それでは前回のあらすじ
迷いの森に来た真達は謎の霊力の謎を追うために探索をする。
真は森に霊力を放ってみることによって霊力の流れを見つけるものの、そこで途切れておりジーラの行方は掴めなかった。
そこにライトがやって来る。
そしてジーラを探すために真達はまずシャロを探してみることにしたのだった。
side真
「結局シャロ様は見つからなかったわね」
「まぁ、あいつは神出鬼没だからな」
あいつはもともと神出鬼没で居るときもあれば居ないときもあるいつも突然に現れていつのまにか居なくなっていた。
だけど、いつもは「来てくれないと友達をやめる」と言うとすぐに出てくるのだが、今日は言っても返ってきたのは静寂のみだった。
「しかたない。今日はもう夜になる。期限が近いとはいえ、夜に動くのは危険だ。夜は夜行性の妖怪も動き出すし、強い妖怪も多いからな」
もっと調べたいことは山ほどあるが今日はもう変えることにしよう。
そう考えて俺たちは命蓮寺に紫のスキマで帰った。
スキマから出るとなんだか違和感を感じた。
「ねえ紫」
「……危惧していたことが起こったかもしれないわね」
紫達が危惧していたこと、俺はさとり妖怪じゃないので、心は読めないが何となく起きていることはわかった。
なぜならあまりにも静かすぎるからだ。
ここから霊力も妖力も何も感じない。出てくる前に留守を頼んだのに誰一人として居ないこの状況はかなりおかしい。
「……もしかしたらもうみんなも洗脳の餌食に?」
「関わりの傾向的に関わりの多い人から洗脳されて行って、関わりの無いひとは洗脳にかからない。だけど、みんなは昨日一日だけど関わったから関わりが深くなってしまったんじゃないかしら」
もしそうなのだとしたら、動けるのは俺たちとライトだけって言うことになってしまう。それは不味い。
だけど、誰一人として居なくなっているって言うのは不可解だ。なにせ、白蓮位はみんなが行くからって残りそうなものだ。
寺を開けるのはあんまりよくないからな。
ってことは他に何かあった可能性も考えられる。
ただひとつ言えることは俺たちの居ない間にこの命蓮寺に何かがあったと言うことだ。
「この命蓮寺が使えなくなったんだとしたら、次はどうすればいいんだ」
「そうねぇ……もうちょっと位は大丈夫かと思ったんだけど……」
「……ちょっと待て、正邪はどうなんだ? 俺の体と入れ替わってるんだから俺を殺すために自殺とか……」
この今の状況で一番気になるのは正邪のことだ。
正邪は俺と入れ替わっているせいでかなりややこしい事になっている。
それに正邪はこいしから狙われることになるだろう。心配だ。
「ねぇ、真。誰かがこっちに歩いてきてるわ」
「え?」
俺は幽々子の声によって人の接近に気がついた。
二つの妖力を感じる。そしてもう片方からは無意識を感じる。
偶然ここに来たとは思えない。どうやらここが俺たちのアジトだと気がついたようだ。
「こいし……」
「真、やっと見つけたよ」
そこに現れたのはやはりこいしだった。
しかも、今俺は正邪の姿になっている。だから俺と正邪が入れ替わってることを知らない人は俺を真だと判別できるはずがない。
だと言うのにこいしは今、しっかりと俺を見て真と呼んだ。
バレている。
何故? もしかしてもう既に正邪は襲われてしまったのか?
「く、やるしかないのか」
「こいし、厄介な相手ね」
「真だけは逃がすわよ」
俺たちは身構える。
昨日とは違っていきなり攻撃はしてこないけど、いつ襲いかかってくるか分からない。
警戒しておくに越したことはない。
「あぁ、警戒しなくて大丈夫だぞ」
「え?」
するともう一つの妖力の持ち主が俺たちの目の前に現れた。
こいつは誰なんだ。どうしてこいしと一緒に行動しているんだ。
「あなた、この戦いには参加しないんじゃなかったの?」
「面倒な予感がしたからな。だけど流石に動かないとマズいと思っただけだ」
なんか紫と幽々子は知っているようだ。
この中でこの人のことを知らないのは俺だけのようだ。
「しっかし、本当に正邪になってるな。あいつがこんなことをするなんてな……」
「えっと、誰なんだ?」
「こいつは封獣 ぬえよ。ちょっと厄介なやつ」
そう言えば名前は聞いた。最初に対面した際にぬえって人物とマミゾウって人物が居ないって言っていたな。
その片割れがこの人なのか。
もしかして裏で行動してくれていたって言うことなのか? でも、どうして俺たちの前に出てこなかったんだ?
「で、なんでこいしと一緒なのかしら」
「私はぬえのお陰で目が覚めたの」
「ん? 目が覚めた?」
「ぬえは最初、真に変身して目の前に現れたの。そしてぬえに諭された。お前は本当にそれでいいのかって。そしたら急に頭の中のモヤモヤが晴れた気がして、そしてこの世界がおかしくなってるって気がついたの。今はもう真の味方」
どういう事だ。そんな簡単にこの洗脳は解けるもんなのか?
いや、そんな簡単な物じゃない。
この世界に起こっている異変はそんな簡単なものでは無い。こんな簡単に洗脳が解けるなら苦労はしない。
「お前、こいしのことを幸せにしてやれよ」
「? もちろんそのつもりだが」
「ちょっと! 何言ってるの!」
ぬえは何故いきなりこんなことを言ってきたのか分からない。
俺が混乱しているとこいしがぬえを追い回しているのが目に入った。
なんでそんなにこいしが怒っているのかは分からないけど、とりあえずこいしの件は一件落着したってことだな。
はい!第161話終了
こいしが正気に戻りました。
ですが、まだまだ戦いは続きます。
それでは!
さようなら
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