それでは前回のあらすじ
今回の異変を起こしそうな可能性がある人がジーラしか居ないと思いついた真達は紫、正邪、真の三人でキルタワーへと向かった。
だが、そこで手がかりを探すのが非常に難しいことに気がつく。
そんな三人に襲いかかる弾幕。
その弾幕を撃った人物の正体はこいしだった。
真の居場所を正確に把握するこいしとの戦いが今始まる。
それではどうぞ!
side真
まさかこいしももう既に洗脳されていたなんて、この状況は不味いぞ。
無意識は霊力と同じように感じ取ることが出来るが、この無意識は特殊で感じ取れる人が限られている。
その中でも俺は同じく少しだけ無意識を操れるため、こいしの放つ無意識を感じ取ることが出来る。
だが、逆に言えばそれはこいしも俺の無意識を感じ取ることが出来る。
これは言ってしまえばこの幻想郷で一番厄介なやつが敵に回してしまったと言っても過言ではない。
「だが、どうしてここが分かった。地底とこのスノーランドはすごく離れているからスキマで来た俺たちに追いつけるはずが」
「無意識に頼って歩いてきたら見つけた」
無意識、なんでもありすぎだろ。
こうなると、どこに逃げても先回りされるとも考えた方が良さそうだ。
ははっ、なんだこの無理ゲーは。
「おい、見つけたぞ。私たち以外の霊力の反応」
「本当か!」
正邪はこいしと退治しながらも周囲の霊力を探知してくれていたようだ。
これでジーラがやったというのが濃厚になった。
あとはジーラがどこに行ったかということだが、まずはこの状況を打破することを考えた方が良さそうだ。
こいしは一度戦ったが、めちゃくちゃ強かった。特に俺の対策は凄かった。もう一度戦いたくない相手としては上位にランクインするだろう。
ここで逃げるというのもあるけど、紫のスキマで命蓮寺に行くというのは論外だ。直ぐに見つかってあそこが本拠地だってバレてしまう。
ならば――
「紫、人里にスキマを繋げてくれ」
「え、人里に? あそこは危険なんじゃ」
危険だけど、人混みで人探しは難しいだろうし、何より俺の事を知らない人がいっぱいいる。あそこほど逃げるのに最適な場所は無いとさっき行って気がついた。
「分かったわ。行くわよ」
その瞬間、俺たちの足元が抜けて俺たちはスキマに飲み込まれた。
その繋がった先はもちろん、俺の指定した人里、それも急に現れたとしても大丈夫な里の端。
そしてさっきまでキルタワーに居たこいしはいくら無意識を使って追ってきても物理的な速度の限界がある。
あの場所から一瞬で来れるとしても神達が文くらいなものだろう。
今のうちに人混みに紛れるんだ。
「行こう」
そう言って俺は歩き出そうとしたものの、後ろから引っ張られた。
その手の主は正邪だった。
「見てみろよ、あそこ」
そう言われて見てみると、そこには霊夢が居た。
どうやら俺に関して聞き込みをしている様子。俺が少しでも顔を出したら弾幕の雨が俺たちを襲ってくるところだった。
だが、博麗の巫女の話は警察の指名手配と同じ効力を持っている。今、不用意に人里に顔を出したら俺の事を知らない人にも取り押さえられてしまう。
霊夢は頭が切れる。俺たちが人里で人混みに紛れて逃げることを予測していたのだろう。だから先回りして先手を打った。
やっぱり霊夢も厄介なやつだ。
この幻想郷には頭が切れる人が多い。俺の事を徐々に追い詰めてきているな。
さて、どうしたものか。
sideこいし
逃げられてしまった。
あれは紫と正邪、あの二人が真の味方をしているなんて。となると他にも協力者は多そうだね。
早く見つけないと。真の妻として真を断罪して私も死ぬ。
無意識を使えば一瞬で見つけることが出来る。
うん、人里にいるみたい。無意識がある以上、真は私の追跡を逃れることは出来ない。
一つ問題があるとすれば移動能力がそんなに無いと言うことだ。
「紫という最強の移動手段があるのは辛いなぁ」
だけど、私には無意識っていう強い味方がいる。
無意識を放っている人の先回りをする。
そして私は無意識状態になった。
この状態の悪い所は道中の記憶がないからどうやってたどり着いたのか全く分からないところだ。
それからどれくらい飛んだだろう。
飛んだからだいぶ時間が短縮できた。だけど、この森に無意識を感じた。
まさか真達が森に逃げ込むなんて思わなかった。
「真なら人里に行って人混みに紛れようと考えるかと思ったんだけど、こっちの方に無意識を感じるんだよね」
そうして私は無意識を感じる方へと歩いていく。
立ち止まっているようだ。こんな場所で私の追跡を振り切ることが出来たと思ったのかな?
走っていくと遂に人影が見えてきた。
そこに居たのは無意識の発信源、海藤 真だ。
「見つけたよ、真。今は紫が居ないようだね。もう逃げられないよ」
「そうかそうか」
真は見つかったというのに慌てるでもなく、逃げるでもなく、ただ不敵な笑みを浮かべている。
不気味だ。今まで真をずっと見てきたけど、こんな真は見たことがない。
いやこれは真じゃない。
「ははは、さすが奥さんだなぁ。それが愛の力ってやつか? 一瞬で気がつくなんてな。普通なら正体が分からないはずなんだぞ」
「あなたと真じゃ圧倒的に雰囲気が違う」
「さすがぁ」
すると偽物の真は負けたとでも言いたげに首を振った。
その直後、真の姿がぼやけ始めた。そしてその正体が明かされる。
やっぱり本物の真じゃなかった。その正体は――
「やぁやぁ、こいし。海藤 真を追いかけるよりもさ、この封獣 ぬえと遊んでくれよ。絶対にそっちの方が楽しいぞ」
はい!第156話終了
ぬえが登場しました。
最初にぬえが居なかった理由はこれから明かされます。
ただサボるためだけにぬえが居なかった訳ではなかったのです。
それでは!
さようなら
好きな主人公枠キャラは?
-
海藤真
-
刻雨龍生
-
南雲音恩
-
南雲鈴音