それでは前回のあらすじ
ついにシャロが主犯のいる空間を見つけ出した。
全員でその空間に乗り込むと、そこは禍々しい城が聳え立つ空間だった。
そしてその城に入った瞬間、真たちは鬼流に背後を取られてしまった。
絶体絶命のピンチ、真たちはどう切り抜けるのか?
それではどうぞ!
side真
背後を取られてしまった。下手に動くと殺されてしまうかもしれない。
「さぁて、どう殺してやろうか。生きたまま内臓を全部引き摺り出してやろうか?」
こいつの能力は瞬間移動。今この場で振り返って鬼流に攻撃をしたところで一才のダメージが入る事はないだろう。
ならばどうするか。
そんなのは一つしかない。
「っ!」
「よく不用心に近づいてきた物だな!」
俺は肩に置かれた手を掴み、勢いよく振り返ってもう片方の手で霊力刀を作り出した。
ならば、奴が逃げられないようにすればいい。例えば奴の体を掴む。
俺が刀を鬼流に突き刺そうとするも、やはりそううまくはいかない。鬼流は俺の腕を掴むことによって俺の刀を止めてきた。お互いにお互いの腕を掴む体制になる。どっちかが力比べて負けると殺されると言う状況だ。
その時、背後から二人の人物が駆けてきている気配を感じる。
「くそ、てめぇ、離しやがれ!」
「いやだね。この手は死んでも離さねぇ!」
そして俺の横を通り抜けて鬼流の後ろに立つ二人の人物。その二人とは紗綾とライトだった。
二人は刀を構えて鬼流に斬りかかる。だが、鬼流もそう簡単に切られはしない。
なんと、俺ごと瞬間移動してその刀を回避した。
どうやらこの瞬間移動をする一瞬は他人にはものすごい負荷がかかるようできつかったが、俺でも俺は手を離さずに鬼流に刀を突きつけ続ける。
死んでもこの手は離さない。
「ふん、ならば、これでどうだ!」
「え? あぁぁぁぁぁぁっ!」
なんと、その瞬間、鬼流は連続で瞬間移動をし始めたのだ。
当然それによって俺の体への負荷もとんでもないことになり、体の骨がバキバキと悲鳴を上げている。
「く、かっ!」
「そろそろ離した方がいいんじゃないか?」
「へ、これくらいで死ぬほど俺はやわじゃないんでね」
そう強がるものの、肉体へのダメージを軽減するのは致命傷のみだ。これは致命傷にはならないので、じわじわとダメージが蓄積されてものすごく辛い。今すぐにでも離したい。だけど、今こいつを離してしまえばもしかしたらもう二度とこいつを倒すチャンスは訪れないかもしれない。
「だあああああっ!」
「ぐふっ!」
俺は力いっぱいに鬼流の鳩尾に膝蹴りを入れる。すると鬼流はダメージによって能力の発動をやめてしまって俺の体への負荷も止まる。
今がチャンスだ。
「クレア王!」
俺はクレア王を使用して力を込め、鬼流に斬りかかった。だが、その次の瞬間、俺は天井を仰いでいた。
ものすごい衝撃に俺の体は一瞬にしてぼろぼろになってしまっていた。
「《
「「真!」」
こいしと紗綾が心配して俺に駆け寄ってくる。
腕が変な方向へと向いてしまっている。どうやら骨が折れてしまったようだ。だが、これくらいの傷だったら妖怪の俺ならどうっていうことはないが、いかんせん激痛によって俺は体を一ミリも動かせなくなってしまった。
俺の能力は肉体への致命傷のダメージを軽減するというものだ。これはおそらく致命傷だったのだろう。だから俺の体は骨が折れる程度のダメージで済んだに違いないが、その痛みはそのままだ。肉体的にはまだ大丈夫そうだが、致命傷ほどの激痛が全身を襲って意識が朦朧とする。
「お前らが俺の体にダメージを与えることなど不可能だ。豪王、数十もの連撃を一瞬で相手に打ち込む技だ。この技を食らって死なないのは海藤真、お前くらいだろうな」
深呼吸をすると肺が痛い。どうやら折れた骨が肺に突き刺さっているようだ。
「真、これを飲みなさい」
