それでは前回のあらすじ
鬼流と戦う真と紗綾。鬼流の能力を封印し、優位に立ったかと思われたが、鬼流の強さは能力だけの問題ではなく、実力がものすごく高く、後一歩のところまで行ったが、その攻撃では鬼流の機械仕掛けの体には傷ひとつつけることができなかった。
そこで鬼流は奥の手であるオーバーヒートを使用して真達を一掃しようと考えたものの、そこで一人の男が止めに入った。
その男は真たちの繊維を削ぐほどの実力の持ち主だった。
果たして真たちはこの異変を解決することができるのだろうか。
それではどうぞ!
side真
恐らくさっきの鬼流を回収していった男もジーラの仲間だろう。とすると、あいつも倒さないとジーラの元へと辿り着くことができない可能性が高い。
デイですらあれほど強かったと言うのに、恐らくあいつの実力はデイよりも上だ。
果たしてどうしたものか……。
「これで結局振り出しに戻ったわね。それどころか最悪の状況よ。常にこの幻想郷の状況を確認していたのだけど、幻想郷が既に半分も消滅してしまったわ。残っているのはさっき崩れかけていた紅魔館は完全に消滅してしまっているわ」
俺たちはシャドウに助けられて周囲が崩壊するあの紅魔館から逃げてくることができた。
だが、想像通りにもう既に紅魔館は完全に消滅してしまったようだ。
「今の私たちには全然居場所がない。今日寝る場所も確保できないくらいよ」
不眠不休で動き続けるのは流石にまずいだろう。ただでさえ強い奴と戦わなければいけないのに、その戦いの前に不眠不休による疲れで体力を消耗してしまっていては肝心な時に動けなくなる可能性がある。
休みは取ったほうがいい。
「この世界に敵対視されているのは俺だけなんだ。なら、俺だけが逃げ続ければいいだけなんじゃないか?」
「どういうこと、真。私にはよく理解できないわ。その言い方だと、自分のことを犠牲にしようとしているように聞こえるのだけど」
「え、真! それはダメだよ」
「じゃあ、どうしろって言うんだよ!」
紫は考えこむ。
そして地面に倒れているライトを見た。
ライトのダメージはかなりでかいものだが、この程度で死ぬほどライトは弱くはない。
だが、少し心配だ。
ライトは俺のコピー作品なだけあって、非常に俺の容姿と酷似している。だから闇雲に永遠亭にも連れていくことができないのだ。
「みんなで永遠亭に行きましょう」
「え、大丈夫なのか? あそこは永林とか強い人たちも結構いるだろ。敵対していたら厄介なことになるが」
「恐らくその辺は大丈夫よ。なにせ、永林はとても強いもの」
紫にしては随分と曖昧な根拠だった。
このまま永遠亭に行って紫の考えが外れた場合は即ゲームオーバーだ。ハイリスク。
だが、もし永林が敵対していなくて、仲間になってくれたらものすごく心強い。ハイリターンだ。
だが、リスクがあまりにも大きすぎる。俺一人が犠牲になるのはいいが、もしかしたらみんなも永林に殺されてしまう。
みんなの命が危険ということで俺は渋っていると、肩に手を置かれた。
その手を見てみるとこいしがそこにいた。そしていつになく優しく、包み込むような表情をしていた。
「真、そんなに考え込まなくてもいいんだよ。この異変が起こっている時点で安全な場所なんてこの幻想郷には残されていないんだから。だけど、真の気持ちもわかる。優しい真のことだから多分私たちを危険な目に合わせたくないんだよね。わかる。私も真の立場だったら同じことを考えていただろうから。だから私たちは強制はしないよ。元々ここにいるみんなは真に協力するために集まっているんだから。だから、私たちは真についていく、真の決断に従うだけなんだから。その結果がなんであろうと私たちは真を責めることは絶対にない。だから安心して前を歩いて、私たちを導いて。真が正しいと思った道へ」
「こいし……」
こいしの口からこんな言葉が出てくるとは思いもしなかった。
俺は頭をフル回転させる。どっちの方がいいか、そんなのは今のこの現状では誰もわからない。
俺たちは未来を見ることができるわけじゃない。この場にいる誰もこの先どうなるのかを知っている人なんていないんだ。
本当に俺が決めてしまって大丈夫なのだろうか。みんなをそんな身勝手に巻き込んでしまっていいのだろうか。
確かにジーラを倒さなければどの道、この幻想郷は崩壊する。
ならば、俺の選ぶ答えはっ!
「行こう、永遠亭へ」
「ふふ、あなたならそういうと思っていたわ」
その瞬間、俺たちの体は宙をまっていた。俺たちは足元のスキマへと自由落下を始めたのだ。
出口は恐らく永遠亭。一か八かの賭けだ。
数十秒でスキマの出口にたどり着き、勢いよくスキマの中から飛び出した。
見てみるとまだここは一切、崩壊していないようで、綺麗な以前きた状態と同じ状態の建物がそこにはあった。
それだけでなんだか俺は泣きそうになってくる。だが、本番はこれからだ。泣いている暇はない。
俺たちは無言で頷き合って静かに歩き始めた。
その瞬間だった。
ドゴーンとものすごい物音が聞こえた直後、ボロボロになったシャロがぶっ飛ばされてきた。
俺はなんとかシャロをキャッチしたものの、ものすごい威力だったため、俺もぶっ飛ばされて木に背中を強打してしまった。
「ぐっ」
「真!!
こいしは駆け寄ってくる。
俺は能力は致命傷を防ぐだけであってダメージそのものを軽減するものではないから今のは致命傷判定ではなかったのだろう。モロにダメージを食らって肋が何本かイカれた。
「おぉっと奇遇ですねぇ〜」
やかましい声が聞こえる。
この声はついさっきも聞いた声だ。もう二度と聴きたくなかった声だ。
「デイっ!」
「さてさてさて、その神を大人しく渡してもらいましょうか〜? そうしたらあなた達に手荒な真似はしませんよ?」
「渡すかよ。シャロは俺たちにとって大切な人で、この異変を解決する要なんだ!」
「そうですかぁ……では、死んでいただきましょう! いっつショータイム!」
はい!第172話終了
デイとの再戦、かなり早かったですね。
そして制限時間はもうあまり残されていません。
果たして真たちはデイに勝利し、シャロを守ることができるのでしょうか?
それでは!
さようなら
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