それでは前回のあらすじ
霊夢、ライト、紗綾、真の四人がやられてしまった。
しかし、まだ諦めるわけにはいかない。ここで諦めてしまったら幻想郷は終わり。
ただ、勝機が無いわけではない。神楽は能力持ちの相手との戦いには慣れておらず、幻想郷のみんなが神楽の弱点とも呼べる存在だった。
しかしそこで神楽は邪の力の秘められた能力を使用し、みんなの力を奪ったことによって次々と倒れてしまう。
ついに神楽が止めをさそうとしたその時、紫たちの前に現れてピンチを救ったその人物はシャドウだった。
それではどうぞ!
side三人称
紫は目を見開いて驚くことしかできなかった。
以前、シャドウがみんなの事を守って見せたときはそれほど力を解放していなくて力をあまり感じられなかったのだが、今のシャドウは神楽が相手だと知ってからか力を大幅に開放している。
底なし沼の様に果てしない深みにはまってしまいそうなほどの神力。
神楽の力を前に感じたときもとてつもない力を感じたが、紫はシャドウの力を感じている今の方が足の震えが止まらなくなっていた。
(これが最強の神の力……)
紫も以前シャドウがデイのカメラと戦っていた時は全く本気を出していないということは分かり切っていたが、それにしてはあの時よりも膨れ上がりすぎだった。
それもそうだ。なにせ、あの時、シャドウは力の四分の一すらも発揮していなかったのだから。
シャドウの周囲を漂っている真っ黒なオーラが周囲に吹き荒れている。まるで暴風の様に紫は吹き飛ばされてしまいそうになる。
しかし、さすが神楽と言ったところだろう。神楽はそんなオーラを受けてもびくともしていない。
「久しぶりだな。実に500年ぶりと言ったところか。随分元気そうじゃないか」
「あんたも元気そうだな、シャドウさんよ。俺はあの日の事を一日たりとも忘れたことは無いぞ」
「そうか、じゃあ頭の回るお前なら、俺が何をしに来たか、わかるよな」
「それはもちろん、俺に殺されるためだろうが!」
神楽がシャドウに言い放った瞬間、神楽は邪の力を拳と足に纏わせ、全力で地面を蹴って目にもとまらぬ速度でシャドウに接近し、拳を振りかぶった。
しかし、その拳は空を切ることとなってしまった。そこにはすでにシャドウは居なかったのだ。
徐に真上を見た神楽は内心驚きはしたものの、すぐに落ち着き、そして口元をにやりとゆがめた。
「やっぱあんたはそうじゃないとなぁ!」
「お前のそのテンション、やっぱり俺は苦手だ」
そのやり取りは二人が昔からの知り合いだということを示していたが、紫にとってはそれどころじゃなかった。
この部屋の天井はものすごく高く、飛んで天井まで行こうとするとどうしても時間がかかってしまう。それは紫も同じことだった。
しかし、今シャドウがいる場所はこの部屋の天井、しかもその天井に立っているという摩訶不思議な状態だった。まるで重力がシャドウの周りだけ真反対になってしまっているかのような摩訶不思議な光景に紫は驚くことしかできなくなってしまった。
「しかし、お前はなんで生きている? お前は俺が殺したはずだ」
「邪神の力、邪の力を甘く見るなよ。殺される前に魂に纏わせれば生き返られる!」
「あー、そういやそんな効力あったな……」
「というか、お前も俺と同じ邪神出身なんだから、邪の力の効力を忘れるなよ!」
神楽はそういうとまるで空中を蹴る様にしてシャドウへと接近し始めた。
そんな神楽を見てシャドウは天井を走り始めて壁までたどり着くと、壁を蹴ってシャドウへと一気に接近する。
ついに二人の拳がぶつかり合った。その瞬間、周囲へまるで大爆発でも起こしたかのような衝撃波が襲い掛かってきた。その衝撃波は周囲の柱や窓を木っ端みじんに破壊し、天井までもその衝撃で崩れ始めた。
シャドウの拳の威力、それから神楽の拳の威力に合わせて神楽の邪の力による衝撃波は周囲の物をすべて消し飛ばしてしまった。
「しかしわからん。お前ほどのやつが、なぜあの程度の男の下についている」
「なんでだと思う?」
「……まさか、再臨を狙っているのか」
「そう! 一度堕天してから復活した神は以前の何倍もの力も手に入れられる。そうすればお前なんか一瞬でひねりつぶせるさ!」
「一度俺に殺されたというのに懲りていないようだな」
「懲りた、懲りたっすよ。だから今度は絶対にミスしないっすよ」
「なっ!」
その瞬間、神楽の背から真っ黒な大量の触手のようなものが生えてきてそれらが一斉にシャドウへと襲い掛かった。
慌ててシャドウはそこから離れようと神楽の方向に勢いよく神力を噴射して緊急脱出を試みたが、一瞬遅れてしまったせいで触手に追いつかれ、シャドウの足首に触手が絡みついた。
そのまま触手はぐるぐるとシャドウを振り回すと、そのままの勢いでシャドウを地面をへとたたきつけた。
その勢いは凄まじく、地面を突き破り、この謎の空間に浮いている地面を貫通して奈落の底へと落ちて行ってしまった。
神楽の邪の力の扱いに関しては達人級というのもあり、神楽のみが使える戦法。シャドウも何度も邪の力を使えるものと戦ってきたが、これは初めて見る技だったがために後れを取ってしまった。
さらには以前シャドウと戦った時にはまだ使えなかった、いわばこれは神楽のとっておきだった。いつか来るシャドウとの戦いのときのために誰にも見せることなくとっておいた技だった。
これが神楽の
「これで邪魔ものは居なくなった。あれだけの勢いでたたきつけられたらさすがにあいつと言えどもしばらくは動けまい。その間にお前らを始末し––」
神楽が先ほどと同じ禍々しい球体を出現させて紫たちに投げつけようとしたが、その寸前のところで神楽は突然背後から伸びて来た手に頭を鷲掴みにされ、そのまま顔面を地面へたたきつけられた。
先ほどの神楽のたたきつける威力もものすごかったが、こちらのたたきつける威力に関しても周囲を破壊してもおかしくないほどの衝撃波が周囲に離れるほどの威力だ。
普通の人間がこの威力で顔面をたたきつけられてしまったら顔面はつぶれてしまうこと間違いなしだった。
貫通こそしていないものの、その地面はあえて神力で硬化され、その上にたたきつけられているから貫通していないのであって威力的には先ほどのたたきつけと同等だ。しかも、その硬化された地面がへこんでいる。
「く、くそが……てめぇ……シャドウ!」
「一回は一回だ。神楽」
神楽を鷲掴みにし、地面へとたたきつけた人物は、先ほど奈落の底へと落下していったシャドウだった。
はい!第193話終了
今回、シャドウが神楽の事について話すと前回のあとがきで書きましたけど、あまり情報を出せていないですね。
次回もシャドウ対神楽ですので、次回も神楽に関する情報を出していきます。
それでは!
さようなら
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