無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 ついに始まった最終決戦。

 真は自分一人でジーラと戦うと啖呵切って戦いを始めたものの、その結果は惨敗。

 真の攻撃はことごとく回避され、逆にジーラの攻撃はすべて当たってしまうという最悪の状況。

 果たしてどうなってしまうのか!?



 それではどうぞ!


第218話 男の意地

side真

 

 しかし、どうしたものか。

 確かにこの現状はものすごく絶望的な状況だ。

 

 俺の攻撃は当たらない。だけど、ジーラの攻撃は何らかの形で必ず当たってしまう。この状況を続けていたら俺が負けてしまうのは必然だった。

 でも大丈夫だ。まだ致命傷を防げいている。まだ耐えることができる。

 ならジーラの攻略方法を考える猶予は残されているということじゃないか。

 

 俺はいつだって劣勢の状況から勝ち上がってきたんだ。

 だから今回も、なんど攻撃され、なんど地面をなめることになろうとも、たった一回。たった一回勝つことができれば俺の勝ちなんだ。

 俺が死なずにジーラを倒すことができれば、それで俺の勝ちなんだ。

 

 問題はない。いける。

 それにジーラといえどもクレアのスピードに、クレアの破壊力についてくることは不可能だろう。

 素の力がとんでもない奴ならばついてくることは可能だろうが、おそらくジーラは確かに霊力はアップしているものの、能力に頼り切った戦い方をしているに違いない。ならば、クレアについてくることは不可能だ。

 何せこれは常人が簡単についてくることができるような生易しい代物じゃないからだ。

 

「もうやめて、シン! 諦めてみんなで一緒に戦おう! みんなで戦えばきっと勝てるよ!」

 

 戦いを開始してからずっとそう声をかけてきている彼方。

 彼方には悪いけど、俺はその案に乗るわけにはいかない。乗ってはいけないんだ。

 もともとは俺が原因でこの状況が作り出されてしまっているんだ。自分の起こした不祥事は自分で解決し、自分のけつは自分で拭く。それが落とし前ってものだ。

 

「シン!」

「彼方ちゃん、わかってやってほしい」

「タツキ?」

「あいつもとっくにわかっているんだ、そんなこと。だけどな、男にはやらなければいけない時があるんだ」

「わからない、わからないよ! それで死んじゃったら元も子もないよ!」

「……あいつはいつだって死ぬ気で戦っているんだよ。今回もそうだ。殺されても死なないあいつだからこそ出来ることなんだろうが、その覚悟は常軌を逸している。俺にも理解できない領域のことだ。だからこそ、俺はあいつのことは尊重してやりたいと思っている」

「タツキ」

 

 なにやら彼方と龍生が話している。

 俺とは距離が遠く離れているため、二人がどんなことを話しているのか聞き取ることはできなかったものの、それによって彼方が静かになったため、何か彼方に言ってくれたのだろう。

 本当に気が利く親友だ。

 

 俺だって本当はわかっている。俺の攻撃がすべて読まれている。

 何をしたって当たるわけがないって。だけど、男にはやらなければいけない時がある。つまりは単なる男としての意地っていうところだ。

 本当はすぐにでもみんなに助けを求めたい。もう痛いのは嫌だ。

 ダメージをすごい受けてしまっているからいつ死んでしまうのか分かったものではない。

 

 こんな状況に慣れている俺もさすがに精神的疲労と身体的疲労でもうフラフラな状態になってしまっていた。

 だけどふらふらとよろめいて落ち着かない足を叩いて無理やり落ち着かせて再度ジーラへと顔を向けた。

 

『大丈夫?』

 

 刀の中から心配して声をかけてくれる紬。

 自分から一人で戦うと言っておきながらこの体たらく、非常にかっこわりぃな。

 正直言えば大丈夫じゃないんだが、紬には刀の中にいるから見えていないと知りつつも安心させるように笑顔を作りながら小さくつぶやいた。

 

「大丈夫だ。お前の相棒は強いんだから、さ」

『真、なんか他人事っぽいよ』

「はは、」

 

 紬のそのツッコミに対して俺は乾いた笑いをこぼすことしかできなかった。

 俺は俺自身の言葉でしっかりと大丈夫だと紬に伝えることができなかったのは非常に情けないな思う。

 

「どうした? 来ないならこっちから行くぞ。お前には恨みは腐るほどあるんだ。簡単に死ねると思わないことだな」

「そうか、だけど、俺も簡単に死ぬ気はないんでね、簡単に殺してくれないのは好都合なのかもしれないな」

 

 正直言って絶望的な状況。俺の攻撃が一切当たらないこの状況。

 だけど負けるわけにはいかない。俺が負けたら後ろにみんながいるが、もしもみんなも負けてしまったらこの幻想郷が終わりだ。

 だから俺は俺で戦いを終わらせる。

 

 俺は再度刀を構えてしっかりとジーラを見据える。

 そして俺は再度ジーラに向かって駆け出し、刀を馬鹿みたいにさっきまでと同じ形でジーラに向かって振るが、回避されてしまった。

 

「ふん、同じじゃ俺には当たらねぇぞ!」

 

 するとさっきまでと同じようにカウンターをしようと回し蹴りの態勢に入るジーラだが、俺はこの展開は予想済みだった。いや、むしろわざと今のように馬鹿みたいに今までと同じ動きで攻撃したんだ。戦いに慣れていないであろうジーラならばこの程度のフェイクでも引っかかるだろうと思ってのことだ。

 だから俺はジーラの足に肘打ちをして蹴りを回避した。

 

「なっ」

「単純なんだよ!」

 

 今この状態からではどれだけ反射速度が速くとも完全に回避するなんてことは不可能だろう。だから俺はその肘打ちをしたそのままの体勢でジーラに刀を振った。

 その刀はジーラに防御されることなくジーラの首を切り飛ばした。直前でジーラがしゃがんで回避したことによって空を切ることとなってしまい、俺の懐にもぐりこんだジーラは俺の胸に拳銃の銃口を当てると、そのまま発砲してきたため、俺は衝撃によって吹き飛ばされ、胸に銃弾の形の丸い穴をあけられてしまった。

 

「ぐああ、ぐっ」

「はぁ、はぁ、今のは危なかった」

 

 フェイントをしたものの、そんなものは通用しないといわんばかりのジーラの回避力に俺は少し恐怖を覚えてしまう。

 まるで頭の中を常に除かれているかのような回避力、そして未来予知並みの先読み能力を秘めている。

 ジーラの能力は一体何なんだ。




 はい!第218話終了

 ジーラ戦は結構書くことが少ないんですよね。神楽のように大々的に戦うわけではないため、もしかしたらあと数話で話が終わるかもしれません。

 ちなみに取り消し線が引いてある文章も実際にあったかもしれない世界戦の話ですので、関係ないわけではないんですよ。

 というか、おそらく僕が取り消し線を使うのは今後のすべての作品を含めてもこの戦いが最初で最後でしょうね。

 それでは!

 さようなら

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