それでは前回のあらすじ
紅魔館にやってきた真たちはある人物をめざして歩みを進める。
だが、道中で咲夜に見つかり、危うく殺されかける。そこをフランに助けられ、何とか逃げ延びた真たちは音恩の部屋へとたどり着く。
そこで音恩は真を試し、真のことを音恩は本物だと認めるのであった。
それではどうぞ!
side真
「音恩、やっぱりお前は洗脳されていなかったか」
音恩は俺を見るなり攻撃は仕掛けてきたものの、敵意は感じない。おそらくは本当に洗脳はされていないと考えていいだろう。
「まぁね……ただ、今回のこれは洗脳とは少し違うんだ」
「違うとは?」
「上手く言えないけど、少し違う。言うなれば記憶の改竄だ」
「改竄!?」
思ったよりも大変なことが音恩の口から飛び出してきたことに俺は驚いてしまう。
今までただ、洗脳されていると思っていたのだが、まさか記憶の改竄が発生していたなんて……。
「歴史の修正力って言うのかな。多分これは一個人の力じゃなくて、この幻想郷自体の力」
「なんですって!?」
今度は一番に驚いたのは紫だった。
それもそうだ。紫はこの幻想郷の創造主。言うなれば我が子のようなものだ。
それが今、崩壊を迎えようとしている。それもこの幻想郷の意思だと言う。
我が子が自殺しようとしているのだ。驚愕するに決まっている。
しかし、何故そんなことになっているんだ?
「歴史の修正力って、もしかして過去で世界が破滅するようになったってこと?」
「え?」
「さすが紫。ご明察だ」
「マジか」
さっきまでクールを気取って表情一つ変えなかった正邪が驚きの表情を隠せなくなっている。
そうか、過去で幻想郷が崩壊したから現代のこの幻想郷が消滅しようとしているのか。
となるとこのまま行くとこの幻想郷は消滅し、多くの者が死ぬ。
「さて、ここからが問題だ。今回の異変は歴史を改変した奴がいる。目標としてはそいつを倒し、歴史を元に戻させる」
「そうすれば今の幻想郷は元の姿を取り戻す可能性があるって言う事ね」
「そういう事」
目標は見えてきたものの、その関心の主犯を俺たちはまだ見つけることが出来ていない。
それに、俺がみんなの敵として認識されているのも気にかかる。これも歴史の改変によるものだと思うんだが、どうして俺がみんなの敵として認識されているんだ?
それにフランが記憶を改竄されていないのも気になる。洗脳じゃないって言うならば音恩の記憶が改竄されていないのも気がかりだ。
少し進んだと思ったら分からないことが大量に出てきた。1分かって10分からないことが出てきたような感じだ。
「とりあえず僕はみんなに協力する。で、フランもね」
「というか、なんでフランの記憶が改竄されていないんだ?」
「フランは自身にかけられた力を破壊することによって改竄を免れた。しかも無意識に。恐ろしい子だな」
なるほど……力を力で打ち消したのか。
確かにフランの能力ならばそれも可能なように思えてくる。
「そうなるともっと改竄を無効化できる人は居そうね」
「そうね、となるとその人たちを探すって感じかしら」
「いや、それはリスクがデカすぎる。少なくとも今回、真さんがターゲットにされているのはなにか理由がある。真さんがこの異変を解決するターゲットだ。真さんが途中でやられる訳にはいかない」
「じゃあ、今のこのメンバーで戦いに挑むってことか?」
「そうなるね」
確かにここには強いメンバーが揃っている。
紫や幽々子、正邪、フラン、音恩、俺。だけど、心許無いのも事実。
「後はシャロが目覚めれば……」
シャロが目覚めないと敵の居場所を掴むことも出来ない。
紫のスキマでは正確な位置を掴むことが出来ないらしいし、今ここでスキマを使えるのは紫しかいない。
そう言えば、どうしてシャロは突然紫のスキマの中に出現したのだろう。
もしかして他のスキマを使えるやつが?
その時、俺の脳裏にある可能性が浮かんだ。
シャロがあんな状態なのだとしたら彼方も同じ状態の可能性が高い。
そして他の神達がこんな状況で一人だけ無事な可能性がある神がいる。
シャドウだ。あいつならばもしかしたら無事でいる可能性がある。
「少し出てくる」
それはそう一言だけ告げると無意識を発動させて紅魔館を出て、森の中へと入っていく。
少し進んだところで立ち止まると大きく息を吸って名前を叫ぶ。
「シャドウぅぅぅぅ!」
「うるせぇ」
名前を呼ぶと目の前に出てくる少年。全能神シャドウだ。
やはりこいつは無事だったようだ。特に傷跡もなく、恐らく自分の作りだした空間に居たから襲われることがなかったのだろう。
「どうした?」
「シャロを助けてくれてありがとな」
「俺も幻想郷がなくなったら困るんでな」
そうか、一応シャドウもこの幻想郷の神。
普段、俺たちのことに対して首を突っ込まないことを鑑みると恐らく放任しているのだろうが、さすがに今回のことは見過ごせなかったようだ。
「今回の案件は過去改編だ。安易に普通の人間が立ち入っては行けない領域。本来であればこれは神々直接罰しなければ行けないのだが、シャロも彼方も手も足も出なかったようだ」
シャロは分かるけど、破壊神である彼方ですら手も足も出ないなんて……そんな事有り得るのか?
少なくとも彼方の戦闘能力は幻想郷トップクラスだ。なのに手も足も出ないなんて……。正直今の俺でも勝てるかどうか怪しいぞ。
「ま、そんな訳だ。後はお前らに任せる。じゃーな」
それだけを言ってシャドウはスキマの中に消えてしまった。元の空間へと戻ったのだろう。
「……やっぱり助けを得られるわけじゃないか」
シャドウの性格を鑑みると仲間として戦ってくれるとは思えなかったからこの展開は予想通り。
「さて、戻るか」
そして再び俺は無意識を発動させるとみんながいる部屋に戻ったのだった。
はい!第166話終了
歴史の改編。そして修正力。
果たして真達は元の歴史通りにすることが出来るのか?
それでは!
さようなら
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