことがないからだ。
「だいぶ気合が入っているようだな」
「それだけ今回の異変はレベルが違うって言うことだ。放置したら地図が描き変わる騒ぎじゃないって話だぜ。例えば、この幻想郷が消滅するとか……」
「え」
かなりやばい単語が聞こえたような気がする。
幻想郷の消滅?
今まで幻想郷崩壊の危機は幾度となくあった。それは生態系が崩れたり、地形が崩壊して地図が描き変わるものだったり、それだけでかなりやばいと思っていた。
だが、今回の俺をみんなに敵対視させるものが幻想郷を消滅させるほどの異変だと言うのか。
もしこの話が本当なのだとしたら、この幻想郷に住む者、みんな――死ぬ。
「早く何とかしないと、不味いな」
「あぁ、その何とかするために、今私たちはここに居る」
話しながら歩いていくと奥の方に人影が見えてきた。
この人は俺を敵対視していないのか、まだ顔を見合わせてもいないが、警戒してしまう。
さっきからずっと俺を敵対視して攻撃を仕掛けてくる人達ばかりだったからな。
「落ち着け、そして安心しろ。ここにはあんたを敵対視するやつはいないぞ。それに、
「そうなのか」
それならば少しは安心出来る。
警戒を解いてその立っている人に近づいていく。
「あなたが海藤 真さんですね。話は伺っています。私は
はい!第153話終了
天邪鬼さんの名前が出てきていませんが、忘れている訳では無いので、安心してください。
何気に初登場の命蓮寺。ここが拠点となります。
それでは!
さようなら
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