無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 ついに始まった神楽対シャドウの戦い。

 再臨を企む神楽と再び神楽を退治しようとするシャドウの戦いは熾烈を極める。

 しかし神楽は昔とは違い、成長しており、シャドウの知らない技で追い詰め、そしてついに奈落の底へとシャドウを突き落とすことに成功したかのように思えた。

 だが、その次の瞬間には神楽もシャドウに地面へと叩きつけられていた。

 果たして勝つのはどちらなのか!?



 それではどうぞ!


第194話 闇滅(ダークデリート)

side三人称

 

 シャドウが立ち上がると、神楽も服に付着した砂埃を払いながら立ち上がった。しかし、その神楽の表情は先ほどまでの余裕のある表情とは打って変わって、憎き相手を見るかのような表情でシャドウをにらんでいた。

 そんな神楽の表情を見てか、やれやれと言った感じでシャドウは顔を顰めると真剣な表情で神楽を見据えた。

 神楽の周囲に放たれている威圧感はさっきまでの比じゃなくなっており、戦いは不得意なシャロはもうすでに周囲を漂っている威圧感に押しつぶされて気を失いそうになっていた。

 

 今のシャロの意識をつなぎとめているのは神としてのプライドと幻想郷を救うまで倒れるわけにはいかないという覚悟だけだった。

 対する力神で破壊神である彼方も少しでも気を緩めるとすぐに意識を飛ばしてしまいそうなほどだった。

 神楽の威圧だけでは彼方の意識を飛ばすことなどできない。だが、その彼方の威圧にシャドウの威圧がぶつかり合い、周囲にものすごい威圧が放たれているため、彼方も意識を刈り取られてしまいそうになっていた。

 

 しかし、シャドウにはそんなに威圧を放っているつもりはない。自然と出てしまうのだ。そのため、心が弱い者は近づいただけでも一瞬で気を失ってしまう。だからシャドウは人前には滅多に顔を出さないのだ。

 だが、真だけは違った。むしろ、真にはシャドウの威圧など効いていなかった。だから真に興味がわいていた。

 

「戻ってくるなら、何度だって叩き落してやるよ!」

 

 神楽は再度真っ黒な触手を背後から生やしてシャドウへと伸ばす。

 しかし、今度は一切表情を変えずに触手を見据えるシャドウは地面が抉れるほどの勢いで地面を蹴ると、触手へと電光石火の速度で触手の波に突撃していった。

 さすがにその行動には紫、シャロ、彼方も驚愕のあまり目を見開いた。

 

 先ほどその触手に捕まって地面を貫通して奈落の底に落とされたばかりだというのに、何を考えているんだろうか、そう誰もが思っているとついに触手がシャドウの目の前まで迫ってきた。

 また捕まる。そう思われたが、シャドウはある意味皆の期待を裏切って見せた。

 

 シャドウの目の前まで迫った触手は一瞬にして消滅してしまった。

 

「な、なにぃっ!?」

「神楽、お前は成長しているのがお前だけだと思っているのか?」

「っ!」

 

 そのシャドウの言葉に嫌な予感を覚えたのか神楽は背後の触手を一斉にシャドウへと伸ばしたが、その触手は全て一瞬にして消滅してしまった。

 誰もがこの現象について全く理解できなかった。ただ一人、彼方を除いて。

 シャドウは闇を操ることができる。それはルーミアも同じだが、シャドウのそれは格が違うものだ。

 シャドウの能力は主に闇を操る程度の神の能力。ルーミアの様に暗闇を操作することもできるし、人の心の闇を操作することだって可能。

 そして今回使ったのは––

 

「あれは滅符(めっぷ)《ダークデリート》。突然の事態には対応することはできないけど、黒いものを指定し、その黒いものを排除、消滅させることができる。シャドウ様のスペルカード」

「か、彼方様はよく知ってたね。僕は知らなかったよ」

「だって、昔はシャドウ様のもとで修行していたからね。あの人の修行はきつかったよ……」

 

 そう、彼方は昔、シャドウに修行を付けてもらっていたのだ。とはいっても、真と妖忌のように技を教えたりとかいう修行ではなく、単純な戦闘能力についての修行だ。

 彼方は力神になることを望んだ。力神になるためには元から強い場合を除き、シャドウに修行を付けてもらうこととなる。

 紅蓮の場合は神力水を飲んだ際に力を望んだため、修行を受けなくても十分な戦闘能力があったし、神の力も扱えていたが、彼方は破壊の力を手に入れた割には実力が伴っていなかったため、シャドウに修行を付けられたのだ。

 

 そんな話をしている間にシャドウは神楽の目の前にたどり着いた。

 

「ぐ、許さない許さない許さない! 絶対にこの幻想郷を侵略してやる!」

「その侵略しようとしている世界が滅びようとしているが、それはいいのか?」

「かまわない。脆いものはいつかは自然と滅びる、それが早まっただけだ。何の問題もない」

「そうか、脆いものはいつか滅びるか……それなら」

 

 シャドウは拳に神力を纏わせて強化し、その拳を神楽の腹へと叩きつけた。

 

「かはっ!」

「お前が滅びるのも必然だよな!」

 

 その威力は凄まじく、神楽は勢いよくぶっ飛ぶと壁にすごい威力で叩きつけられ、壁を貫通して飛んで行った。

 今まで紫たちが協力してやっと追い詰めていた神楽が遊ばれている、その事実に紫は戦慄してしまった。

 あの拳を纏っている神力、それはまさしくクレア装、そのものだった。

 

 もともと、クレアは神の御業と呼ばれており、神力を使っていろいろな力の強化をするのに使用されていた。

 そのクレアを下界の者たちも使えるように改変された下界用のクレアである。だが霊力、妖力、魔力を使用したクレアなど、神力を使用したクレアには遠く及ばない。

 あのクレア装の身体強化は本来のクレア装の威力なのだ。

 

「ってか、彼方。てめぇに特別厳しく教えていたのは罰だ。てめぇが壊した世界を再生させるのがどれほど大変か、わかってねぇようだな。これが終わったらまた修行を付けてやってもいいんだぞ」

「は、はは……遠慮しておきます」

 

 シャドウは彼方に対して怒りの言葉を放つが、その間も警戒を怠らないのはさすがシャドウと言ったところだろう。

 今の一撃は神楽と言えどもただで済む威力ではなかった。だが、神楽は邪の力の達人だ。邪の力で体を強化してダメージを減らすことなど造作もない。

 少ししたら何食わぬ顔で戻ってくることは間違いなかった。

 

「あの、シャドウ様。気になっていたんですが、あいつとの関係は」

「あ? あぁ……まぁ、旧知の仲ってやつだ。俺とシャドウが出会ったのは今から約10000年くらい前の事だ。俺たちは二人とも邪神で共に悪さをしていた」




 はい!第194話終了

 ついに次回、シャドウと神楽の過去が明かされます。

 幻想郷の守り神達、シャドウ編のようなものですね。

 あっちの方では書くとしたら最終章完結後と言いましたが、このタイミングで書いていきます。

 なんかここ数週間、主人公が出てきていませんね。

 まぁ、主人公が意識不明ですからね、仕方がないですね。

 ご安心ください、もう少しで解決しますので。

 一つ言うとしたら、真はどんな状況でも諦めるような人ではありませんよ。

 あ、それと幻想郷の守り神達も読んでみてくださいね。多分、それを読んでからだともっと楽しめる展開もあると思いますので。

 それでは!

 さようなら

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  • 海藤真
  • 刻雨龍生
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