無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 紗綾の攻撃がジーラへと襲いかかる。

 しかし、炎の海も炎の剣も完封されてしまい、反撃を受けそうになったところで紫の手で間一髪で逃れられる。

 そしてついに真がクレア王を発動、動き出した。



 それではどうぞ!


第218話 真の作戦

side真

 

 俺の普段の基本はスタイルは魔法剣士だ。

 刀を片手で握り、もう片方の手で霊力を使った攻撃をする。これで手数を増やしてジーラを追い詰める。

 

「ジーラっ!」

 

 少し休んでいる間にだいぶ霊力も体力も回復した。

 今度は油断しない。最初から全力で飛ばしていく。

 

 俺はさっきまでの戦いを離れた位置から俯瞰して見ることが出来ていた。

 だから、ジーラの動きなんかはよく見ることが出来た。

 ジーラの行動の癖、そして能力の条件。何となく把握することが出来た。

 

 こいつは多分見えている。俺たちの行動、攻撃の軌道なんかが全部。

 だが、こいつの行動はそれだけで語ることは出来ない。

 こいつはギリギリまで俺たちの行動に反応出来ていない。それこそ、このままだったら確実に死ぬという所まで反応しない。

 だが、急に反応して回避する。

 

 それまでは恐らく知らないんだろう。俺たちの行動も、攻撃の軌道も。

 だが、人間の判断速度ではこの後に知ったとしても回避に動き出せるわけが無い。

 だからつまり、こいつはあのタイミングで知りつつ回避動作に入らなければ行けないんだ。

 それが出来るのなんてたった1つの可能性しかない。

 

 戻ってきたんだ。

 

 あいつは恐らく攻撃を受け、そして戻ってきた。だからこそ攻略法がわかっている。

 何度も何度もトライアンドエラーを繰り返しながら俺たちの攻撃を回避している。

 もしそんなことが出来ると来たらとんでもない能力だし、ジーラも凄まじい精神力だ。

 いや、あいつの行動力は俺への復讐心だ。ならば凄まじい執念だとも言えるだろう。

 

 でも、絶対に攻撃が当たらないわけじゃない。

 それをさっき紫は証明してくれた。

 なにせ、時を戻してトライアンドエラーができるなら紫のあの棘に当たるはずがないんだから。

 ならどうして当たったか?

 

 恐らくあれには連続で使える回数制限のようなものがあるんだろう。

 だからこそ紫の攻撃を回避するには回数が足りなくなってしまって棘に当たってしまったんだ。

 

 つまり、攻撃を続けていればいつかは当たる!!

 

『え、えぇ……そんなふわっとした計画で大丈夫!?』

「俺にそんな計画を立てる頭は無い!」

 

 俺の考えを読んだのだろう。紬が俺の計画を窘めてくる。

 だが、計画を窘められたところで俺にはそんな大層な計画なんか立てられない。

 脳筋作戦だ。

 俺と、ジーラの我慢比べ。

 どっちの方が先に体力切れを起こすかって問題だ。

 

 クレア王を使えばより回避しにくい攻撃をすることが出来るが、その代わりに体力の消耗が激しい。

 短期決戦だ。

 だからより短い時間で倒すことが出来るように一撃で何回リトライさせることが出来るかが勝負になってくる。

 

「小僧、お前だけはこの手で殺してやるよ!」

「やってみろビビり!」

 

 俺が走ってくるのを見て拳銃を構えるジーラ。

 だがもう俺はジーラの攻撃に当たってやるつもりは無い。なにせ時間があまりないのだから。

 

 パァンと破裂音のようなものが響き渡り、俺に向かって銃弾が飛んできた。

 さすがは拳銃だ、凄まじい速さ。

 だが、クレア王を発動させればクレア時よりも様々な感覚が研ぎ澄まされる。

 もちろん動体視力も、反射速度もこれまでの比じゃない。

 

 俺は即座に真横に飛んで銃弾を回避、再びジーラへ向かって走り出そうとした。

 だが、その次の瞬間には俺の目と鼻の先に銃弾が飛んできていた。

 

 ジーラは時を戻して俺の回避先へと事前に銃弾を放ったんだ。

 俺を殺すために。

 

 見落としていた。

 回避するためにこの力を使えるとしたら攻撃を当てるためにだって使えるんじゃないか。

 回避は間に合わない。

 

 ならば、受けるしかない!

 

「装っ!」

 

 俺はさっきのライトと同じようにクレア装を纏って銃弾に頭突きをかまして見せた。

 すると、ライトの時と比べてすんなりと俺は銃弾を叩き落とすことが出来た。

 

 これが普通のクレア装とクレア王の装という違いだ。

 クレア王を使うとクレアより数段上の力を発揮することが出来るようになる。

 

 ジーラへと接近すると俺は片手で霊縛波を作り出し、刀には霊力を纏わせて霊力斬を構える。

 ちまちまと近接攻撃をしていたんじゃ逃げ場を完全に塞ぐのは難しい。

 だから俺は飛び道具で攻めることにした。

 

 通常、霊縛波は投げると一瞬で蒸散してしまう。

 それは霊力の操り方が複雑すぎて手から離れたら上手く操れなくなってしまうからだ。

 でも、一瞬だけなら形を保ったままぶん投げられる!

 

「狙撃《スナイパー》」

 

 走るそのままの速度を載せ、俺は勢いよく霊縛波を振りかぶって思い切り投げ飛ばした。

 通常ならば直ぐに蒸散するが、狙撃《スナイパー》は投擲威力を高めるスペルカードだ。

 

 ドカーン!!!

 

 俺が投げ飛ばした霊縛波は着弾し、その場で大爆発を起こし、煙が巻き上がった。

 このくらいの距離ならば霊縛波が蒸散する前に着弾させることが出来る。

 

 だがこれではまだ慢心しない。

 次に刀を構えると、その煙のなかに向かって次々と霊力斬を放っていく。

 煙の中ならば回避しにくいだろう。

 

 だがまだ油断するな。さっきまでの回避力からしてまだこれでも倒せてない可能性が高い!

 

 そう考えて警戒しつつ、煙が晴れるのを待っていると、徐々に煙が晴れてその中が見えるようになってきた。

 だが、俺の警戒は杞憂だったようで、煙が晴れたその先に見えたのは爆破され、そして霊力斬によってズタズタに切り裂かれたジーラの姿だった。

 

 そう考えて警戒しつつ、煙が晴れるのを待っていると突如として煙からジーラが飛び出し、こっちへと拳銃を向けてきていた。

 やっぱり今の攻撃では倒せていなかった。

 

 大丈夫だ。

 俺も既に次を構えている!




 はい!第218話終了

 真対ジーラ。

 別ルートと違うのは真がじっくりとジーラを観察でき、能力を看破できているという点ですね。

 果たして戦いの行方は?

 それでは!

 さようなら
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