無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 この作品が平成最後の投稿だなんて縁を感じますねw



 それでは前回のあらすじ

 ついに戦う真と音恩。

 二人とも強くなっていた。

 そして真の財布が空っぽに

 果たして真の運命や如何に?



 平成最後の小説。楽しんでいってください!

 それではどうぞ!


第41話 妖夢と妖忌

side真

 

「え?もう行くのか?」

 

 あれから2週間が過ぎ、残りは4日程ある。

 が、しかし燐火がいきなりもう出発しようと提案したのだった。

 

「あそこの遠さ舐めちゃ行けないよ。ここからだと約280km程。人間が睡眠時間6時間として残り18時間で歩ける平均は四日で288km程。結構ギリギリだよ」

 へぇ…頭良いんだな。

 

 こんな数式、俺は直ぐには出てこない。

 

「んじゃそろそろ出発しないとヤバいな」

 と言って立ち上がるも、紬に止められる。

 

「待って!スノーランドはすごく寒いんだよ」

 

「え?でも俺はパーカー来てるし」

 そう言うと「舐めない方が良いわよ」と燐火に言われてしまった。

 

 なんでもスノーランドは気温が氷点下を裕に越してしまってるらしい。

 

 なるべく厚着か。

 

 でも動きにくくなるから、上着は羽織るとしてそうだな…

 なら、あれが有ったな。

 

「なんですか?それ」

 

「ああ、これか?カイロって言うんだ。これを服に仕込んでおくと暖かくなるんだ。まぁただし、肌に直接触れないようにな」

 と言ってみんなに配る。

 

 俺は修行時とかはわざと寒いところでやるからカイロは重宝している。

 

 そのため、皆に配っても余るくらいにはあった。

 

「待って海藤」

 と急に止められた。

 

「なんだ?」

 

「全員では行かないわよ」

 

「ん?なんでだ?」

 

「だってぞろぞろと引き連れて行ったらどうぞ狩って下さいって言ってるようなもんでしょ」

 あそこら辺は盗賊なんかも居るらしい。

 

 偶に観光目当ての奴らが襲われるんだとか。それで物資を強奪される。

 

「でも俺らは強いしさ」

 

「慢心は死に直結するわ。用心するに越したことはないでしょ?」

 だからと続けて言葉を放った。

「海藤、あなたが決めて。連れていく人。精々五人くらい」

 

 そんなことを言ってきた。

 

 そんなこと俺が決めても良いのか?

 

「この幻想郷にいる人なら誰でも」

 そうか…それはそれでムズいな。

 

「んじゃ、早速一人目。とりま燐火、お前だ」

 

「ん、」

 俺が指名すると燐火は頷いた。

 

「次、二人目。音恩」

 

「分かりました」

 

「三人目。俺の相棒、紬」

 

「了解であります!」

 

「そしてラスト」

 

「ラスト?」

 龍生が疑問を口にした。

 

「五人目は俺から単独でアプローチしておく」

 つー訳でと仕切り直す。

 

「ラスト!魂魄 妖夢!」

 

『え、』

 

『えぇぇぇぇっ!』

 この場にいた俺と燐火以外の人物が皆驚いた。

 

「よ、妖夢!?」

 レミリアが驚く。

 

「この場にはもっと強い人達が居るんだぜ?」

 

 しかし俺は絶対に変えない。

 

「皆は妖夢にアプローチしてくれ。俺はあと一人を探しに行く」

 

 そう言って飛んで行く。

 

 ちゃんとアプローチしてくれれば良いが…

 

 さて、俺はあの人にアプローチしに行こうかな?

 


 

 俺はいつもの修行場に来ていた。

 

 そこには当然あの人もいた。

 

「今日は遅かったのぉ」

 

「すみません。これからとうとう出発しなくては行けなくなりまして」

 

「そうか…頑張れよ」

 

 そして振り返って帰ろうとする妖忌さん

 

「待ってください」

 俺がそう言うとピタリと妖忌さんの足が止まった。

 

「妖忌さんに着いてきて欲しいんです」

 

「なんじゃと?」

 

 そして全てを説明した。

 

「結局俺は仲間が居ないと何も出来ないんですよ。それに、妖忌さん。妖夢に会いたいと思いませんか?」

 

「妖夢に?」

 

 俺は既に妖忌さんを言いくるめるための策を用意してきていた。

 

「妖夢の実力をその目で確かめてみては?妖夢、だいぶ強くなってますよ」

 

 そう言うと「分かった」と言った。計画通り

 

「少し準備がある。しばし紅魔館とやらで待っておれ」

 

 そして妖忌さんは走り去ってしまった。

 

 さて、俺の任務は完了だ。

 

「最後に技の確認でもするか」

 

 そして右手に霊力を込める。

 

 そして込めた霊力を一気に圧縮して弾幕(一つ)を作る。

 

「これが妖忌さんに教えてもらった予備の技、奥の手。《霊縛波》ぁぁっ!」

 

 そう叫んで森の木に押し付ける。

 

 すると破壊力抜群の霊力で作られた青いマスタースパークのような物が出た。

 

 打ち終えて見てみるとそこら辺は更地になっていた。

 

「やりすぎた…」

 

 まぁ良い。とりあえず紅魔館に帰ろう。

 


 

 俺は帰ってきた。

 

 すると意外にも既に妖夢を連れた皆がいた。

 

「あれ?もう一人は?」

 

「もう時期来る」

 

 皆が頭の上にハテナを浮かべる。

 

 その時カンカンカンと下駄の音が響いてきた。

 

 来た。俺はそう確信した。

 

 しかし皆はその音に警戒して身構えている。

 

 すると陰から特徴的な白い髪と髭、妖夢に似た服装、そして刀が見えてきた。

 

「来ましたね」

 

「なんじゃ?お主ら、わしの顔に何か付いておるか?」

 

 俺と燐火、音恩以外の二人、紬と妖夢が驚いた。

 

「魂魄、妖忌?本当に?」

 と紬は目を見開きながら固まっていた。

 

「お、じいちゃん」

 するとどんどん涙が溢れてきた妖夢。感極まっているのであろう。

 

 そしてふらふらと妖忌さんに近づいていって

 

「お、おじいちゃん!」

 と抱きついた。

 

 それに応えるように妖忌さんは二本の腕で優しく包み込む。

 

「うぐっ。おじいちゃん」

 

「悪かったのぅ…何も言わずに出てしまって」

 

「本当だよ!おじいちゃんのバカぁっ!」

 

『ねぇ、真』

 と紬は耳打ちしてきた。

 

『どこで見つけたの?』

 

 そう聞かれたから俺はにっと笑って言った。

「秘密だ」




 はい!第41話終了

 ついにアイスランドに乗り込む人員が決まりました!
 海藤 真
 燐火(菜乃花?)
 南雲 音恩
 魂魄 妖夢
 魂魄 妖忌
 です。

 妖夢と妖忌、再会できて良かったですね!

 次回はついに出発します。

 それはそうと、僕の最初は無意識の恋だったんですね。

 僕の平成の小説は無意識の恋で始まり、無意識の恋で終わる。なんかいいですね。

 次は令和でお会いしましょう。

 それでは!

 さようなら

現在出てきているヒロイン(オリジナル)の中で一番好きなのは?

  • シャロ
  • 金糸雀優
  • 燐火(菜乃花)

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