無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 彼方が初めて真たちと出会った時の物語。

 真と彼方は順調に仲を深めていったが、真はクレア王と限界突破を同時に使用してしまい、暴走してしまった。

 大切な仲間ですら手をかける真。

 彼方はこの状況に絶望し、刻を破壊してしまうのだった。


第221話 タスケテ

side彼方

 

 目を覚ますとそこは空中だった。

 まるであの日のように私の体は自由落下をしている。

 

 どうして? 私はついさっきまで別の空間に居て、こんな青空ではなく、まがまがしいところにいたはずなのに、気が付いたら私は幻想郷の空にいた。

 

 頭が混乱してしまう。

 状況に絶望し、空間も何もかもを破壊されて私は無の空間に投げ飛ばされるはずだった。

 意味が分からない。どういうことなのか、全く状況がつかめない。

 

 そんなことを考えていると私の体はどんどんと自由落下をしていき、地面にいる人物たちの声が聞こえる距離にまでになった。

 

「死ぬが良いよ!」

「それはこっちの台詞だ僕ロりっ子!」

 

 この声はシャロと紅蓮の声だ。

 なんだか既視感がある声で、私はあの日、始まりのあの日のことを思い出してしまう。

 私の生きてきた中で一番大切な日のことを。

 

 もし……もしこの状況があの日と同じなのだとしたら私は――殴られる。

 

 そして私が落ちていくと、やっぱりあの日と同じように左右から殴られ、弾かれた私は真にキャッチされることとなった。

 強烈なダメージを食らってしまったけど、おかげで一つ確信したことがある。

 

 これはあの日だ。間違いなく、私が恋焦がれたあの日に間違いない。

 どうやら私は空間だけではなく時間までも破壊してしまって時を巻き戻してしまったらしい。

 だとしたら、今、この真はクレア王も覚えていないという状況だということだ。

 

 なら大丈夫。今度こそは失敗しない。

 

 こうして私たちの日々は、二度目の日々は過ぎ去っていく。

 ただ、一つ前の日々と違うことはこの後、何が起こってしまうかを把握しているということ。それならば、その起こってしまうことを回避することは簡単。

 そうならないように気をつけておけばいい。

 

 大丈夫。あの日まではまだまだ時間がある。それまでに対策を打っておけばいい。

 

 とりあえずシャロにも協力を仰ごうと思ってシャロに今回の件を話したんだけど……

 

「大丈夫ですか? 疲れているなら休んだ方が――」

「違うんだよ。疲れてるから妄想しているんじゃなくて本当にあったことなんだよ」

「でも、それだと時間の神である僕の記憶にないのはおかしいんですよね」

 

 そう、おかしい。

 シャロは時間を司る神であることからすべての時間軸に一人しかいない存在であり、時を戻されてしまったとしてもシャロには戻される前の記憶があり、戻されたということを認識できるはず。

 だけど、シャロには記憶がなかった。いくら問い詰めても真がクレア神を使ったところなんて知らないという。

 

 どうして? 私はてっきりシャロは覚えているから少し事情を話したら協力してもらえるつもりでいたんだけど、虚言を吐いたと思われてしまった。

 

 でも大丈夫。最初からシャロに頼り切ろうなんて思ってもいなかったから自分一人で何とかするということもできるはず。

 一人で全部やって見せる。

 

 そうしてその日から私の長い長い日々が始まった。

 ある一定の日になったら真はさらなる強さを求めてクレア装よりもさらに上のクレアの存在の情報をどこからともなく得てきて、私に教えを乞う。

 だから私はそのたびに断り続ける。

 

 真とは前の日々でいろいろと関わったりとかしているから真の事情は知っている。こいしを守りたいっていうのも、バークでとの闘いでかなり打ちのめされてしまったというのも全て知っている。

 だからこそさらなる強さを真が求めているというのは分かっている。

 この今の幻想郷の状況を考えてもこれから先、もっと強い敵が来ないとは限らないから実力をつけた方がいいというのも分かっている。だけど、それでも、真にこれ以上負担をかけるわけにはいかない。

 真は自分の命も顧みずに誰かを助ける。本当に真は自分の命を捨ててでも助けるから真の場合は冗談にもならない。

 

 だから私は絶対に真に強くなる協力はしないって絶対に誓っていたはずなのに。

 

「私って甘いんだな」

 

 破壊された世界を見て私は天を仰ぎ、一人で小さくつぶやいた。

 この惨状を見て私はようやく自分の甘さを理解した。頼み込まれると断れないタイプだったということを初めて自覚した。

 結局今回も真に頼み込まれ、焼き鳥やお酒でのせられてクレア王の使い方を教えてしまった。それがやっぱり始まりだった。

 

 今回も真は狂った。

 狂い、暴走して、何もかもを破壊してしまった。

 

「ダメだなぁ……シンに頼み込まれると断れないや」

 

 でも諦めない。私は絶対に真を助けてあげたいから。

 だから私は真がクレア神をつかなわい世界を作り出すために何度も何度も。

 何十回、何百回と繰り返すことになろうとも、私は繰り返す。

 

 何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も

 

 そして私はまた失敗した。

 やっぱり私は真に甘かったっていうことだ。

 私じゃ真を助けることはできないのかな……。

 

 またやり直そう。すべてを壊してまたあの日に戻ろう。

 もしかしたらこの異変も回避できるかもしれない。

 だから私は再び刻を破壊し、すべてを元に戻そうと世界にひびを入れたその瞬間、肩に手を置かれ、耳元でつぶやかれた。

 

「もう、いいんじゃないか?」




 はい!第221話終了

 本当はもうちょっと彼方の回想は書きたかったですし、もっと掘り下げたかったんですけどね、なんかグダグダする気がしたのでこのくらいでやめにしておきます。

 果たして彼方はこのタイムリープに終止符を打つことができるのでしょうか?

 それでは!

 さようなら

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