無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 あけましておめでとうございます!

 今年もこの小説をよろしくお願いいたします。

 ほかにも東方妖滅録なども書いているのでそちらも呼んでみてください。多分設定なども二次創作の中では過去一で作り込んでいるので面白いと思いますよ。

 では早速行きましょう。



 それでは前回のあらすじ

 真が幻想郷の全員を皆殺しするための最初の相手として幽々子を殺しにかかる。

 それを必死に正邪は止めるものの、その抵抗もむなしく、幽々子は真に殺されてしまう。

 果たして真の目的は如何に?

 そして幻想郷を救うことができるのか?



 それではどうぞ!


第230話 もう戻れない

side三人称

 

「ここだ。ここが目的地だ」

 

 マヨヒガから帰ってきた後、一人でスノーランドへとやってきていた。

 しかもそこは以前、真たちがジーラと戦った場所、キルタワーだった。真はまだほかのみんなに見つからない様にスキマの出口をこのキルタワーに()()()()()()()直接やってきていたのだ。

 その理由は単純明快、ここにジーラが居たからだ。

 

「それにしても、ここはまだ崩壊の魔の手が届いていないようだな。意外と幻想郷は広いのか。だが、ここも多分もう一日もしないうちに崩壊に巻き込まれるのか。その前に……」

「真!」

 

 真が一人で決意を固めていると背後から真を呼ぶ声が聞こえてきたため、真は驚きながら背後へと振り返った。

 そこにいたのは必死な表情で息を切らしている少女、古明地こいしだった。

 おそらく走ってきたのだろうと分かるほどに上気した顔に、肩を上下させているその姿からも必死に真を探していたということがわかる。

 

 真はまだほかの人たちに見つかるつもりじゃなかったため、頭を抱えてしまったものの、すぐにいつも通りの態度に戻してこいしに声をかけた。

 

「こいしか、よくこの場所が分かったな」

「……だって、真は多分この異変を何とかしようとしているんだろうから、それなら元凶のジーラが居たこの場所にいるんじゃないかって」

「そう、か。察しがいいな」

「何年一緒にいると思ってるのさ」

「何年っていっても、二年くらいだろ」

 

 二人で会話をしつつくすっと笑いがこぼれた。

 

(やっぱりこの時間を大切にしたい。この場所を守りたい。そのためなら……)

「ねぇ、真」

「なんだ?」

「何か辛いことでもあった?」

「っ!」

 

 真はすぐに辛いことが思いついた。

 つい先ほど幽々子を、何の罪もない人を手にかけたばかりなのだ。

 幽々子とは昔修行をしていた時に仲良くなった。そして今回は共闘した。すでに仲間といっていいほどに絆が芽生えていた。

 そんな相手を殺してしまったのだ。辛いに決まっている。

 だが、真はそんなところをこいしに見せたくないと考えて笑顔を(つく)った。

 

「いや、何にもないよ。それよりも死ぬ前にもう一度こいしの顔を見れてよかった」

「……なら、さ。なんでそんな……そんな……辛そうな、引きつった表情をしているの?」

「……」

 

 ――無理だった。

 今の真に笑顔を創ることなんて無理だった。

 出会って間もない相手やそこまで交流の無い相手なら騙せるかもしれないが、長く一緒にいるこいし相手には真の創った笑顔では騙すことなどできるわけがなかった。

 

「真、私には隠し事はしなくていいんだよ? 何があっても私は真の味方だから、ね?」

 

 こいしは辛そうな表情をする真に優しい声をかけながらゆっくりゆっくりと真に近づいていく。

 こんな状況だとしてもこいしはずっと真の、自分の心配ばかりをしてくれていたんだと考えて真は涙がこぼれそうになるが、天を仰いで涙が出てしまうのを防いだ。

 

 そしてこいしは真の真横まで来て真のことをギュッと抱きしめた。

 

「こ、こいし?」

「泣いても……いいんだよ? 真だって辛くて泣きたくなる時だってあるよね」

「……いや、泣いちゃいけないんだ。泣いたら、幽々子に失礼だからな」

「え? なんでそこで幽々子が?」

「ごめんっ」

 

 真は一言謝ると突然こいしのことを抱きしめ、首の後ろをトンと叩いた。

 

「え、真……なん、で?」

 

 こいしは訳が分からないというような表情を浮かべ、声を発しながら脱力してしまったため、真はゆっくりとこいしから離れて静かにこいしを地面に寝かせた。

 だが、ここは雪原なので、そのまま寝ているだけじゃ寒いだろうと考えて真は自分の着ていたパーカーをこいしにかけてあげる。

 

 これでとりあえず一件落着かと、そう思われたが、そうでもなかったようだった。

 

「おい、真。てめぇが今こいしにやったのはなんなんだ」

「……ライト」

「質問に答えろ。回答によっちゃ、てめぇを殺さなければいけなくなる」

「……」

「あくまでも答えない気か? そういや、てめぇはさっきもあわただしく俺たちの前からいなくなったよな。ぶつぶつつぶやいたかと思ったら突然スキマが出現してよ、何をしに行っていたんだ?」

 

 ライトが居た。

 霊力を感じなかったため、真はここにはこいし一人で来たのかと思っていたが、スキマの中にほかの人が潜伏している可能性やクレアを使用して極限まで霊力を感じない様にしているという説があるということを見逃していた。

 真としてはまだ見たい場所はあったたものの、見つかってしまってはどうしようもない。後のことは後で考えることにした。

 

「真、てめぇはこいしのことが大切なんじゃなかったのか!?」

「大切さ、大切だからこそ、失う前に自分から捨てるんだよ」

「ち、お前、パラレルワールドのお前に毒されたのか?」

「違うよ。あれは本当に未来の俺の姿なんだよ」

「なん、だと?」

 

 普段はあまり表情を変えないライトだが、この時ばかりは目を見開いて驚愕してしまっていた。

 

「未来の俺の姿、このまま幸せに暮らせていたら起こりうる可能性のなかったパラレルワールドの話さ。だが、この世界はおそらくそのパラレルワールドとリンクし始めている。つまり、今の俺がお前の知っている俺じゃないという可能性があるんだぞ?」

「……そうか、だからお前はみんなから敵対されて……」

「ま、とある人に借りた知恵だけどな。その可能性が高いと思っている」

「なら、お前はどうするんだ?」

「もうだめだ。みんなで死のう。みんなで死ねば、怖くない」

「てめぇ、相当病んでんな」

 

 引き気味のライトの表情に真は表情をピクリとも動かすことなく真顔のまま言い切った。

 それが余計に真の不気味さに拍車をかけ、ライトは恐怖してしまっていた。

 今の真は何をやらかすかわからない、そんな状態に見えたのだ。

 

(なら、今ここでこいつを殺すしかないっ!)

「さようなら、ライト」

「させねぇよ。お前が止まらねぇなら、俺はお前を全力で止めるだけだ!」




 はい!第230話終了

 戦場はこの場所、スノーランドのキルタワー前に移りました。

 そしてさっそく真対ライトの戦いが始まります。

 この戦いは殺し合い。昔、殺し合いをしたことがある二人ですが、あの時とは違ってライトが正義で真が悪という立場が逆転した状態での戦いになります。

 それでは!

 さようなら
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