そういって永琳先生は何かの錠剤を俺の口の中に押し込むと水で一気に流し込んできた。
その瞬間、体の痛みが引いていくのを感じ、体の傷も治り始めた。どうやらこれは永琳先生の作った回復薬のようだ。いつもながら永琳先生の作った薬はすごい。
俺は体の痛みが引いたので立ち上がると永琳先生は俺に耳打ちをしてきた。
「この薬は細胞分裂の働きを助けて強制的に傷を塞いでいるの。その影響で後でどっと疲れが押し寄せてくるかもしれないわ。細胞分裂を多くさせるということは寿命を縮めるということでもある。あまりこの薬は使えないわ」
「なるほど」
今回は仕方が無いから使ったけど、本来ならばあまり使いたくないという代物らしい。
いわば寿命の前借りというものなのだろう。人生の中で細胞分裂をする回数は決まっている。その回数を無理やり増やしたら残り細胞分裂回数が減って寿命が減るというのもわかる。
なるほど、俺は半人半妖だからいいけど、本来だったらあまり使いたくはない代物だな。
「真、伏せて!」
背後から幽々子の叫ぶ声が聞こえてくる。俺は咄嗟に伏せると頭上をものすごい大量の弾幕が通り過ぎ、鬼流に向かって襲い掛かる。
だが、そんな弾幕では鬼流に攻撃することはできない。
「ふん、そんな弾幕が俺に当たると思っているのか!」
鬼流は嘲るような表情になった後、瞬間移動をしようとしたその瞬間、
「反転しろ!」
どうやら鬼流の上下左右の感覚があべこべになったらしく、思うように瞬間移動ができなくなって瞬間移動をしたのだが、幽々子の弾幕の射線から逃れることはできなかった。
幽々子の弾幕には死の力が込められている。当たれば即死だ。
おそらく正邪があいつの感覚を逆にしたのだろう。ものすごくばっちりのタイミングだ。瞬間移動しようとした瞬間だったらあいつも対応のしようがない。そしてあいつは瞬間移動の直後に瞬間移動をすることはない。おそらくクールタイムが存在し、一度使用した直後には再度使用することができないのだろう。
あの状態ではあいつは回避のしようがない。
「なるほどな」
「鬼流、いや春斗あんたはもうおしまいよ!」
「っ!」
正面から幽々子の弾幕が襲い掛かり背後からは紗綾が鬼流に斬りかかろうとしている。
絶望的なこの状況の中、俺は見てしまった。鬼流のニヤッとした笑みを––
「みんな、離れろ!」
『え?』
俺の叫び声にみんなは素っ頓狂な声を上げた。
その次の瞬間、ドガーン! とものすごい地響きと共に鬼流が大爆発を起こした。おそらく自爆だ。ただ死ぬくらいなら周囲の奴らを道連れにして死ぬという意思なのだろう。
だが、俺は驚愕してしまった。
「な、な、な」
「今の、デイだったらもう少しスマートに突破できたんだろうが、俺は一つしか能力がねぇからな。能力の過剰使用によっておこる現象、バーストだ」
爆発による砂煙が晴れると、そこには爆発に巻き込まれてぼろぼろになって倒れている紗綾とその頭を踏みつけにしている同じくぼろぼろになって体中から血を流しながら狂気じみた笑みを浮かべている鬼流が見えた。
はい!第184話終了
今回は鬼流対真たちという戦いでしたが、いかがでしたでしょうか。
早くも幽々子、正邪、紗綾の活躍によって追い詰めたかのように見えましたが、鬼流は意図してバーストを引き起こして難を逃れました。おそらく鬼流に怖いものは何もないのでしょう。
ちなみにバーストは滅多に起こるものではなく、限界を超えて能力を使用したとしても起こるものではないのです。一度に使用できる能力の出力を大幅に超えると起こる現象で、使用者にも大ダメージが入ってしまいます。
このようなオリジナル設定です。
果たして真たちは鬼流に勝利することはできるのでしょうか?
それでは!
さようなら
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