それでは前回のあらすじ
命蓮寺にやってきた真は状況を知らされる。
そこに続々と集まってくるメンバーたち。
遂に幻想郷を救うためのレジスタンスが始動する。
それではどうぞ!
side真
「レジスタンスを始める前に前提条件を説明するわ」
紫はどこからともなくホワイトボードを持ってくると、ペンで何かを描き始めた。
「まず、これは知っている情報だろうけど、真と面識がある人達がどんどんと敵対して行っている。霊夢や魔理沙、文、慧音などね」
そうだ。その中でも慧音先生は俺と話している間に敵対してしまった。
文が敵対していた時は絶望すら感じた。
「そこで考えたのは面識がある人たちが敵対するんじゃないかって。そして、この仮説が正しければ面識がない人ならば敵対する心配はないんじゃないかって。だけど、この状況はまずいかもしれないわね」
「俺たち、会ってしまったよな」
「そう、そこよ」
俺たちが会ってしまったことによって面識がないという条件が満たせなくなってしまっているのだ。
今紫が言った仮説が正しければ今この場にいる人たちはみんな俺に敵対してしまうじゃないか。
「だけど、大丈夫よ。慧音の時もそうだったけど、敵対するまで個人差があるみたい。だから直ぐにみんなが敵対するってわけじゃないわ。それに、ピンチになっても私達が居るわ。絶対にあなたを死なせない」
ここまで紫に対して心強いと思ったことは無い。
確かに紫が敵対しないって言うのは大きいかもしれないな。逆に敵対してたら詰んでるしな。どこに居てもスキマに引きずり込まれる。
あれ? 紫ほどの力の持ち主なら洗脳が効かないんだとしたら神はどうなんだ?
紬やシャロ、彼方。あそこら辺も紬やシャロも戦闘能力は低いけど、紬は俺を簡単に殺せる人の一人だ。呪いの出力を調整したら普通に俺にも効くようになるだろう。
もし、神も影響を受けるんだとしたらかつてないほどのピンチだ。
「まぁ、正邪には見つかったら連れて来てって言っておいたからこの状況は想定内なんだけど、こんなに早く集合することになるのは想定外ね」
「じゃあ、時間は思ったより残されていない……」
「レジスタンスが崩壊するのは時間の問題ね。だから、急いでこの異変のことを調べるのよ」
この洗脳が効かない紫と幽々子が指揮ってどんどんと会議を進めていく。
「今回の異変は実質的にお前が狙われてると言っても過言じゃねぇと思うが、なにか今まで恨みを買ってきた心当たりはねぇのかよ」
正邪の言葉に俺は少し思考する。
俺が恨みを買うような行動は特にとっていないと思うんだが……。
まさか!
「みすちーか」
『いや、それはない』
全員に一斉に否定されてしまった。
まぁ、確かにみすちーの能力は驚異的ではあるが、ここまでの効力はないし、なにより恨みがあるなら直接殴ってくるタイプだ。
……心当たりはめっちゃあるんだけどな。屋台で焼き鳥出してるし。
「となると……異変の主犯たちか?」
「いい線は行っていると思うわ。誰か心当たりがあるの?」
今までの異変の主犯で恨みを持っていそうな奴らは結構いるが、そのほとんどが戦いに敗北してその命を落としている。
ライトは生きているものの、ダーク時代から心を改めているから、恨みなど持っていないだろう。
未来の俺も完全に消滅したし、キルタワーの人達だって……キルタワー?
そこで俺の脳裏に一つの可能性が浮かんだ。
あいつ、あいつは生きている殺していない。
「……いました。一人、たった一人だけ、俺に恨みを持っていて、かつこの幻想郷にも恨みを持っていそうな人物」
「そいつはなんだ?」
「ジーラ。俺が一度争ったことのある異変の主犯です。ですが、あいつは能力を持っていなかったはず。だけど、こいつしか考えられない」
能力はなかったはずだが、俺もこの世界に来て能力を発現させた。だから、あとから能力を発現させたとしてもおかしくない。
「なら、そいつが怪しいわね。居所に心当たりはあるかしら」
「……スノーランドにあるキルタワー。あそこがやつの本拠地。だから、そこになにか手がかりがあるかもしれない」
「じゃあ、真、正邪、私で見に行きましょう」
「え、なんで私まで」
「あなたの能力があれば色んな危機に対処できそうだからよ」
「ち、私は便利屋じゃねぇんだよ……」
そうして俺達はキルタワーに紫のスキマに入って捜索しに行くことになった。
なぜ全員で行かないのかと言うと、ほかの人たちは洗脳の効果を受けて捜索中に襲いかかってくる可能性があるのと、幽々子は紫がいない間にレジスタンスをまとめなきゃ行けないらしい。
ならなぜ正邪を連れてきたのかと言うと、能力が強いというのもあるけど、正邪位なら敵対しても対処可能との事だった。
なんか、ディスられているような気がして可哀想な気分になった。
「じゃあ、このキルタワーを隅々まで捜索するわよ」
「だがよ、この異変を起こしているって言う証拠とそいつの居場所はどうやって掴むよ」
「居場所は……こんだけ雪があるし、足跡があるんじゃないかしら」
「こんだけ雪降ってるのにか? 足跡なんてあるわけないだろ」
柄に合わず紫は焦っているようだ。正常に思考が働いていない。
いつもならそんな案は出さないはず、もうちょっと頭のいいことを言うはずなのだが、今は正邪の方が冷静に状況を分析しているようだ。
確かに正邪の言う通りだ。この状況でどうやって証拠を掴むんだ……。
「そうねぇ……能力って使ったらその場所に霊力が発生する。そしてしばらく空気中に漂い続けるから、この場所で能力を使ったのだとしたら分かりやすいんだけど……」
霊力か……少し探知してみるか。
俺は霊力を探知するために周囲に感覚を研ぎ澄ませた。
あれ、霊力と……これは感じ慣れた力を感じる。というか、まずい!
「今すぐその場から離れろ!」
「「え?」」
そして俺たちはその場から飛び退くと、元俺たちのいた場所に弾幕が降ってきて地面がボコボコになってしまった。
しかし、これはこれは、大変まずいことになった。
この人を敵に回すのは紫を敵に回すのと同義だって忘れてたわ。
「無意識……紫と正邪の不意は付けたようだけど、そっちが探知できるならこっちだって探知できるんだからな、こいし」
「……躱された。やっぱり凄い。ねぇねぇ、もっともっと遊ぼ。そして死んで、真」
はい!第155話終了
キルタワーにもう一度やってきたのですが、その目の前にこいしが立ち塞がりました。
果たしてどうなってしまうのでしょうか。
最近は空気だったこの設定、無意識を持つもの同士、お互いに居場所を探知できるという設定を持ち出しました。
紫はスキマで見つけ出してくるけど、こいしに関しては真そのものが発信機の様なものですからね。
どうなるのでしょうか。
それでは!
さようなら
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